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(ARC1 2002-2003)

[2003/12/27]

 

ギャラリーに23日に撮影した「みなとみらい」から年末、クリスマス前の桜木町の撮影から一枚アップした。日陰にビルからの太陽の反射光が入った絵である。

 

このところ現像法と撮影法の合間で気持ちが揺らいでいる。露出の取りかたについては、最適な露出にするよう努力することであるが、何が最適な露出かということはなかなか難しい問題である。それと同時に現像時にどのようなトーンカーブを使うかということは、写真の仕上げにとって大きな要素であることもわかってきた。

 

syasya.netも内容が更新されたので、一流のプロの絵を鑑賞している。やはりその絵のすばらしさは、撮影テクニックのみならず、銀塩の色のすばらしさに驚く。ここで、どこがどう違うかを、述べることはできないが、まだまだ現像法に関しても検討の余地があることを感じさせられる。

 

今感じていることは、やはり一枚一枚のレタッチはひとつの作品を作り上げるには必要なことだという点である。まだまだ検討するねたはつきないところであるが、今年の年末休暇もタイで過ごす。一週間はページの更新も行えない予定である。

[2003/12/24]

 

ここ2−3日は「みなとみらい」で露出のマニュアル化のための撮影をしている。しかし、これがなかなかこつがつかめない。完全マニュアルではなくて、評価測光からの補正を試みているが、+0.5EVの調整でオーバーの続出である。

 

評価測光は所詮機械のやることと馬鹿にしていたが、風景撮影においてどうしても評価測光の上をいくことはできなかった。露出補正は+・−0.5EVでは補正が大きすぎるようである。暗く見える絵も絞りをあければよいわけではないようだ。人物撮影では入射式露出計が正確であるし、スポット計でも顔の部分で露出をとることができる。風景で露出をマニュアルで取るのはそれ相当の経験が必要と感じた。

 

今回の反省から先週の撮影会のデータも露出のあっていないものは捨てるなどというのも十年早いと反省し、撮影後に露出補正を施して今回3枚ほどアップしなおした。光量の著しく変化する屋外の撮影では、常に最適の露出を保つにはまだまだ修行がたりないし、200枚撮っても使えるものが2・3枚しかないのであれば、私の腕では露出補正をしないと、使えるものは皆無になってしまう。

 

このところはPhotoshopCSのACRを使っているが、パラメーターの設定が保存されるので、一枚ごとに設定して、後でまとめてバッチにかけて、JPEG出力を得ている。パラメータの個別設定がないと、一枚5秒程度で現像が終了して、現像作業が味気ない。撮った写真の反省や評価は現像しながらやるのが効果的かなとも思っている。

[2003/12/22]

 

今日はサーバーメインテナンスでwicsのサイトがダウンしていた。以前からわかっていたことであるが、告知をだすのをすっかりわすれていた。メインプロバイダのダウンはメールなどが使えなかったこともあって、つらいところである。ギャラリーのほうは、昨日出かけた「みなとみらい」から1枚追加した。最近の撮影は失敗続きであるが、やはり秋には秋色の絵の出来が良い。

 

PhotoshopCS英語版のtryoutをダウンロードして使用してみた。Camera RAWが正式に10Dをサポートしている。これまで、D60用にパッチをあてて、使っていたが、今回はデフォルトでWBがあう。これまで以上にWBやグレーバランスの設定が現像時に細かく行えるようになっている。これを使って-1EV撮影がちょうど良い明るさになるように明るさとコントラストを現像ソフトに設定してみた。驚いたことに、表現が私の現像法にほぼ一致したのである。彩度がやや高くなり、諧調性もすなおになった気がする。

 

これまで、苦労して開発してきた現像法もRAW現像のパラメータ設定だけで、一気に私の現像法を超えてしまった。負けは認めたくないが、やはりAdobeのプロにはかなわない。バッチ処理はただ現像して、8ビット化し、ファイル名を変えてJPEGでセーブするだけである。一週間かけた、全データの現像しなおしも、一日で終了してしまった。これでまた撮影技法への集中が加速しそうである。

[2003/12/20]

 

先週末の撮影会からまた2枚追加した。今回の撮影では、露出に気を使った分、ピントの設定が甘くなってしまった気がする。モデルの撮影では気を抜くひまがない。撮影時が勝負だということを実感している。

 

露出に気を使ったといっても今回は全体にアンダー気味である。白とびが怖いのと失敗したくないという気持ちが、これまでの撮影スタイルを払拭できなかったのが原因だと思う。

 

最近の現像は露出補正や個別レタッチはまったく行っていないが、うまく撮れていない絵があっても修正したいという気持ちはなくなってきた。良いことなのか悪いことなのか自分でもわからないが、失敗は失敗として認め次の撮影に生かしたほうが良いという考えに変わってきた。

 

ただ最近思うのは人に見せられる写真というものがなかなか撮れないものだというあせりも同時に出てきたことも否定できない。

[2003/12/18]

 

先週末の神宮外苑での撮影から2枚追加アップした。相変わらず晩秋の色調である。

 

現在ひまを見て、全ての10DRAWデータ(約5000枚)をバッチにかけて、現像しなおしている。バッチ処理はFVUによるリニア現像と、Photoshopによる、トーンカーブの適用である。撮影時は太陽光WB固定で露出は-1EV基準、色調、明るさ、コントラスト等のカメラ設定は全て最弱となっている。FVUでのリニア現像は偽色緩和ありの16bit出力、色温度は撮影時(太陽光)である。Photoshopでの処理はWB調整用のトーンカーブ適用、色相調整、とメイントーンカーブの適用である。作業域はsRGB読み込みからAdobeRGBに変換して作業し最後に再びsRGBに変換後8bit化してJPEGで保存している。

 

現像法としては10Dのページにある現像法よりもオリジナルのD30の現像法にほぼ同じである。ACRでの検討を進めていた、10D現像法に比べると抜群のグレーバランスの正確さ、白伸びの美しさである。再現像によっていままで、埋もれていた、色調が出てきた絵もあった。現像時の露出の固定によって、仕上がりの絵の色調は安定してきたし、評価測光の欠点も仕上がりの絵からはっきりと指摘できるようになった。

 

しかしここ一年の絵を短い時間に何枚も現像して感じるのは、写真にも季節の色というものがあることである。夕方は色温度が低く赤くなるのであるが、それでも夏の夕方と秋の夕方の雰囲気はやっぱり違うのである。現像時の露出補正を繰り返していたら気がつかなかったことだろうし、また一年周期で現像色あわせの試行錯誤を繰り返していたかもしれない。

 

現時点でピントも露出も色温度(WB)も完全にマニュアル撮影となった。これからが本当の写真撮影のスタート点に立てたのかもしれない。

[2003/12/16]

 

撮影会から2枚追加アップした。今回は周辺の雰囲気もということで遠景での撮影からアップした。被写体が小さくなるとピン甘になってしまったのは、カメラのせいでなく、私の目のせいである。ピントはともかく露出はこんなものであろうか。

 

今回の撮影結果を並べてみると、全体が秋色である。12月の太陽の色に悩んでいたのであるが、この色は晩秋の色である。このような写真を撮ると納得させられる。モデル嬢も秋色の衣服を身に着けていたのに、もっと青い絵を期待した私の感性の貧弱さが恥ずかしい。12月には12月にあった場所と被写体がある。

 

最近10Dのシャッターラグに悩まされて、連写モードで撮影している。今回の撮影会では結構早くはないが、連写した。バッファは9枚連写であるが、16枚程度分あるらしく。9枚連写後は30秒、撮れるだけ撮ると1分ほど待たなければならない。最速のCFを使っているので、これ以上の改善は難しい。モデル撮影ではもう少しバッファがほしい。JPEG撮影も検討しなければとも思ったしだいである。

[2003/12/14]

 

昨日は12月度の撮影会であった。今回は屋外での撮影であったが、その中から人通りの多い銀杏並木での撮影から2枚アップした。一枚目はレフ板がちょっときつかったかもしれない。2枚目はピントが衣服にあってしまって、若干のモアレが出ている。やはり12月の太陽は露出が難しい。

 

今回からは現像法を固定して、撮影後の露出補正を行わない、いわばノーレタッチの作品ということができる。今回の現像法は露出に対して非常にクリティカルである。ガンマカーブに比べ暗部は早めに落ち、明部が伸びているので、露出をわずかでも間違えるとどうしようもないが、うまく露出が合えば非常にくっきりとした絵を作ってくれる。失敗作も多いがいい絵もとれる。露出だけでなく、バックや構図がさらに重要になってくる。

 

今回アップの絵が決してうまくいったものでないが、今後の写真の撮り方にいろいろと改善の方向性を与えてくれる気がする。過去の写真の再現像とされに多くの写真を撮ることによって、腕をみがきたい。

[2003/12/12]

 

先週末の撮影からもう一枚追加アップした。現像法から卒業したといいながらも、現像法を変えた。前回の3枚も現像しなおして、アップしなおした。前回紹介したリニア現像からのトーンカーブに理論的欠陥が見つかったためである。

 

前回はリニア現像から、0から0、22から128、255から255の-1/xのカーブを作ってトーンカーブとして適用したのであるが、18%グレーは44/255で-1EV撮影であるので22/255を中央にもっていくという理論はただしかったのであるが、これではありえない200%反射の場合に255になる計算なので、100%反射の部分が結構低くなってしまう。結果的に白伸びのない眠い絵になることで気がついた。

 

これを修正するのは、-1/xのカーブで入力128が255になるように設定すればよいのであるが、これは露出補正なしで撮影し、0から0、44から128、255から255のカーブを使用するのと同じである。これでは-1EV撮影する意味がなくなり、自己矛盾である。D30の時は上1EVのリニアでない領域を使わないことにより直線性を上げるという結論にしていたことを思いだした。

 

ただ1EV分の領域をまるまる捨てるのはもったいないので、少し傾きを持たせてかなり圧縮して使うことにした。つまり0から0、22から128、128から250の-1/xをつくり250から255までは直線で引くことにした。これで白伸び感も良くなったし、中間調の彩度も濃くなった。現在は10D購入から撮った約5000枚のデータをFVUとPhotoshopのバッチで現像しなおし中である。

[2003/12/10]

 

先週末の「みなとみらい」から一枚追加アップした。前回は失敗作が多くてあまり、掲載するに足る絵がない。失敗の原因はシャッタースピードの設定ミスから手ぶれが多かったこともあるが、どうも12月の弱い太陽のせいもあるようだ。去年の12月も同じようなことで悩んでいた気がする。

 

前回、自分の撮りたいものを明確にしなければならない等とたいそうなことを書いてしまったが、写真を楽しむにはそんな大上段にかまえる必要もないと思う。何気なく撮った写真が、きれいに写っていればそれはそれで評価できると思うし、レタッチして美しくなるのであればそれで良いともいえる。

 

今回現像法を固定したことで、露出の設定ミスも出来上がりからわかるし、もう少し開けたほうがよいとか、絞ったほうが良いとかわかるのであるが、どうにもならない絵もでてくる。以前ならトーンカーブをいじったり、彩度を調整したりしてなんとか見られる絵に仕上げていたのであるが、今回はそれもできない。これを失敗作というのであろうが、何が悪いのかを考えても何を撮ろうとしたのかはっきりしない以上、結論もない。

 

それにしても、同じカメラで同じ現像法で写真を生成しても失敗作の多い日とみんなきれいに写っている日があることは確かである。同じ場所で、撮影してもしかりであるから、これは12月の太陽とかに関連していて、たぶん現像法やWBの問題ではないのであろう。季節や時間によって撮るべき場所や角度・構図があるに違いない。やはり写真というのは難しい。

[2003/12/07]

 

今日は夕方の「みなとみらい」に出かけた。その中から2枚アップした。別にきれいな写真ではない。

 

現像法の方はFVUによるリニア現像にしてから、すんなりとトーンカーブを決定することができた。-1EV撮影であるので、22/256(18%グレーの1EV下)の入力値が128/256(中央値)の出力となり、入力0で出力0、入力255で出力255になる、-1/xカーブを設定した。具体的にはOut= -(8000/(in+28.3))+283の式からトーンカーブを設定した。その他色相も多少いじっているが、おおむね良好の結果である。

 

現像法とは別に現像時の露出補正をしないことにしたので、現像はすべてバッチ処理で行えるので、現像に時間をかけることはなくなった。そのかわり撮影時に露出というものを正確に決定しなければならなくなった。これまで、何気なく撮影した絵を現像時に露出をいろいろ変えていい絵を作ろうとしていたのであるが、撮影時と現像時の露出決定は写真にとって、まったく違った効果をもたらすことに気がついたからである。

 

撮影時に露出を決定するということは、自分が何を撮りたいかということを明確にしなけれは、露出を決定することはできないのである。今日の「みなとみらい」の撮影結果は散々な結果であった。ただ何の気なしに撮影した絵は現像後に見てみても露出がどこに合っていれば良いのか後で見ても補正のしようがないのである。やはり、撮影時にこれを撮りたいという気持ちがなければ、出来上がった絵をみてもいい絵であると思えなくなってきた。

 

ただ、自分のいいと思う絵が他の人にとっていい絵とはいえない。自分の撮りたい写真が撮れたということにすぎないのであるが、これがなければ次の段階へのステップアップはできないのであろうと思う。

[2003/12/01]

 

このと露出が適正かどうかは人物が入った絵でないとわかりにくい。先々週の撮影から一枚人の入った絵をギャラリーにアップした。この絵はアップデートされたFile Viewer Utility(FVU)から現像してある。

 

さてこのFVUであるが、検証してみると以前のバージョンの16bitRAW現像はひどいものである。諧調の飛びは8bit以下であり、それも単純にビット数が少なくなっただけのものでもないようだ。ヒストグラムで見てみると成分はなめらかに変化せず、ギザギザになっているし、暗部を伸ばすとますますそのひどさが目立つ。アップデートされたバージョンでは実になめらかで、この問題は完全に修正されている。こんなひどい16bitRAW現像を使っているひとはいるのであろうか。RAWはほんとうの意味でのRAWではないなどと推測したこともあったが、単に現像ソフトのバグだったとは。

 

アップデートされた、FVUでリニア現像し、D30の時にやっていたように、双曲線トーンカーブをかけて処理をしてみた。これと今回作成した、ACRにより現像法を比較してみた。もうFVUに戻る必要はないと前回書いたが、これは撤回する。一見それほど変わらないように見えるしあがりもよく見ると明部と暗部のグレーバランスがFVUでリニア現像したものがはるかに良い。それに明暗の諧調変化が自然であり、すっきりとした仕上がりに見える。やはりACRがトーンカーブをかけたものをさらにWBや独自トーンカーブに修正する過程においては、リニアリティを失ってしまうのであろう。

 

リニア現像の場合トーンカーブをかける前にWB、つまり最明部の白だけを調整すればグレーバランスは直線であってしまうのである。リニア現像を使えないことによるグレーバランス調整の苦労はうそのようである。さらなるトーンカーブの微調により、ACRによる現像法を使うことは可能であるが、ここはすなおにFVUのリニア現像に戻ることにした。TIFFファイルを作ることやEXTIFが引き継がれないなど、問題はあるが、あくまで画質優先である。

[2003/11/26]

 

今日はやはり、先週末の北鎌倉での撮影から2枚アップした。場所は名月院近くにある美術館の庭である。雰囲気として好きな空間である。グレーバランスは前回より、明部で多少変更している。

 

これまで、現像法検討のひとつとして、現像時の露出補正ということを検討してきた。この方法を繰り返すことにより、グレーバランスのまずさというものが検出できた。つまり、露出補正をすることにより、色調が変化するのはグレーバランスが悪いからである。しかし、グレーバランスもなんとか完成に近づいた現在、私の撮影技術のステップアップとして、露出補正を一切しないことに方針を転換することにした。

 

露出補正によって間違った露出の絵も救うことができる。しかし、救ったことが何の役にたつのであろうか、後で補正できるという考えが写真を撮るときの心構えを適当なものにしてしまうし、何を撮りたいかという意思のないまま撮影を繰り返すことにつながることに気づいたからである。露出の失敗は失敗として、次に生かす努力が大事だと思う。露出計も購入したし、言い訳のない写真を撮ることに努力したいと思う。

[2003/11/24]

 

今年も紅葉の季節がやってきたということで、昨日は年に一度の紅葉撮影ということで北鎌倉にでかけた。大方の予想を裏切って天候は曇り、おまけに今年は全国的に紅葉の不作の年ということで、どうも気の乗らない撮影であった。まあこういうときは考えを切り替えて望遠で木の葉の質感の表現を試みてみた。

 

露出計を新たに購入した。いままで、アナログ式の電池要らずのスタジオマスターを持っていたが、表示が小さいこととストロボ光での測光ができないなどの理由から、デジタル表示ものを購入することにした。調べていくと露出計もピンキリである。一万台から10万近くまで、調べていくと高級品の機能がほしくなるが、高級品は高級カメラの価格である。適当なところで妥協してセコニックの508を購入した。スポット測光もついているので、便利であるが、それでも5万強の出費である。

 

現像法の整備とともに、撮影時の最適露出の決定が現在のテーマである。カメラの評価測光では、-1EVが平均的最適露出としているが、この評価測光も状況に応じて+・−しなければならない。私の場合は+・−EVはどうも感がつかめない。風景撮影ではその天候状態で標準露出を定め、そこから+・−してマニュアル露出を決定する方法を検討している。露出計の導入で、この辺の検討も進めていきたい。

[2003/11/22]

 

今回は9月の撮影会からの一枚を現像しなおしたものをアップした。7月の撮影会のグレーバランス調整の基になったものの一枚である。白い服の明るい部分と影の部分の色のバランスをカラーピッカーで拾っての調整であった。しかし、明るい部分はともかくとして、暗い部分はミックス光の影響やかぶりで本当に正確な部分では調整が難しい。何枚もの絵から平均をとって、最終的には感覚で調整しなければならなかった。

 

ところでカラーマッチングには苦労させらる。実際sRGBに統一しても、カメラもモニターもプリンターも微妙にずれている。それをあわせるのがそれぞれのプロファイルということになるが、その作成は容易ではないし、それが正常に機能するかどうかということは状況によってどう判断してよいかよくわからないのが現実である。

 

モニターについていえば、設定されたプロファイルがPhotoshopでは作用するが、IEではどう影響するか、ファイルブラウザではどう作用するのか、わたしの理解の範囲を超える。Photoshopの校正設定で、sRGBとモニターでは色が異なる理由もわからない。結局私のとった方法はプロファイルを使わないで、モニタそのものをドライバで補正することであった。モニタによって色が異なるので、それぞれのハードの基本特性をsRGBガンマ2.2にあわせることである。

 

ただディスプレードライバの調整だけでは微妙に調整できないところが悩みの種であるが、この方法がわかりやすくて簡単である。

[2003/11/19]

 

合間をみて、ポートレートの色合わせを継続して行っている。前回からグレーバランスを微妙に変えて、もう一枚ギャラリーにアップした。別の絵なので、説明を加えたとしてもどこがどう変わったかはよくわからないと思う。

 

以前にも述べたように肌色といえどもRGBの組み合わせであり、表現できない色はないはずである。しかし、一枚の絵として見た場合、いい肌色の表現とそうでないものでは雲泥の差があることは万人の共通する感覚である。人肌の表現はグラデーションがあり、目の色、唇の色などの対比などにより、その美しさは異なる。単に技術的な意味でいうRGBの組み合わせで片付けられるものではない。良い絵を作るには本来の写真という芸術性の追求と撮影の技術が必要である。

 

現像法の検討は単なる技術論にすぎないが、現実をいかに忠実に再現するために、グラデーションの表現、それ以外の色の忠実な表現を実現することにより、見た色の美しさを作品に再現しようとする試みである。

 

また一枚の絵を個別のレタッチによって一つの絵を作り出すことは、比較的容易であるが、撮影した多くの絵を共通の処理によって、すべて納得できる絵を作りだすことはそう容易ではない。撮影技術と間性をみがきながらも、この現像法の追及は永遠に続いて行く課題なのであろう。

[2003/11/17]

 

更新が予告なく一週間ほど滞ってしまった。出張やら仕事に火がついたりして、更新のための時間が不足してしまった。おまけにギャラリー更新は最近の撮影ではなく、7月の撮影会でのポートレートで申し訳ない。

 

現像法を最近更新したことは、以前に述べたが、ポートレートの人肌の表現がいまいちであることを報告していた。以前はカラーチャートとグレースケールのチャートでグレーバランスを設定していたのであるが、明部と暗部については正確に調整することができず、多くのRAW撮影を現像して、グレーバランスを取ることを検討していた。屋外の設定はなんとか共通のグレーバランスで現像する方法を結論づけたが、室内の撮影で色温度が違う場合のグレーバランスに苦労していた。

 

しかし、7月の撮影会のデータに白の部分がなく、試行錯誤していたのであるが、同じ環境で撮影した9月の撮影会のデーターから、この照明でのグレーバランスを得ることができた。しかし、これで良いと思ってもアンダーを露出補正したものと、オーバーで露出補正したものでは、色調がまったく異なってしまう。明るいところから暗いところまで、正確にWBがあっていないと均一な色を得ることができない。それにしてもグレーバランスの僅かなズレによって、見るに耐えないほど、肌色がマゼンタよりになったり、イエローよりになったりすることを改めて実感するハメになった。

 

今回の現像法の改善は白の飽和、つまり明部のラチチュードを上げる改善であったが、なんとか成功したと思う。このためには撮影時の露出を-1EVのアンダーにするという結論を得た。これはD30の時と同じ結論であり、やっとD30の色調を再現できるようになったというに他ならない。ただ暗部の諧調はD30にはまだ追いつけない。

[2003/11/10]

 

今回の現像法で先週撮影した、「みなとみらい」の絵を現像しなおし2枚アップした。夕方の色調になるまえの午後1時ごろの撮影である。絞りについては札幌同様、マニュアルによる設定で白が飽和しないようアンダーの撮影を心がけたものである。ただこの日は晴れてはいたが、空気が澄んでいないせいかぼんやりとして撮影ののりが悪く早々に切り上げたことを追加しておく。

 

明部のグレーバランスに関してはまあまあというとろであるが、暗部についてはまだ満足していない。アンダーの撮影になったことによって、暗部の描写がかなり難しい状況に追い込まれている。10Dのダイナミックレンジの限界が見えてくるかもしれない。

 

今回はモニターのカラーマッチングについてひとこと。現在NEC三菱の19インチCRTモニターをsRGBで使用している。しかしこのモニターもsRGBにしても完璧なグレーバランスを得ることができない。時間とともに変化することもあるが、全体に赤が強い。これはモノクロの絵を見るとすぐわかる。

 

最初は、これを補正するためにAdobeガンマを使っていたが、Photoshopで使う分にはいいのであるが、Windowsのスライドショーをみると色が違ってくる。これではWebの絵をPhotoshopで見ないとまともに見えないことになる。PSとWINで両方をsRGBで見るにはAdobeガンマをはずして、ディスプレードライバの調整で色を合わせることにした経緯がある。

 

とかくカラーマネージメントとかカラーマッチングというのは頭の中で混乱を招くものである。カメラの色温度を上げると表示色温度は低くなる。当たり前のことであるが、しくみをよく理解しないと間違ったことをしてますますの混乱を招きやすい。私も完全にマスターできていない。

[2003/11/08]

 

札幌での撮影から2枚アップした。グレーバランスを調整しなおして、現像しなおした。さすがにグレーバランスを取ると色調もすっきりとしてくる。このWB、つまり色温度も状況で変わるものなので、正確には各絵ごとに調整したいところであるが、これまで、同一のWBで現像ということにこだわってきた。スタジオ撮影との共有はあきらめたが、屋外での撮影に関してはなんとか共有のWBを得た。

 

グレーバランスはWBのような環境によるものではなく、カメラそのものの特性によるところが多いが、現像に際してはWBとGBの複合となるため単純にWBの調整だけで、いつも最適の結果が得られるわけではない。この点がWBを共通にしたい理由である。

 

ところで、今回は露出とラティチュードの関係についての考察をひとつ。デジタルカメラでは明部の諧調が悪いといわれるが、これは10Dの現像特性にあるようだ。前回も述べたが、露出計と10D内蔵の露出計の指示値はピタリとあっている。しかし、その指示で撮影すると白が詰まった絵となる。-1EV程度の補正で撮影すると明部の直線性を伸ばすことができるが、全体的に暗くなる。したがって-1EV撮影でも18%グレーが中央にくるトーンカーブの設定が必要となってくる。

 

今回はこの明部のトーンカーブについて調整してみた。風景についてはこの辺はそれほど微妙ではないが、ポートレートの人肌に関しては非常にデリケートである。飽和しなくともカーブの非直線な部分にかかると、微妙に色調が変化してくる。この辺が現像トーンカーブと撮影時の露出の取り方の難しさがある。露出は現像時における補正だけでカバーできる範囲はそんなに大きくないというのが実感である。

[2003/11/06]

 

先週末の「みなとみらい」での撮影から赤い花の絵を一枚アップした。それと同時に雨の札幌の3枚を現像しなおして入れ替えた。

 

どうも色がすっきりしないということで、グレーバランスを取り直した。グレーバランスはテストチャートではなく、時計台の絵でとってみた。結果雨(曇り)の色温度に調整されたことになる。

 

とうも試行錯誤も同じことを繰り返している気がするが、今回の錯誤の結果得られたことは、アンダーに撮影することにより、直線性の良い諧調を得られることがわかったことであろうか、結果暗部のノイズも目だってくる。またトーンカーブの使いかたというのもだいぶわかってきた。

 

グレーバランスも含めトーンカーブの使い方で、絵の雰囲気は大きく変わる。どの絵作りが良いのかは錯誤中であるが、やはりナチュラルな絵作りがいいのかなと思いなおしたのが今回のラウンドの落としどころとなった。

[2003/11/04]

 

札幌での雨の合間の撮影から3枚アップした。晴れの撮影と同じ現像法であるが、サムネールだけ見ると晴れの日のコントラストとさほど違わないように見える。色温度を高めに設定したせいで、曇りのWBも違和感なく見ることができる。

 

今回の現像法はちょっと彩度が強すぎたかもしれない。ポートレートも問題なく再現できる場合も多いが、不自然になってしまう場合もある。彩度の高い仕上げは風景などには、多少のWBのズレを許容するが、ポートレートには僅かなWBのズレが絵を破綻させることがある。

 

ポートレート用に別の現像法を設定するのか、彩度を落としてあくまで共用にこだわるか、もうすこしパラメーターの調整を多くの絵に適用して試行しなければならない。またまた同じ試行錯誤を繰り返している気がするが、撮影方法や露出をかえて繰り返すことにより、現像法も日々よくなっていると信じたい。

[2003/11/02]

 

札幌での撮影から2枚追加した。かなり色濃い結果になっているが、色飽和は起こしていない。もっともAdobeRGBからsRGBへの変換段階で飽和しているが、モニタで見る限り色調の変化はない。彩度調整は以前より低くなっているが、トーンカーブの調整により彩度を増加させているので色飽和なく彩度増加を可能にしている。

 

さてこのトーンカーブであるが、Photoshopの中では万能のツールである。その制御方法はいささか直感的ではないが、一旦そのコツを覚えればレタッチが自由自在である。彩度というのはこのトーンカーブの傾きであり、45度より急にすれば色は濃くなる。0と255は固定されるので、中央部の傾きを急にすれば最暗部と最明部はなだらかにしなければいけない。一般的に言うS字補正であるが、私の場合はSよりもZ(の裏返し)に近い。このことにより制御が楽になり、暗部と明部の色飽和の制御を楽にした。

 

前回も述べたが色温度を以前より1000度ほど高くしている。見た目は低くなって赤くなる。このことにより、ひとつのWBで多くの条件下で使用できる現像が可能になったと感じている。ポートレートにはちょっときつい気がするが、これもひとつの試行である。結論を出すにはもっとたくさんのRAWを現像する必要があるが、撮影条件も-1.5EV程度のアンダーとしているので、以前のものが使えず、より多くの撮影データーを新たに採取しなければならない。

[2003/11/01]

 

札幌への出張から帰ってきた。出張とはいえ、自由時間がとれたので、期せずして札幌の紅葉を撮影することができた。北海道大学植物園での撮影から2枚ギャラリーにアップした。

 

このところ逆光気味の撮影に心を奪われている。紅葉の撮影では葉を光を通して撮影するのが常道らしいが、なるほど色がよく出ている。それと同時に露出についても検討中であるが、このところの撮影ではかなりアンダーでの撮影を心がけている。それとともに現像法も変化してきている。色温度もかなり高めに設定している。

 

この一月はいろいろのことがあった。私の撮影方法と現像方法にかなり変化があった。試行錯誤の多い一月であった気がする。同じカメラの撮影でも実に様々な写真を撮ることができる。写真、いやデジタルカメラの世界も奥深い。

[2003/10/27]

 

今日は昨日「みなとみらい」に出かけて撮影したものからアップした。いつもの週末遅起きのくせで、着いたのは3時すぎ。やはり秋の夜長である。人の目では感じられなかったが、撮影した写真を見るとすっかり夕暮れである。

 

これまで、秋の写真は日差しの弱さを痛感していたのであるが、実際は色温度の低さを無理やり補正したせいであったような気がする。色温度が低いとき露出を開けると全体に黄色がかってくる。これは赤の飽和によるもので、この色が嫌いで夕方の撮影を避けていた。

 

先週の撮影から色温度の低い露出と現像法を学び、色温度の低い色の美しさも発見することができた。現像法では明るい部分の直線性を確保できる設定にしてEV値控えめで撮影することにより、色調の表現も可能になってくる。しかし、これにより絵は暗いしあがりになるが、眠くなければそれなりに見れることもわかった。よく銀塩ユーザーが夕日による逆光撮影の美しさを論じていたが、いまやっとその意味がわかったような気がする。

 

もう一度屋外撮影の絞りと現像法の検討のやりなおしである。今度はもっと早い時間に撮影を試してみたい。今週は仕事で出張なので週末まで、ページの更新はできないと思う。

[2003/10/25]

 

今日は撮影会からからの最後のライティングとして赤バックの絵を一枚アップした。ちょっと赤バックへの光が強すぎた気がする。肌の色とのバランスが難しい。

 

今回は色温度と露出について、現像法も含めて検討しなおす機会となった。色温度はこのスタジオ用に結構高い値(推定7000°K)を設定して現像した。グレーバランス用トーンカーブも新たに作成したもので今回の現像にすべて適用した。

 

露出については-2/3EVで撮影することにしているので、ISO150で露出計で設定したが、ディスプレーを見るとアンダーのような気がして明け加減にしてしまった。やはり後で見るとオーバーしているところがあるので、露出計を信用すべきだったと後悔している。

 

ところで、色温度の発音のしかたであるが、撮影会でもシキ温度であり、以前の先生もシキ温度といっており、イロ温度などというのは一度も聞いたことはなかったのであるが、ネット講座ではその先生もイロ温度と言っていた。国語学的にはシキ温度であろうが、知らない人にはなんのことなのかわからないからなのであろう。変な例であるが、買春をカイシュンと読むのと同じであろう。言葉はどちらが正しいか論議するものではない。ただ人の使う言葉によってその人の過去とか人格みたいなものが見えるものである。

[2003/10/23]

 

今日も撮影会から1枚アップした。今回はスポットライトで、前回のものより光が強く色温度も高い。この位だと色も出てくる。ただ全身撮影では光の当たっている部分といない部分では明度の差が大きく、これを意図した撮影構図が必要となる。かなり難易度の高い撮影である。

 

ところで露出に関する検討については今回の撮影で多くのことを学ぶことができた。ポートレート撮影では、露出計が信頼できるが、10Dの内蔵露出計も結構正確に表示される。これは、露出計で測定した値で18%グレーのテストチャートを評価測光するとチャント内蔵露出計が中央をさすのは驚きである。スポット測光があれば、露出計を持ち歩かなくともよさそうである。

 

ただ今回のようなスポットライトでは測定値から+/-を経験によって加える必要がある。私の場合はテスト撮影からヒストグラムと液晶画面の感覚から補正を加えられので、フィルムよりは容易である。ただこのヒストグラムと液晶表示も撮影場面によってどの程度のところにあれば良いのかは、感と経験をつまなければならない。

 

今回のスポットライト撮影では明るい部分は色が極端に薄くなる。露出補正をかけることにより、白づまりを抑えることはできるが、暗い部分が暗すぎる。コントラストを落とせは良いのであるが、黒のノイズが目立ってくるし、絵が眠くなる。やはりこれは撮影技術の問題である。いかに必要な部分に光をあて落とすところは落とすということをしなければならない。ここがプロとアマの違いであろう。ここにポートレート特にヌード撮影の難しさと楽しさがある。

[2003/10/21]

 

ヌード撮影会から2枚追加アップした。前回アップの写真をプリントしてみて、マゼンタよりだったので、赤の色相をイエローに5ほどシフトさせてすべて現像しなおし、前回の分もアップしなおした。プリントするとCRTではわからない微妙な色合いが顕著にあらわれる様だ。肌色の表現としてはマゼンタよりは一見きれいに見えるが、現実に遠くなる。WBは変えていない。

 

さて今回は白バック一枚とスポットライト一枚をアップした。白バックは1.4まで絞っても1/320のシャッタースピードが取れる光量である。白バックの場合、肌が飛ぶことはないが、露出の正確さが要求される。難しいのはスポットライトの露出である。この場合、屏風の隙間から弱い光をあてている。色温度がかなり低くなっているが、WBは前のものとは変えていない。低色温度の肌の色が表現されて、結構気にいっている色調である。

 

デジカメで電灯光をとるには絶対オーバーにしてはいけない。このような被写体ではオーバーしていないようでも赤がオーバーしてしまうものである。赤がオーバーすると黄色になってしまい、色の諧調変化が飛んでしまい、修正不可能の状態になる。モノクロにするという手もあるが、この例はモノトーンの色調が美しい。

[2003/10/19]

 

昨日は、一月ごとの撮影会で、今回はヌードのスタジオ撮影となった。その中から一枚アップした。ピントが甘い一枚であるが、ヌードとあっては、ギャラリーアップも無難なものになってしまう。

 

今回の撮影会では苦労のかいあって、割りとうまく撮影ができたと思う。今週はライティング別に多少のアップをしたいと思う。最初は白バックの撮影であるが、撮影後見ると完全にバックが空色になっている。撮影時の色温度は見た目ではわからないのであるが、色温度の調整はRAW撮影であれば撮影後にできる。スタジオでは他の光線がミックスされていないので、Adobe Camera RAWの色温度調整と現像パラメーターのWBを多少いじって比較的楽にグレーバランスを含めてあわせることができた。

 

とにかくポートレートやヌードではWBも露出もピントもマニュアルでなければ思い通りの撮影結果は得られない。露出については後処理でも可能ではあるが、その範囲はそんなに広いものではないことを実感している。露出とピントに関して今回はずいぶんと気をつかって撮影した。

[2003/10/17]

 

前回は、syasya.netの紹介をしておきながら、その日はserverの調子がおかしかったらしい。現在は回復しているようである。

 

著名な写真家の写真をみるのは非常に勉強になるのであるが、私がすぐに目がいってしまうのは銀塩ポジの色調である。スキャナーでとってあるとはいえ、CRTという同じメディア上でデジカメとの違いを比較できるのは現像法開発にとっても大きな手助けとなる。写真というのはそのときの光とわずかなシャッターチャンスであることは理解したうえで、同じような光でもその色調には私の現像法では得られなかった色というものを発見することができる。

 

またしても現像法検討への意欲がわいてきたが、一枚現像法を変更したものをアップした。これだけ見てもどこがどう変わったかを説明できないほど多くの部分を変更しているのであるが、現在は試行錯誤中ということで、あまり説明は加えないことにしておきたい。

[2003/10/15]

 

先先週末の「みなとみらい」から2枚追加アップした。まだまだ写真の腕と言えるほどの写真は撮れないものである。今週末はスタジオでの撮影会の予定なので、また多少はギャラリーアップできると思う。最近の撮影会は都合により先生をつけていないので、どういう写真がいい写真なのかということがわからなくなって来ている。やはり評価してくれる先生がほしいところである。

 

そんな中、syasya.netでプロの先生による写真講座が始まるということで、早速月額1,800円で加入した。実は昨年一年ほどD30時代に撮影会で指導をうけた先生が出演するということで、紹介あったサイトである。この撮影会のメンバーは先生も含め銀塩、MAC使いのメンバーがほとんどであるが、ビュアーがMAC非対応で、サイトを見れないのであるが、Windowsならば問題ない。(www.syasya.net)

 

先生はポートレートとヌードの撮影における超有名人であるが、ギャラリーと写真講座に出演している。会員にならなくともサンプルがあるので、一度参照をお勧めしたい。月額1,800円という価格ではあるが、見ごたえはあると思う。ギャラリーも音声付で写真を紹介しているが、写真家と言われる人の写真を見ておくことにも写真を学ぶものには有用である。

 

ペンタクスユーザーでもある先生は、ポジ専門でスキャナー、Photoshopを駆使しているにもかかわらず、デジカメなんかといつもけなされていたものであるが、最近はistDを手にいれたらしい。これにソフトフォーカスレンズをつけて景色を撮ってみたいと手紙に書いてあったが、これもまた興味があるところである。写真という趣味もひとりでコツコツやっていれば良いものではない。

[2003/10/13]

 

今日の日中はすごい雨だったらしい。外に出るとちょうど雨上がりである。私は雨上がりの色が好きである。もう少し早い時間ならば出かけたいところであったが、もう夕方。カメラを取り出して20枚ほど撮影した。その中から2枚アップした。空の写真はもう少し広角がほしいところである。

 

ところでこの3連休は撮影に出かけることもなく、PCのハードディスク増加に時間を費やしてしまった。これまでは、120GBのメインと80GBのバックアップ用で運用していたが、今回250GBのバルク品のHDを2万5千円程度で購入して、容量アップに挑んだ。最初は丸ごとコピーツールで移行しようとしたが、LinuxとのDual bootにしてあったため失敗。結局Windows-XPを再インストールするハメになってしまった。

 

OSの再インストールは毎度のことで私の人生のかなり大きな時間を占めているといっては大げさであるが、今回も例にもれず、これに2泊3日を費やしてやっとシステムがもとの状態にもどすことができた。そもそもの理由は写真データの増加で、ディスク容量が心細くなったためであるが、これで250GBのメインと120GBのバックアップディスクを持つシステムとなった。

 

写真データーであるが、2年強で撮影したD30のRAWと現像結果(JPEG)で20GB、半年強の10DのRAWと現像結果も20GBである。画素数増加の結果で当然と言えるかもしれないが、これらのデータは常に参照可能にできるよう別メディアへの退避はしていない。カメラを買い替えなければ、あと2年ぐらいはこのシステムで運用可能であろう。ハードディスクの高容量化もうまい具合に進歩しているようだ。

[2003/10/09]

 

今日も引き続き「みなとみらい」から同一場所で撮った連続の写真3枚をアップした。連続写真のギャラリーアップは新しい試みである。連続といっても連写ではない。フォーカスは一枚ごとマニュアルであわせ。露出はAvモードであるが、3枚目だけ少し長いシャッタースピードであった。

 

最近は金欠でレンズを買う余裕もないのであるが、もう少し上達したら広角系の絵も撮って見たい気もしている。ただ広角の写真を撮るには10Dでは解像度が不足する気がする。APS専用のLレンズでも出れば撮れる気もするが、それよりもフルサイズカメラを望むのが本筋であろう。

 

またまたフルサイズ待望論になってしまうが、1Dsは買う気がしない。やはり35mmカメラとしては大きすぎる。小型化の時代にフルサイズを望むのは矛盾していると思われるかもしれないが、必要なものは大きくとって全体の大きさをおさえることが必要である。小型化に進んだ携帯電話が近年大きくなっているのはディスプレーに大きさを必要とされるからであり、それ以外の部分をいかに小型化するかが競われている。35mmカメラなら10Dの大きさが限度である。

[2003/10/06]

 

今日も「みなとみらい」の曇りから花の絵を2枚アップした。色調は絵によってかなり違うように見えるが、現像法自体は他の現像法である「晴れ」のパラメータと全く同じである。バックの色によって雰囲気も変わるものである。

 

EF135mmF2Lはマクロ系の撮影にも結構使える。マクロ用と望遠用にEF180mmF3.5Lマクロを大枚はたいて購入したものの現在は、とんと使用することがない。EF135mmF2Lの置き換えに購入したのであったが、勝負はLレンズでもそう高価でないこのレンズのほうに軍配が上がってしまった。解像度はマクロレンズのほうが良いがボケ味、色のりではこのレンズのほうが良い。

[2003/10/05]

 

今日も「みなとみらい」にでかけた。天候はあいにくうす曇りというところであったが、晴れ現像法の色調もまずまずである。

 

今回は135mmF2.0Lの開放のみに限定して撮影してみた。このレンズはボケがきれいである。85mmF1.2Lも良いがボケの距離によっては二線ボケの発生するところがある。135mm開放ともなれば、さすがにピントもきついし、目標がないと訳のわからない写真になってしまう。35mmの絞った撮影と違ってたまたまいい写真が撮れることはない。訳のわからない写真も量産してしまったが、撮影の意図をはっきりさせるという意味ではいい練習とも思える。

 

ピントに関してはいつも思うが、ファインダーで見て深度が深いと思っても実際に写った絵を見るとかなり浅い。M型ファインダーに変えてもこの傾向はかわらないが、ピントを慎重にあわせれば、マニュアルでも合う。ただファインダーで見てあっているからといって適当にあわせてシャッターを切ると失敗している。もっと注意深さが必要であろう。ただこのレンズはピントリングの移動が小さく微妙である。85mm1.2Lは電子ピントリングのせいかもっと穏やかに合わせることができる。

[2003/10/01]

 

今日は先週末の「みなとみらい」から2枚追加アップした。マンネリとはいえ「きれいなものをきれいに撮る」という当面の目標からは脱却できていない現状では、現像法も含めて写真趣味の第一目標をクリアしなければならない。

 

今回は明部のWBを修正してみた。これはテストチャートの撮影では露出不足で正確なWB設定ができていなかったためである。S/Nを良くするには適正な露出での撮影を心がけるべきで、−1EVのAv,Tvモードにだけ頼ってはいられない。いかに露出補正なしに現像できる絵が撮影できるかが今後の修行の一つでもある。

 

この他に現像パラメータの色相調整も前回から変更している。グレーバランスについては理論的に検討して良い結果を得ているのであるが、色相補正については、現在は主観にたよっている。なんとか理論的に調整できないかと考えているが、なかなかいいアイディアが思いうかばない。理想的なカメラがあればそれで撮影して比較すればなんとでもなるのであるが、同じ物を自分の目とCRTで比較すればよいのであるが、メディアが違うことやCRTと実際の撮影現場での状況ではあまりにも違いすぎる。フィルムで撮影してスキャナで読み込んで比較すればいいという考えもあるが、フィルムの特性を後追いする作業は私の趣旨にはあわない。

 

個別の写真を個別のレタッチによって美しく見せることは可能であるが、それは写真ではない。あくまで同じ現像法で全ての写真が撮影時に意図した色調で仕上がることが重要である。そうでなければ「きれいなものをきれいに撮る」という第一目標をクリアすることもできないし、そのあとの目標であろう「自分の意図を反映した写真を撮る」ことの足がかりさえもできない。

[2003/09/29]

 

昨日は久しぶりに晴天に恵まれた週末ということで、「みなとみらい」に出かけた。毎度の水上バスの絵を一枚アップした。

 

「みなとみらい」の絵もマンネリぎみであるが、自分自身がこの感覚から抜けださなければブレークスルーもない。私の場合現像法ということで、色調の再現性を求めてきたために、多くの人が感じる壁というものをあまり感じないできた。これは写真の上達によいことなのか悪いことなのか良くわからない。

 

それはともかくとして、写真の色調というのはちょっとした設定の違いで大きく変化する。そこが現像法の楽しみであるが、方向を見失うこともある。多分撮影経験の不足からくる迷いなのであろう。いまはもっと多くのものを多くの状況で撮影することに精進したい。

[2003/09/25]

 

今日も撮影会の中からストロボ撮影の絵をアップした。今回はソフトフォーカス処理をレタッチで行っている。その理由と手法は10Dのページの現像法の項に追記の追記という形で追記した。

 

合評会でも以前に言われていたことであるが、デジタルははっきり写りすぎるといわれている。確かに銀塩ではピントが合っていてもこれほどではない。輪郭補正が過度になってしまっていると思うが、その理由は未だによくわからない。化粧をした場合は問題ないのである。テレビでもスタジオ撮影の場合はテカラないように化粧するようであるが、それと同じ理由なのかもしれない。

 

デジタルの場合、ベイヤー配列からピクセル変換時にその変化が配列に同期したときモアレが発生することはよく経験することである。これが、色収差を強調することは経験している。レタッチ技術を駆使することもデジタルカメラの現像に必要なのかもしれない。

[2003/09/23]

 

今日も撮影会の絵から一枚追加した。今回はストロボ撮影ではなく、アイランプによる照明である。やはりストロボの絞った絵とはピントの甘さは否めない。開放のせいか、ブレか、フォーカス不完全か。

 

今日は休日なので、撮影に出かけようと思ったが、すっきり晴れていないこともあり、現像に関して見直してみた。アイランプの色温度は晴れのものより、若干高いが、これは誤差範囲であるが、白い服の陰の部分が緑がかってしまうということで、グレーバランスを取り直してみた。ストロボとは違って光が弱いため外光や蛍光灯の影響をうけているなめらしい。

 

気にしなければすんでしまうほどではあるが、グレーバランスのとりかたで肌の色はかなり変わってくる。ポートレート撮影ではやはりその場に合わせたWBを作っておくことも必要かなとも思った。ただ撮影時には光がMIXにならないようにすることも必要なのであろう。

[2003/09/21]

 

台風の影響で、やはり撮影会は室内となった。まあ室内の方が露出を悩まないで済む分楽である。その中からストロボ撮影の中から一枚アップした。ストロボといってもスタジオストロボなので、絵はストロボを感じさせない。

 

室内撮影は結構暗いため、1.2の開放でもないとシャッタースピードを稼げず、手持ち撮影が難しい。1.2の開放もそれなりの味があってよいのであるが、ストロボでこの程度絞るとやはりコントラストの高いシャープな絵が得られる。

 

WBは相変わらず晴れで現像しているが、アイランプもストロボも大体いい具合だと思う。晴れのWBは結構色温度が低い。

[2003/09/19]

 

今日もMM21での撮影から2枚アップした。写真の出来はよくないが、曇りの日の現像法色調チェックという言い訳をしておこう。10Dのページの現像法は書き残した分を追記として、追加しておいた。

 

現像法の今後の検討方針は、標準の現像法で撮影したものをどのように修正していくかということだと思っている。ここからは主観つまり感性の問題といえるし、いわゆるレタッチの分野に入っていくことになる。

 

ところで台風が近づいている。今週末の撮影会は屋外にするか室内にするか、幹事が悩んでいるようである。

[2003/09/17]

 

今日も先週末の「みなとみらい21」から一枚アップした。毎度水上バスの絵で申し訳ないが、この天候で多少なりとも色調にインパクトのある絵を撮るのは難しい。

 

10Dのページについては着々と更新を心がけているが、現像法に関して書き忘れたことがあるので、ここに簡単に触れておく。

 

今回の現像法は晴れの日のWBについてしか述べていない。もちろん私自信は日陰、曇り、ストロボなどのWB(グレーバランス)の現像バッチを確立しているが、最近はもっぱら晴れのWBバッチしか使用していない。唯一の現像法を使用すべきか、状況にあわせるべきかは過去ずいぶん悩んだのであるが、その雰囲気を出すには現像法を固定すべきと考えている。これはカラーポジと戦いの条件を同一すると言う意味での方向性である。今回の様に曇りの日は色温度が高く青く表現されるが、これはこれで雰囲気というべきと思う。ただ将来的に私の考えが変化するかもしれないことは言っておきたい。

 

もうひとつ同じ晴れでも色温度が変化するという意見もあるが、私は夕日や朝焼けの色を除いてその変化量はかなり小さいと思っている。日本の冬の太陽とバンコクやシンガポールの太陽の色温度の違いは曇りや日陰の色温度との違いに比べれば問題にならないほど小さい。その場ごとにグレーカードをかついでWBを調整するという試みは必要ないと思っている。ただこれも人それぞれの考え方で否定することはできない。

[2003/09/15]

 

昨日は久々に「みなとみらい21」に出かけた。あいにく昨日は天気の谷間か暗い曇りの日で雨さえもパラついていた。こういう日こそ明るいレンズということで、85mmを開放で撮影してみた。その中の一枚をアップした。

 

ところで、半年の懸案であった、10D現像法を10Dのページを更新した。いろいろと悩みぬいた現像法であるが、ぜひとも趣旨を理解して、多くの人に現像法というものを検討してもらいたいというのが私の願いである。

[2003/09/13]

 

過去の在庫から、ポートレートを一枚アップした。このぐらいのアップならなんとかピントを確保しているが、少し離れるとピントが合わないというのが悩みの種である。ポートレート撮影に関してはAFが使いにくく、もっぱらマニュアルフォーカスで撮影している。

 

フォーカシングスクリーンは、ミノルタM型に交換しているが、今日はMFの精度を再チェックしてみた。2−3メートルの距離で何度も撮影を繰り返しチェックしたところ、どうも2-3mmの後ピンになっているようだ。これまで10Dに付属していた金属枠をはずしてスクリーンを入れていたが、このせいで後ピンになっているようだ、金属枠をそのままいれたのではひどい前ピンになるので、枠にあわせて薄くなるよう削りをいれた。結果+/-1mm程度の誤差でMF撮影ができるようになったと思う。モデル撮影は来週までないが、これで少しはピンボケから回避されることを期待している。

 

スクリーンを削っているとつくづくフルサイズへの願望が深まる。M型スクリーンも削る前は面積にして倍あった。D30にあわせるために削ったのであったが、そのサイズは情けないほど小さくなってしまっている。フルサイズならピントあわせもこんなに苦労することはないだろうと思う。せめてファインダー倍率の高いペンタックスの新型がうらやましい。キャノンの戦略はやはりフルサイズへ向かうのではないかと思うし、私もそれを期待している。

[2003/09/10]

 

旅行の写真も目新しいものがないが、今日はとりあえずバンコクの絵とアンコールワットの絵を一枚づつアップした。アンコールワットの絵ではお坊さんが写っているが、ここに住んでいるわけではなく、観光客のようである。カンボジアはタイと違ってあまりお寺というものがない。遺跡もヒンズーと仏教の葛藤がみえる。仏像が削り撮られていたりするところもある。今も宗教の違いによる仏像の破壊などが話題を呼んでいるが、宗教による戦いというのは日本人が想像つかないほど大きいものである。現代における仏像破壊というのは、歴史遺産の保存には反するが歴史の一部であると考えられないであろうか。

 

10Dのページもとりあえず2項目ばかりアップした。ただ現像法に関するページが更新できていないので、ちょっとあせっている。試行錯誤をくりかえした10Dの現像法であるが、いまのところ自分では満足している。これ以上はカメラ撮像素子の性能であろう。EOS kissが発表されて話題をよんでいるが、画質は10Dとそうは変わらないであろう。バッファサイズや作りなどからして、10DとKissの価格差はそこそこと私は評価している。

[2003/09/08]

 

前回の旅行からタイバンコクのビーチから2枚アップした。ビーチでの撮影は単調になりやすくなかなか難しい。空を撮るのは私としては珍しい。タイの海はサムイ・プーケットあたりにいけば青いがこの辺は緑ががっている。地名はわすれたが、バンコクからパタヤと反対がわで、海はまだきれいである。

 

D30から10Dになって、ページの名前だけ更新していたのであるが、昨夜やっとD30のページから10Dのページに更新した。大部分はD30のままであるが、10.浅草サンバだけは10Dの作品としていれかえた。他の部分も10Dに入れ替えていきたいが、なかなかはかどらない。

[2003/09/06]

 

今日はKOIにカンボジアでの写真の送付をあおられ2Lで100枚ほど、4000PXでプリントアウトに半日ほどを費やしてしまった。4000PXとCRTの色調はまあまあ合っているのであるが、やはりCRTと紙では写真の雰囲気というものは異なるものである。

 

今日はカンボジアの撮影から85mmの絵を2枚ほどアップした。開放ボケ味派の私としては、このレンズは手放せない。先日の浅草サンバは広角系ということで17−35L2.8Lを持ち出したが、やはり色集差が気になってギャラリーアップできなかった。この広角ズームは世間では評判が悪いが、私は最近出た広角ズームと別にそれほど差がないと思っている。やはり単焦点しか使いたくない。浅草サンバでは135mm2Lも持ち出したが、85mmよりちょっと望遠がほしいときにいいレンズである。

 

私の撮影スタイルでは、35mm、85mm、135mmを目的に応じて使用しているが、この三本は結構気にいっている。目的に応じて使い分けることができるようになったのは最近である。絞りとスピードのバランスもなんとかわかりかけてきた気がする。感性を磨くことは難しいが、技術は時間をかければなんとかなるものだと思う。

[2003/09/04]

 

今日は浅草サンバを終了して、カンボジアの写真を2枚アップした。カンボジアの写真と浅草の写真を比較してみると、浅草の写真のほうがはるかに色彩豊かである。浅草は曇って暗かったのであるが、やはり衣装の派手さであろうか。反射光は光源の明るさによると決め付けていたが、これほどそのものの色が表現できるものかと驚く。

 

今回のカンボジアの写真も比較的色彩のあるものをアップした。同じ現像法でも写真はその雰囲気を表現できるものである。それはともかく建物の写真は色がないとなかなかうまい写真がとれないものである。思い切ってモノクロイメージでの写真にしたほうが良いのかもしれない。

 

Nokia6650用のWAPゲートウェイからのDNSも一週間を超えたが更新されない。そろそろあきらめて別サーバーで構築したほうが良いかもしれない。日本語表示のできるWebメールサーバーもサービスされているようであるが、月500円は高い。この価格なら300Mの有料サーバーを借りられるので自分で作成したほうが良い。いずれにしてもこの作業は一時中断というところである。

[2003/09/02]

 

今日も浅草サンバから、3枚ほどアップした。135mmで撮影するとポートレート撮影会みたいになってしまった。夏の屋外にしては暗い撮影であったが、135mmで2.0の明るさはさすがである。ブレもせずに撮影できている。ブレない代償に動きを表現することが難しくなってしまった。動きのある絵を撮るというのはそれにしても難しいものである。

 

堂々と人物を撮影・掲載できるのはお祭りの特典というべきか。もちろん肖像権を放棄しているわけではないことを心すべきであろう。報道のゼッケンをつけていても準備エリアでの撮影は止められたので、公共とプライベートでは扱いが異なるのであろう。

[2003/08/31]

 

昨日は浅草にサンバを撮りに行ってきた。友人の好意で雑誌の取材ということで報道用のゼッケンが手に入ったためで、にわかプロとして、コース内ででどこでも撮影することができた。場所取りをしている人たちには申し訳ないとおもいながら撮影を楽しむことができた。そんなわけでギャラリーはタイの写真を中断して、サンバカーニバルも写真を3枚ほどアップした。

 

コース内から近づいて撮影できるということで広角を進められたが、17mmで覗いていると相手が目の前に寄っていいることになり、カメラをはずしてびっくりしてしまう。雰囲気を撮るのはよいがこの年にはこれを繰り返すと疲れてしまう。せっかくのチャンスであったが、35mmと135mmで少し離れて撮ることにした。

 

それでも結構いい位置で撮影することができる。見物客からは邪魔がられながらなんとか雰囲気を撮影することができた。それにしても動きのある場所でのシャッターチャンスは難しい。AFもおきピンも試行錯誤であるが、瞬時のシャッターというのはなかなか難しいものだとまたまた反省しきりである。

[2003/08/28]

 

今日もアンコールワットでの撮影をKOIのポートレートとともにアップした。曇りでの撮影である。現像パラメーターは下の2枚と全く同じにしている。WBは晴れである。やはり曇りの絵ではコントラストがとれないせいか諧調の足りなさを感じる。トーンカーブによってコントラストと彩度を上げることができるが、自然さを失う。

 

coolのサーバーが更新されてから、htmlの方はなんとか正常になったが、WAP用のメールWMLはまだ色々不具合があって動作していない。以前動作していたのであるが、WAPゲートウェイからファイルが見えない。色々調べてみたが、DNSのキャシュがまだ更新されないようだ。ゲートウェイシュミレーターを自分のPCにおけば動作するファイルもあるのであるが、実際のゲートウェイは英国にある。長いルートの中でDNSサーバーの一つが更新周期が長いのかもしれない。こういう場合は待つしか手のうち様がないようである。

[2003/08/26]

 

coolサーバーがやっと回復して、FTPが使えるようになった。しかし、サーバーが変更されたらしく、6650用のWAPメールが使えなくなってしまった。いままで使えていたのがラッキーなだけなのかもしれない。またしばらくメールソフトとの格闘が始まりそうである。J-phone3Gも家の近くの基地局の調子が悪い。立ち上がったりダウンしたりしている。調整中なのであろうか。GPRSも使えないし、着信ができないのはこまりものである。

 

グチばかり言っていても始まらないので、今日はカンボジア旅行記を少々。アンコールワット(Siem Reap)にはバンコクからBangkok Airで50分。ビザは入国時に$20で取得できる。ポルポト政権が失脚してから数年、安全になったとはいえ、未だ陸路からの入国は危険である。空路でのガイド付き2泊三日のパックツアーは異例の高さであるが、選んで後悔はない。

 

カンボジアはもう雨季ということで、曇っていたが最後の日は晴れていた。ギャラリーにアップしたのは最後の日のものである。やはり、曇りよりも晴れの色調のほうが引き立つ。アンコールワットは広い範囲に点在しており、この日は郊外での遺跡であるので、それほど規模はおおきくない。ツームレーダのロケが行われのもこの辺らしい。ワットは仏教とヒンズー教が混在しており、歴史的な葛藤がみられるが、これらの違いさえしらなかった私には勉強になった。

 

ただカンボジアの人々はまだ貧しい。遺跡で車をおりるたびにやってくる小さい子供たちの物売りにはかわいいだけに心がいたい。観光地なのでしかたがないかもしれないが、バンコクではこんなことはなかった。やはり、タイは豊かで安全な国なのだと改めて実感したのが、今回の感想である。

[2003/08/24]

 

昨日のJL708でバンコクから帰国した。今回のタイ旅行は予定外で、カンボジヤに入りアンコールワットに足を伸ばした。写真を2枚ほどアップしたが、日本では色々のことがあるようで、フルサイズ写真をアップしているcool on lineがinfoseekに吸収された関係でftpがしばらく使えないようである。Nokia 6650のメールCGIのWAPブラウザもあと2−3日使えないようで不自由している。

 

ここ一週間日本を離れているうちに色々あったようである。一つはEOS Kiss Digitalが発表されたようであるが、興味はないのでコメントはひかえたい。二つ目はやっとNokia 6650がJ-phoneから出荷開始されたようである。SIMロックはついているらしいが、使用する仲間が増え3Gが充実されればうれしいことである。

 

cool serverがメインテナンス中なので写真のアップができないので、タイ・カンボジアの写真の話は次の機会にするとして、J-phone VGSの使い心地を一言。タイ・カンボジアでのGSMは特に問題はない。ただGPRSはVGSのSIMでは使えなかった。これはタイでGPRSがサービスされていないということではなく、J-phoneとのローミング契約がないことだけのようだ。タイでDTACのSIMを購入して差し替えようと思ったが、急遽カンボジアに行くことになったので、購入せずじまいでテストはできなかった。

 

それにしてもタイでもカンボジアでもGSM基地局はかなり整備されており、日本における3G(WCDMA)の基地局の整備に比べればかなり充実していると思う。サービス開始時期を考えればあたりまえであるが、日本の3Gも日に日によくなっているので、もうしばらくのがまんというところであろうか。そういえばADSLも26Mに契約替えを行ったが、リンク速度7Mはほとんど変わらなかった。ケーブル距離2Kmということでこれもしかたがないことである。次は光か、いやまだしばらくはかかりそうである。

[2003/08/16]

 

今日も先週末の「みなとみらい」から2枚アップした。白とびしているところもあるが、これでよいのだとも思っている。

 

ところで、明日から一週間遅れの夏休みということでタイに出かける。今回の持参レンズは35mmと85mmにしようと思っている。タイの写真を撮るのも楽しみであるが、購入間もないNokia6650のGSM圏内の使い心地というのもじっくり検証するのも楽しみである。

 

例によって、タイからのホームページ更新はしない予定なので、約一週間は更新お休みとなってしまう。

[2003/08/13]

 

先週末の撮影から今日も2枚追加した。今回は緑の作例をアップしてみた。現像法の観点からいうと緑の表現というのも一つのキーポイントである。緑の表現と空の青の両立はなかなか苦労させられたところでもある。木の葉の表現はファイルサイズが大きくなる。その意味で解像度はD30よりだいぶよくなっているのかなと思う。

 

ところでPENTAXのDSRも発売されるらしい。センサーサイズは10Dと同等であるが、特徴的にはファインダー倍率と視野率である。キャノンもそろそろ発表されるらしいが、どのような機種がでることか。

 

私は以前から述べているようにフルサイズ派である。広角の写真が撮りたいわけではないが、諧調感の良さとマニュアルフォーカスのあわせやすさに興味がある。解像度は画素数よりもレンズの性能とピント精度が支配的であると考えているのであるが、フルサイズになってファインダー倍率が上がればMFでの解像度も上がると思う。PENTAXのファインダー倍率は魅力である。またフルサイズになればフルサイズ用のレンズで解像度は得られるに違いない。画素数の増加はあまり希望しない。

 

ラチチュードに関しては、S/N比によるところが大きい。10Dは明らかにノイズが多い。一般評価でノイズが同等としているのはDIGIC現像で黒の諧調を狭めているからに他ならない。私の現像法で黒を伸ばしてくると、ノイズが多くなる。

 

S/Nを良くするためには、センサー素子のサイズを大きくするしかない。ここ数年のデジタルカメラを見ても素子技術はさほどの進展はないと思っている。つまりデジタル処理によりこのノイズをごまかす技術は進歩したが、本質的な素子技術というのはさほど進歩しないものである。

[2003/08/11]

 

先週末も良く晴れた「みなとみらい」に撮影に出かけた。今回は35mmでの撮影に絞って行ったが、そのうちの2枚をギャラリーにアップした。

 

今回から絞りもマニュアルで設定することにした。マニュアル絞りといってもF8に固定して、手動で-1EVにあわせるので、Avモードとあまり変わらないが、それでも絞り値を固定して、撮影する場合が多いとか、被写体によってEV値をへたなりに決めてみたり、失敗も増えたが、それなりのオートとは違った絵が得られた気がする。

 

フォーカスをマニュアル、絞りもマニュアル、現像法も独自ということになると、もうカメラの性能がどうのこうのという言い訳ができないことにいまさらながら気がつく。解像度やレンズに対する言い訳は残るが、現状の機材レベルにおいていい絵を撮るということに対しての意味はそれほど大きくはない。

 

それはそれとしても、良く晴れた日の色彩とコントラストはすばらしい。表現としてのCRTディスプレーの限界も感じてしまう最近である。銀塩を超えられない理由は表現メディアにあるのかもしれない。

[2003/08/09]

 

ギャラリーに2枚追加した。今日のアップ分は少しは夏らしい雰囲気を出しているかとも思う。現像後処理による露出補正よりも撮影時に露出をあわせるほうが、画質低下が少ないと思う。今年の夏は短そう。今日ははや秋型台風であるが、明日は晴れそう。夏休み前にもう一度「みなとみらい」にでかけたい。

 

Nokiaフォン用JAVAプログラムの開発もあっちこっちからダウンロードして環境設定もととのったがまだサンプルプログラムだけで、目標の関数電卓は完成していない。携帯用JAVA(J2ME)では浮動小数点をサポートしないことを知って愕然であったが、自分で固定小数点計算のための関数クラスを作れば可能のようなので、気を取り直して、研究中である。

 

夏休みは再来週ということで、みんなの休み中は仕事である。夏休みはまたタイに出かける予定である。

[2003/08/06]

 

ギャラリーに2枚追加した。今日は「みなとみらい」にしては多少色調の違ったものをアップしてみた。F8のAvモードも少し日陰になるとかなりのスローシャッターになって、手ぶれが無視できない。やはりスナップといえどマニュアル露出も考慮にいれるべきかもしれない。

 

いわゆる急ぐ観光旅行ではないので、じっくりと露出とピントをマニュアルで設定して撮影するのが良い。撮影会ではプロの先生から、何度もマニュアル撮影をするように言われたものであるが、自分ででかけると露出だけはオートにしてしまう。シャッターチャンスを逃すという考えもあるが、私の撮影ではあまりシャッターチャンスなどは関係がないはずなのに、曇りのなかで、瞬間太陽が出たりするとあせってしまう。三脚を持ち歩くこともしないし、一箇所にじっとしていることもあまりない。写真の趣味では気が短いのはよくないらしい。

 

写真の腕もこのところ足踏み状態。この状態を脱却するには、撮影時の心構えを少し変えてみるのも良いかもしれない。

[2003/08/02]

 

やっと明けた梅雨、夏になった「みなとみらい21」を撮影にでかけた。今回は85mmと180mmでの撮影に限定してスナップ撮影を行うことにした。85mm最低ではスナップも観光写真ではないものにならざるをえない。

 

レンズを固定してのスナップも撮影意思をはっきりするという意味で演習には良いのかもしれない。何度もでかける「みなとみらい」でも違った絵を得ることができる。今回は晴れていたので、絞りも良い解像度を得られると言われるF8のAvモードの撮影としてみた。F8といえどもピント合わせはちゃんとしないとまともな絵は得られない。

 

最近は現像パラメータも固定しているが、絞りに関しては-1EVのオート撮影にしているので、現像時の露出補正は必須である。やはり撮影時に露出を決めることが理想であるが、スナップではそうじっくりと考える時間もない。後処理で調整できることもデジカメのメリットである。

 

AEによる絞りに関しても、AFと同じようにカメラがどんなモードの機能を持っているとしても、最終的にはマニュアルで行わなければ、いい絵を得ることは難しいと思っている。AE撮影でも+/-1EV程度の露出の誤差はあるし、現像時に露出補正を行うにしても微妙なところで、色調が違ってくる。露出補正しても色調が違わないように現像するのが私の現像法開発のテーマの一つであるが、10DのDIGICになってからこれがかなり難しくなっている。

 

これ以上現像法を検討するよりも撮影時の露出決定の腕を磨くほうが本筋かな等とも思っている。露出のあった絵の色調はやはりすばらしいと思う。

[2003/07/31]

 

撮影をしていないので、ギャラリーアップも撮影会からの分を一枚追加した。このところ現像法のパラメータ更新もしていないが、前回の撮影会でのポートレートの色調もなかなかなので、あえて変更する気はしなかった。

 

これまで室内での撮影では、太陽光WBで濃い色を出すことができなかったが、今回は良くでている。モデルがよかったのか、照明が良かったのか、現像パラメータが良かったのか、1.2の開放撮影だからなのか、露出が適正だったからなのか未だに判断しかねている。全ての項目が重なったからかもしれない。

 

いずれにしても色調はカメラ本体によるものではないと言ってよいと思っている。今回のアップは私としては少しはなれて撮影しているが、この程度離れるとやはりピントあわせが難しい。画素数ももっとほしいという考えもでてくる。他の人はといえば、ISO400で絞って撮影しているが私はISO100にこだわっている。明るいレンズで手持ち撮影というのが私の心情なので、ピントあわせはますます厳しくなる。

 

10DのISO100はD30に比べればかなりノイズが多い。D30ではこの程度でバックのノイズが見えることはなかったと思う。別に写真として気にはならないが、JPEGファイルサイズが大きくなるのはシャクである。レンズに関してはボケたコントラストの高い部分に色収差のようなものが見えるが、これ以上の性能を期待するのは酷かもしれない。このレンズの味といってしまえるかもしれない。

[2003/07/28]

 

今日は、撮影会の中から2枚アップした。今回は完全な自然光の逆光の撮影であるが、レフ板を使っている。バックは完全に飛んでいるが、この程度あけないと顔が暗くなってしまう。もう少し絞った方がよかったかもしれない。最近は撮影に出かけていない。来週は梅雨明けするだろう。出かけてみたい。

 

携帯電話のNokia6650用のメールソフトもほぼ完成して、順調に使用できている。あとはセキュリティの強化と来月にはわかるパケット料金の額が気になる。Javaアプリに手をつけたいが、どうもこの年で余暇時間でのプログラムの作成は、なかなか骨の折れる作業である。

 

趣味としてはやはり写真の方が心休まる気がする。

[2003/07/26]

 

またプログラム作成に忙しく更新が開いてしまったが、今日も先週の撮影会から2枚ほど縦位置での撮影を2枚ほどアップした。

 

今回は少し離れた写真をアップしてみたが、なかなかピントあわせが難しい。一枚は35mmの撮影で、少し絞ってみたが、なんとかピントを合わせている。

 

ピントも露出もマニュアルであるが、気合をいれて撮影すればなんとかなるものであるという気がしてきた。ただし後処理でなんとかなるという考えは禁物である。

[2003/07/21]

 

今日も撮影会でのモデル撮影から2枚ほどアップした。ライティングを変えてのかなりアップでの撮影である。このレンズの開放の撮影ならではの絵になっていると思う。

 

現像法は太陽光WBであるが、PM-4000PXのPhotoshopプロファイル印刷では色温度がやや高めに表現されてしまう傾向がある。曇りのWBのほうが良いかもしれないが私のモニタではこの程度の方が自然である。

 

この程度のアップならばほぼピントあわせに問題はないが、すこし離れるとピンボケの連続である。今回は露出をマニュアルにして相当気をつかったのであるが、その分ピントあわせの集中力が欠けてしまったことを反省している。

 

やはり、写真は撮影後の処理より、撮影時の態度が重要だということを思い知らされる。

[2003/07/19]

 

今日はコミティの撮影会に行ってきた。やはりポートレートのアップはギャラリーが華やかである。室内での撮影であるが、アイランプと自然光であるが、前回の撮影会で調整した太陽光WBでの現像法でぴったりの結果を得られている。

 

やはり室内ポートレートはEF85mmF1.2Lの独壇場である。色、やわらかさなどどれをとっても餅は餅屋というところである。手持ち撮影ではISO400が必要とされるが、開放付近で撮ればISO100で撮影できる。

 

しかし、ピントの薄さには中途半端ではない。これを利用して絵をつくるべきであろうが、M型スクリーンでも半分以上ははずしっぱなしである。AFは測距点の選択が面倒でつかいものにならない。もっといい眼と大きなスクリーンがほしい。

 

今回135mmマクロも持参したが、暗すぎて三脚でもなければ手ぶれ続きになることがわかっているので、使用を断念したやはり持ち歩きは135mmF2のほうかなと考えを改めている。

[2003/07/17]

 

このところWAPサイトのプログラム作成に入れ込んで、カメラ評論の方がなおざりになっている。罪滅ぼしにNokia6640をマクロレンズで撮影したものを一枚アップした。偽色が出ているが良しにつけ悪しきにつけ10D+135mmマクロの特徴的な絵といえよう。

 

前回の撮影会から約一月、他の撮影に出かける前に7月度の撮影会が今週土曜日にせまったきた。写真紹介は次回にして、今日は6650用WAPサイトの進展状況を報告しておくととりあえず、自分用メールサーバーにアクセスしてメールの時間送信者のリストを取ることができるようになった。

 

この程度の通信量ならパケット料金も僅かで頻繁に見にいっても問題ないであろう。この端末は英語表示のみなので、日本語が入ると端末エラーとなる。File format unknownとか表示されるので、プログラムを入れれば日本語表示も可能になるはずである。ただ内容表示までするとパケット料金が跳ね上がるので、緊急な情報はPHSに転送出来るようにすることにした。このプログラムに個別デリートを加えればPCを持っていけない長期外出でも困らない。

 

とかく通信事業というのは事業者の意向に沿った形で進められ、メーカーとユーザーのかかわりが少なく本当によいものが世にでることは少ないと思う。3GになりGSMネットワークが使える様になり、事業者とのかかわりがSIMカードと料金ということになれば、メーカーとユーザーのつながりも深まってくる。このNokiaの端末も事業者提供のサービスが受けられないので日本で使うには適さないという声を聞くが、なかなかどうして高機能である。

 

Bluetoothヘッドセット、音声ダイヤル、静止画、動画、録音などを電話機とPCとの間でデータ交換、WAPブラウザ、JAVAサポートなどどれをとっても日本の電話機では得られない高機能である。メール対応が完成したら、JAVAで使いやすい関数電卓でも作ってみたいと思っている。

[2003/07/13]

 

今日はお台場での撮影から85mmでの撮影例を一枚アップした。夕日のせいなのか、レンズのせいなのかいまだはっきりはしないが、色調もやわらかい。

 

すこし更新があいてしまったが、例によってWAPサーバーの設定に時間を費やしている。WMLファイルはweb-p.wicsのサーバーではうまく動作してくれないが、coolの有料サーバーでは動作するようである。ただcoolでCGIを動かすのに苦労してしまったが、なんとか成功し、WAPメールブラウザも時間の問題であろう。

 

携帯の通話料金もデーター料金も高く、PHSはやはり手放せない。ということでPHSも最新機種に機種変更した。Nokia6650のためにBluetoothヘッドセットも購入した。モバイルライフも快適になったが今月は出費も多くなってしまった。

[2003/07/08]

 

今日は前回アップと同じ状況で撮影したこれも135mmマクロの絵をアップした。やはりボケが硬いのは、ピクセル等倍で見ると二線ボケの影響であることがわかる。

 

EF85mmF1.2Lや135mm2Lではこのようなことはなかったと思うが、マクロレンズにこのような撮影を要求するのは酷かもしれない。しかしこのレンズの解像度は捨てがたくこれ以上の解像度とボケ味を要求するのであれば、218や328がいるということであろう。

 

ただこれ以上のレンズへの投資は金額はともかく持ち歩くのに重すぎるので、やめておきたい。これまで、35mm、85mm、135mmを持ち歩いていたが、3本が限度で、135mmを180mmに換えるかどうかというところが悩みどころである。

 

135mmは85mmに近いので、しばらくは180mmでがんばってみたいということは前にも報告したとおりである。

[2003/07/07]

 

昨日は日付を間違えてしまった。今日のギャラリーアップはないが、昨日まで四苦八苦していたWAPで自分のWebサイトにアクセスすることが可能になったので、ここに自分のメモとして記しておく。Webサーチを繰り返しても日本語だけでは少ない情報で苦労してしまったが、海外も含めて情報を集めなんとか使用可能になったのはうれしい。

 

Nokia 6650ではWAP1.2.1のブラウザを搭載しており、現在日本で多く使われるWAPのファイルタイプHDMLではアクセスできないようだ。これは日本のキャリアのWAPゲートウェイでは3Gパケットをサポートしていないこともあって日本のコンテンツには接続できない。この端末でアクセスできるようにするには自分のサイトのファイルタイプをindex.wmlとして、Nokia WAP gateway を使用する。

 

もっと良い方法があるかもしれないが、なにせ公開情報が少なすぎて大変な苦労を強いられてしまった。設定はアクセスポイント(phone)、ユーザーネーム(j@phone)、パスワード(jphone)、ip addressは(193.113.200.195)、アドレスはindex.htmlのないディレクトリにある(http://..../index.wml)まで指定する。英語しか使えないがメールアクセスのCGIとリンクして自分のWebメールを作成すれば、どこからメールが来ているかまではわかる。

 

必要ならばBluetooth接続されたPCからlow Packet対応の自作のhtmlをアクセスして必要なものだけ読み出すことにすれば、私専用の低コストパケットアクセスメールシステムが出来上がるというのが、私のもくろみである。

[2003/07/06]

 

ここ一週間は携帯電話用WAPサイトの立ち上げに四苦八苦していて、ちょっと更新があいてしまった。今日はお台場での撮影会の中からポートレート以外の一枚をアップした。

 

現在現像法に関しては心を改め柔らかめの調整を行うことにしたが、なかなかいったりきたりで、結論がでない。135mmマクロの撮影例をアップしているが、風評どおりちょっとボケが硬い。しかし、この解像度には換えがたい。

 

世間では10Dの露出の論議が盛んなようであるが、私見としてはトーンカーブの特殊性にあると思う。白のつまりが激しく0EVの撮影では、白とびせず明るい絵が得られる。この反作用として少し絞るとすぐにアンダーになる。私のように白部分をあきらめて-1EV撮影のあと独自トーンカーブをかければ解決できると思うが、明るい部分を捨てている分S/Nが悪くなり、暗い部分のノイズが増加する。

 

RAWデーターが生でなくなった分この辺の救いができない点がこのカメラへの不満であることは以前から書いているとおりである。やはり諧調データの豊かさは1Dが一番、次はD30であろう。

[2003/07/04]

 

このところ10Dの現像法というより、最近購入したNokia6650の環境整備に時間を費やしている。海外製造の電話機を日本で使うには、日本と海外のネットワークの違いによりうまく使用するためには、マニュアルに記載されていないことも多く設定に苦労させられる。また、市販されているBluetoothアダプタなどもうまく動作しない場合が多い。

 

Bluetoothアダプタに関してはメーカー推奨の輸入品を手に入れやっと、なんとか電話機内のカメラデータや録音データ電話帳の相互通信が可能となった。カメラデータに関してはPCに取り込んで、その画質がわかるがDSLRを使い慣れたせいか、とても使用に耐えるものではない。最近のメガピクセル携帯の画質が気になるところではあるが、依然携帯のカメラは非常用であろう。

 

GPRSによるWAPも使えるが英文サポートのみなので、Bluetoothによるパケットモデムを立ち上げ、やっとPCによるデータ通信でモバイルが可能になった。3Gパケットによるデータ通信は結構快適に使える。電話とPCをケーブルで接続するという行為がいかに面倒なことであったかを実感する。電話機に触れることなくPCからの操作で全ての作業を行えることは、Bluetoothによるモバイルコンピューティングのブレークスルーといってもよいであろう。しかし問題はパケット料金である。家のADSLのような使い方をしていたら、たちまち破産してしまう。レンズ地獄なら物は残るが、これは何も残らない。

 

今は、最小の通信量で必要な情報をインターネットから取る方法を検討している。モバイルにおいて自分の緊急に必要とする情報はメール等特定なものに限られているので、自分のホームページにゲートウェイのようなものを置いてパケット量を減らすことを考えている。

[2003/07/01]

 

今日もお台場撮影会から2枚追加した。今回は現像法をやわらかめに調整してみた。このほうが肌の色としてきれいに出るが、これも好みの問題であろう。ポートレート撮影会では、やや斜光や逆光の撮影が多くなってしまうが、いずれもレフ板を使用している。一人での撮影ではなかなかできないことである。レフ板なしではなかなかこうはいかない。

 

さて180mmマクロでのポートレート撮影であるが、解像度という点においていい結果が得られている。もうすこし離れたところからの撮影にしたかったが、複数の撮影会ではそうもいかない。望遠のせいかピントはそれほど薄いとは感じない。色調は85mmとはまた違った味があると思うし、もっとピントの合った硬い感じのポートレートを撮るのにいいのではないかと思う。

 

Nokiaの携帯電話の方もまだ飽きずにいろいろ試している。これは海外用にGSM端末がほしくて買ったものであるが、予想に反してすばらしい機能をもっている。音声ダイヤルも誤動作することもなく快調である。色々遊べる端末で、ここで紹介もしたいが、日本で使うには法律的な問題もままあると思われる。あまり詳細を書くのはプロとして好ましくないと思われる。カメラ関係のBBSでもプロがあまり知っていることを書けない気持ちもわかった気がする。

[2003/06/28]

 

今日もお台場での撮影会から2枚アップした。今回は35mmと85mmからの絵をアップした。やはりレンズの違いによる色調の違いを感じる。というより、色調の調整を行って最適と思われる色調がレンズによって異なる気がする。全体的にはやはり、ポートレートには85mmが良い色調を出す。

 

ところで、更新があいてしまったが、今週は携帯電話で遊んでいたためである。以前からGSM携帯電話の購入を考えていたが、J-phoneがVodafoneに変わったことからWCDMAとGSM共用の携帯を購入可能となった。GSMはアメリカでは1.9Gその他では900M/1.8Gが使用できるが、SIMカードによって事業者契約になるので、日本でのWCDMAがSIMカード形式になったことにより、電話機によらない自分の電話番号による国際ローミングが可能となった。

 

J-phone(Vodafone)では3G(WCDMA)とGSM(900/1800)の共用でSIMカードによる端末(NEC)を一機種購入できるが、これを購入した。それと同時にNokiaの3G/GSM共用の端末(6650)を購入し、SIMカードを入れ替えて使用することにした。WCDMAはまだ日本ではエリアが狭く本格使用はできないが、そのうちインフラ整備されればPDC同様のエリア拡大が期待できる。

 

ところでNokia6650はいい端末である。まず自分の部屋でNの端末ではどうがんばっても圏外であるが、Nokia6650では場所を選べば発着信可能である。機能的に豊富で、カメラもついていれば、Bluetoothインターフェイスもついている。いろいろ遊んでいて楽しい端末である。Bluetoothは一般的に市販されているインターフェイスがまだ不完全でうまく接続できないので、カメラ画像を取り出せないでいるが、純正のインターフェイスケーブルとBluetooth Headsetを注文したので、携帯ライフももっと快適になると思う。

 

携帯や電話に関して、私は関係者なので、めったなことは言えないが、日本の通信事業というのは海外に対して閉鎖的である。今日本の携帯電話は世界最高のレベルにあると思っている日本人が大半であろうが、それは全くの間違いである。日本でしか使用できない携帯電話の方式をつくり、閉鎖的な市場をうみだし、事業者の利益のみを考えた電話の安売りを続けてているのはユーザーにとって決して好ましいことではないと思っている。もっと独自の特徴を持った電話をユーザーのパーソナリティによって買い分けることが可能な時代にならなければならない。今後3GのSIMカード化によって自由な時代が来ることになると期待している。

[2003/06/24]

 

お台場での撮影会から2枚アップした。お初ということで、やたら180mmマクロでの撮影が増えてしまったが、85mmと35mmも持って行ったので、これらのレンズでの撮影もそのうちアップする。

 

花の撮影はさすがにマクロレンズである。ボケ具合もうまいところでボケてくれている。他のレンズではこううまくピントとボケのバランスがとれないものである。マクロレンズの本領発揮というところであろうか。

 

ポートレートの方は、やや逆光での撮影である。それにしてもポートレートの色調は光線の違いで、一定の現像法が通用しない。色調補正を前提にした現像を行うことを宣言してしまったことだし、この方法をしばらくとることにする。

[2003/06/22]

 

昨日は一月ごとの撮影会だった。今月はお台場でのモデル撮影会ということで早速180mmマクロの撮影から2枚アップした。さすがにその解像度はすばらしい。ポートレートにはちょっとピンとあわせがきついが、屋外だけあって絞れるので少しはごまかせる。

 

現像法の色調あわせであるが、まだ安定しない。レンズのせいではないようだが、前回のWBからずれてしまっている。どうも原因がはっきりしないが、今回は若干赤を強くしてある。まだ現像は全ては終了していないが、もう少し数をこなさないと良くわからない。

 

今週は昨日の撮影会の中から順に紹介していきたい。

[2003/06/19]

 

週日は撮影するひまはない。今日も先週末の「みなとみらい」から一枚と180mmマクロの近所での撮影から一枚づつアップした。WBは「晴れ」と「曇り」でそれぞれ違うのであるが、180mmの色調はなんとなく新鮮さを感じるのは気のせいであろうか。

 

現像法も決着段階を迎えようとしているが、現段階の結論はあまり共通の処理にこだわらないということである。10Dのメーカー味付けはとにかく消した。その後の味付けは時と場合によって自分の味付けを加えれよいではないかという考えである。

 

銀塩とデジカメの違いは、銀塩ではフィルムを選べるということであるが、ディジタルではその色調がカメラで固定されてしまい、多くのユーザーはメーカーお仕着せの現像法を選ばざるを得ない。後先の問題はあっても、デジタルで現像法を変えたりレタッチをするのも「有り」であろう。

 

フィルムメーカーのデジカメはカメラメーカーのデジカメに比べてその色調はそれなりの主張が感じられる。フィルムにも風景が得意とかポートレートがいいとかの違いがあるようにカメラにもそれがあっても不思議はない。写真とは真実の色を写すことではない。記憶色を写すことだと考えればその疑問を解決できる。

 

そう考えながら現像をしていると、現像も楽しい作業であり、レンズの違いや被写体の違いで、最適なトーンカーブもそれぞれ違うものだと感じることができる。現像作業にも自分の感性というものが大きく効いてくることになる。

[2003/06/17]

 

今日は「みなとみらい」のクインズスクエアの室内の撮影と、買った日に撮影した、EF180mmF3.5LMACROで近所を撮影した絵の2枚をアップした。

 

MM21は曇りでのWBで現像したものであるが、ここでの撮影としてはまずますの明るさで撮れている。マクロレンズに関してはまだ本格的に使う機会がないのであるが、シャッタースピードが遅すぎたたため、比較的ぶれの少ない一枚をアップした。こちらも曇りのWBで現像しているが、なんとなく色調が豊かな気がする。

 

このレンズの試写を夜の室内でしているが、これまで明るいレンズばかり使っていたのに比べて、ストロボまたは三脚が必須である。しかし、このレンズの解像度はすばらしく、(マクロ撮影だけかもしれないが)解像度はカメラの画素数ではなく、レンズだということを実感させられる。

 

接写リングの使いにくさから始まって、135mmF2Lを物撮り兼用に購入した経緯があるが、やはりもの撮りはマクロレンズなのであろう。これで中望遠もこのレンズの調子が良ければ、135mmF2Lもお蔵入りになってしまうかもしれない。

[2003/06/15]

 

今日はレンズを久々に衝動買いしてしまった。ボーナスシーズンということでPCのアップグレードを考えていたのであるが、1.7GのPen4を3Gにしてもそれほどの性能向上ではないということでEF180mmF3.5Lマクロを購入してしまった。PCのアップグレードよりよっぽど高くついてしまった。

 

このレンズ私の優先リストには含まれておらず、いわゆる衝動買いである。これまで暗すぎるということで優先リストにはいれていなかったのであるが、ピント精度の高いレンズということで探すと特性的にずばぬけている。今日は「みなとみらい」の2枚とともに一枚室内でのストロボ撮影から一枚アップしてみた。

 

夕方購入して曇りの中外も撮影してみたが、やはりレンズの暗さは補えない。シャッタースピードがとれず手持ちでは手ぶれがきつい。時間がないのでしかたなくストロボ撮影をしてみたが、さすがにその解像度はすごい。ピクセル等倍でみてもボケを感じさせないのは、他のレンズより格段によい。マクロレンズではあるが、晴れた日のポートレート撮影には楽しみである。

[2003/06/12]

 

「みなとみらい」から135mmF2.0Lで撮影した2枚をアップした。D30でよく撮った構図で恐縮であるが、10Dでは初めてである。35mmでの絵とは雰囲気・色調が結構違う。

 

レンズによる色調の違いということについては、私の中ではまだはっきりとした理由を説明できていない。経験的にいうとレンズの収差によって安価なレンズでは細かいところの色に滲みがでて、色の純度が悪くなる傾向にある。この理由により高価な単焦点レンズばかり使っているが、どうもこれだけではないようだ。

 

以前明るいレンズを開放で使うと全く違った鮮やかな発色をした覚えがあるが、シャッタースピードの違いによって色調が異なるのかとシャッタースピードで現像法を変えたこともあった。現像法が決着したらこの辺も検討してみたい。

[2003/06/10]

 

今日も「みなとみらい」での撮影を2枚ほどアップした。現像法としても段段と落ちついてきた感じで、曇りでの撮影とグレーバランス以外共通の設定で両者ともに良好な結果が得られるようになってきたと感じる。グレーバランスは諧調ごとに合わせているが、白と黒の純度はアップしてきていると思う。これはグレーバランスによる結果だけではなく、メイントーンカーブに関しても工夫をした結果と思っている。

 

10Dでは標準露出で撮った場合かなり白が圧縮される。この処理自体誤りではないと思うが、デジタルの諧調の狭さを補うためにその処理が極端である。このことにより撮影時に露出を適正とすることを非常に難しくしている。10Dの黒については、D30より若干暗い部分が伸びていないが、暗い部分の諧調を表現するためにコントラストを落とした現像を行うと明度中央部分から急激に落ちており、本当に暗い部分では諧調のない部分で黒が浮き上がっている。こればカーブの急激な変化部分の彩度が高すぎることと黒の締りの悪さとなって表れる。

 

現像法の検討はRAWデータからの再現であるが、D30と違い10Dではは上記の特性をDIGICを通したあとでRAWへ逆変換しているようである。リニア現像を行うと黒と白の諧調の飛びは極端でとても使い物にならない。結局カメラ設定を全てのパラメータを弱として-1EV撮影することによりできる限りリニアなデータをRAWセーブしてPhotoshopのバッチ処理にて10Dのメーカ味付けを消したあと自分の味付けをするという複雑な処理になってしまった。

 

10DはDIGICにより高速な処理が可能になり、高速で良好な最終JPEGデータを得ることができるようになったのは認めるが、RAWデータはCMOSが受光したデータそのもの、つまり本来の意味での'生'であってほしかった。

[2003/06/08]

 

久々にホームである「みなとみらい」に撮影にでかけた。青い空は期待できなかったがそれでも梅雨まえの良く晴れた桜木町からの道のりを撮影することができた。とりあえず2枚ほどギャラリーにアップした。

 

「みなとみらい」はD30を購入してから何度撮影に通ったことか。この場所の撮影は私のカメラ趣味の歴史であり、現像法検討の歴史でもある。ここの過去の写真を見直してみると私の現像法のたどった経歴を振り返ることができる。試行錯誤の繰り返しによってだいぶよくなったと判断するのか自分の色調の趣味が変わってきたのか微妙なところではあるが、それでも最近はレンズによる違いというものが写真から読み取れるようになってきた気がする。

 

レンズといえば最近はレンズ地獄から脱して購入していない。しいて言えば、純正14mmF2.8、24mmF1.4、300mmF2.8などが候補であるが、どれも高価で手がでない。過去の大三元Lレンズもずっとお蔵入りで、新型は出ているようであるが、買う気はしない。単焦点のレンズ交換は面倒ではあるが、撮影後に周辺のボケや収差が気にいらないのは悔やみきれない。それなら最初から使わないほうが良いということにきめてしまった。現像法は後から何度でもやり直せるが、ピンボケや手ぶれはあとで悔やみきれない。それならシャッターを押さなければ良かったと思うのは私だけであろうか。

[2003/06/07]

 

今日は出張時に泊まった定山渓温泉からの朝の風景をホテルの窓から撮った2枚をアップした。今回また現像法を若干変えてみた。少し彩度を下げて暗めの仕上げとしてみた。

 

現像時にはワークスペースにAdobeRGBを使っているが、これにより彩度の高い絵を得られることは先に述べたが、特徴的には緑の表現が鮮やかになる。AdobeRGBの色空間の広さについては、表現できる媒体が限られているので、顔料インクジェットでもその利点は実感できない。AdobeRGBはsRGBに比べて緑の色相と彩度が異なるのでこの分の補正を行わなければならないが、補正しても緑が青方向に強いので、結構好みの緑が得られる。

 

今回はかなり彩度を落としている(−25)が、これだけ落としてもメイントーンカーブの変更によりそれほど薄くなった感じはしない。現像法におけるトーンカーブとの格闘は、どの諧調においても同じ彩度を得るための努力であることがわかってきた。錯誤しながらもなんとか進歩していると思うし、そう願っている。

[2003/06/05]

 

今日も小樽での撮影から2枚ほどアップした。曇りの色調もこんなところであろうか。今回のスナップ撮影ではあまり人がはいらなかったので、人の入った絵もアップしてみた。建物や木々の色調チェックだけでは、ポートレートを撮ったときにはずしてしまうことになる。やはり、色調再現の判断基準は人肌の再現である。昔、カラー放送が開始されたときに日本人の若い女性の肌の色を基準に調整したという話を聞いたことがあるが、うなづける。

 

銀塩とディジタルの表現の違いで、最近考えるのが、WBの調整についてである。ネガプリントではAWBがかかるとのことであるが、ポジではDay lightが標準である。スリーブで見たとき晴れのWBに固定されるので、日陰が青くなると思うが、デジカメの場合AWBやグレーバランス調整でWBが調整される。人間の目もAWBがかかるので、WBをあわせたほうが、より自然に近いと思うのである。この意味で銀塩写真という芸術分野はフィルムの表現を楽しむものなのであろうか。白黒写真や赤外線写真を楽しむという行為もフィルムの表現を楽しむものであり、真実の表現とは別の方向に行っている気がする。

 

こう考えればデジタル写真においてレタッチを楽しむというのも一つの分野であり、銀塩写真家にとやかく言われる筋合いのものではないという気がする。ちょっと方向が違う気がするが、写真の楽しみ方も人それぞれということなのであろう。

[2003/06/03]

 

今日も小樽の街角での撮影から、2枚ほどアップした。現像法の仕上がりとしては、曇りの絵ながら、明るい仕上がりである。2重3重にトーンカーブをかけて、中央部の諧調を思いっきり広げている。

 

10Dのディフォルト現像は、露出をオーバー気味にすることにより、中央部の諧調が広くなるようになっているのであるが、明度中央部から急激にカーブが落ちている。私の現像法では暗部に関しても諧調を広げてあり、明度1/8以下で急激に落とすようにしてある。

 

トーンカーブは晴れと曇りと共通であるので、コントラストの強い直射日光下の絵を明るく処理できる効果のほうが大きいが、曇りの場合絵が明るすぎるて、色調の渋さというものを失っているかもしれない。

 

もう少しサンプル数を増やして検討したいが、曇りに適したフィルムつまり別の現像法も用意したほうが、よいのかもしれない。

[2003/06/01]

 

昨日は札幌出張のついでに小樽の街角を撮影してきた。この町は情緒のある建物の立ち並ぶ写真撮影にはもってこいの場所である。天候は曇りということで、曇り撮影の色調調整にはいいチャンスである。早速現像して、2枚ほどアップした。

 

今回の撮影条件を述べておく。絞りはこれまでシャッタースピード優先モードで撮っていたが、曇りのスナップということで、定石どおり、F5.6の絞り優先モードにした。フォーカシングスクリーンはいままで、D30につけていたミノルタM型スクリーンを10Dに実装し、フルマニュアルフォーカスである。スナップ撮影では露出の設定をオートにしないと面倒であるが、TvモードもAvモードも時々気をつけないととんでもないスピードや絞りになっていることがある。今回もF5.6の絞りでは露出が足りずシャッタースピードが長くなって手ぶれしてしまっているものがあった。

 

さて肝心の現像法のであるが、やはり晴れの設定では少し彩度がきつい。多少彩度を減少させている。私の現像法のこだわりからすれば、晴れと曇りで変えていいのはグレーバランスだけである。その他のトーンカーブは共通でなければいけない。この設定で晴れでも曇りでも適正な仕上がりを得るように現像法は設定されなければならない。サンプルが増えるたびに調整を変更したら、以前のサンプルも現像しなおして、確認しなければならない。今回の設定変更に対するすべての絵に対する検証のしなおし中である。

[2003/05/29]

 

現像法も晴れの色調についてはなんとか結論をえられそうである。これまで撮影した10Dでの絵の大半を現像しなおして、なんとか使える設定をしてみた。その中からアメリカでの一枚とタイでの一枚を現像しなおしてアップした。なんといっても現像法検討の醍醐味は同じ現像法でも時と場所がかわれば全く異なった色調の絵が得られることである。

 

今回の目標はコントラストが高く、彩度が高く、かといってどぎつさを感じさせない絵を作ることを目指した。彩度はいくら上げてもグレーバランスが良くて、色飽和をおこさせなければ、どぎつく感じることはない。ただ飽和させずに彩度を上げることが、いかに難しいかはレタッチをしたことのある人ならばわかることである。

 

よく自然な色合いという表現があるが、直接見た色とCRTやプリントアウトの絵ではメディアが違う。CRTや紙に表現するときその色範囲の狭さから表現できる色のあざやかさは下がってくる。メディアに表現する時、どぎつさを感じないのであれば、それが一番自然の色に近いと私は思っている。

 

現像法に最終結論を得るにはまだまだサンプル数が少ない。明日はカメラをかついで行ける出張なので、また撮影してきたい。

[2003/05/27]

 

まだ現像法の検討中である。トーンカーブの設定ですっきりした絵になったのであるが、中間調の彩度がおちたので、彩度不足を感じるというので、単純な彩度増加により、色飽和が発生するのがいやなので、D30現像法同様Work spaceをAdobe RGBで行い、ACEでプロファイル変換する方法に換えてみた。sRGBをAdobe RGBに読み込むので各色ごとの彩度・色相補正が必要であるが、結果的に彩度の強い絵が得られる。

 

ギャラリーに一枚追加アップしたが、かなりの色調である。もちろんこれがいい絵だとというつもりは毛頭ない。レタッチは仕上がりの絵があって、それにあわせることはなんのセンスも技術も必要ない。しかし、一枚の絵を仕上げるにはそれなりのセンスが必要なものである。一枚の絵をいじくりまわして芸術作品に仕上げるのは、それなりの技術とセンスが必要で、これはひとつの分野ともいえる。

 

ただこれは写真の分野とは異なっている。現像法というのは、同一の処理によって、撮影時に意図した色調に仕上げることであって、一枚一枚レタッチして、好みの絵を得ることではない。そうでなければ、ファインダーを覗いたときの感動が仕上がりに反映されない。きれいな仕上がりを求めながら、真実を表現しなければならないという矛盾した作業であるとも言える。目的の達成のために銀塩ユーザーがフィルムを選ぶのと同様デジカメユーザーはカメラを選ばなければならない。しかし、好みの発色をするカメラがないのであれば、自分で作らなければならないというのが現像法への原点である。

 

銀塩カメラでは撮影前にフィルムを選ばなければならないので、現像法も撮影前にきめなければならない。厳密に言えばポジの場合WBも共通のものにしなければならない。露出も現像前に決定しなければならないのであるが、この程度は現段階において大目にみてもらいたい。いずれにしてもデジタルの手軽さに制限をつけなければ、本来の写真の楽しさというのは味わえないのではないかとも考えている。

[2003/05/25]

 

今週は仕事が忙しかった上に有料プロバイダのカード決済がうまくいかなかったこともあり、アカウントがクローズされたりして、更新がたいぶ滞ってしまった。

 

現像法の試行錯誤もずいぶん悩んでしまったが、一応改善できたということで、3月に撮影したものであるが、みなとみらいから現像しなおして2枚ほどアップすることができた。タイの撮影の現像において明るいすっきりとした色調の絵が得られないことで、悩んでいたわけであるが、D30の現像法で開発した双曲線カーブを適用することで、これまでのD30の現像結果に近い絵を得ることができそうである。

 

10Dになってから、リニア現像が意味をなさないことから通常現像からの変換を行っているが、双曲線のカーブ適用ができないことからメイントーンカーブの設定を感覚にまかせて行っていたのであるが、この調整で雰囲気は大きくかわりうまく調整できなかった。今回ガンマと双曲線の差を計算することで、トーンカーブを決定でき、安定した絵を得ることに成功した。

 

現像法におけるポイントはグレーバランスとメイントーンカーブであるが、グレーバランスについてはテストチャートを撮影して、各明るさにおけるRGBの値が等しくなるようトーンカーブで設定すれば良い。これは晴れの日にテストチャートを撮影しておけばいつでもこのグレーバランス補正が使える。主観の入り込む余地のない調整である。メイントーンカーブについてはトーンカーブの急なところは色が濃くなり緩やかなところは色が薄くなるので、このカーブの設定により、各明るさにおける色の彩度が決定されることになり、この調整により絵の雰囲気は大きく変わってくるのである。

 

このメイントーンカーブにガンマ関数を使用すると、明るい部分の彩度が低下し、中間色の彩度が高いため、どうしても明るく調整して、すっきりした色の絵が作成できない。この問題は双曲線を使うことにより、バランスのとれた彩度を得ることができることに気がついたのである。双曲線でコントラストの高い絵が得られることはD30現像法のところで紹介しているが、これが色調までにこれほど影響を与えていることには気がつかなかった。

 

現在過去に撮影した絵に同じ現像法を適用して全ての絵において改善されているかどうかの確認を行っているが、結果は上々である。結論がでたら現像法のページを更新したいと思っているが、もう少し時間がかかりそうである。

[2003/05/15]

 

今日はタイのビーチから2枚アップした。ビーチは写真構図泣かせで、どうもうまい写真が撮れない。タイのこういうところにいくと、働くタイ人と遊ぶ外国人という対比の情景を深く感じる。

 

今回から現像を多少変更し、コントラストを強くしてみた。プリント用に自動コントラストをかけていたが、白とび、黒つぶれがいやで、トーンカーブで調整している。D30に比べ黒の諧調が少ない10Dにはこのほうがアラが目立たない。

 

PM-4000PXのPhotoshop用プリントプロファイルといものをダウンロードしてプリントしてみた。結構いい具合でかなりモニターの色に近づいた気がする。しかし、なぜプリンタのみの設定で正常ない色がでないのであろう。Photoshopにプロファイル変換させてまともになるのに、sRGBのファイルをプリンタの持つプロファイル変換を使ってまともにならないのはどうしてなのか理解できない。

 

そもそもCMSとはいったいなんなのであろうか、色あわせを自動化するための手法で、それぞれのデバイスのプロファイルを通して変換を自動的に行うことらしいが、それぞれの色空間をsRGBとかadobeRGBとかに設定しておけば、マッチングするはずである。それぞれのデバイスの固体差を補正するためにプロファイルを使用するなら話はわかるが、どうも理解できない。自分の知識が不足なのか、それとも世の中も錯誤中なのか。

[2003/05/13]

 

タイ帰国後なかなか時間がとれず撮影に出かけていない。今週末は雨の模様。これから雨の日が多くなると思うと憂鬱である。ギャラリーはタイの撮影から2枚アップした。バンコクから南へ50kmほど南にいったところにあるFloating Marketでの撮影である。今年は人も少なく、のどかな環境で撮影できた。

 

ところでCapture Oneが10Dサポートされたということで、ダウンロードして試してみた。現像ソフトに関してはAdobe ACRで満足しているのであるが、今回ダウンロードしたのは10Dディフォルトの色調とはどんなものか見てみたかったからである。ただこの試用は思惑どおりいかなかった。というのはこのソフトは自分で設定する項目が多くディフォルトという値がないようである。まあこのソフトで最終まで持っていくことは可能であろうが、やはり使い慣れたPhotoshopのバッチ処理を使うほうが、私の使い方に適しているようだ。

 

その意味でAdobe ACRのほうが、Photoshopのプラグインとして働くので、便利である。今後もACRの方を使い続けることになると思う。

[2003/05/11]

 

今日は雰囲気を変えてタイの花から2枚ほどアップした。蓮の花とタイの色調とは若干雰囲気の異なる赤い花の絵である。近寄って見ると赤い花はシダの一種かもしれない。植物とか動物とか私はほとんど名前を知らないが、写真を撮るにはそれなりの知識も必要だなと痛感する。

 

今日はコミティの合評会に行ってきた。他の人はスライドプロジェクタで私はPCプロジェクタでの発表となったが、最近のプロジェクタは性能も向上し、かなりコントラストのきいた明るい絵を作ってくれる。PCで見ると黒つぶれしているように見えても黒が浮いてみえる。その分黒のバランスの悪さが目立つようだ。もう少し黒の検討が必要のようだ。

 

フイルムプロジェクタのほうは、進歩がないのかかなり暗くタングステンなので、白が黄色がかっている。観賞として正しいのか疑問である。ただ他の人の銀塩の絵をみるとまだまだ解像度はすごい。私の撮り方にくらべれば、絞った広角の絵が多い。私も広角の絵には興味があるが、レンズや解像度に難がある気がする。広角の絵に走るにはフルサイズのカメラと高い広角レンズを手にいれてからになるだろう。いつになることだろう。

[2003/05/08]

 

今日も例によってワットプラケオとKOIの写真を2枚アップした。今日のテーマはピントとボケ味とでもいったところであろうか。EF85mmF1.2Lの開放撮影はやはりポートレートにはかかせないとつくづく思う。

 

もうD30は使うことはないが、それにつけても唯一S/NだけはD30にかなわない。センサー素子サイズのせいであろうと考えていたが、良く見てみると1D初期と同じように横縞ノイズがある。センサーからの読み出し時の電気ノイズである。ISO感度をあげてのこのノイズは増加することはないので、ほとんどの場合気がつく人はいないと思うが、この辺はもっと検討してから発売してほしかった。

 

そういえば、D30のページも名前を変えてページを更新しなければいけないが、なかなか時間がとれない。

[2003/05/06]

 

今日もワットプラケオでの撮影から2枚アップした。タイのお寺の色の基調は金色といったところであろうか。私のこのところの撮影は単焦点レンズによるTvモードマニュアルフォーカスである。まあ日中のTvモードは被写界深度も深くピントあわせが楽である。ただあまり適当な撮影では、ピンボケも多発する。マニュアルピントあわせも写真を撮る行為に重みをつけたいためである。

 

今回の旅行では、17−35F2.8Lの広角用ズームレンズも持参したのであるが、10Dになってからは中央部の収差は気にならなくなったものの周辺の流れ・色収差が気になることがある。今回の撮影では広角がほしいとこrであはあるが、これが怖くて結局使わないでしまった。

 

ところで今週末の合評会のため以前にD30で撮った写真の現像をする必要があった。ACRが手に入ったので自分の現像法ではなくACRで現像してみた。驚いたことに自分の現像法とACRによる現像結果は非常に良く似ている。特にポートレートの現像はどちらでやっても差がわからない。やはり自分のやっていたことは間違っていなかったのだという気分になった。

 

10DのACRによる現像はもちろんそのままでは使えないほどの仕上がりであるが、その後にグレーバランス・トーンカーブを適用すればなんとかD30のしあがりに近い色調を出すことができる。やだやはり、D30に比べればS/Nが悪いことを否定できない。気にしなければ気にならないレベルであるが、やはり低ISO値に設定できるとうれしいのだけれども。

[2003/05/04]

 

今日もタイでの撮影から2枚アップした。今日もKOIとワットプラケオの写真である。

 

10Dでの現像色調が気になるところでやはりポートレート撮影での色が気になる。昨日アップしたKOIの色調は印刷すると色調が寒いWBの調整のせいもあるが、今日アップの絵のような暖かさがない同じ時間の撮影であるが、レンズの違いによるのであろうか。WBも調整も若干違うがどう調整しても同じ肌の色にはならない。

 

プリンタPM4000PXで印刷中であるが、CRTに比べてコントラストがたりない。自動コントラストをかけるとかなり見栄えがする絵になるようである。

 

明日からまた仕事、忙しい日が続くようで、あまり検討する暇もないかもしれない。

[2003/05/03]

 

約一週間のタイ旅行を終え今日のJL708で帰国した。今回はマイル消化のビジネスクラスであったが、久しぶりのビジネスクラスもエコノミーに比べればかなり良い。

 

早速2枚ほどアップしたが、KOIのポートレート風撮影とバンコクの観光写真で有名なワットプラケオである。D30から10Dに換えてからの始めてのタイ旅行である。解像度と現像法の検証もまずまずというところであろうか。

 

どちらの写真もレタッチは最小限におさえ作成した「晴れ」のWBで現像しているが、KOIの写真は若干青を増加してある。ホテルの部屋での撮影であるが、外光が窓ガラスを通しているためWBが取れていないようだ。青の飽和点を下げることにより、WBが取れるようだ。ワットプラケオは観光ポスターのような派手な色彩は得られなかったが、午前中の撮影なら多少は違うかもしれない。

 

今週はタイでの撮影から紹介していきたい。

[2003/04/26]

 

ゴールデンウィークを先取りして、明日からタイである。タイからの更新はしないつもりなので、一週間程度ページ更新はないことになる。ギャラリーの方は鎌倉での撮影から2枚ほどアップした。曇りの新緑もなかなか難しいのもさることながら、しばらくポートレートを撮っていないことへの反動からか仏像撮影をアップしてしまった。

 

10Dの現像法もなんとかひととおりの結論をつけて、試し撮りに一応の決着をつけることにした。現像法はきれいなものはよりきれいに、そうでないものはそれなりに写ることが、いいようだ。きれいでないものをきれいに仕上げるというのは欲張りすぎで、本質をはずしてしまいかねない。現像法の目標はいかに見たものに近づけるかということを考えなければ、本当の美しさを写すことはできない。

 

私は銀塩からの転向ではないので、どこそこのフィルムの特性を持った現像法というのは興味がないが、自分の現像法を確立したら、その現像法で美しく見える露出とか撮り方とかを考えながら撮影しなければならないと思う。デジタルカメラで枚数を稼ぐことにお金はかからないが、ただシャッターを押すだけでは何を撮りたかったのかも思い出すこともできない。

 

あまりえらそうなことをいえるほど写真撮影の腕はよくないが、目標とか姿勢とかいうものはじぶんなりに持っていなければならないと思う。ピントあわせにしても妥協してはいけない。3076x2048の画像サイズは最終作品として必要な解像度とは思わないが、ギャラリーアップをフルサイズにもどしたのも自分への戒めのためである。

[2003/04/24]

 

先週末の鎌倉での撮影から2枚アップした。時々薄日のさす薄曇りの日であった。どうもこの状況で新緑の緑を出すのは難しい。どうしても人をいれて色彩を増したい気持ちが先走って新緑撮影会ではなくスナップ写真になってしまった。

 

現像法の色調調整も検討中ではあるが、あまり進展していない。写真は基本的にデスクワークではなく、撮影時に重点があるわけであるから、現像技術ではなく撮影技術を磨くことが大事である。いい写真が撮れたかどうかは現像しなくてもファインダーをのぞいているときにわかる。

 

肉眼できれいに見えないものは、現像法をいくら工夫しても美しくはない。銀塩カメラであれば気がのらなければ撮影枚数も減るのであろうが、ディジタルカメラだと枚数だけは増えていく。数打てばあたることも確かにあるが、やはりあまり意味なくシャッターを切るのも少し考えないと、写真の腕が後退してしまうのではないかという不安がある。ただできるだけ多くの場面で経験を積むことが必要なことは確かだ。

[2003/04/22]

 

ACR+独自カーブの現像特性にとりあえず満足して米国での撮影分を2枚ほど現像をやり直してみた。RAWは何度でも方法を変えて絵作りを楽しめる。ギャラリーアップは17マイルドライブの海とカーメルの街角である。海の色は以前にアップした色とはかなり異なっていることがわかるであろう。カーメルの絵はやはり中間調の柔らかな色の表現である。

 

ACRのD60特性による現像が結構直線性があることを見ると10DのRAWデータも生(加工されていない)なのかもしれない。以前に10DのRAWはRAWでないと書いたがこれば間違いでファイルビュアー(FVU)の現像特性だけが問題なのかもしれない。ACRはリニア現像がないので、D60現像からのトーンカーブ調整で自分の絵にもっていかなければならない。

 

テストチャートでのグレーバランス調整とメイントーンカーブの調整はある程度客観的に調整できる。ただこれ以上精度を上げてのテストチャート調整は難しい。測定というのは特性を十分理解していない素人が精度を期待してもまともな結果を得ることはできないことを私は知っている。精度の高い部分でさまざまな外乱要因による測定誤差が発生する。正しい測定とはプロにとってはその外乱要因を知った上で工夫をして精度を上げることであり、わからない人は測定系の能力を知ってそれ以上の精度を期待しないことである。

 

色調の調整に話をもどして、アマチュアがそれ以上の調整をしたいと考えたときどうすればよいのであろうか。答えは簡単で主観で調整することである。つまり感であわせることである。多くの絵を何度も方法を変えて現像し、常に期待どおりの色調が得られる現像法を開発することで、全く手間のかかる作業である。しかしそこには自分だけの絵を作れるという楽しさがあり、これが本当の色だという自己満足にひたれるときがある。

[2003/04/20]

 

金曜日の夕方JL001で帰国した。10Dの米国での現像調整もNotePCで見る分には成功したかに見えたが家のsRGBのCRTで見るとどうもしっくりとこない。なにかがおかしい。どうも中間レベルの18%グレー部分の諧調が広すぎるようだ。私のD30の現像法でこの部分の諧調をひろげないとコントラストがとれないことを述べているが、10Dはこの部分が極端に広く白と黒が狭くなっている。これが色調を薄っぺらにしているようだ。

 

これはRAW現像後のトーンカーブで補正できるが、あれこれ格闘するうちに頼んでいたAdobe Camera RAW(ACR)が届いた。File Viewerでも現像時間はさほどではないが、TIFFの書き込みとPhotoshopへの読み込みに時間がかかる。ACRではこの時間がないので、快適に作業できる。

 

もちろんACRは10Dをサポートしていないが、巷で言われるようにプラグインファイルをバイナリエディタで一箇所D60の3バイトを10Dに書き換えることで10Dで使えるようになった。これは10DでもD60の現像パラメータを使用するので色温度やWBなどかなりの部分で異なっているので、まともな現像機として動作しないが、私にとってはそれほどの問題ではない。適当な現像パラメータで現像し、その後トーンカーブでグレーバランスやメイントーンカーブをバッチでかけて最終的な絵を作ることができる。D60のパラメータで現像してくれるので、上記のような変なトーンカーブになっていないので、かえって好都合である。

 

今回はこの方法で現像・レタッチした花の絵を2枚アップした。D30のべっとりとした、中間調の色のりが戻ってきた。これで自分の絵を作れる。まだ現像法への葛藤は続く。

[2003/04/15 U.S.A.]

 

サンノゼでの仕事もなんとか乗切って17日の便で帰国するはこびとなった。カリフォルニアからのアップもこれで最後の更新となるであろう。今日は2枚のギャラリーアップである。一枚目は雨のサンフランシスコの街角である。雨の中の撮影であまり撮影できなかったのでいい写真ではないが、なんとなく雨の町の色調が好きである。2枚目は先週良く晴れたサンフランシスコでの撮影である。このときはコントラスト標準で撮影していたので、かなりコントラストがきつく、10Dのディフォルトに近い絵である。

 

デジタル写真の、現像法というのを考えていると色の不思議さを実感する。所詮RGB三色の点の合成である絵がカメラやフィルムの違いで、いかに異なった絵を作るかである。私の現像法の中で基本になっているのが、グレーバランスとトーンカーブであるが、これらはテストチャートを使用すれば、ある程度客観的判断で調整を進めることができる。

 

フィルムメーカーのカメラはカメラメーカーのカメラとは違った色調を出している。私はキャノンのDSLRしか使ったことがないが、単純に上記要素のみの絵作りではないようだ。それ以外に色軸の違いとか各色ごとの明度・彩度にも絵の雰囲気は変わってくる。ただ今いえることはD30にしても10Dにしても、グレーバランスもトーンカーブも微妙に私の方法からはずれている。まだ色軸とか各色ごとの彩度を論議する以前のレベルでもある気がする。

 

カメラメーカーがどれだけ写真というものを考えて絵作りをしているのか私には知るよしもないが、私の中ではより主観でなければ判断できないような絵を作っていけるのかを模索し始めなければならないことも私の興味の一つである。私は銀塩からのスタートではないので、どうなればよいのかということも雲をつかむような話である。銀塩フィルムの特性をシュミレートすることからはじめるのがわかりやすいが、銀塩写真を今から始めるというのもしんどいはなしである。悩みはつきない。

[2003/04/13 U.S.A.]

 

昨日のサンフランシスコはひどい天気で、写真撮影も早々に昼食を食べて引き返してしまった。それでもCoit Towerから見たサンフランシスコの町並みと車の窓から撮ったサンフランシスコの街角の2枚をギャラリーにアップした。

 

今回の出張も今週には帰国できるようである。10D購入後試し撮りや現像法の調整もするひまもなくこちらに来てしまったが、LCDでのトーンカーブあわせに四苦八苦であった。日本に帰っての再調整になると思うが、これでもかなりの検討ができた気がする。

 

10Dはやはりいいカメラである。絵作りには疑問が残るが、これは自分で変更できる。やはり、スーパーインポーズや爽快なシャッター感覚と連写性はD30を二度と使わない気にさせる。私にとっては、まだしばらくは使いでのあるカメラであるでであろう。

[2003/04/12 U.S.A.]

 

今日は17 miles driveの近くにあるおしゃれな店舗が立ち並ぶCarmel Cityでの撮影から2枚アップした。今回もD30サイズにリサイズしてある。ピクセル等倍でみたときの解像度はD30に比べてアップしているが、10Dではピントをもっと厳密に合わせればリサイズしなくても見れる程度になるようだ。ファイルサイズは大きくなるがそのうちまたディフォルトサイズにもどそうと思う。

 

10Dのディフォルト現像特性について考察してみた。私は銀塩での撮影の経験はほとんどないに等しいが銀塩写真家にいわせれば、ポジの撮影は露出の設定によって色調のコントロールをするらしい。ポジの特性は白がつまっていて露出オーバーぎみでは色が薄く、アンダー気味で濃い色調がえられるらしい。

 

10Dの特性はまさにこれをシュミレートしている感じで、白がかなりつまっており、EV0補正では色調が薄く、−1EVでは暗くなるが色濃くなる。うまく使えはディフォルト設定でなにも私のように小細工をしなくともいい絵が撮れるのかもしれない。銀塩ユーザーがフィルムを選定して経験をつむ作業に似ている。

 

しかし、10Dのカメラ特性に合わせた撮影経験をつむだけの価値がこのカメラにあるのかというといささか疑問である。銀塩ユーザーはベルビアの100が出たことに喜びこのフィルムを使いこなすことに喜びを感じているようであるが、私は現像法を自分のものに作りかえはやく自分の写真が撮れることに重きをおいていきたいと思っている。

[2003/04/10 U.S.A.]

 

何かとホテルに帰ってからがいそがしく、仕事を片付けると12時すぎになってしまう。今日は同じような絵しか現像上がりからみつけられなかったが、とりあえず一枚アップした。

 

今回は画面サイズをD30のサイズである2160x1440にしてみた。もともとベイヤー配列は画面サイズを欲張りすぎていることもあるので、300万画素サイズにリサイズしても解像度が落ちたとは感じられない。A3では300万画素では不足だという人もいるようであるが、A3サイズは近寄って見るものではないので、わたしは元々そんなに解像度が必要だとは思っていない。(センサーサイズは別問題である。)

 

ピクセ等倍で見ると当然600万画素の解像感は落ちるので、同じサイズにして比べてみなければ、解像感は差がわからない。実際10Dの絵をリサイズすればD30の絵よりずっと解像感はある。しかしそれで高画素化は十分である。D30のサイズでも、十分600万画素の解像感は得られるし、なによりもファイルサイズが小さい。サイズについては画素数が上がるとノイズ粒子事態も小さくなるので、JPEG時のサイズが思ったより上がらない。

 

以前はウェブをみてもオリジナルサイズの絵がなければあまり見る価値はないと思っていたが、写真というのは仕上がりサイズの大きさで良し悪しがあるわけではないので、多少小さくても同じ解像度が得られれは問題ないと考えるべきであろう。しばらくはこのサイズでのアップを試してみたい。

[2003/04/08 U.S.A.]

 

現像法はまだまだ試行錯誤中である。トーンカーブと露出補正のためのレベル補正の順番を入れ替えてみたり、トーンカーブそのものをいじったりと色々悩んでいる。とりあえず先週末のものからまた2枚ほどアップした。LCDではよく評価できないが、色は薄めになったと思う。トーンカーブだけで色の濃さはずいぶんと変わる。

 

さて現在はFile ViewerとPhotoshopを同時に立ち上げて現像処理を行っている。一枚づつ処理を行うと、Note PCのためメモリー不足でswap outを繰り返して動きがスローである。現在はTIFへの現像をまとめてやってから、Photoshopでの調整をやるようにしたら、まあなんとか我慢のできる範囲となった。

 

帰国も一週間ほど延びそうなので、また週末の撮影ができるかもしれない。まだまだ試し撮りの段階でCRTモニタとテストチャートの使える日本の状態にならないと現像法に終止符が打てない。

[2003/04/06 U.S.A.]

 

今日はモントレーから17マイルドライブを回ってみた。海岸の青い波と白い飛沫のすばらしさは言葉では言いつくせない。ギャラリーの写真は表現しきれているのであろうか。

 

昨日の教訓から10Dの設定も全て弱(-2)として撮影した。現像法は暗部は直線で落とすようになおしてある。黒のグレーバランスも良好で暗部の諧調は改善されノイズもかなり減っている。事実最終的にJPEGで保存するときのファイルサイズが3割も減少している。これでD30の2倍程度のファイルサイズということでS/Nも同程度とれていると思われる。

 

それにしても10Dはユーザーにレタッチを許さない。カメラの持つ設定値だけで絵を作ってしまえという考えである。キャノンの絵作りは悪くはないが、フィルムメーカーの絵作りには遠くおよばない。本格的な銀塩ユーザーもこれでは簡単にデジタルには移行しない。カメラにしてもフイルムにしても商品として売り出す以上は多くの使用条件を満足させなければならない。私のように個人で絵作りするのであれば、自分の使用目的にあわせた現像法が選択できる。

 

ここにフィルムよりも良い絵を作るデジタル写真の面白さがあると考えている。

[2003/04/05 U.S.A.]

 

今週末は幸運にも休むことができた。今日はサンフランシスコに出かけ100枚ほど撮影してきた。ゴールデンゲート橋は絶好のロケーションが工事中で入れないためそこを撮影した絵をアップした。ピアの絵とあわせて2枚のアップである。まだ現像法については試行錯誤中であるが、今回の調整はかなりコントラストの強い絵になっている。

 

某掲示板で10Dの黒は締りがないという事が話題になっていたが、全くそのとおりだと思う。D30の現像法で使用したテストチャートでWBの調整を行っているが、撮影後のヒストグラムは実際-4から+2.5までの明度8段階に対して-4の最暗部はRチャンネルしか分離できていない。つまり黒の諧調が欠落しており、黒を持ち上げるとグレーバランスが崩れる結果となる。

 

RAWはもはや生ではなくTIFを作るための撮影条件でのデーターしかもっていない。RAWはあきらかに画像処理後に作られている。本当の意味でのRAWなら、12bit諧調(72dB)のデータをもっているはずである。-3から+2.5EVのデータしか表現表現できないならダイナミックレンジは40dBそこそこである。D30のRAWはあと6dBほどはよかった。

 

今回のギャラリーアップの絵は暗部の諧調不足により黒のしまりがないのであれば黒をつぶしてしまえばという逆転の発想から-3EV以下を0にしている。コントラストがついて黒のしまりは良くなったが、色濃くコントラストもどぎつくいかにも諧調感がない。

 

RAWが後処理でつくられているなら、撮影時の設定もコントラストを最弱として撮影すれば暗部のデータもうしなわれないかもしれない。明日も出かける予定なので、すべての撮影設定を最弱として撮影してみたい。結果は追って報告する。

[2003/04/03 U.S.A.]

 

サンノゼ出張で、今回は余裕があるといっても、まだ撮影する時間まではない。今回は朝の忙しい時間の合間にホテルの前で撮影した一枚をアップした。朝の通勤時間には少ないながらも徒歩での通勤もあるようだ。

 

絵作りの検討はあまりできないのではあるが、WB調整についてひとこと。私の場合AWBは使用せず、いくつかのWBを使い分けている。調整そのものはD30現像法でも紹介しているテストチャートのグレー段階チャートを使って調整している。このチャートは結構便利で、主観にたよっていたトーンカーブやグレーバランスを客観的な調整で可能にすることができる。今回はグレーバランスも含めて綿密に調整してみた。

 

ここで思うのは日陰の色温度の高さである。日向と日陰が混在している絵はどちらを使うか悩ましいところである。晴れのWBでは影の部分が青くなってしまうし、日陰のWBでは日向が赤くなってしまう。10Dのディフォルトの晴れのWBは暗い部分で赤を強くしてあるようであるが、これは邪道であろう。WBは、そのときの表現の主旨によって使いわけるのがよいと思う。AWBはこの部分を機械まかせにするので、いつも思い通りにいくとはかぎらない。日向の撮影で影が青くなるのは銀塩でも同じらしいし、肉眼ではほとんど気がつかない微妙な表現の違いが、写真の雰囲気をガラリと変えてしまう。これも写真の醍醐味というものであろうか。

[2003/04/01 U.S.A.]

 

JL002でサンフランシスコに着いた。成田での警戒もさほどではないが、さすがにビジネス客は少ない。でも今現在の海外安全情報は、テロではなく、重症急性呼吸器症候群(SARS)らしい。事実今回乗ったかもしれない本日のサンノゼ直行便AA128で4人ほど発症したというニュースがあった。

 

さてこちらは到着早々仕事であるが、さすがに日本での生活より、多少自分の時間が持てる。10Dの「みなとみらい」撮影を一枚追加した。現像法の検討はノートPCなので、あまりできないと思う。ただ家のsRGBモニタよりノートPCのほうがすっきり見えるきがする。あまり色の濃い調整はすっきりしない絵になってしまう傾向があるが、この辺の調整は日本に帰ってからの作業となるであろう。

 

今回もう一つ報告しておくことにズームレンズと10Dの関係がある。D30ではLズームでも色収差が気になると何度も述べてきたが、10Dで撮った場合、D30のように色収差が強調されるということはなくなった気がするが、やはり単焦点Lレンズに比べればよくない。しばらく大三元Lズームもお蔵入りとすることにした。

 

いずれにしても10Dも、もう少しいろんな場面で撮影してみないと現像法も評価も最終にすることはできない気がする。アメリカまで10Dと35mmLと135mmLをかついで来ているが、はたして今回撮影するひまがあるかどうかである。

[2003/03/30]

 

今日は仕事を休むことができた。10Dを持って「みなとみらい」へ出かけて、100枚ほど撮影してきた。一枚ギャラリーにアップした。WBとトーンカーブの調整はまだ途中段階であるが、なんとか私の色に近づいてきたようだ。

 

このWBとトーンカーブは調整にすでに延べ一日を費やしているが、なかなか大変な作業である。RAWが生でなくなった今、通常現像からの調整となってしまったが、この通常現像はメーカーの味付けがしてある。自分色に染めるには、まずD30のリニア現像で得られるような加工されないデータに戻さなければならない。その上で自分の特性を付加しなければならない。メーカーの味付けを正確に探ることはできないが、大体の傾向をつかむことはできる。実際はこのメーカー特性と自分好みの特性を合成したものをトーンカーブでかけなければならない。

 

測光チャートを使ってこれらの作業をしたが、D30の時のように加工なしのデーターを使うのと違ってなかなか合わない。前回はWBをあわせればグレーバランスまであったのであるが、今回はこのメーカー味付けのために補正カーブも単純な直線にならない。なんとかWB用のカーブを晴れ、日陰、蛍光灯、ストロボの分を作成した。メイントーンカーブに関しては試行錯誤の結果D30の場合と近い特性を得ることができたと思うがまだまだ最終にはなっていない。

 

連写に関しては実際のバッファは9枚より多いようで、最初の9枚連写後は、そう待たずに次の9枚連写が可能になるようだ。今回のような撮影ではもちろん待たされることはなかったし、ポートレート撮影でも問題にならないかもしれない。

[2003/03/29]

 

昼夜逆転の生活が一週間続いたところで、会社の海外出張禁止の制限が解けた。また来週火曜日からサンノゼの生活がはじまりそうである。

 

10D評価も限られた時間の中で細々とやってきたのであるが、撮影に出かける暇もない。今回は室内・蛍光灯下でとったプリンタの箱をアップしてみた。ピントテストに以前から使っていたが、やはり解像度はD30よりもたいぶ良い。多少ピントの甘さがあるが、これはピントではなく、手ぶれによる影響である。

 

解像度はピクセル等倍で比較していたのではわからないが、ためしに300万画素のサイズにリサイズしてピクセル等倍で見てみたが、その解像感の差は歴然である。画素数とピクセルサイズを同じになるよう展開しているのではファイルサイズがもったいない気もする。このままD30の2160x1440のサイズで保存しても細部の情報を失っていない気もする。とにかくJPEGファイルサイズもD30に比べて倍ちかくになった。D30で撮ったポートレートのサイズと比べるとずいぶんの違いである。

 

10Dの使用感は前にも書いたように良好である。シャッター音もかろやかに、9枚の連写もすぐに終わってしまう。RAW撮影時、9枚の連写後の待ち時間はトランセンド30倍速で一分40秒ほどかかる。これは覚悟していたことであるが、9枚連写の心地良さがまさる。あまり早くなっても撮影枚数が多くなるだけである。これは実際に使用してみないと感想は書けない。

 

いずれにしてもこれでD30に勝る環境ができた。もうD30はお蔵入りである。

[2003/03/27]

 

更新がまた滞ってしまった。米国出張が中止になってから日本での作業が忙しくなり昼夜を問わずの仕事びたりである。それでも就寝前の僅かな時間で10Dの評価をちゃっかりやっていたので、これまでの分を報告しておく。

 

画質のことを以前報告したが、さほど悪くはないようだ。問題はRAWが本来の意味で生でなくなった。これまではリニア現像すれば、全ての諧調のデータを含んでいたが、リニア現像した10DのRAWは暗部の諧調を失っており、リニア現像してからトーンカーブをかける方法がつかえない。さらに撮影時の設定でしかRAW現像できないため、撮影後に極端な露出補正ができない。この理由により、通常現像したあとでトーンカーブを補正程度にかける方法をとらざるを得ない。

 

10Dのデフォルト特性はかなり白がつまっている。デフォルトで諧調補正をすると今度は白の諧調感がない。しかたなく以前のように-1EVで撮影することにしたのであるが、驚いたことに最明部のレベルは0EVと変わらないのに画面が暗くなる。かなり白を寝かした特性のようだ。最終的にシャープネス-2、色の濃さ-1、コントラスト-1で撮影して自分のトーンカーブになるようにトーンカーブ補正値を設定した。

 

とにかく10Dの絵はシャープネスが強く、画面が明るい。素人受けする絵作りで、薄っぺらなコンパクトデジカメの絵になってしまう。これがキャノンの絵つくりらしいが、気にいらない。しかし、いろいろ設定換えして、別の現像法をPhotoshopで処理することにより、今まで積み重ねてきた自分の絵にすることができたので一安心である。

 

ギャラリーに10D最初の一枚をアップしたが、色合いとか諧調表現WBは以前とかわらないつもりである。600万画素の解像度はピクセル等倍でみるくせがあるので、実感はないが、画面が大きくなったことやJPEGファイルサイズが大きくなったので、アップしたのであろう。もう少しいろいろ撮影することができれば、実感がわくかもしれない。

[2003/03/22]

 

ちょっと更新があいてしまったが、実はまだ日本にいる。成田に出発しようと家の鍵をしめたところで、出張中止の指令。アメリカに行くのになにも危険なことはないと思うが、会社の危機管理が問われる近年これもいたしかたないこと。おかけで日本で仕事をすることになり、昨夜は徹夜である。

 

徹夜あけの一眠り後、ビックカメラに電話10Dの在庫があるということで早速購入してきた。D30の時のように何ヶ月もはらはらして待つこともなかったが、手に入れた感動もそれに比例して少なかった。とはいえ早速の試し撮り、ファーストインプレションを多少。

 

まず外観は多少変わったが、それほどの違いはない。シャッター感覚はD30とは隔世の感がある。シャッター音もかろやかにストレスなくワンショット連写ができる。これでポートレート撮影でモデルを待たせることもなくなるだろう。連写可能枚数は10枚であるが、ファインダー内に表示される。7点スーパーインポーズもマニュアルでつかうにもフォーカスエイドとして、十分良好である。ファインターの見え具合もまあまあでスーパーインポーズを考えればスクリーンを交換する必要もなさそうである。

 

肝心の画質であるが、やはりD30に比べて確実に落ちている。コンパクトカメラの画質に近づいた感じがする。ノイズも諧調も確実に落ちている。ISO100で十分な光量で撮影しないと画質を確保できない気がする。付属現像ソフトのリニア現像はリニアでないようで、リニア現像後に明るさを調整するいままでのテクニックは使えないようだ今回アップしたような濃いポートレートを撮影することは難しくなった気がする。現像法は根本から検討しなおしになると思う。

 

それにしても明日からはまた仕事に忙しい日が続く10Dの撮影によるギャラリーアップまでにはしばらくかかりそうである。

[2003/03/18]

 

相変わらずの仕事の忙しさ。撮影会の現像も済まないというのに20日からはまたサンノゼである。現像の続きはサンノゼで行うことになりそうである。とりあえずギャラリーに一枚追加しておいた。まあポートレートがあったほうが、ギャラリーはすこしは華やかになる。

 

相変わらずピント合わせは超甘であるが、AFを使って合わないよりはあきらめがつく。WBは日陰であるが、不思議なことにWBの選定だけで色の濃さがかなり違う気がする。晴れのWBを使うと青くなるが、色が薄い感じがする。

 

10D購入を決めた身であるが、D30の性能に不満はあまりない。ただポートレートの撮影をすると、RAWでのワンショットの連写が結構待たされる。モデルとのタイミングが今一である。この辺は10Dでは改善されるのか。ただバッファフル後の待ち時間はもっと長くなることを覚悟しなければならないだろう。

[2003/03/16]

 

今日はコミティの撮影会。久々のポートレート撮影会であった。ギャラリーにとりあえず現像が済んだものの中から一枚アップした。ライティングは自然光とアイランプのMIXであるが、結構色温度が高い。日陰のWBを使用して現像している。

 

やはりポートレートは難しい。ピント合わせも失敗続き。半数は捨てなければならない。今回から開放にこだわらず2.0程度まで絞る作戦でいったが、まだまだピントが薄い。少し絞ればましになるだろうという甘えが、ピント合わせをおろそかにしてしまったのだろう。もっと絞るべきか悩ましいところである。でも明るいようで1/90で2.0がISO100、-1EVでぎりぎりである。ポートレートの開いた絵は捨てられない。気合を入れてピント合わせに励むよりほかない。

 

いまさらながらであるが、ポートレート撮影はスナップの女の子写真とは違うということに気がついた。ライティングもであるが、モデルが美人ならいい写真が撮れるということではないようだ。ポートレート撮影も奥が深い。

[2003/03/14]

 

ちょっと更新日時があいてしまったが、帰国後初の更新である。もっともまた23日からまたサンノゼの予定である。とりあえず今回のサンノゼでの写真を最後に2枚アップした。なんといっても米国のそれも日曜の朝人の姿はみあたらない。やはり人がからまないと写真が寂しい気がする。

 

さて久々にコミティのポートレート撮影会が日曜日に開催予定である。ちょうど日本での帰国の合間に参加できるのはラッキーであった。やはり写真はポートレートが楽しい、ヌードなら究極というところであろうか。まだまだポートレートの撮影術はマスターしていない。良い練習機会である。

 

10Dの発売は21日らしい。この忙しさでは予約も購入もすぐにはできそうにない。まあ購入しても期待度は600万画素だけであるが、RAWデーター量の増加というペナルティを上回る解像度の増加を期待できるかがポイントである。買うことを決めているので、D30の出番がなくなることを願っている。評価は実際に自分で使ってみなければできないというのが、私の考えの常である。

[2003/03/11 U.S.A.]

 

仕事のほうもやっとひと段落ということで、明日帰国することになった。もっとも23日からはまたサンノゼである。こちらですごす時間が段々ながくなっている。今日はお茶にごしではないが、こちらで撮影した花の写真を2枚アップした。

 

こちらは桜も散り始めて紫色の葉も目立ってきた。桜を撮るならやっぱり日本でソメイヨシノというところであろうか。大輪の花は白のバランスもなんとか取れているようである。

 

時差が解決していないのか、まだこの時間は相当眠い。そんなわけで日記も短文で失礼せざるを得ない。

[2003/03/09 U.S.A.]

 

今日は9日。良く見ると忙しさにかまけてページ更新もままならない。時差がまだ解決していないのか、この時間になると眠い。とりあえず本日はS. J.で見かけた街角での風景である。あまりとりえがない写真であることは承知の上であるが、やはり、金属の色調、質感はD30でもまだいけると感じてしまう。

 

仕事の方は、なんとか目処がつきそうなので、来週は帰国できそうである。やはり長い出張は精神的にも体力的にもこの年になるつらいところがある。しばらく日本にいなかったので、日本の様子もどう変化しているのか気になるところである。そろそろ日本に帰るための準備をはじめなければ。

[2003/03/06 U.S.A.]

 

サンノゼの生活も慣れてきた。仕事が順調に進まないため、今回も長そうである。サンノゼへの出張も結構つらいものがある。仕事は9時から7時であるが、食事後ホテルに帰ると日本はまだ午後、メールを書いたり、日本と連絡をとったり、寝るまでの時間にほとんど自分の時間は取れない。

 

そんな訳で、今回も何の変哲もない、日曜日朝のSan Jose N. First st.の様子を撮影した2枚をアップした。人も歩いていないが、車もない。まあ考えようによっては撮影風景全部が自分の撮影に用意されていると思えば贅沢な気分になれる。

 

ところで前回はデジタルカメラは画素数を上げればレンズを選ばないような書き方をしてしまったが、これは正しくもありまちがいでもある。日本を立つ直前にしたレンズテスト写真も忙しさにかまけて、紹介していないが、画素数だけではないレンズ性能の解像度に及ぼす影響もあることも事実である。

 

画素数の増加にはRAWデータサイズの増加という、大きなペナルティがある。10Dを買うまえに、この辺の思考と割り切りが必要になってくるであろう。

[2003/03/04 U.S.A.]

 

サンノゼ街角撮影の中から、今回印象に残った2種類の緑をアップした。D30の緑はうそっぽく鮮やかであるが、この現像法では、緑の表現に苦労している。LCDでは良くわからないが、一応表現できたかなとも思える。

 

さて、このところカメラの評論をしているが、自分の使ったことのないものに表現できる訳がない。ということで評論はしばらく慎みたい。まあ他人の撮ったを見ている限り、画素数の増加によって解像度はかなりよくなり、レンズの色収差もきにならいようだ。レンズを選ぶカメラの最大手はD30といえるかもしれない。

 

ここは10Dでも購入してみるかな、という気にだんだん近づいてきたようだ。お金はあると出て行ってしまう。3D?の発表までお金が続くかも不安である。この際D30はやめて、10Dでも使って見るべきかもしれない。いまはアメリカ、帰りは月末に近くなってしまうので、予約まではできない。帰ってから考えようかなというところである。

[2003/03/02 U.S.A.]

 

今日は早起きして、というより夜中から起きていただけであるが、サンノゼの朝の街角をスナップした。今回は35mmを多用しようと心にきめていたが、135mmもつい使ってしまった。どうも35mmの撮影は絵に味がないというか、ただ撮るだけの絵になってしまう。135mmは構図にそれなりの意思を加えることができる気がする。できはともかくギャラリーに2枚アップした。さすがに米国歩いている人もほとんどいないが、車もまばらである。

 

世の中は各社DSLRの発表でわいているようであるが、コダックの14nも出荷開始となるようで、サンプル写真も公開された。この絵は評判はあまりよくないようであるが、私には驚きである。これまでピクセル等倍でキャノンの絵を見ると決してD30の絵より解像度高くはない(これは当然のことで画面が大きくなるので実際の解像度は上がる)のであるが、この絵はピクセル等倍でも解像度が高い。さらに拡大するとピクセル一つ一つが意味をなしている。シグマのSD9も同様の解像度を持つが、ベイヤ配列ではないと錯覚させるほどである。

 

このカメラはローパスフィルタは入っていないとのうわさがあるが、ピクセル等倍で見たときの儀色は多少あるが、儀色緩和処理でとれる程度のものである。この解像度でこの大きさであるから、ものすごい解像度ということになる。考えてみればベイヤ配列における儀色緩和処理自体ローパスフイルターみたいなものであるから、二重に入れる必要もないのであろう。

 

儀色自体デジタルカメラの最大の欠点といわれるもので、レンズの色収差と素子の配列との同期干渉によっておきていると思われる。事実単焦点Lレンズを使い始めてから儀色や色もあれを感じることはなくなった。画素ピッチの縮小により、干渉点は細かなところに移り、普及レンズでも儀色が発生することは少なくなってきたのかもしれない。ただ高解像度レンズと高画素のベイヤ配列はもっと細かなところで儀色を発生させることになるのであろう。

 

しかしながら、私が感じてしまったのは画素数の増加によって解像度の増加が期待以上に効果があるのではないかということである。変なところから10Dの購入に傾いている。

[2003/03/01 U.S.A.]

 

こちらはまだ3/1。やっと来た週末なのに遅起きをして、カメラを持って近所に出かけるのも夕方になってしまった。写真を撮るなら朝の色調とわかっているのに、時差のせいか仕事の疲れか起きられない。今回は35mmと135mmを持参してきたのであるが、どうも135mmの写真が多くなってしまった。絞りもかなり絞ったほうが手軽撮影には良い。あまり神経を集中する撮影は今日は避けたかった。

 

サンノゼの色調は過去ずいぶんと苦労したが、現像法を変えたせいか最近はファインダーで見た感覚と仕上がりは差がなくなってきた気がする。ノートPCのLCDではまだ良く評価できないのではっきりしたことはいえない。ところで、10D撮影のメーカーサンプルもアップされているが、画素数の多い分解像度は高い。さすがにプロの撮った写真といえるが、ロブスターの写真は最初に見たとき湯気にドライアイスの蒸気かと思える冷たさを感じたのはLCDモニタのせいなのか。今の環境ではなんとも評価できないが、デジタル写真の欠点だとすると寒気を感じる。

 

それはさておき今となっては二束三文となったらしいD30の画素数であるが、高画素品に買い換えるには、RAW撮影をあきらめなければならないのかとも考えている。RAWでのデーターサイズは画素数に応じて増えるのであるが、D30での撮影でもCF書き込み時間へもどかしさを感じる。秒速何枚という連写は気にもしないが、バッファフル後の撮影間隔はCFへの書き込み速度できまってくる。D30RAWでは4枚ほどでいっぱいになるが、10Dは10枚程度あるらしい。10枚が感覚的にどうかはわからないが、モデル撮影などでは使えない気もする。まあ最近のカメラはD30ほど直線性は悪くないのでJPEGからの処理でもなんとかなるのかもしれない。カメラ買い替えを考えるといろんなことまで悩んでしまう。

[2003/02/27 U.S.A.]

 

こちらに着いてはや2日目、仕事に追われる毎日でとても写真など撮っている暇もない。ということで、ギャラリーはお茶にごしの花である。それも日本で撮ったものを思い切りのレタッチである。

 

日本では10Dの発売がネットをにぎわしている様である。インターネットは出張生活も大きく変えた。10年前の海外出張では日本の新聞を捜し求めていたことが夢のようである。この10Dであるが、ますます私の悩みを深めてしまう。よく掲示板などでこんなのはいらないとか、使ってもいないのに評論をする人がいるが、こういう輩にはなりたくないとは思っているのであるが、ここは自分のホームページの日記ということでじぶんなりの思いを書いておく。

 

キャノンも中級機は3代目ということで、かなりスペックも洗練されてきた。これまでの多くのユーザーの希望を反映させた多くの人が喜ぶ機種をよく市場投入してきたと思う。しかし、あくまで私の意見であるが、私が今ほしいと思っているものは何もよくなっていない。基本性能である、センサーサイズやISO100でのS/N等は良くなっていない。後処理で決着が着くものはほしいと思わないし、AFもポートレート撮影では不要の機能である。せめてペンタックスのようにファインダー倍率を高くしてくれたら、MFも楽になるだろし、フルサイズへのあきらめもつくかもしれない。

 

しかしである。そんなことを言ってまたスキップすることになんともいえないあせりを感じるのである。半年後に3D?でも出てフルサイズでもなく1Dの大きさだったとしたら泣きである。出るごとに全ての機種に乗り換える気もしれないが、後戻りの機種購入も私の心情に合わない。ますます悩みがつきない。

[2003/02/25 U.S.A.]

 

JL002便でサンフランシスコから、サンノゼに着いた。3ヶ月ぶりのサンノゼであるが、相変わらずいい天気である。仕事の出張ということで写真を撮っている暇はないのであるが、ホテルの窓から網戸を通して一枚撮っておいたのを現像してアップした。さすがにひどい絵である。ファインダーから除いたときは網戸など見えなかったのに実際現像してみて愕然ということろである。これだけ絞れば当然の結果であるが、遠景がフレアっぽくなる。前回は開放で撮って同じ様な傾向があったので、網戸を通すとたとえ網戸が写っていなくともボケるらしい。

 

これとは別に日本出発間際に絞りを開けたときと絞ったときの解像度のテストをしていたのであるが、やはり開放で撮るとボケるというか色が滲む傾向があるようだ。ちょっと出発まぎわということでドタバタしていたので、はっきりしたことは今いえないが、2.0まで絞れば問題ないようであった。135mmは2.0が開放なので、さすがに開放からキチンとしているが、キャノンの最高級レンズも使いかたを考えなければならないということのようである。これはカメラの解像度の問題でもなく、ピントあわせのあいまいさでもないようだ。次の機会に少し検討結果をアップしたい。

[2003/02/23]

 

今日もギャラりーに先週撮影の雨の日曜日から2枚追加した。さすがに雨の日の撮影も枚数が続くとギャラリーも暗い感じになってしまった。今週も週末は雨模様。撮影に行く気になれないというより、出張を25日に控え準備やら仕事やらで撮影どころではない雰囲気である。

 

4000PXを購入してから、撮影したものをモニタで見るだけでなくプリントしてたのしんでいるが、なかなかのものである。ネットプリントは大きくA4サイズなどでプリントしてもらうとボケているが、このプリンタの出力は結構くっきりと再現される。また大きく印刷してもD30の解像度に不足を感じることはないと思っている。

 

解像度で考えればやはりピント合わせの度合いのほうが、画素数よりも重要だという気がしている。ピント合わせは最近MF以外使わない。MFにおけるピント合わせという作業は確かに時間がかかるが、AF位置の設定を考えればこちらの方が早いと思う。どの部分にあわせるかはマット面のどの位置でもわかるスクリーンがあればAFよりずっと扱い安い。

 

明るいレンズを使って開放で撮影することに努力してきたが、開放はピントが薄すぎる風景を撮る時はやはり絞ったほうが良い。ファインダーのピント合わせは開放状態になるので、ピントの山がわかりやすいので、多少絞った撮影をすればピントをはずすことはない。この辺に明るいレンズを使った風景撮影のメリットがあることにも気がついた。絞りとシャッタースピードの関係も意味を持った設定ができるようになってきた気がする。写真は感性だけではない。何事も練習量を増やさなければ技術も向上しないと思う。

[2003/02/21]

 

ギャラりーに2枚追加した。今回は人の入った風景であるが、人が入ると写真にテーマが入った気がして周辺のピントのボケは気にならなくなるから不思議である。ところでネットではD60後継機とアドビのプラグインで盛り上がっているようである。デジタル写真評論家の私としては多少の感想を述べておきたい。

 

まずD60後継機に関しては操作面の改善は期待できるようであるが、センサーサイズはAPSである公算が強い。D30でも画質がレンズの性能に左右されることを実感している私にとっては画素数の増加の必要性は感じていない。ただ35mm用レンズを使う限りセンサーサイズの増加は確実に解像度の向上を期待できるであろう(少なくとも中央部は)。その意味ですこしでもサイズが上がれば買いであろう。

 

APS用レンズの開発はそれなりの高解像度増加を期待できるが、同じ性能を期待できるレンズ価格は35mm用と変わらない価格になることは想像がつく。高価な単焦点Lレンズに投資してきた私としてはそんな愚かな投資を繰り返すことはできない。

 

アドビのプラグインについても興味あるところではあるが、自分で現像法を検討してきた私にとってはどう処理しても自分の好みにするには自分の現像法に改善を加えるほうがフレキシブルであり、それ以上の仕上がりを購入品に期待できないと感じている。ただ私の想像できなかった処理を発見するという意味で興味がある。正式に購入できるようになれば購入しようと思っている。

 

このソフトに評価があるのはやはり、D30、D60のデフォルト現像がいかに出来の悪い状態であったかということであり、過去自分がやってきたことが間違いではなかったことを代弁してくれた気がしてうれしい。

[2003/02/19]

 

ギャラリーに2枚追加した。今回は梅ではない花の写真を掲載した。ところで、場所を紹介していなかった。当初は皇居東御苑で梅の撮影をしようとしたのであるが、あまり梅がなく、寒桜とマンサクなどの撮影をして、小石川後楽園で梅の撮影をしたのが今回の撮影会のルートである。

 

雨の日の撮影はたいへんであるが、画質・色調はそう嫌いではない。植物の撮影は雨の日のほうがコントラストが取れてきれいに仕上がる。

 

今回アップした絵はなんとか見られる程度の絵になっていると思う。マンサクの絵は開放の撮影であるが、梅より花が大きく離れて撮ることができた。このボケ味と色調を見ると開放撮影も手放せない気がする。やはり被写体に合わせた撮影を撮影時に判断できるようなテクニックを身に着けないといけない様だ。

[2003/02/18]

 

梅の写真を2枚追加アップした。前回も述べたように、雨に濡れた梅の花は風情があるが、明るさがたりない。開放撮影はピントが薄く非常に構図が難しい。まさかストロボを焚くわけにもいかないし、こうなるとIS付きレンズも効果があるかもしれない。以前はISを使うぐらいなら明るいレンズのほうがよっぽど良いと結論づけたが、そう単純なものではないようだ。

 

35mmで撮った写真もということで一枚アップしているが、やはり訳のわからない写真になってしまっている。よくよく見るとピントのあっているところがない訳ではないが、ピントが薄すぎて全体にボケボケになって見える。いままで、このレンズで開き加減で撮った風景写真がみんなボケボケになってしまった訳がわからなかったのであるが、はずかしながらやっと気が付いた。

 

このような意味で違った環境で写真を撮ることはいい勉強になると思うし、自分ひとりではなく仲間と行動することも独学では決して学べないことを得ることができるものだと思う。

 

それにしても仕事もまた忙しくなってきた。来週からはまたサンノゼ出張ということになるので、ページ更新もままならなくなるかもしれない。

[2003/02/16]

 

今日は朝から冷たい雨の降る中、梅の撮影に出かけた。とりあえずギャラリーに2枚アップした。実はコミティーの半年ぶりの再開で、予定された撮影会のため今日という日になってしまった。雨の日の梅撮影も絵的には風情があるが、写真の難しさを改めて知る結果になってしまった。

 

雨の日はかなり暗い。シャッタースピードを確保すると絞りは開放に近くなってしまう。このため被写界深度はななり浅くなり、多くの花に同時にピントを合わせることが困難になってくる。全体として等距離となるような撮影位置を確保しなければならないし、一輪撮るにしても花びらと花弁と同時にピントが合わない。35mmなどを使おうものなら、かなり絞らないと訳のわからない絵になってしまう。

 

他の人たちはもっと暗いレンズを使っていたので、その辺は楽かもしれないが、手ぶれの連続ではないかと心配している。ただ暗い場所での単焦点開放での撮影は本当にすばらしい色調を提供してくれると思う。特にD30のノイズの少なさは惚れ惚れする。こういう撮影を続けていると本当にこれ以上の画素数はいらないという思いを益々深めてしまうのである。

[2003/02/14]

 

また「みなとみらい」の135mmシリーズに戻って2枚アップした。もちろんこちらの絵にはポートレートの特殊効果は適用していない。しかし、このレンズとD30の組み合わせはやわらかな輪郭を提供してくれる。

 

ここ2−3日のギャラリーをみていると、風景は縦位置の撮影が多く、ポートレートは横位置になっていることに気づく。これは一般常識的にいって逆である。実はこれは私の写真撮影のスタイルの変化である。昔は横位置が好きで、横位置ばかりで撮影していた。これはモニタで見たとき画面いっぱいに大きく表示ことに理由があったと思う。

 

あるとき写真家の先生にポートレートは縦位置で撮るものだ、どうしても横位置で撮りたければ視線の方向にスペースを残しなさいと注意された。最近は縦位置も結構好きになってきて風景でもかなり縦位置のものが増えてきた。そのときは写真は自分の好きなように撮ればよいと考えていたが、今思えばやはりプロの先生のいうことはよく聞いておくべきだと思っている。

 

そのときいろいろ弁解したのであるが、写真の世界に言い訳は通用しないとも言われたのも記憶に残っている。写真の価値は絵そのものだけでどれだけ人に訴えられるかということであり、言葉や説明は必要ないということがだんだんわかってきた気がする。ホームページでゴタクを並べて写真を掲載するのは芸術としての写真に反する行為ともいえるが、素人写真家の欲求不満解消ということで大目に見てもらいたい。

[2003/02/13]

 

昨日の画像処理によりレタッチした絵をもう一枚アップしてみた。今回は処理前の画像と比較できるよう「D30のページフォトショップとレタッチ」でサンプルで使用した絵にこの処理をほどこしてみた。

 

ソフトフォーカス処理といっても処理的にかなり薄いので、ただ見ると特殊処理を施してあるとはわからないようにしている。ただ元画像と比べてみればその効果はかなりあると気づかれることと思う。

 

実はこの絵はコミティの中では、ある評価を得た絵で、背景の3色は銀塩では出ない色で、デジタルだから出たのだろうという論議になったものである。しかし私はこれはカメラのせいではなく、レンズのせいだと信じている。撮影はF1.2の1/90の撮影であり、私の常である-1EV撮影である。つまりかなり暗い。このレンズあっての色調だと思っている。

 

またレンズ自慢になってしまったが、D30もこのレンズも上まるものは数えるほどもないと思うのである。

[2003/02/12]

 

今日は気分を変えてレタッチ術の検討をしてみた。レタッチといえば女性ポートレートであるが、最近ポートレート撮影もあまりしていないので昔の写真をひっぱりだしての検討である。

 

今回のテーマはソフトフォーカス仕上げであるが、フォトショップのフィルターではなく画像演算を使う。簡単にいえば元画像とボカした画像を加算するのであるが、ボカシ具合と画像の明度割合で適当な画像を合成する。ギャラリーアップした絵はボカシ10ピクセル、比率元画像66%ボカシ画像33%程度で加算している。

 

ここでは元画像はあえて掲載しないが、肌の荒れやアラは消えてやわらかい画質になっている。黒バックの絵やコントラストの強い絵は特に効果的である。ポートレートの目的は女性をきれいに撮ることである。その意味で結構効果的な手法であると思う。2次効果としてノイズが消えJPEGファイルサイズもかなり小さくなる。

 

ソフトフォーカスでもピントの芯は重要である。ピントの合った写真でないとこの手法は意味をなさない。それにしてもピントの重要性を再認識する。

[2003/02/11]

 

135mmシリーズをギャラリーに2枚追加した。「パンパシフィックホテルをバックにしたコスモクロック」と「ワールドポーターコンチネンタルホテル側」である。やはり色収差のない絵は現像していても楽しい。

 

このレンズのピントの山のわかり安さは抜群であると前回述べたが、やはり写真にピントは需要なファクターである。いくらチャンスや構図が良くてもピントがあっていなければ何の価値もなくなる。また絞っているから、多少のずれは関係ないであろうと考えていたが、これは大きな間違いであることに最近気づいた。ピントは正確さにおいて絶対マニュアルである。いくらシャッターチャンスがあってもピントを合わせるまではシャッターを切ってはならないと考えるようになった。

 

今日は最近購入したPM-4000PXで、何枚かA3ノビプリントしてみた。よくこのサイズで300万画素は不足だという声を聞くがそんなことは全くないと思う。A3ノビの迫力を十分味わえる。このサイズでのプリントにはバイキュービック法で解像度アップしてからプリントしているので近づいて見るとそれなりのボケはあるが、一枚の絵として十分の解像度である。USMをかけるという意見もあるがこれは賛成しかねる。USMは逆に小さなサイズの絵をプリントする場合によく使う手である。

 

ところで512MBのトランセンドを2枚購入した。RAW撮影で一枚138枚と表示されている。一枚で150枚ぐらいは撮影が可能であろう。速度は30xとのことであるが、レキサの10xより若干よい程度。これまで、レキサーの160MBを4枚持ち歩いていたが、これで一日倍以上の撮影が可能である。それにしてもレキサーの160MBは過去一枚5万円程度で購入した記憶があるので、4枚もっているということは20万もメディアに金をかけていたのかと思うと恐ろしくなる。

[2003/02/09]

 

約束どおりEF135mmF2Lを持って「みなとみらい」にでかけた。望遠レンズのみの撮影でいい絵が撮れるかという不安もあったが、結構シャッターも進み撮影を気分よく行うことができた。

 

現像はまだ全ては終了していないが、絵のやわらかさと解像度はLズームとは全く違う。ピクセル等倍でみれば一目両全である。もうズームレンズは使いたくない。このレンズのマニュアルフォーカスはスクリーン交換のせいもあるが、ピントの山ははっきりしているし、気持ちよくぴたりと合わせられる。AFよりよっぽど短い時間での設定が可能である。

 

このレンズの絵をみるとますますD30が手放せない。画素数が上がればもっとこのレンズの解像度を得られるかもしれないがS/Nの劣化が怖い。3M画素以上のカメラが必要なのか疑問を感じる。ますます新機種購入に悩みがつきない。

[2003/02/08]

 

今日は撮影に出かけなかったので、引き続き先週末の17mmシリーズの中から電灯光WBの写真を2枚アップした。「ランドマークプラザのショーケース」と「桜木町ロータリー」の2枚である。電灯光WBを得てから、安心して全ての環境でシャッターを押せるようになったことはうれしい。

 

さて天気の進行も予想より遅いようで、明日午後晴れるかは不明であるが、ぜひ出かけたい気持ちである。やはりこの一週間は単焦点レンズの解像感とすっきりさがなつかしかった。D30のページに年初に撮ったバンコクの写真をアップデートしたが、やはり現像しなおして、改めて単焦点Lレンズのすばらしさをみなおした。

 

ところで、D60の後継機種発売のきざしであるが、後継であることからセンサーサイズの増加は期待できないようである。EOS3ベースは今年末になってしまうのか。この動きではカメラはまたパスなのか。カメラよりレンズにいってしまいそうである。

[2003/02/07]

 

17mmシリーズの紹介も日暮れとなって、「日暮れのコスモクロック」と「電灯光WBのクインズスクエア」の2枚をギャラリーにアップした。

 

やはりどうしても周辺色収差が気になる。このレンズもしばらくはお蔵入りになりそうである。ただ中央部の収差は被写体によってあまり目立たない撮影があるようだ。広角写真の魅力も今回改めて知った気がする。

 

電灯光WBについては、ミックス光でもなんとか雰囲気を壊さずに仕上げるすべも多少学習した気がする。まあ写真は撮ってなんぼというところがある。撮影するごとにあたらしい発見と技術を得ることができた気がしている。これが続く限り写真への興味はつきない。

 

今度はEF135mm2.0Lを持ってまた桜木町に出かけてみようという気になった。レンズ限定撮影というのもなかなか難しいけれども楽しいものである。でも明日は午後から雨の予報。出かけるのはあさってにしよう。

[2003/02/06]

 

今日もこのレンズの撮影から、先週の撮影同様「みなとみらい」から、「ワールドポーターの時計台」と「赤レンガ倉庫」をアップした。前回の35mmの絵から日の暮れ具合は多少ことなっているが、広角撮影はやはり感じが違う。また広角になると構図の関係からやたら縦位置が多くなってしまう。

 

このところこのレンズの悪口を書いてしまったが、レンズの短所をつついてばかりいてもしかたがない。周辺の収差によるボケは依然気にすれば気になるが、中央部の滲みはこのくらい暗くなると目立たず、描写がやわらかくなる。コントラストもまあまあといったところであろうか。

 

日が暮れると日陰のWBの出番である。WBが完全に取れるわけではないが、このWBからのずれは雰囲気である。へたにAWBをつかったり、グレーカードを使ってのWB調整をする必要は全くないと思う。1D系のAWBも魅力ではあるが、WBを何種類かに固定したほうが、一連の写真として安定性が高い。

[2003/02/04]

 

今日も17mmでの撮影から2枚ギャラリーアップした。広角レンズでの撮影では、広角歪みを感じさせないためにはレンズが水平にかまえなければならない。とはいってもこの構えで適当な構図を得られる場面は少ない。今回の2枚は逆手にとっての見上げた構図となっているので、いかにも広角撮影という絵になっている。

 

それにしてもこの画質にはうなってしまう。中央部の滲みと周辺部の色収差とボケである。おまけにこの偽色とモアレである。それにしても35mmや85mmの単焦点レンズの優秀さにいまさらながらに感心してしまう。偽色やモアレなどは単焦点Lレンズを使いはじめてからすっかり忘れていたことであった。

 

この問題の傾向は17-35に限ったことではなく、28-35mmのLズームでもあったことを思い出したが、どうもズームレンズは少なくともD30の解像度には合わないらしい。ボカシとUSMのピクセル径を大きくすれば解消できそうであるが、これでは解像度が悪くなってしまうし、いかにもデジカメの絵になってしまう。

 

これらの原因は色収差によるものと推察しているが、多分これは当たっている。大三元ズームも全て更新されたようであるが、本質的には変わっていないと思う。もうズームレンズは買わないという思いが深まってしまった。

[2003/02/02]

 

昨日はしまいこんであったEF17-35mmF2.8Lズームレンズを持ち出し「みなとみらい」に出かけた。このレンズはズームであるが、あえて17mmに固定して広角撮影への挑戦といきがってでかけた。とりあえずその中から桜木町到着まぎわの2枚をギャラリーにアップした。

 

いきがってでかけたのではあるが、現像してみると散々な結果である。広角は一緒に写さなければならない世界が広い。撮影時はピント無限遠に固定して快調であったが、この諧調レンジの広さにどこに露出を合わせて露出補正をすれば良いのか悩みっぱなしである。構図にしても駄々広い中に建造物がポツリポツリと写っているだけ。やはり何を撮りたいかという目標意識のなさがただ写っているだけの写真を大量生産してしまったようだ。

 

画質についてはズームレンズをあきらめた経緯を再び思い出させる結果になってしまった。やはりコントラストの強い場面で色の滲みが気になるし、周辺部での色収差が気になってしまう。写真の良し悪しを安易にレンズのせいにするのは良くないと思うが、単焦点Lレンズのソフトさとすっきり感は得られない。ただこれは画素数との関連もあると思うのでD60や1Dsでは一概に同じ結果でもないであろう。

 

広角単焦点レンズは、以前35mmにしようか24mmにしようか悩んだ結果、周辺色集差が怖くて35mmにしてしまったが、そろそろEF24mmF1.4Lの購入を考えなければならない時期かもしていない。ただ次のカメラの発表も見ないと資金計画が立たない。今週は17-35の絵を紹介していきたいが、いずれにしてもしばらくは広角への挑戦はやらないことにしたい。

[2003/02/01]

 

先週末の撮影からのギャラリーアップも日暮れとなり、これが最後である。今回は室内での電灯光撮影と僅かに残った空の明るさからの光での撮影をアップした。

 

私の現像法では電灯光でのWBを紹介していない。これは電灯光が他のWBに対して調整量が極端であり、補正してももはや正しい色の再現はできないであろうと考えたことと、電灯光にもさまざまな色温度があり、一概に規定できないであろうということである。今回D30のページで述べた方法で電球の部屋でのWB作成を試みた。トーンカーブは結構複雑にはなったが、おもっていたよりはるかに良好なWBを作成することができた。さすがにこのWBをミックス光の入った室内に適用するとかなり青い絵になってしまうのであるが、これを適当に調整してもう一つの電灯光WBを作って適用したのが、ギャラリーに上げたクイーンズスクエアの絵である。完全ではないが、他のWBでは真っ赤になってしまっていたので、このほうが見た目には近い。このような光のもとで撮影しないほうが良いが、スナップ撮影ではしかたがない。

 

さて後のほうのランドマーク入り口のほうは光の残った空からの光のため色温度はかなり高いので日陰のWBを使用しているが、電灯光の部分はかなり赤い。これも見た目には近い。改めてWBの不思議を感じるが、オートWBを使う限りこんなことを感じることはなかったのかもしれない。

[2003/01/30]

 

今週は先週末の「みなとみらい」の撮影から時間をおって紹介してきた。今日は日暮れちかくなった海の波の質感とコスモクロックの逆光写真を2枚アップした。どちらも日陰のWBを適用している。

 

日陰のWBはD30のページで述べている方法で作成しているが、これを適用していいのはもちろん晴れた日の日陰であって、くもりの日の日陰ではない。もっとも曇りの日陰などは存在しないが、ついついその色調の暖かさからつかいたくなってしう。夕方の色温度の高いときに使用するのが効果的と思っている。

 

現像法の検討の中で、過去からずっと悩み続けていることであるが、真実の色を表現するのになぜWBを調整しなければならないのかという疑問は、いまだに解決できていない。いささか哲学的であるが、真実は一つという考えを捨てなければ、この問題は解決できない。まあ写真というものは真実を写すものではなく、感じたものを写すものだと考え、人間の目はAWBがかかるのだと考えればこの問題は解決がつくのかもしれない。

 

そう考えればデジタルカメラのAWBは人間の目のAWBにははるかに及ばない。1Dのように補助センサーを使用すれば良くなることはわかるが、それでも状況に応じた固定のWBを使うほうが正確だというのが、私のとりあえずの結論である。

[2003/01/28]

 

今回も「みなとみらい」から赤レンガ倉庫の夕方を2枚ほどギャラリーにアップした。私はこの赤レンガの色が好きである。今回は夕日とあいまって前回にない色調を見せてくれた。しばらく見たことのなかった偽色が僅かにでている。まあこれもピントあわせがうまくいっているところからくる愛嬌である。

 

今回の「みなとみらい」の撮影では、85mmよりも35mmを多く使ってみた。やはり風景にはこのレンズをうまく使いこなすことができなければ、写真も上達しないであろう。D30では35mmも標準より長いのでここでもう少し広角を使いたいところである。広角レンズはセンサーサイズとの関連が深いので、次のカメラを購入してからと買い控えている。

 

現在旧大三元ズームレンズをまだ所有している。単焦点に宗旨替えしてからすっかり頻度が減ってしまったのであるが、この中でもとって置きたいのは17-35mmF2.8Lだと思っている。世の中で不評の高かったレンズであるが、私の中では結構評価が高い。やはりズームレンズの悲しさかD30で使用すると周辺が若干流れる傾向があるが、短い単焦点の購入に迷って今、ひっぱり出して使ってみたい気もする。

 

ところでこの周辺の流れであるが、デジタルカメラにおいて目立つ傾向にあると世間一般的に言われるが、私の推察では周辺色収差とベイヤ配列のお相乗作用であると思っている。安価な単焦点レンズでは流れではなく完全な色分離として強調されるが、これは配列と収差が同期した場合で、それより収差が少ない場合、ベイヤ配列の画像処理に含まれ解像度が低下するために発生するのではないかと思っている。色収差による色分離も偽色緩和処理によって流れという現象に形を変えることから推測できる。このことはピクセル等倍でみれば同じであるが、画素数の多いカメラでは全体の比率からみれば少なくなるので、改善されることになる。

 

いずれにしても色収差のないレンズを使えばこのようなことはおきないのであるから、デジタルカメラはレンズ選びにも金食い虫である。

[2003/01/26]

 

このところ連日の更新になったが、これも久々に週末を休むことができたおかげである。明日からはそうもいかない。ギャラリーに「みなとみらい」での撮影を2枚ほど追加アップした。

 

今回の2枚は対照的な色調になっている。夕方の撮影なので、日向ではかなり色温度が低く赤い絵になっているが、日陰は逆に色温度の高い青い色調である。World Portersの時計台の絵は日陰のWBを使用して現像してある。日陰のWBは色温度の高い日陰での青い色調に暖かい色調を加えてくれる。

 

また夕暮れの光の中での赤い色調はこれまで嫌いであったが、最近はこれも味かなと感じるようになってきた。この色調に自動レベル補正をかけるとオートでの撮影と同じように全体に色は青くなるのであるが、実に変な色調になる。1D系の外部WBセンサーのついていない機種ではオートでの撮影はさけなければならないと思う。固定WBを使い分けるのが良いと思っている。

 

D30のページでの作品の更新が滞っていたので、今回は「6. Lop Buri in Thai」を更新した。順次更新して2003年度版にしたいと思っている。

[2003/01/25]

 

久々にホームの撮影にもどってきた。今日は風が強く寒かったのであるが、久しぶりに桜木町にでかけた。遅起きと用事を片付けるのに手間取って3時をすぎてしまった。それでも最近はひところより日が長くなったのか、撮影することができた。その中から2枚ほどギャラリーにアップした。

 

今回の撮影は絞った撮影でいくことにしたので、あまりはずした写真はなかった。それでもピントはマニュアルで、気を使って撮影した。写真の腕はともかくとして、85mmの柔らかさとD30のノイズの少なさにはほれぼれする。写真の腕も多少は一年前と比べれば上がったような気もする。

 

今回の現像では、露出補正も明るさ調整も過度のレタッチと白とびを避けるように行なったので、それほど派手な仕上げにはなっていない。やはり素直な調整が自然な色調の再現にはいいような気がする。

[2003/01/24]

 

今日はバンコクの建物の絵をアップした。かなり絞ったのであまり失敗はないが、観光スナップになってしまった。

 

昨日は思いを長々と書いてしまったが、写真のことなど知らないくせに適当なことをいうなと言われそうである。いつも知ったかぶりをして恥をかいているのも事実である。今日は電気屋として、デジカメ考察を書いてみよう。このほうが真実性は高い。私はエンジニアとしては優秀であると自負しているが、理論から先に考えるタイプではなく、感覚から先に始めるタイプである。ひらめきと創造性がエンジニアには必要だと信じている。

 

デジカメはここ一年前までは画素数競争から遠ざかっていたが、このところまた画素数増加に拍車がかかっているようである。これはCPUの高速化、メモリの容量増加によるところによると思う。画質は画素数よりセンサーサイズだといわれていたのに現在ではコンパクトデジカメのほうがD30より画素数が多い。素子のサイズの縮小はそのままダイナミックレンジの低下につながる。素子技術は確かに進歩しているが、同じダイナミックレンジを確保しながら画素数が増加されているのかと考えるといささか疑問である。

 

コンパクトデジカメとレンズ交換式のDSLRの画面をよく見比べてみると、やはりまだまだ不自然さを感じるのである。私は信号処理の技術が進歩したためで、悪くいえばごまかしかたがうまくなったからだと思っている。このことは一般ユーザーにデジカメを普及を推進させる結果となったが、逆に銀塩ユーザーにデジカメの写真なんてという概念をあたる結果になっていのではないかと思っている。現像法を検討してきた私の経験からすれば、あまり画像はいじらないほうが自然な画質を表現できると思っている。現在のレンズ交換式の画質は銀塩をしのいでいると思う。そして素子サイズの大きい1DとかD30のほうが、高解像度化されたものより、良い色調にしあげることが可能であると考えている。

 

私の希望はメーカーが画素数の競争よりセンサーサイズの競争をしてほしいということである。結局昨日の希望と同じ結論になってしまった。同じことを何度も書いて申し訳ない。

[2003/01/21]

 

今回はタイで撮った写真のなかからどこでも撮れる窓の取っ手の写真をアップしてみた。金属の質感、解像度と色調だけの写真であるが、なぜかこのような絵も個人的には好みである。日陰のWBでの現像であるが、顔料プリンタでプリントするには暗さもこの程度がちょうどいい。

 

以前の日記を読みかしてみると、新しい機種に否定的に書きすぎている帰来があるが、これはD30がまだまだ使えるすばらしいカメラだと言いたいあまりの表現になっているためで、わたしとて1Dsがほしいのはやまやまである。タイ旅行中に見知らぬひとからシャッターを押してくれと頼まれて押したことがあるが、コンパクトカメラに見える小型一眼の銀塩カメラはシャッターを押してみると、爽快なシャッター音と巻き上げ音、ついつい次のシャッターを押したくなってしまった。D30では感じられなかった快感であった。

 

もともとカメラの操作性などというのは写真の写りには関係ないと信じていた私ではあるが、どれだけ気分よくシャッターを切れるかというのも写真の要素であること思い知しらされた出来事であった。これに刺激をうけてカメラ店で店頭品をさわりまくったが、さすがに1Dのシャッター感覚はいい。ただ何度みてもこれは大きい。EOS3などもさわってみたが、シャッター感覚はさほどでもない。

 

パソコンを買うのでも、どれが良いか一年もあれやこれやと理屈をつけて、買ったときには型遅れ品を買って失敗する人がよくいるが、私もこんな人間にはなりたくないと常日頃思っている。D30ももう2年、お金があるなしにかかわらず自分的にはかなりあせっている。次に出るであろうD80?が自分の要求にあったものであることを切に願っている。

[2003/01/19]

 

田村あかねさんの写真は「D30のページ」にまとめてアップしたので、ギャラリーアップはタイの写真にもどしてみた。いずれにしても写真を撮るなら人を撮りたいと思う。

 

このところやはり仕事が忙しくWeek Dayはほとんど趣味に費やせる時間はないのであるが、時間をみて先週購入したPM-4000PXにプリントして楽しんでいる。色管理に関してはディスプレーとネットプリントの色調はぼぼ確認できたので、間違いはないと思っているが、このプリンタで印刷するとマゼンタが強くなってしまう。プリンタドライバを選択して、マゼンタ−5、イエロー+5として、ついでに明るさ・彩度を調整してガンマ2.2のモニタと色調を合わせた。

 

やはり期待通り顔料プリンタはいい。人肌の表現もなめらかな諧調で表現できる。染料プリンタではピクトリコを使わないとまともな色がでなかったが、やっとネットプリントの印画紙プリントと勝負できる。プリンタドライバで彩度増加したのがきいたのかCRTで表現できない色までも表現できている気がする。拡大してみると粒状がみえるのはネットプリントに劣るが、肉眼で見る分には差がない。まあLサイズではDPIが足りないのかもしれない。しかし、2LやA4サイズではネットプリントしたものより明らかにこのプリンタの方が解像度がある。

 

A3ノビでプリントしようものなら大迫力である。1Dsや14nでのサンプル写真を印刷してみたが、たしかに解像度はすごいが、こんな大きな写真でははなれて見るのであるからそんな解像度が必要があるのか疑問である。これらのサンプル写真より私の現像法のほうがはるかに豊かな色調と感じるのは自分の欲目からか。

[2003/01/17]

 

ギャラリーにEF35mmF1.4Lで撮影したものを一枚追加アップした。この写真は目線をもらっていないが、この画角でピントのあったものが他になかったため比較的ピントの合ったものをアップした。この構図で目にピントを合わせるのはほんとにむずかしい。

 

彼女はモデルとしてプロである。撮影のリズムがあえば目線をくれるし、実際ほとんどのカットで目線をもらっている。目線をもらった瞬間に連写すれはいろいろの表情でのカットが撮影可能である。D30におけるRAW撮影のワンショット連続撮影感覚は1秒程度になるがそれは問題ない速度である。ただ3-4枚程度でバッファがいっぱいになるので、それ以上の連続撮影はできない。これも多分問題はないのかもしれない。

 

ただ一番の問題はフォーカスである。こちらを向いた瞬間に距離が変化するため一秒以内にピントを合わせなおさなければならない。ピントの浅い絞りを使うのが間違いかもしれないが、この理由でせっかくのチャンスでのピンボケ写真を大量生産してしまう結果になってしまった。AFも測距点が中央付近にないと難しい。ほんとうにピンボケ写真は救いようがない。多少のぼけはUSMで救えるが、ほとんど破棄の運命にある。私の撮りかたではカメラが高解像度になっても意味がないのである。

 

このあたりが修行のしどころかもしれないが、マニュアルピントあわせの速度も年齢的な理由で改善が難しい。今度は被写体の動きに合わせて自分が移動する方法でも試して見たいと思っている。撮影テクニックも中々一筋縄で習得することはできないようである。まあこの辺が写真の面白さなのかもしれない。

[2003/01/15]

 

ギャラリーに田村あかねさんを一枚追加アップした。HomePage掲載にあたって所属事務所よりの制限連絡があったようだ。彼女の所属チームのユニフォーム着用のみの掲載可ということと、転載不可と表示することである。肖像権以外にも着衣のロゴに関しても権利があることを知った。

 

今回のアップは全身とはいわないが、すこし遠めのショットであるが、この程度でもピントあわせに自信がない。ストロボ光と弱さと絞りの関係から、露出補正、USMの障害からレタッチ強の仕上げにせざるを得ず、画質がかなり硬くなってしまっている。

 

またバックの赤に光があたったところが黄色になってしまっているが、これは赤の飽和のためである。シグマSD9の夜景撮影で赤いネオンが黄色になってしまっているのを見たがこれと同じ現象である。黄色の部分は赤の全てのレベルが飽和しており、他の色のバランスで実際の色ではない。デジタル写真ならではの欠点ではあるが、この調整に時間をかけてもしかたがないのでそのままにしている。

 

いずれにしても上記不具合はストロボ光を強くして天井バウンスを使用すれば解決できる問題であるのでストロボを持っていかなかったことが悔やまれる。また全身撮影なら35mmで近づいて撮影すべきあったとも思っている。ピントに関しては明るいレンズを生かしたい気持ちから開いた絞りにしたがってしまっていたが、全身なら見栄をはらずにもっと絞って撮影すべきだったと反省している。さまざまな状況で撮影することにより、学ぶことも多い。

[2003/01/13]

 

今日はここのプロバイダでもある、WTCクラブ主催の撮影会に参加してきた。モデルはレースクイーンの田村あかねさんということで、わたしはよく知らなかったけれどレースクイーンとしては超有名な人らしい。ギャラリーに一枚とりあえず現像のあがったものからアップしたが、さすがに超美人である。

 

照明はどうなるのかでかける前にはわからなかったが、この世界にはこの世界の撮影方法があるようで、ストロボ撮影が基本であるようだ。550EXを持参しなかったためD30内蔵のストロボで撮影したが、光量は不足するし、レンズけられ防止のためのフードははずさなければならないし、なんとかRAW撮影でレタッチを繰り返しやっと色調を確保している。

 

今回はページ掲載の申請もしてあるので、もう少しギャラリーにアップできると思う。またD30のページにもそのうち掲載したいと思っている。

[2003/01/12]

 

ギャラリーにお茶にごしではないが、花の写真を一枚アップした。ロブリのひまわり畑のとなりで花の球根を売っていたのを一枚写真に収めたものである。また違った色調という意味で新鮮に思えた。

 

ところで今週末はプリンタを衝動買いしてしまった。PM-4000PXである。これで冬のボーナスも残り少なくなって新型のDSLRも買えるかどうか、また遠のいた。CDRのプリントが必要となったのであるが、現在まで使っていたPM-900CはCDRのプリントオプションを購入しなかったので、これを機にプリンタの買い替えを決心したわけである。

 

インクジェットプリンタについては、過去に何度も取り上げたが、どうしても希望の色調が得られず。プリントはもっぱらネットプリントということにしていたのであるが、過去から色調不良の原因は染料インクにあると思っていたので、顔料インクのPXシリーズを思い切って買ってしまった。いままでの染料インクプリンタは濃い色調のところで色がにごってしまい、人肌などはマゼンタとイエローが分離してひどいものであったが、今回のPXではその点が見事に解決されている。

 

顔料インクはインクが紙にしみるのではなく、紙の上に乗っかる感じがするし、インクがまざりあって色が滲むことはないのが良いのであろうが、そのかわり、色とのついたところと薄いところの光沢が違ってしまうので斜めから見るとちょっと異様である。A4サイズのネットプリントも届いたので比較してみると、光沢とそのコントラストは印画紙にはかなわないが、色調の自然さと解像度は非常に良い。

 

このプリンタはA3ノビ対応なのでA3ノビに印刷してみた。D30の300万画素では見るに耐えないような書き込みをみかけるが、なかなかどうしてD30でも結構解像感があるし迫力のある絵が得られる。バイキュービック法で4倍画素に拡大しシャープネスをかけているが、十分な解像度である。もちろんピンボケの写真ではどうしようもないのであるが。

 

これでネットプリントに出さずとも自分のプリンタで仕上げまでできる環境になったかと思うと、うれしい。決して高い買い物ではなかったと信じている。

[2003/01/10]

 

今日のギャラリーアップはバンコク市内観光からの一枚。日差しの強さを表現しようとした一枚である。ところで、D30のページに「8.KOI in 2003」と題してKOIのポートレートをまとめてアップしたので参照下さい。

 

タイでの写真は彼女に送るために、ネットプリントで注文しているが、何枚か届いた。前回は全体的に顔が暗くなっていたので、今回のレタッチは明るめの調整としたのであるが、モニタで見るより、明るくなってしまっている。やはり、プリント出力はガンマ1.8のマックモニタに合わせるのが表現が近くなるようだ。

 

PhotoShopの校正でMACにしておけば、プリント用の調整に良いのかもしれないが、自分でスライドショーで見るときや、Webへのアップではガンマを2.2にあわせた方が良い。外部プリントに出す場合は別にガンマ変更したイメージを用意するのが良いのかもしれない。

[2003/01/08]

 

今日はバンコクでの写真の中からKOIのポートレート風撮影を一枚アップした。今回のタイ訪問では200枚ほどの撮影であったが、半数は彼女が写っている。個人的な趣味としては、風景・建物の撮影でもやはり人間の入った写真というものを求めてしまう。その意味で彼女は絶好のモデルになってくれたと思う。

 

スナップではなくポートレートの撮影という意味で、EF85mmF1.2Lはやはりすばらしいレンズだと思う。EF135mmF2Lもこの種の撮影に何度も使用してきているが、やはりこのレンズにはかなわないと思う。なぜかといわれてもうまく説明できないが、それなりの味があると思う。

 

露出に関しては手軽さからTvモードを使う機会が多いが、ピントに関しては片手がふさがっているなどの相当のハンデがない限り、マニュアルあわせに心がけている。この程度の絞り値になるとピントはかなり薄い。D30AFのピント精度の甘さにも問題はあるが、精度が高くても測距点の選択に苦労するであろうし、中央であわせてから移動するにしてもコサイン誤差のみならずカメラの移動によって距離まで移動してしまうことも多すぎる。もちろんD30ではスクリーンの交換がマニュアルピントあわせに必須ではある。

 

マニュアルあわせというのは非常に神経を集中させないといけない作業であり、スナップ撮影には適していない。そんなわけでAFにしてしまうこともあったが、それで何度失敗して後で後悔したことか。やはり写真撮影は枚数を上げて撮影するよりは、一枚一枚時間をかけても精神を集中させて行うべきものなのかと最近考えるようになってきた。

[2003/01/06]

 

今日は仕事はじめというのに予想どおり、遅くまで仕事、帰宅が遅れてしまった。しかし、記憶の新しいうちに日記に書きとめておかなければならない。ということでバンコク最後の日1月2日の撮影から3枚ほどギャラリーにアップした。

 

この日は近場でということで、バンコク中心部の王宮の近くにでかけた。いまだにタイ語は覚える気がないのか、理解できず正確な名称はわからないので申し訳ない。この日はよく晴れていた。建物の撮影ということで35mmを絞って撮影した。晴れた日に-1EVで撮影したので、オリジナルはどれも色濃い色調であるが、かなりの露出補正をして明るくしあげて、色調はこんなところでが実際の感覚であろうか。

 

白い屋根の建物を見て2年前にもここへきたことを思い出した。というのはD30買い立てのときここをAEで撮影して完全に屋根が白飛びしたことを思い出した。逆光ぎみの撮影であったためだと思うが、機械任せの撮影ではいけないと思い始めたのもこのころだったのかもしれない。

 

露出の設定は常に良好に撮影するのはかなりの経験をつまないとむずかしいものである。いまだに最適露出での撮影のこつをつかんでいない。最近のスナップ撮影は-1EVのTVモードのRAWでとれば後処理でどうにでもなるという安易な方法に走っている。これでいいのかとも思うが観光写真ではこの方法が一番手軽で失敗がない。

[2003/01/05]

 

今日は一月一日の撮影から3枚ほどアップした。この日はバンコクから北へ150kmほどのロブリに出かけた。

 

この町は3−4年前にも訪れた記憶があるが、いまはひまわりの季節ということで一面にひまわり畑が続く。ひまわりも撮影題材としては魅力があるが、黄色というのもなかなか表現が難しい。青空をバックにしたかったが、あいにくこのときは雲が多かった。

 

ロブリは観光スポットとしてひまわりの他にバンコク上流に位置する大きなダムがある。ダムに着いたときは強い日差しがさしていた。彼女が重装備なのは寒いからではなく、日焼けしないためらしい。タイでは、日向を歩くのは外国人か犬だけとはよくいわれることである。

 

強い日差しの順光での撮影はやはり色彩の美しい結果が得られる。ホテルに帰りついたのは7時すぎ、次の日2日はバンコク市内の観光にすることにした。

[2003/01/04]

 

今日は昨年の30日31日の撮影から3枚ほどアップした。

 

31日はバンコクから250Km南にあるフアヒンというリゾートにでかけた。車で3時間往復6時間という時間をかけたが結局現地にいたのは2時間ほどでビーチで食事をして帰ってきた。ここはパタヤより遠いということもあってビーチに人も少ない。欧米人の客が比較的多い。もう倍も南にいけばサムイということもあり、この辺までくれば海の水も青さが増す。

 

夕方はスコールという天候でビーチの撮影もスコール前の微妙な色合いである。年末の撮影はあまり強烈な太陽には恵まれなかったが、それでも南国結構暑い。気温を写真に写しこむことはかなり難しい。

 

9時すぎには、ホテルに帰りホテルのレストランでカウントダウンパーティ、1月1日は「ひまわり」を撮影に出かける。

[2003/01/03]

 

今日のJL708便でバンコクから冷たい雨の降る日本に帰ってきた。今年初の休暇もこれで終わりかと思うと来週からの仕事を考えると現実の差は気温の差ほど大きい。

 

今回の撮影もD30に35mmと85mmの単焦点二本立てで、200枚ほどの撮影であった。おいおい撮影結果はギャラリーにアップしていくが、やはりタイの日差しは日本の冬とは大違い。とはいっても今回のギャラリーアップはNew Yearらしくホテルでのカウントダウンパーティでのショウーから一枚アップした。

 

私がタイに通い始めてからもう6年になる。年を追うごとにタイも変化している。金融崩壊から5年タイは元気である。町を歩いても活気があるし、日本の冷めた景気がうそのようである。変化は数年前に感じた後進国というイメージはもう感じることはない。今回の訪問からレストランも全面禁煙になった。アメリカ出張でなれてきたせいか、喫煙者の私もさほどつらくはないが、タイも先進国の仲間入りということか。

 

旅先では現像作業で手一杯でページ更新もできなかったが、順をおってアップしたい。現像は一応終了したのであるが、ノートPCでの現像は現像時間もさるものながら、色調の確認がままならない。もう一度現像のしなおしとレタッチに時間をかけなければならない。

[2003/01/03]

 

今日のJL708便でバンコクから冷たい雨の降る日本に帰ってきた。今年初の休暇もこれで終わりかと思うと来週からの仕事を考えると現実の差は気温の差ほど大きい。

 

今回の撮影もD30に35mmと85mmの単焦点二本立てで、200枚ほどの撮影であった。おいおい撮影結果はギャラリーにアップしていくが、やはりタイの日差しは日本の冬とは大違い。とはいっても今回のギャラリーアップはNew Yearらしくホテルでのカウントダウンパーティでのショウーから一枚アップした。

 

私がタイに通い始めてからもう6年になる。年を追うごとにタイも変化している。金融崩壊から5年タイは元気である。町を歩いても活気があるし、日本の冷めた景気がうそのようである。変化は数年前に感じた後進国というイメージはもう感じることはない。今回の訪問からレストランも全面禁煙になった。アメリカ出張でなれてきたせいか、喫煙者の私もさほどつらくはないが、タイも先進国の仲間入りということか。

 

旅先では現像作業で手一杯でページ更新もできなかったが、順をおってアップしたい。現像は一応終了したのであるが、ノートPCでの現像は現像時間もさるものながら、色調の確認がままならない。もう一度現像のしなおしとレタッチに時間をかけなければならない。

[2002/12/27]

 

今年の仕事は終わった。来年からの作業を考えると頭がいたいが、とにかく年末・年始は仕事のことは忘れて楽しみたい。明日からはタイということでこれが今年最後のページ更新となる。

 

去年と今年の過去の写真を見直してみた。去年は最終出力が作品ということでRAWデータは消してしまったのであるが、よく見るとやはり色調が全く違う。モニターの調整の違いによる影響だと思うが、過去の作品を振り返ると自分の現像研究の歴史を思い出す。

 

ここ一年キャノンのDSLRも1D,D60,1Dsと発売され投稿写真などを見ると現像処理としての画質は改善されてきていると思う。その中でD30は最初のものであるだけあって現像処理に問題を抱えていると思う。一番の問題はグレーバランスであり、最適露出であわせたとき派手な発色をするのであるが、露出不足では絵が黄色くなる。

 

私のこの一年の現像法の検討はこの問題の解決であったといえる。最終的に得た結論は-1EV撮影によって非直線特性である上半分を捨て、下半分でWBを再構成したことである。上半分を捨てることによりS/N(ダイナミックレンジ)が6dB悪くなったことは仕方がない。

 

技術は進歩したが、素子技術の進歩は遅い。D60で高解像度化されることによってセンサーの素子サイズは減少してダイナミックレンジは狭くなっている。面積半分なのでやはり6dB D30より悪くなっているはずであるが、上半分を捨てる必要がなければ同程度のダイナミックレンジを得ることができているはずである。素子サイズの面から言えば1Dが一番良いはずであり、世の中の評価も同じようである。かくして私のフルサイズ信奉論の一理由を裏づけるわけであるが、買い替えをしない私には主張する資格もないといわれてしまうかもしれない。

 

D30も購入から2年、寒くなるとシャッターの動きがおかしい。そろそろ買い替えの時期と思いながら踏ん切りがつかない。来年こそは、これはというカメラが出てきてほしいものである。

[2002/12/25]

 

今日はクリスマス、年末休暇まであと二日である。しかし、仕事の忙しさが年末気分になかなかさせてくれない。

 

とりあえず先週末の横浜桜木町の一枚を追加アップした。去年のクリスマスはそれほど感じなかったが、やはり撮った写真を見返すと冬の光の弱さを感じる。久々の晴れた週末であったが、空は快晴のはずであった。こんなにも光が弱弱しく感じるのは気温のせいだけではないようだ。

 

今年も何度となく桜木町から「みなとみらい」を何度となく撮影を続けたが季節によって違った色合いを見せてくれることも写真を撮り始めての発見である。自然に町を歩いていてもその景色や色合いに注意深く見るようになったことも写真を始めてからのことである。現像法の開発もレンズ地獄も撮った写真をすぐに見ることのできる。デジタルカメラならでは効果であったと思う。フィルムカメラであったなら、この感覚は味わえなかったと思う。

 

SLRの世界も銀塩からディジタルに確実に動いている。高解像度・フルサイズのカメラがあれば、プロ・アマを問わず、デジタル化へ移行していくだろう。銀塩ユーザーはそのデジタルの能力を知らないからだったり、要求性能を満たすカメラが高価すぎることにあると思う。これも時間の問題だと思うのであるが、実はこの種のブレークスルーがあるときに、いつも障害になるのが、いつも主導的メーカーの態度にあると思えてしかたがない。

 

携帯電話にしてもADSLにしても競争原理が働いて初めて大衆のものになった。カメラの世界においては、特にSLRの世界には電子回路以外の多くの要素があって簡単に参入できるものではないことがデジタル化への加速を妨げていると最近思うのである。

[2002/12/23]

 

天気が悪いせいで出かけない口実にしていたが、さすがに今日は晴れ。みなとみらいに出かけた。さすがに冬の日差しは鮮烈な色調を提供してくれるほど強くはない。なんとなく白けた色調の中では、赤い色がほしくなる。

 

そんな中で町はクリスマス一色、みなとみらいもクリスマスの飾りつけの最中である。きっと夜の方がきれいなのであろうか。ほんとにこの時期は昼が短い。少し待ては暗くなるが、D30は夜景に強くないので夜まで待ってもたいした絵はとれないときめつけて早々に撮影を終了した。

 

ギャラリーに一枚アップしたが、レタッチは控えめである。弱い日差しを表現できているであろうか。

 

今年の自分へのクリスマスプレゼントは、グラフィックボード(RADEON9700)とCD-Rドライブと控えめに抑えた。コンピュータにハードを入れてソフトをインストールしたが、動いていたソフトが調子が悪い。修復にまた2−3日かかりそうである。

[2002/12/22]

 

どうもせっかくの三連休というのに天候が優れない。出かけるのに億劫になったついでに過去の写真のレタッチ作業で遊んでみた。今回はモノクロ化に再挑戦。前回はモノクロなど古い時代のノスタルジーと片付けていたが、そうでもないようだ。

 

銀塩におけるモノクロ写真の解像感や諧調感をみせつけられると、どうしてなんだという気になる。もちろんカラー写真をグレースケール化しただけで諧調感や解像感が得られるわけはない。諧調感については、過去の独自の検討では白や黒の諧調を狭めてもその中心部の諧調を拡大することによって諧調感が得られることを現像法のページで述べている。

 

その作業を限界までトーンカーブを調整していくとカラー画像ではカメラの持つ諧調の不足が見えてくるのである。これは生RAWデータの12ビットの不足とかノイズSNの不足とかに原因があるのであろうが、色がなめらかな変化を示さなくなってくる。この状態でのモノクロ化はそれらの要因を緩和してくれる。また白または黒付近の諧調の圧縮はシャープネスを強くかけても肌の荒れを緩和してくれる。モノクロ化にはトーンカーブ、アンシャープマスク、RGB混合比率を変えるためのチャンネルミキサーなどを使用して、行った。

 

ただこの作業は現実を正確に写しとめるという写真という作業とは違っているという気持ちをぬぐえない。レタッチとはもともと写真の現実性とは違ったものなのであろう。ここで学んだことは皮肉にも適正露出の大切さであったことを付け加えておく。

[2002/12/21]

 

年末を控え忘年会の季節、飲みすぎということで更新もままならない。それでも年末を前にこの三連休は休めそうである。天候はとりあえず優れないようで、撮影にはちょっと億劫である。

 

ここ半年ほどフォトコミティも活動休止のためモデル撮影会もなく、ポートレート撮影もとうざかっているので、以前のRAWデータを取り出して現像・レタッチでもしてみた。ギャラリーにアップして、ギャラリーを色づけしてみた。この絵の現像は日陰のWBを使用し、黒を縮小してみた。ポートレート撮影はレベル補正やトーンカーブといった項目でのレタッチによってさまざまな仕上がりを楽しむことができる。解像度に関してもこの画角のポートレートではD30でも十分な気もする。

 

来週はもう年末、例によってタイにでかける。来週は仕事おさめとなる。ことしも穏やかな年末を迎えられそうである。

[2002/12/18]

 

久々に私のホームベース「横浜みなとみらい」に戻ってきた。といっても最近撮った写真はない。10月に撮影した日本丸の絵である。かなりのシャープネスをかけ解像感をあげている。ただ見てシャープネスをかけているとわかるほどのへまなレタッチはしていないつもりである。

 

最近は1DsのサンプルもWebで豊富に見れるようになってきた。やはりこの絵の解像度はすばらしい。しかしそれと同時にレンズの性能の差が歴然となり、ズームや安いレンズで撮った1Dsの絵は逆に見るに耐えないと感じるのは私だけではないと思う。もちろんピクセル等倍が写真を観賞する正しい方法ではないが、オリジナルサイズの写真をWebからダウンロードしているとき、左上端をみただけでボケ味のきたなさや周辺色収差をみただけでダウンロードの気力は失せてしまうことが良くある。

 

最近はADSLになったので、途中でやめることなくダウンロードは終了してしまうので、よほどのことがないと途中でやめることはなくなったが、周辺部の流れ、色収差、ボケ味のきたなさは嫌いである。もちろん目標物のピンぼけや手ぶれなどはもってのほかで、どんなすばらしい構図も美しい女性も無価値の絵となってしまう。

 

ズームレンズに見切りをつけ、単焦点レンズにはしり、広角よりを買うのにEF28mmF1.8を購入し、その周辺色収差にショックを受け、EF35mmF1.4Lにしようか、EF24mmF1.4Lにしようか迷い、その周辺収差へのおそれから35mmにしてしまった経緯がある。今見ると24・1.4Lも結構よさそうである。いっそのこと14mmにしようか。これこそレンズ地獄そのものである。いやいや、今年はお金をためて来年の小型の35mmフルサイズを待とう。発売されなかったら1Dsの購入でも考えよう。

[2002/12/16]

 

昨日JL001便で帰国した。やはり、サンフランシスコでは嵐の影響で5時間遅れの出発となってしまった。成田到着も午後9時直前の到着となったが、昨日中の到着になったのはそれでも幸運だったと言えるかもしれない。

 

サンノゼでの写真を一枚ギャラリーに追加した。家にかえってCRTモニタで見直してみるとノートPCの色調とはやはり一味違う。若干一枚ほど現像レタッチをしてアップしなおした。概して色濃い絵になっているが、サンノゼにおける巡光の色調の表現はかなり強烈な色であり、特に誇張されているものではないことをコメントとして付け加えておきたい。

 

アメリカはクリスマスを一週間後にひかえもうすっかりクリスマス一色というところであろうか。日本は年末までもう二週間。年末気分に突入するにはやや早いが、このまま穏やかに年末を迎えられることを願うのみである。今年の景気もいまひとつ、地味な生活をしいられた一年という感想もあり、早く新しい年を迎えたいと思うのは私だけか。来年になってもそれほどの期待は見込めないことはみんなが感じているに違いないが、気分をなるべく早く変えたいものである。

[2002/12/13 U.S.A]

 

サンフランシスコエリアはハリケーンの到来ということで、ストーム状態らしい。たいして離れていないサンノゼも雨がふっている。明日帰国というのにサンフランシスコから飛行機が飛ぶかどうか心配である。日本は今週末は良い天気とのことであるが、今週末は飛行機の中、このところどこにいっても週末の写真撮影は好天に恵まれない。やはり日ごろの行いが悪いせいか。

 

ギャラリーにサンノゼ到着の日に撮った写真を一枚追加アップしておいた。やはりEF35mmの絵は絞って撮るに限る。別に開放の解像度が悪いわけではないが、どこにピントを合わせるべきか迷わないで済む。でも絞った写真を撮っていると解像度がほしくなる。解像感に関しては(アンシャープマスクド)シャープネスをかければそれなりに見れるが、ほしいのは解像度である。

 

日本は1Dsの発売で盛り上がりを見せているが、私の場合今回パスしたとはいえ興味がないわけではない。現在35mmを広角用として使用しているが、D30にしてみればこれは標準より望遠ぎみのレンズである。私の場合感覚が変になっているのかもしれないが、これ以上広角になるとどう撮ってよいのかわからなくなってしまう。広角撮影の味を知ったらやめられなくなるという人もいるが、私の広角修行はやはりフルサイズのカメラを手にいれてからということになるのか。

[2002/12/09]

 

今日は記録的な雪であった。週日であるので、雪景色の撮影とはもちろんいかない。やっとのことで会社にたどり着くのが精一杯であった。もう冬なのかだいぶ寒い。よくよく見てみると都会の雪景色はそうきれいなものではない。それによくよくうまく撮らないと白と黒しか写らないのではないかと思う。

 

前回は紅葉写真はおしまいと見えを切ってしまったが、かといってそれ以後写真撮影をしていない。しかたなく一月前のサンフランシスコの街角写真をアップした。ギャラリーでは久々のEF35mmF1.4Lでの撮影である。やはりこの画角はこの程度絞った絵が自然であろう。WB日陰の現像である。現像法を更新してから色合いがオーソドックスになってしまったが、唯一日陰のWBを発見したことが私の絵のを作ってくれる。

 

ところで水曜日から、またサンノゼである。クリスマス前の一仕事ということであるが、今回はそんなに長くならない予定である。サンノゼでのページ更新もする時間もないかもしれない。今年は海外での時間が長かった。年末のタイを含めて、純粋マイレージで久々に3万マイルを超えそうである。会社もちとはいえ航空運賃も結構な額になる。

[2002/12/07]

 

今日は雨である。週末の天気の崩れについては今年はずっと続いている。紅葉の撮影も一度だけて今年も終わってしまうことになった。もう紅葉写真もこれで終わりということで、最後の一枚をギャラリーにアップした。

 

1Dsの出荷も開始されたようである。2年前のD30に比べればネットでの興奮もいまいちと感じるのは私だけであろうか。しかし今年はDSLRのフルサイズ元年として写真の歴史に残る年になるに違いない。

 

写真の質は、銀塩の世界においてはレンズとフイルムであると私は思っている。カメラボデーはいわゆる弘法の筆であって、使うひとの技量によるものである。デジタルの時代になってフィルムがボデーの一部となったが、レタッチが容易になったことを考えれば本来のフィルムにあたる部分はセンサーのサイズだけである。

 

また銀塩の世界におけるフィルムのサイズというのは35mmが一般的であり、これは長い歴史における偶然の結果ではないはずである。一眼レフのみならずコンパクトカメラでさえ最終的にユーザーが選んだ結論である。ハーフサイズ、APSサイズのカメラも結果的には写真の世界においてメージャーな位置をしめることはできなかった。もちろん35mm以上の解像度を求めて中判や大判のカメラを使う人もいるが大半のユーザーは35mmサイズのフィルムの質を求めているということに違いない。レンズも35mmフルサイズで最高の性能を発揮できる様に開発されているし、キャノンの単焦点Lレンズなどはその技術の結集であると思う。

 

デジタルSLRの未来はどうなって行くのであろうか。私は35mmサイズのセンサーサイズが標準になっていくであろうと考えている。現在は過渡期にある。あのボデーの大きさも高価格も今の時期にはしかたがないのかもしれない。しかし4/3サイズのセンサーやAPSサイズ専用のレンズを作るというのは、どう考えても回り道にしか思えない。このままでいくとデジタルカメラはキャノンの独占的市場になってしまう。これもまたあまり好ましいことではない。

 

今年も年末に近くなりわたしなりの今年をふりかえっての雑感を書いてしまった。

[2002/12/05]

 

ギャラリーに鎌倉紅葉の写真を一枚追加した。これも85mmでの開放撮影である。やはり、このレンズの特徴はボケ味である。

 

いくらボケ味がすばらしくても、ピントのあった部分あってのボケ味である。この意味でこのレンズがポートレート用レンズといわれるゆえんであろうが、風景撮影でこのレンズを使うのはむずかしい。この絵は比較的うまくいった例であるが、絞り値と目標物、背景をうまくバランスをとらないと訳のわからない絵になってしまう。

 

私の場合一回の撮影で100枚前後であるが、銀塩ユーザーに比べれば多いが、デジタルユーザに比べれば少ないといったところであろうか。フィルム代はかからないが、そのままハードディスクに残すことを考えるとあまり数で稼ぐ撮影はしたくはない。削除の対象はピントがあっていないものであるが、今回の撮影ではピント位置のあいまいさが目立ち、保存に価するものはほんの僅かしか残らなかった。

 

これも開放撮影をテーマにしての撮影だったからだと思うが、開放におけるピント位置の選定というのは絵にテーマを与える意味で、なかなか良い練習材料である。ただわかっていても、これがなかなか難しく、なかなか腕も上がらない。

[2002/12/03]

 

このところ撮影をしていないので、お茶にごし程度のアップしかできない。ずっと85mmの絵しかアップしていなかったので、EF35mmF1.4Lの絵をアップしてみた。85mmののりで、開放撮影してしまったが、どこにピントがあっているかわからない絵である。ついでにAFで何をとりたかったのかさえもわからないただ写っているだけの絵である。

 

D30で35mmといえば35mmの50mm相当、標準より長いことになるが、私にとってはD30を使って長いせいか、結構広角の撮影に感じてしまう。水平に構えることを考えると結構構図も難しい。ただこの手の風景撮影にいえることは絞らなければいけないようである。開放で撮影するにはそれなりの意図がいるというこなのであろう。

 

相変わらず趣味に時間を費やしている暇はない毎日であるが、今日もADSLのパラメータ調整をやってみた。国内の測定サイトでは、5Mbps以上を確保できているようになったが、海外のサイトのアクセスは早くなった気がしない。ということでping応答時間でRWINを調整してみた。RWINの増加によって国内サイトのアクセスは平均速度がやや落ちた様だが、海外へのアクセスは500kbps程度から1.8Mbpsに上がった。ただそこまでである。早い人でも3Mbps以上は確保できていないようだ。パケットのやり取りを行うTCP/IP通信ではパケットが届くまでの時間がかかるとスループットにロスが生じてしまうことはしかたがないようだ。

 

それにしてもインターネットの普及によってPCは、ほしい情報がいつでも取り出せる魔法の箱になったことをしみじみ感じる。現代社会においてはあたりまえのことなのであろう。こんなことを考えるのは、自分も年をとりすぎたからかもしれない。

[2002/12/01]

 

「寒い」。こんな書き出しで始めたくはないが、この季節は気候も精神的にもこんな思いを感じさせる。昨日は鎌倉に出かけたかったが、仕事もいそがしく、天気もはっきりしないということで、出かけずじまい。ギャラリーアップはお茶にごしの絵になってしまった。

 

今週末の作業はADSLの調整のみになってしまったが、結果的にまずまずというところであろうか。ADSLの性能は2Kmでリンク速度は7Mbps、スルーレートは5.9Mbpsを安定に出すことで、これ以上の性能アップは望めないであろう。リンク速度は2Kmを超えると急激に低下するので私の場合ラッキーといえるのであろうか。でも統計データーを見ると多くの人がそれよりかなり遅い速度で使っているみたいである。

 

今日仕事で会社に出かけたが駅で無料お試しと題してADSLモデムを配っていた。女の子がもらっていくのをみかけたが、どんな性能になるのか興味深いところである。日本はもうインターネット先進国である。ここ2・3年前には想像もつかなかったことであるが、速度あたりのADSL回線の価格は日本が一番安くなってしまった。これもNTTがISDNの普及をあきらめてADSLの設置を許可せざるを得なくなってからである。

 

通信の世界も自由競争によって独占が解消され、価格破壊が進んだ。世の中はデフレというが、ここ10年は日本において馬鹿高い金額を払わせられていた電子機器がかなりの価格低下になった。世の中のメーカーは高くても売れる商品を見つけ出そうとやっきであるが、そんな価格で売れる時期は長続きしない。安くても数をこなすことしか生き残る道がないことを歴史が証明している。

[2002/11/29]

 

鎌倉での紅葉を一枚追加した。明日晴れたら、もう一度鎌倉に出かけてみようと思う。しかし、また曇りそうな気配である。

 

ところでADSLの速度アップをした。私の電話局では速度変更の受付開始が遅れていたが、アメリカで受付開始を知り申し込んでおいたが、一週間またずに工事完了してしまった。これまでは1.5Mであったが、今回は12Mになった。距離は2Km程度の様であるが、ダウンリンク7Mbps、アップリンク1Mbpsでリンクがはられており実質のスループットは5M-6Mbps程度である。以前のスループットは1.3Mbps程度であったので4倍程度はやくなっている。例によってMTUの値を調整しての結果である。知らないひとは能力をフルに使用しないまま低速で使っている人も多いかもしれない。この手の情報はあるところにはあるが、モデムの説明書を読んでいるかぎりどこにも書いていない。知らない人は知らなくても良いというにはあまりに差がありすぎる。

 

さて、話は変わって、わたしの持論であるが、人間が差を感じる能力は瞬時に切り替えて比較すれば3dB(1.4倍)、時間をおいて比べれば6dB(2倍)、日にちをおいて比べれば12dB(4倍)の差がなければ感じることはできないというものである。つまり、ADSLでも音の大きさでも前よりも12dB(4倍)早く(大きく)なったときに差があるときにはっきり感じることができるのである。その意味で今回のADSL速度向上のための導入は意味があったといえる。

 

私のパソコン買い替えの周期は能力4倍を目安としているが、2倍程度の性能向上で買い換えるのは後悔のもとであり、お金の無駄遣いと断言できる。解像度向上のためだけにD30をD60に買い換えるのはこの意味で無駄金使いと考えられる。

 

違う話からカメラの話にもどして自己弁護をするのにえらい回り道をしてしまった。

[2002/11/26]

 

鎌倉での撮影の絵を2枚追加アップした。EF85mmF1.2Lでの撮影が多くなってしまったが、仏像の写真など明るいレンズあっての絵である。シャッタースピードは1/10の手持ち撮影、よく手ぶれしなかったものだ。

 

D30のページ、「Photoshopとレタッチ」の項を更新した。現像法についても試行錯誤の結果よりオーソドックスな方法になった。色調自体もまあ素直になったかなと思う。D60のデフォルト現像に近くなったような気もしないではないが、じぶんでは独自の色づけがまだ残っていると信じている。

 

もうすぐボーナスシーズンということであるが、30万ぐらいは出費できそうである。何を買おうか迷っている。1Dsは買えないし、広角レンズもD30ではあまりつかえないし、328も高すぎて買えないしということで、D60でも購入しようかとも考えてみたりもした。しかし、ここは半年待って次のボーナスと合わせて半年後の次機種でも待つのが賢い選択という考えに傾きつつある。

 

お金はあるときに使わないと消えてしまうのはよく知っている。半年後まである保障はないが、買い物は自分の気に入ったもの最新のものを買わなければ無駄な買い物になってしまうことも経験上よくわかっている。半年後が楽しみということにして、自分を納得させることにする。

[2002/11/24]

 

昨日は、帰国まもなく北鎌倉にでかけた。せっかくの紅葉撮影というのに、あいにくの曇り、小雨もちらつき寒い一日であった。昨年のような青空をバックでの紅葉の撮影は期待できず、あまり乗り気の撮影ではなかったが、帰ってきて現像してみると、なかなか期待に反して美しい。やはり日本の自然の美しさは他の国では得られないものであることを実感する。

 

さてとりあえず横須賀線、北鎌倉駅近くの円覚寺での2枚をアップした。このところまたEF85mmF1.2Lでの開放撮影に凝っている。もともとポートレート用のレンズであるが、これで景色を開放で撮るとどこにピントを合わせるかということを明確にしなければならない。漠然とシャッターを押す撮影からの脱却には良い。またマニュアルでのピントあわせを要求されることになり、写真というものをより意味のある作業にしてくれる。

 

ただマニュアルピント合わせは結構神経を集中させる作業で最後にはAFに切り替えてしまったが、やはり作品の出来はひどいものになってしまった。やはり写真撮影には集中力が必要である。ただ撮っただけの写真は写っているだけの写真となってしまう。

 

このレンズは開放から解像度はすばらしいが、やはり開放にしてしまうとピントがかなり薄い。ピントを合わせるところぼかすところをどう選択するか、フレーミングもなかなか難しい。この辺が風景撮影における修行どころというところか。

[2002/11/23]

 

昨夕成田に着いた。3週間ぶりの日本出かけたときよりかなり寒くなった。3週間もいると時差もついてしまう。今朝は早起きして、ページを見直した。

 

日陰のWBはやはりsRGBモニターでは黄色がかっているようである。最後の3枚を曇りのWBで現像しなおすとともにゴールデンゲートブリッジの一枚を追加した。サンフランシスコの絵はまだアップしきれていないが、今日は早起きしたついでに日本の秋を撮影に出かけてみたい。

[2002/11/20 U.S.A.]

 

仕事の方もとりあえずの決着をつけて、明日には帰国の途につけることになった。三日の予定が三週間ともなると、なにかと日本でやらなければならない事もたまってくる。日本におけるADSLも1.5Mから12Mのアップグレードも来週には工事できるらしい。

 

さて、話は前後するが、先週末のサンフランシスコでの撮影のうち、ゴールデンゲートブリッジの一枚をアップした。この橋の美しさは並み居る近代的な橋を差し置いてずばぬけている。この橋はいつも霧がかかっている。霧の金門橋というのも写真家にとっては憧れの被写体である。ただ午後の訪問だったので、霧なのかスモッグなのかわからない絵になってしまった。朝霧の状態での撮影をしたかったが、他目的の観光旅行ではいい条件に恵まれることは難しい。それでもすばらしい絵を撮るのがプロであろうが、私の腕ではおよばない。

 

一方キャノンサイトの1Dsのサンプル写真が入れ替わったようである。やはりため息のでるような解像度のすばらしさである。フルサイズセンサーと単焦点Lレンズをして成し得る表現であると思う。喉から手の出るほどほしいが、まだ買わない(いや買えない)。値段はともかくとして、あの大きさとニッケル水素電池に難点がある。あの大きさなら中判カメラを狙いたくなるし、ニッケル水素も充電に難点がある。持ち歩くには難点がある。D30/60の大きさでフルサイズ・リチウム電池なら同じ値段でも予約していたかもしれない。

 

また11M画素ともなるとRAWを楽しむ私には大きなハンデではあるが、この点は克服しなければならない。もう少しまてば希望のカメラが出そうな雰囲気でもあるので、しばらくはD30でがんばってみようと思っている。

[2002/11/17 U.S.A.]

 

昨日は休日ということで、サンフランシスコまで観光にでかけることができた。一人での行動ではなかったので、写真をじっくりというわけにはいかなかったが、それでも街角の風景を何枚かカメラに納めてまずまずの気分である。やはりサンノゼの殺風景な景色よりは、だいぶ良い。ギャラリーに2枚アップした。

 

天候はともかく撮影時は日も傾きかけたころ。サマータイムが終了すると日が暮れるのが早い。朝夕は日向での色温度は低く日陰での色温度はだいぶ高いようだ。日向のWBと日陰のWBをうまく使い分けて現像するとけっこう良い結果が得られる。アップした2枚は日陰のWBで現像しているが、彩度増加なしで濃い色に仕上がっている。

 

D30を手に入れての二年間RAW以外で撮影したことはないが、このRAWからのリニア現像とPhotoshopでの現像レタッチを習得してから、このカメラに対する色調の不満はまったくない。うまくいかないのは撮影技術の未熟さであると納得できる。なによりも現像作業の楽しさである。撮影の次の日はあれこれと現像とレタッチに一日を費やしてしまうが、これもデジタル写真の醍醐味といったところであろうか。

 

現像レタッチ作業は撮影後すぐにやったほうが良い。撮影時に何を美しいと感じたかどの色を記録したかったのか。記憶がよみがえるうちにやったほうがよい。でもまだまだ撮影後何を撮りたかったのか思い出せないようなショットがほとんどである。つまらない写真でハードディスクをいっぱいにしてしまうのはまだまだしかたがない。

[2002/11/15 U.S.A.]

 

サンノゼの天候も回復し、明日は写真撮影にでかけられそうである。今日は手持ちの写真もあまりないので、ホテル室内をストロボ撮影して遊んでみた。モノクロ処理してギャラリーにアップした。良くもない自慢できる写真でもない。処理はストロボ撮影後、おきまりの現像法を適用して、チャンネルミキサーでG成分を多めにグレースケール化している。モノクロであるが、RGB情報を持っている。

 

銀塩写真家はモノクロ写真によくはまる様であるが、デジカメアマの私にはその意味がよくわからない。撮影会でお世話になった先生によれば、モノクロフィルムの諧調のやわらかさは、スキャナに取り込んで、モニタ上でどういじくり繰り回しても表現できるものではなく、ましてはデジタルカメラなどその領域に達するものではないと言っていた。

 

確かにカラー情報を破棄したあとの表示は8ビット表現では諧調が不足している感はある。白黒フィルムは広いラチチュード・ダイナミックレンジを持ち、その解像感はすばらしいと感じる。これらのことは機械の性能によるものであり、写真の表現力にかかわることとは意味が違う。技術的にモノクロの利点は色々ある。WBに気を使わなくてよいことやレンズの色収差に気をつかわなくても良いことであり、銀塩写真家にとっては自分で好みの現像ができることもある。

 

しかし芸術表現として写真を見たときモノクロがカラーを超えるということがあるのであろうか。絵画の世界にモノクロの作品というのも見たことがないが、写真という芸術が、特殊なものなのなのであろうか。オーディオの世界における真空管アンプと同じ様に、写真という歴史のノスタルジックにこだわっているだけなのか。ただ、いまは結論を出すにはまだ時期的に早いということだけなのかもしれない。

[2002/11/13 U.S.A.]

 

仕事もなんとかわずかながら前進し、少しは精神的に余裕がでてきた。それでも帰国は来週になりそうである。しかしこのところの忙しさで撮影する機会もないため、またもやお茶にごしの花のギャラリーアップとなってしまった。

 

撮影枚数も少ないのでこんな写真ばかりのアップで申し訳ない。この絵も最悪で、悪い撮影例とみてもらえば幸いである。フレ−ミングもバックもレンズの選定もどれも間違っている。自分ながらひどいと思うが、日陰の色調だけはなんとか見れる。

 

どの様な写真がいい写真といえるのかまだまだ素人の私に論じさせることには無理があるが、ある程度趣味の写真は自分がよいと思えばよいというところがある。それでも自分の気に入る写真を撮ることも(いや写ってい)もなかなかまれである。

 

ある人がいったが、自分にしか撮れない写真がありますかと。自分にしか撮れない写真を目指すことも一つの考え方かもしれない。今度の週末もサンノゼである。もう少しじっくりと撮影してみたい。

[2002/11/11 U.S.A.]

 

仕事に進展のないまま一週間が過ぎ、ホテルのADSLも契約更新を要求してきた。SAN JOSEには珍しい雨も日曜日まで降り続き、やっと今日晴れた。おかしいと思ったら、ここ二・三日は全米的に嵐だったようだ。おかげでせっかくの週末も写真もとれず散々な状況ですごした。

 

ギャラリーに2枚ほど追加したが、特になんということもないお茶にごしの絵であるが、木の葉の色というテーマでもあろうか。緑の同系色というのは、D30でも解像度はそれなりに取れるものである。今回の現像法WBを見直してみると、曇りのWBと晴天のWBはほぼ同一であることに気がついた。ただ晴天の日陰におけるWBはかなり特徴があることは以前にも報告したとおりである。

 

曇りの日は日陰も日向もないが、晴れの日陰の色温度の高さには驚く。このWBは多くの場面で良い色調を提供してくれそうである。ギャラリーアップした日陰の葉などは晴天WBでは葉が不自然に青くなってしまう。

 

ところで今日本は紅葉の季節まっさかりのようだ、こちらも街路樹は紅葉しているが、やはり日本の紅葉にはかなわない。季節が終わる前に日本に帰れることを祈るばかりである。

[2002/11/09 U.S.A.]

 

今日は仕事の進行具合はともかく休みである。会社にはいけないのでホテルでのデスクワークになってしまったが、昼食に出かける暇にサンノゼのストリートを数枚撮影した。ホテルも会社もサンノゼを縦に走るFirst streetに面している。ダウンタウンから北側をNorth First streetと言うらしい。他の人もついていたので撮影に集中できず、結果的に価値のある絵は撮れなかった。とりあえず2枚ほどギャラリーにアップした。

 

サンノゼも冬近くなると、風向きが変わって北側からの風が入り込み雨が降るらしい。ここ二日ほど雨の状態が続いている。今日はまだ曇りであるが、明日は晴れるらしい。久々の雨で木々の緑のほこりがとれ、みずみずしさを取り戻したようである。ただそれを表現できる腕と精神的余裕がないのが現実といったところであろうか。

 

さて現像法であるが、こちらのノートPCでは赤の色合いがあまり信用できないので、結果はどうかあまり自信はないが、日本での方法をそのまま適用しているので、そう変ではないと思う。色相調整は前回大きく変えたためか、サンノゼの緑も結構自分的には表現できてきたかなと思う。

 

今引っかかっているのは曇りの日の風景撮影における空の処理である。飛ばしたほうがよいのか、その他の部分をガンマで上げたほうがよいのかいずれにしろ曇り空の入った風景は広いダイナミックレンジを要求される。暗い部分の色をきれいに表現するのはグレーバランスをより正確に取る必要があるが、これも同一のグレーバランスではうまくいくとは思えない。曇りの風景の難しさはデジタルに限ったことではないと思うが、やはり、何を撮りたいのかという目的のあいまいさがいけないと自分を戒めている。

[2002/11/07 U.S.A.]

 

例によって仕事は順調とは行かず、帰国を一週間延長して来週いっぱいは帰国できなくなってしまった。今日はSAN JOSEでは珍しく雨である。ギャラリーには昨日撮影した花と今朝の風景をアップした。雨の風景は日本で撮影したものと同じ色調がでるようである。フレアぽくみえるのは、このレンズの特徴か、網戸をとおして撮影したためか、よくはわからない。今回は35mmと85mmを持参した。

 

今回のホテルはADSLがついている。ただ料金は一週間で$40と結構な額であるが、背に腹は変えられないということでとりあえず一週間契約した。アップダウンロードは時間を気にせずに行えるのは良い。ただ写真を撮る時間がない。週末でも時間がとれたらもう少し撮影したい。

[2002/11/05 U.S.A.]

 

徹夜明けの長旅で、またまたSAN JOSEに着いた。さすがの寝不足で昨夜はとてもページ更新の暇もなくベットに入ってしまった。今日は快調で、時差解消には徹夜も良いのかなと思ってしまう。ただこんな馬鹿なことは2度としたくない。

 

仕事が忙しいので写真を撮るひまもないが、とりあえず到着時にホテルの前で撮った花をアップしておいた。最初からお茶にごしで申し訳ない。日本を出るとき晴れの現像法しか持っていけなかったが、相変わらずこちらは晴れだけあれば、ほかの現像法はいらない。朝夕雲が出ることもあるが、相変わらずの乾いた空気である。

 

前回までのこちらでの撮影は、きれいに撮れないとなげいていたが、今回は色相の設定がかなり変わっているので、緑の色調を含めそんなに悪くない。ノートパソコンなので色の判断はできないが、良い感じはする。

 

とりあえずSAN JOSEからの一報である。

[2002/11/02]

 

今日も出勤の忙しいというのに出かける前に晴れているのをチャンスと日陰でのグレースケールを撮影、帰宅後日陰のWBを作成した。晴れの日の日陰というのは以外に色温度が高いものである。他のWBが直線で補正したのに対し直線では対応しきれず、多少トーンカーブをまげてある。

 

人物撮影というのは晴れの日でも直射日光下でなく日陰の撮影が多い。これらの環境でのRAW撮影を持ち出して適用してみた。結果は感動である。青みがかった白い服の白がよみがえり、どうしても出せなかった肌の色が浮き上がってくる。今回はフレーミングをミスってはいるが過去の写真の一枚を例としてアップした。

 

こんなことを、せっかくの三連休いろいろやってみたかったが、明日も仕事であさってにはサンノゼに出発しなければならない。色相補正改善の結果サンノゼでの色調も改善されたが、写真を撮っている暇もないかもしれない。

[2002/10/31]

 

今週は先週末の「みなとみらい21」での撮影を紹介している。今回は赤レンガ倉庫前での撮影を2枚ギャラリーに追加した。赤レンガの色は撮影ごとに違った色調を提供してくれる。撮影ロケーションとしては好きな場所である。

 

単焦点レンズ解像度に関する解像度の実力もだいたいのところ見えてきた気がする。ズームレンズよりははるかに良い。単焦点Lレンズは周辺色収差が少ない。レンズ交換の面倒さを押しても単焦点レンズがいいと思うが、単焦点Lレンズは短いほうも長いほうもLズームに比べても高価であるのはそれなりの価値があるからだと思ってしまう。

 

カメラ自体の解像度についてはそれなりのレンズを使えば、画素数的にはまだあげられる。D60の方が解像度の高い絵が撮れると思う。でも面積比で2倍程度では改善度は目に見えてというほどではないと思うので、買い替えるほどではないと思う。最近はSD9のサンプルも目にするが、実質的に3−4倍の解像度があるので、さすがに解像度が高いと思う。しかし解像度が高いということはRAWデータのサイズが大きいということに直結するのでこれも考慮に入れておかなければならない。

 

あれこれ考えるとカメラの高解像度化はことしも見送りとなる公算がつよい。むしろレンズに金をかけるべきかと考えているが、長い方も短い方もまだ標準域で使いこなしのできていない私にはもったいない気もする。今年は経済的にあまり余裕のない冬になりそうであるが、多少の金額でも何にかけようかと考える楽しい時期ではある。

[2002/10/29]

 

「みなとみらい」での写真を2枚ほどギャラリーに追加した。EF35mmでの撮影に比べて出来るだけ絞らずに撮影したせいもあるが、かなり絵の色調に違いがあることに気がついた。色の濃さである。これまで、彩度を現像時に自由に制御してきたので、色のりということにあまり実感がなかったのであるが、これがレンズの色のりということなのかと関心してしまった。

 

色のりというのは単に全体に色が濃いということではないようだ。薄い色はあくまで薄く濃い色はあくまで濃く表現できるということのようだ。通常仕上げを明るく調整すると濃い色の部分も白けた色調になってしまうもので、トーンカーブでS字補正してごまかしていたが、このレンズではいくらガンマを上げても色の濃さを少しも損なわない。絵の仕上がりがやわらかく、自然になっている気がする。

 

レンズの解像度もピントさえ合えば十分な気がする。補色関係にある色の境界に解像度の甘さを感じるのは、もうカメラ自体の解像度の限界ということであろう。1Dsが欲しいという考えが頭をよぎるが、ここはまだまだ気持ちをおさえなければいけない。

[2002/10/27]

 

撮影の今日は久々の休日の晴れということで、「みなとみらい21」に出かけた。久々の撮影であるが、今回はEF85mmF1.2Lでのみの撮影に限定した。絞りも開放で撮影に限定したかったが、晴れの日はNDフィルターを使わないと無理ということで、1/4000のTvモードで撮影した。早速ギャラリーに一枚アップした。

 

Tvモードでもかなりの明るさのため絞られてしまうが、やはりピント合わせを明確に目標を決めて行わないと訳のわからない絵になってしまう。マニュアルフォーカスもなんとか馴れたせいかそんなに時間をとらずにあわせられるようになってきたと思う。カメラ自体の解像度もあったほうが良いのかなと思うが、D30でもこのレンズの特徴を十分表現できている。表現のやわらかさと色のりの良さはこのレンズあっての絵である。

 

85mmという焦点距離は、スナップ風景には難しいものである。撮る絵の構図は35mmレンズとは全く異なってくる。おかげでいままで撮れなかった絵が増えた気がする。毎回の「みなとみらい」でもう撮るものがないと思っていたが、このレンズのおかげで、まだまだ撮りつくせないロケーションであると感じる。

 

実は晴れたのを機会にグレースケールのチャートを直射日光下で撮影し、晴れの日のWBを作ることができた。今回の絵からこのWBをしようしている。これで晴れ、曇り、ストロボ、蛍光灯のWBが一応完成したので、D30のページも更新しようと思っている。今回120枚ほど撮影したが、このWBで現像した結果は結構上々だと思っている。

[2002/10/26]

 

このところ撮影の機会も少なくなったが、EF85mmF1.2Lの使用もめっきり減ってしまった。もともとポートレート用に購入し、このレンズが次々と単焦点レンズを購入するきっかけとなってしまったのであるが。このところスナップはもっぱらEF35mmF1.4Lでそれもかなり絞って使っている。

 

35mm程度だと風景撮影は開放で撮影する機会もないのであるが、これは写真を撮るということに何を撮りたいという意識がないからであろうと思う。ポートレートは明確な目標があるが、風景撮影はあまり目標を定めにくい。開放でのポートレート以外の撮影も私のやってみたいことのひとつである。

 

そんな訳で85mmF1.2Lをひっぱり出してマザーボート撮影をしてみたが、なんとかマニュアルでピントを合わせることができそうである。ただ1/90以下のシャッタースピードにしないと手ぶれがひどい。最初はピントが合わずあせってしまったが1/焦点距離にするということがこのレンズでは必須のようだ。

 

しばらくポートレートを撮っていないが撮影会は今年いっぱい自粛ということで、ギャラリーには例によって、以前の写真を現像しなおしてアップした。彩度増加はなしであるが、暗いところで撮影するほど色こくでるのは現像法のせいであろうか。このレンズの色のりのよさもあると思うが、まずまずの色調である。明日は晴れそうであるが、時間があればこのレンズを持ってMM21に出かけてみようと思う。

[2002/10/24]

 

このところ仕事が忙しかったり、天気が悪かったりで写真撮影をしばらくしていない。昔のRAWファイルを引っ張りだして現像を繰り返していると、ふと写真を撮って見たい気になる。そんな訳で室内撮影をと思ったが、たいしたものはない。古いマザーボードを引っ張りだして、近接撮影をしてみた。結果をギャラリーにアップした。

 

この写真はF1.4で1/30の撮影である。さすがに明るい単焦点開放で撮影すれば蛍光灯の明かりで十分撮影可能である。今回作った蛍光灯のWBもまずまずで、色調も良好である。ピントあわせはマニュアルであるが、この程度のピントが得られればまず十分というところであろうか。このレンズをしても周辺でのボケが見られるがかなり近接での撮影であるし、正確に正面から撮影でなかったからかもしれない。

 

ところで、過去の写真を解像度にこだわって現像してみると、正確にピントが合っていないものが実に多い。マニュアルのピントあわせで十分なピントが得られるものなのか、それともAFの精度が十分なのか確かめてみたかったからである。今回マニュアルで数枚とAFで数枚撮影してみた。マニュアルピントはスクリーンをM型に交換してあるので、私の目では時間がかかるものの注意すればピントは良くあっている。AFで撮影したものは、中央部しか使用していないのにバラつきがある。つまり合っているものもあればわずかにボケているものもある。レンズがずれている訳ではなく精度の問題であろうと考えられる。

 

レンズによって解像度が違うので、カメラもどの程度のピントでよしとするかは、設計時に決める必要があるだろうしあまり精度を追求すると、解像度の悪いレンズをつけると永遠に合わないことになるのであろう。いずれにしても注意深くピントをあわせればAFよりもMFの方がピントが合うということを認識した。ただフォーカシングスクリーンの位置調整で中央部は合っても上下では少しずれていることも認識している。斜めに削るという案もあるようであるが、今しばらくはこの辺を考慮した上でマニュアル撮影を続けたい。

[2002/10/22]

 

色相補正の調整中ということで、赤の表現というテーマで過去の写真を現像しなおして2枚ほどアップした。モニターを変えてから暗く見えるようになったせいか、以前の現像法では色が濃く表現されてしまう。今回からは赤の彩度増加も行わないことにしたので、現在彩度増加は全く行っていない。現像法自体も以前と比べればかなり単純になっている。

 

赤については色の薄い絵で赤だけ引き立っていると絵がきれいに見える。彩度増加を行っていないので、色飽和の危険性はかなり少なくなったが、ヒストグラムで確認しながらレベル補正を行っても、最後にAdobeRGBからsRGBに変換するときに飽和する。見ている限りでは変化は感じないのであるが、ヒストグラムで見ると飽和していることがある。LCDやCRTで見る限りsRGBの色域しか表現できないのだなと実感する。私がワークスペースとしてAdobeRGBを使うのは彩度増加を容易に行うためだったので、ワークスペースをsRGBにもどすことも考えなければと思っている。

 

ところでモニターをsRGBのCRTに変えてから暗いと感じたと述べたが、時間が経つと結構明るくなってきれいに表現されるようだ。やはり真空管だと思ってしまう。もっともLCDパネルも最初は明るく時間がたつと落ち着いていたので、こういう物は安定した状態で使用しなければならないらしい。

 

LCDとCRTの違いはCRTの方が見る角度で明るさや色調がかわらないなどの利点があるが、今回不思議に思うのはAdobe Gammaでの調整である。この設定で、ガンマ値を2.2に合わせると白黒のガンマ調整窓も各色ごとのガンマ調整窓も設定しなおさなくとも合っていることである。LCDの時などはどちらも合わず、白黒の窓であわせるとRGBの明るさが合わず、RGBにあわせると白黒の明るさが合わずどう調整するのが正解なのかわからなかった。今思えば明るさ、コントラストの設定が悪かった気もするが、ガンマ補正という言葉の意味自体がCRTを対象としているということにも実感することができた気がする。

[2002/10/20]

 

昨日予告のとおり、今日からモニターを変更してCRTとした。以前に使用していたLCDと比べて予想していた以上に派手さがなくなんとなく暗い感じがする。

 

このモニターはsRGBモードに設定すると輝度もコントラストも調整できなくなる。これがsRGBなのだから調整するのはおかしいと言っている様だ。Adobe Gammaもガンマ2.2と色温度6500°Kにあわせるとディフォルトとほとんど変わりなくなる。改めて6500°というのは結構黄色いと感じた。

 

19インチなので解像度を上げて見たが、1280x960がちょうどいいところである。1600x1200では文字が読みにくい。デジタルカメラの解像度もセンササイズによるのだろうという余計なことまで考えてしまった。

 

さて肝心な色調の方であるが、使っているうちに目もなれてきて、だんだんきれいに見えるようになってくるのは不思議である。sRGB(らしい)は結構黄色いのでD30のデフォルト現像はますます黄色くなって、見るに耐えない。ただ今回の色調整との相性は良く青みががった方が美しく見える。色の濃さもまずまずで彩度増加なしでも色が濃すぎるくらいである。

 

とりあえず晴れの写真を一枚ギャラリーに追加して、今回の買い物の結果もまずまず満足と言うところであろうか。

[2002/10/19]

 

色調整過程で、晴れの日の色調を2枚ほどアップした。彩度増加なしの現像であるが、一応色はでている。とはいっても色を絞って彩度増加している。

 

今回から雑誌の付録についていた、カラーとグレースケールのチャートを撮影して、WBと色調調整に使用してみた。こういったものを使用すると主観調整に比べて思い切った値に調整できる。ただ正確に合わせようとしてはいけない。他の光の影響やかぶりがあるためで、一応の目安と考えるべきであろう。

 

結果WBは結構青くなった気がする。遠景は実際に青くなるのかもしれない。色相調整に関しては赤と青の色相をかなりシフトさせた。赤はかなりマゼンタより(−10)にし、10の彩度増加を行った。青もかなり+よりに調整した。不思議なことに木々の緑は緑の調整がさっぱり効かない。赤と青の色相により緑の表現が変わってくる。今回の調整によって緑の表現が良くなった気もする。

 

何度も色をいじって、以前に調整したものを見直すと、これも捨てがたいと思うことがあるが、調整によってこれほど雰囲気が変わるのか驚く。実際調整によって隠れていた色が現れてくるという表現がぴったりである。

 

ところでCRTモニターを衝動買いしてしまった。LCDパネルもCRTもひところに比べて結構やすくなったものである。三菱の19インチsRGB対応フラットモニターが5万ほどで購入できる。明日配達予定なのでまた感想を述べたい。

[2002/10/17]

 

今週は仕事が忙しく先週末から撮影も現像検討もできない状態である。お茶にごしに曇りの風景を一枚アップしておいた。

 

解像度についてまとめておく。あまり色濃く調整してしまうと解像度がとれない。色の変化点においては原理的に解像度が落ちるが、無彩色の変化であっても色収差がが多いレンズでは強調されて解像度が落ちるので色収差の少ないレンズを使って、あまり濃い色をつけないことが解像感を向上させる。アンシャープマスク処理は解像感はあげるが、実質的な解像度を低下させるので、ピントの合った絵ではピクセル半径を最小限(0.6ピクセル)程度に抑えるのが良い。

 

この意味で高価な単焦点レンズが良いが、開放での撮影はピント合わせが難しい。F1.2の開放などはAFでもマニュアルでもぴたりと合わせるのは至難の業である。絞って使えば相当の解像度が得られる。絞ればもっと解像度の高いカメラが意味を持つ。開放では解像度の高いカメラは無意味に等しいが、センサーサイズが大きいならばそれなりの効果を出すことができる。

 

解像度に関してはそんなところの結論になるが、色調整についてはまだ試行錯誤中である。色を控えた絵はモノクロ写真の美しさに通じる説明のできない美しさがある。ただ晴れの日の撮影には、物足りなさを感じる色調である。WBについては一応の結論を得ているので、各色ごとの色相、彩度の調整を検討している。第4案の現像法の結論を出すにはもう少し時間がかかる。

[2002/10/14]

 

この三連休は最悪の状態であった。せっかくの秋晴れというのに仕事が忙しく会社との往復になってしまった。おまけにLinuxの組み込みに失敗し、使用中のWin-XPのブートセクタを壊してしまった。ブートセクタの回復は成功したためしはない。仕方なく再インストールからすべてのプログラムの再インストールということでやっとWebにアップできる段階まで回復したところである。Photoshopのアクションも再インストールで失い作りなおしてしまった。保存データーに障害はないが、システムディスクの障害からの回復は何度やっても簡単にはいかない。

 

愚痴はこの程度にして、前回からの懸案であった少し離れたところからの開放でのピントのあった絵を探してみた。今回アップした絵はF1.2で1/4000での撮影である。これはAFを使用しているが、やはりMFよりAFの方がコサイン誤差を含めても多少優位である。D30のAFは中央だけは結構信頼がおける。EF85mmF1.2Lの絵はピントが合えば柔らかなすばらしい色調とボケ味を提供してくれる。

[2002/10/11]

 

彩度増加なし現像法確認のための現像を繰り返している。最近は銀塩写真もカラーのため自分で現像することはできなくなっているが、趣味の写真というのは本来、現像、焼付けなどを含めて楽しむものだったと思う。昔父親が自分でやっているのを付き合わされてたものであるが、今でもモノクロ写真を自分で現像している人はたくさんいるようである。デジタル写真となれば現像も自分で何度でも楽しむことができるのであるから、現像に時間をかけることも趣味の写真としての一作業である。

 

さて前置きはさておき過去の人物写真を2枚ほど再現像してギャラリーにアップした。彩度増加なしといっても、AdobeRGB読み込みを行っているので、sRGBで読み込むより濃い色調が得られる。最後にACEによりsRGB変換を行っているが、これが良くできていて色飽和を起こさないで変換してくれる。もともとポートレートの色調はD30のディフォルトではかなり色濃く表現されているので、彩度増加なしの方が自然な感じはする。

 

本題の解像度であるが、ピントの合ったものをアップしたせいもあるが、ピクセル等倍でみてもかなりの解像感がある。これだけあると、D30の300万画素で十分であり、何も画素数の多いカメラに買い換える必要性を全く感じない。メモリー消費のペナルティを考えれば、300万画素のほうがはるかに良い気もする。

 

しかし以前にも述べたが、アップでは良くても、もう少し引いた写真でピントが合った人物写真はこれまで、一枚も撮れていない。アップした写真もF2.0まで絞ってあるが、開放でのピントははるかに薄いし、全身写真では瞳が中央にこない。AFにしても中央以外は全くあてにならないし、マニュアルに頼らざる得ない。全身写真で瞳にピントを合わせるのは、神業に近い。もう感であわせるしかないが、EF85mmF1.2Lの電子ピントリングはバックラッシュを手の感覚で感じることができないのでこれもなかなか難しい。写真の撮り方に関してはまだまだ修行が足りないということであろうか。

[2002/10/09]

 

このところ彩度増加なしの現像に凝っている。ギャラリーに一枚追加したが、ピクセル等倍でみてもそれなりの解像感がある。色調も薄いことは薄いがこの程度でも十分いけると感じている。最後にかけるアンシャープマスクも前回まで1ピクセル100%であったが、今回は0.6ピクセル100%に落としているので拡大してみてもアンシャープマスクがかかっているようには見えないはずである。ただ画像のしまりはかけない場合にくらべれば結構効果がある。

 

私の主張として以前から言っていたことであるが、ペイヤ配列のカラーの解像度は300万画素のカメラでもその1/4の75万画素程度であると考えている。ただモノクロでは画像処理によって300万画素の解像度を得られるので、色調を薄くすれば解像度が上がるという考えができる。彩度を上げない効用がこれほどあるというのは驚きである。彩度増加しないでも色のりのよいレンズでは結構な色を表現することができる。

 

今回現像を繰り返すことによって、色のりということについてわかってきたような気がする。私の所有するLなし単焦点レンズは28mmF1.8と50mmF1.4であるが、これらの単焦点レンズの場合、解像度はよいが色収差も結構ある。50mmはあまり使わないのでわからないが28mmの場合この色収差が比較的大きくコントラストの変化する細部に色収差が発生して、これを彩度増加すると色が滲んで表現がにごり、色のりの悪い解像感の低い仕上がりになってしまうのではないかと思う。色収差は周辺ほど大きいが比較的中央部でも結構あるようである。

 

L付ズームレンズに対する私の感想は、この色収差は小さいがその分ボケている気がする。広角側の周辺では色収差よりも絵がボケて流れる感じがする。やはり一番いいのはL付単焦点レンズで、周辺の流れもなく、周辺色収差も少ない。これまでデジタルカメラの構造的制約のせい広角の絵はとれないと思っていたが、レンズそのものの性能らしい。これまで購入を見送ってきたEF24mmF1.4Lであるが、そう考えるとこれもほしくなってきた。これもまた高価なレンズである。

[2002/10/07]

 

前回報告したように、今まで色濃い表現してきたが、心を改めで彩度増加を最小におさえる現像をしてみた。今回のギャラリーアップ一枚追加したが、彩度増加なしで現像している。過去のギャラリーアップの写真も何枚か彩度増加なしのものと入れ替えている。今までは20%の彩度増加をしていたが、今回は0%としたので、かなり色が薄い感じがする。それでも見慣れるとこんなものかとも思ってしまう。

 

この彩度増加なしの効用はいくつかある。まず絵がすっきりとした感じに仕上がる。WBの狂いも最小に抑えられるのでWBが良いように見える。前回問題にした解像度の変化であるが、よくなった気もする。事実ピクセル等倍でみるとアンシャープマスクが変えていないにかかわらず、強く感じる。このことは解像度自体も上がっているのであろう。もう少し多くの写真を再現像してみて、自分なりの結論を得たい。

[2002/10/05]

 

ギャラリーに今はほとんど使用しなくなったEF28mmF1.8の絵を一枚アップした。このレンズは、ズームレンズに見切りをつけて、単焦点レンズの広角側として購入したものである。しかし、当時周辺色収差が気になり、EF35mmF1.4Lをまた購入し現在はこのレンズを常用している。

 

今回現像法再検討にあたって当時の絵を再現像してみたのであるが、さほど悪くはない。周辺色収差はあるもののそれほどではなく、解像度もそう悪くはない。当時の現像結果を見るとかなり色濃く調整されており、色が滲んでおり、周辺の色収差もひどく感じられた。現像法(レタッチ)によって解像度にまで影響を与えていたというのも驚きである。

 

これまで、レンズの色のりということに関して実感したことがなかったのは、レタッチによって色の濃さをコントロールしてきたためかもしれない。今回気がついたのであるが、この28mmF1.8は色が薄い。同じ日に撮影したEF135mmF2.0Lの絵とはかなりの違いがある。このギャップを埋めるためかなり色濃く調整していた様子が伺える。

 

この結果から考察すると色濃く調整したため色が滲み中央部の解像度を低下させ、周辺色収差を目立たせていたのかもしれない。このころ偽色緩和処理をOFFにしていたせいもあり、この色収差が吸収できず、アンシャープマスクがこれを強調していたような気がする。ただ28mmの絵もそれほど色濃く調整しなければ、けっこう良好な解像度を表現できることがわかった。

 

現像時における色の濃さについては個人の趣味の問題もあるが、薄い色もすっきりとした表現になり悪くもない。ただレンズの色のりというのはただ単に色が濃いという単純なものでもなく、薄く調整したとしても、言葉で表現できないはっとするような色調を表現する力がある。現在常用の3レンズ(35F1.4L、85F1.2L、135F2L)はいずれも色のりは良いと評判のレンズである。写真はカメラ(センサー)よりもレンズの性能が大きいということを改めて感じた日であった。

[2002/10/03]

 

今回も現像法チェックということでバンコクでの写真を現像しなおしてみた。色調的にはあまり面白みのない仕上がりとなったが、これが現実の色ともいえる。サンノゼと違って日本での色調調整でほぼ同様のパラメーターが使える様である。

 

この撮影レンズは悪評高いEF17-35mmF2.8Lであるが、私の持つ印象はそれほど悪くはない。以前にAFで撮影したときはピント点があっていなかったがマニュアル撮影すれば相応の解像度が得られる様になった。開放絞りの撮影でも300万画素の解像度を超えている。

 

前回はレンズ性能についてあまりに問題にしすぎたきらいがあるが、実は暗いために手ぶれが発生しているだけかもしれない。逆に開放まで開いて、シャッタースピードを短くしたほうが解像度の良い写真が撮れるかもしれない。ただ解像度の高い写真を撮るためには高価な明るいレンズが良いことにかわりはないし、センサーサイズが大きくて解像度の高いカメラが良いという考え方に変わりはない。

[2002/10/01]

 

現像法の人肌チェックということで以前に撮った写真を一枚アップした。光は右側から自然光があたっているが、左側は電灯光の影響を受けている。現像色温度は新規作成の「晴れ」にしてみた。

 

そういえばこのところコミティの撮影会が運営上の理由で中断しているため、ポートレートの撮影をしていない。この絵を現像しなおして、どうしてレンズ地獄にはまったか等、自分の写真趣味の経緯を思い出してしまった。

 

コミティに入会するまではキャノンのF2.8Lの3ズームレンズを購入し、満足していたのであるが、ポートレート撮影はスタジオであってもけっこう暗いものである。銀塩ではISO400を標準としていた様であるが、ノイズにこだわってISO100にこだわり、明るいレンズを求めEF85mmF1.2Lを購入したのがきっかけである。

 

ポートレート撮影においてAF、AE、AWBは少なくとも私のD30では全く使い物にならない。カメラの性能が上がってもこれらをマニュアルで設定したほうが、より良い結果を得られることをこれまで、訴えてきた。デジタルであるがゆえRAWで撮れば、露出とWBは後処理でなんとかなることも訴えてきた。しかし、ピント(解像度)は別である。撮るときの正確さとレンズとカメラの性能によって決定される。撮るときのMFの精度を高めるためスクリーンをM型に入れ替えた。これは比較的安価に上がった。

 

この絵は135mmF2Lを2.8まで絞って使っている。もっと絞ればもう少し解像度が得られるかもしれないが、明るさとS/Nの関係から難しい。ズームではLレンズでさえ絞っても300万画素の解像度に追いつかないこともわかった。この絵からわかることは単焦点LレンズをしてもF2.8程度ではレンズ解像度に限界があるということで、600万画素のD60を使用してもこれ以上の解像度を得られないだろうということである。しかるにポートレートは瞳にピンがきた絵が撮れるのはこの程度のアップにしなければならないというこで、全身の絵など顔はボケボケである。私の撮影会の絵はアップの絵しか拾えるものがない。

 

さて前置きが長くなってしまったが、私の出した結論はポートレート撮影にはセンサーサイズが大きくなければ、解像度は上がらないということである。これは銀塩でも同じことで、中判、大判のカメラを使用したくなる理由が良くわかる。1Dsのsがスタジオであるという意味もよくわかる気がする。このカメラの性能を生かすには高価な短焦点レンズが必要であろう。

 

いま1Dsが一番欲しい。しかし高価すぎて今は買えない。

[2002/09/29]

 

現像法で色温度ごとのアクションを作ってみた。モニタの調整もやり直したこともあって色調も毎回変わってしまうというジレンマがつきまとうが、今回はカメラの直線性を信用して、最明部のみでWB調整を行いグレー部は直線としたので、今回は比較的素直な仕上がりとなっている。LCDモニタも調整しなおしたので、以前のギャラリーアップも見るに耐えなくなってしまったので、曇り色調の4枚をアップしなおし、1枚追加した。

 

今回から、晴れ、曇り、ストロボ、蛍光灯と現像用アクションを分けたので、以前の様に全ての場面での現像をしなおさなくてもよくなったし、その色再現もより自然に表現できる様になった。反面現像してみるわかる驚く様な色調というハプニングを期待することはできなくなったのは残念であるが、もうそんなことをしている時期ではないだろうと反省している。彩度増加も前回より控えめにしている。まだ調整の余地はあるが、それはレタッチという考えに分離して考えるべきであると思う。D30のページの現像法もなるべく早く更新しようと思っている。

 

さて新型カメラの購入については、お金がないにもかかわらずまだ頭を悩ましている。私的には、SD9を12Mピクセルクラスに分類しているが、センサーサイズはAPSサイズなのでレンズの性能が効いてくる。35mmフルサイズの12Mピクセルクラスでは1Dsとコダックの新型があるが、マウントからすれば1Dsということになるので、価格を気にしなければ、1Dsということになる。

 

PCにしても買い替えの基準は、買い替えてその効果があるものという必要があるが、それは、性能2倍ではその違いはそれほど感じないということで三倍から四倍の性能向上が必要である。その意味で私のPC買い替え(部品単位であるが)は2年ごとである。私のD30もそろそろ2年になるが、買い替えに見合う製品が出てくる時期ということなのであろうか。しかしPCと違って以前より相当な金額を払わなければならないというのも非情なところである。やはりもう少し様子見というところであろうか。

[2002/09/27]

 

ギャラリーに曇りの花を一枚アップした。このレンズで寄った開放撮影はあまりしたことはなかったが、やはり高価なだけあってボケ味もきれいである。

 

前回シグマSD9のRAWファイルサイズで恥ずかしながら間違ったことを書いてしまって申し訳ない。正しくはそれなりのファイルサイズが必要である。ただ弁解じみてしまうが、ベイヤ配列に比べてハニカム配列同様3/4の容量になることは多少の優位はある。

 

さてこの二日の間にこのカメラのサンプル画像が公開されているが、解像度的にはX3の能力があると思う。他の配列方式と本質的に違うのはRGBの位置がずれているか同一かの違いでそれぞれの利点、弱点があるということであろう。他の配列ではモノクロの解像度は上がるが、この配列では偽色が発生しにくい等といったところであろう。最終出力画面サイズに3倍の差があるが、カラーの解像度に関して同等であると考えられるし、同等の画面に仕上げればJPEGファイルサイズも同等になると思われる。

 

この所のネットでの評価も良好であるが、このクラスの解像度ではレンズの性能によって大きく画質評価に影響を与えるということが私の感想である。シグマのレンズは検討したことはないが、キャノンの高額レンズを使う私にとってはレンズもそれなりのものをつかわなければ解像度を得られないという気がしている。

 

同じレンズで解像度を上げるには、やはりセンサーサイズを大きくするのが有利であり、フルサイズ優位論がまた頭を持ち上げてくる。カメラの価格が解像度ではなくセンサーサイズによって比例すると考えればそれなりの価格順位は納得できないことはない。しかし、価格比率をセンサーサイズ比率と考えれば、1Dsは高すぎるし、SD9は安い。その意味でもSD9は買いであろう。

 

ただ良く考えるとD30でさえレンズ性能がはっきりとわかるのにカメラ解像度が上がって本当にそれに見合った解像度の高い写真が撮れるのかということにも疑問を感じる。ただ高価な単焦点レンズを絞って使えばD30よりD60の方が解像度が高い絵が撮れることも確かである。

 

自分の写真の画質を向上させるには、方向性として色々な選択肢があるといえるが、投資金額に応じた効果を期待し、無駄な投資を避けようと考えると、現時点ではどの選択肢も決断がつかないといった所であろうか。

[2002/09/25]

 

曇りの色調ということで近所の写真を一枚ギャラリーに追加した。やはりWBを調整すれば濃い色づけも不自然さを感じさせない。

 

とろろでこのところ新しいDSLRが各社から次々と発表されているようである。私も現時点でのコメントを多少述べたい。フルサイズ待望派の私にとっては喜ばしいことであるがいかんせん価格が高すぎる。

 

価格は別にしてもレンズ保有の面で期待していたのはやはり1Dsである。前回1Dの購入を見送ったのは、その大きさからであるが、その大きさは変わらない。CMOSにすることについては特に問題はないが、その形はかわるはずはない。もうひとつ今回考えさせられるのはその解像度である。一番問題と思えるのは素子サイズの小型化である。1DではD30よりも大きかったが今回は小さくなる。素子サイズの縮小はS/Nの低下を招く。デジタルカメラ評論家の私にしてみれば素子サイズは画質に比例するといまでも考えているし、D30の画質がいくらがんばっても1Dの画質に勝てない理由と考えている。また素子数の増加はRAW画像のファイルサイズを増加させる。4倍のメモリーはそれに見合う解像度を提供してくれるのであろうか。画面は大きくなったけれどもピクセル等倍でみればあたりまえであるが、D30の絵よりは解像感はないはずである。

 

性能的に大差はないと思うが、大きさ価格の面でみればコダックに私的には軍配をあげたいが、レンズシステムの買い替えが必要である。

 

話はもどるが、以前からおもっているのであるが、11Mピクセルといっても実際のカラー情報は4個の素子を一組にしているので、実際のピクセルは1/4であるのでそのサイズのRAWデーターを作ればよいのではないかと思っている。確かにモノクロの解像度は上がったようにみえるがカラー画像を見るとそれほど解像度はよくなっているとは思えない。逆にその処理のために画質を下げていると感じている。私の現像法で最初にぼかしを入れるのはそのためでぼかしによって画質は確実によくなる。そうすればファイルサイズは縮小されるし、Photoshopの補間処理によって拡大するほうが以前の絵より良い解像度が得られると考えている。

 

こんな理由で今はシグマに興味を持っている。フルサイズでもなく、レンズシステムも持っていないが、価格は安いし、レンズを購入してもおつりが来る。S/Nについてはどの程度かはわからないが解像度はD30よりは確実に良くなるだろうし、その大きさも手ごろ、ファイルサイズも上がらないし、D30との使い分けもできる。いやシグマに全面的に意向してまたレンズ地獄にはまるのが怖い。しばらくは静観することにする。

[2002/09/23]

 

連休最後の日ということで、また桜木町「みなとみらい21」にでかけた。台風一過ということで晴れるはずだったが、雲が残って曇りの天気。まあ曇りの日の色調もそう嫌いでもないのでまあ良しとした。

 

早速2枚ほどギャラリーにあっぷした。今回からはWB自由設定という方針転換により、WBをあわせようとしたが、皮肉なもので、昨日から現像やり直しでタイの写真の現像に使用していた、現像パラメーターを全く修正することなく適用しても曇りのWBにあっている。またWB固定でもいけるのではないかとう考えが頭をよぎる。それでも薄日がさした風景では若干赤を足したほうがよさそうである。

 

現在色々WBの取り直し現像を試している。色温度は赤と青の強さの差であるので、Gチャンネルはいじらないのが原則である。レベル補正の中央三角を移動させて行うが、Bチャンネルを上げれば、その分Rチャンネルを下げるという手順で行う。ただ場面によって、BとRの割合は必ずしも同量の移動としないほうが良い場合もあり、WBは色温度だけではないということも実感できるのである。

 

D30のページに現像法を紹介した責任から、最後には好きなように色を合わせてくれというのもあまりにも無責任だと思うし、ここは合わせ方のコツなどを編み出して結論づけなければならないとは思っている。

[2002/09/22]

 

この休み中はWB調整と現像やり直しに明け暮れてしまった。おかげで結論を出せないまでも色温度とWBの調整に関して一応の傾向をつかむことと方向性を見出せそうである。

 

まずグレーバランスとホワイトバランス(WB)の言葉の使いかたであるが、これまでグレーバランスとは最明部のWBがあっていると仮定して、各明るさのどのレベルでもRGBのバランスがとれているかと言う意味で使用してきた。しかし、WBは最明部で合っていることは当然で、最終出力50%(リニア値18%グレー)で調整するのが通例のようで、事実この辺であわせれば、全領域のバランスを厳密に云々するのはあまり意味がないという気がしてきた。従って今後はグレーバランスではなくWBという言葉を使うことにする。

 

余談はさておき、どの絵に対しても同じWBを使用することを目的に検討してきた現像法であるが、前回も述べたが、季節、場所、状況で、色温度は目まぐるしく変わるという事実は光を自分で作ることのできない屋外撮影では、これに固執する必要はないという結論を前回出した。従って状況に応じてWBを変化させれば良いということになる。この決断はWB調整を変更するたびに多くの絵を現像しなおさなければならないという、精神的抑圧から開放される結果となった。

 

RAWからのWBの調整というのは上記抑圧から開放されれば何も難しいことはない。絵の中に白やグレーが存在しなくともそれほど苦労することなく調整可能であり、同じ場面であれば、一度設定したWBを継続して使用することもできるし、曇りの日のWB(色温度)はかなり安定しているので、同じ設定アクションで現像を継続できる。また必ずしもWBが正確に合っているのがいい写真であるということはないので、好きな色調に調整できると考えも生まれてくる。今回ギャラリーに一枚アップした絵は必ずしもWBが合っている訳ではないが、いままで、好みの色調が得られなかったサンノゼでの花の撮影結果である。

 

カメラにおける調整の要素が、ピント、露出、色温度(WB)であることが今やっとわかった。D30から今後発売されるであろう1Dsまで、これらの自動化がより正確になっている(AF,AE,AWB)ようであるが、これらを全てマニュアルであわせることが私の心情ということならば、色調という面でD30であっても最新のカメラの色調に劣ることはないだろうというのが私の考えかたである。ただセンサーサイズと画素数は後処理でカバーできる問題ではない。D30買い替えも時期にきているのかなと思うが最近は金欠でしばらくは出費できないのも厳しい現実である。

[2002/09/20]

 

人肌色チェックということで、また古い写真を現像しなおして一枚アップした。

 

ここ二日ほどグレーバランスの違いを考察してみた。単純に色温度であるとはいえないが、その主要因は色温度によるものであるという考えに傾いてきた。ただ、D30におけるWB設定(晴れ、曇りなど)の設定で色温度の設定ができるほど、この色温度設定は単純ではないようだ。こうなると色温度計(カラーメータ)でも持ってその辺を歩いて見たい衝動にかられたが、調べてみるとこれはかなり高価ということであえなく挫折。

 

色温度計は原理的に難しくもないようなので、正確さを求めなければ自作も可能のようであるが、考えてみればD30も色温度計を内蔵しており、AWBに使われている。ただこのAWBを私が信用しないのは、TTL測光であり、センサーの結像した画像に対してしか計測が行われないので、ほとんどの場合正しいWBを示さない。いつも投稿写真に見る1DのAWBには関心しているが、1Dは外部にも測光計がついているためのようだ。

 

私の現像法に対する考えは、銀塩ポジのデーライトフィルムを作ることに集中してきたといえる。ネガはいざ知らずポジでは多くの人がWBを取る為に苦労しているらしい。デジタルカメラというWB調整の容易なものを使いながら、この利点をあえて否定することはどうなのか疑問を持ち始めてきたといえる。デジカメは銀塩の色調を超えてきている。デジカメでなければ撮れない写真を目指す時期にきているのであろう。

 

結論はあせって出してはいけない。過去の写真をまた新たな方法で現像しなおしてみてその傾向を見つけ出すことにもうすこし試行錯誤してみることにする。

[2002/09/16]

 

今日の休みを利用して、現像法をもう一度見直してみた。サンノゼの写真はともかくとして、MM21の現像結果はグレーバランスに問題があったようだ。過去にアレだけの時間をかけて調整したのになんということか。暗い部分での青が強すぎる。

 

この現像法は暗い部分の青を強くするようにして、グレーバランスを合わせていたはずなのに逆の結果となっている。調整値はメイントーンカーブをかける前の64/255付近までしか合わせることが精度上できなかったのであるが、今回の補正はメイントーンカーブ適用後の64/255付近で青が強くなっている。リニアでいうところのかなり低い部分でのCMOS非直線性に問題があるのかもしれない。

 

とりあえず16ビット状態の最終段階でかけるトーンカーブを作成して、グレーバランスをとることにした。RGBのバランスを変えると色相調整もやりなおし、またまた弄り回して暫定的なトーンカーブを作成した。どうしてこうなるのかまたまた良く考えないと理論カーブにのせることはできない。最初からやりなおしである。

 

ともあれこれまでアップしたMM21の写真をすべてこの修正トーンカーブかけなおしてアップした。さらに2枚この修正現像適用でアップした。この現像法と色調に対する検討はエンドレスの様相である。仕事ではなく、素人の試行錯誤なのでこれでよいとも思うがつきあってくださっているかたがいたなら、非常に恐縮である。

[2002/09/15]

 

JL001で昨日の夕方帰国した。日本の天気は雨ぎみの天候、それでもやはり日本の空気は懐かしさを感じる。さてギャラリーに渡米前に撮ったみなとみらい21(MM21)での写真を一枚アップするとともにサンノゼ(SJ)の2枚にレタッチを加えてみた。

 

私の写真現像に関する考えかたは、正しいグレーバランスとWBをもって現像すればそれが、正しい色であり、色温度を固定しておいてもそれが現在の正しい色であるに違いないという考え方で、いわばガチガチのノーレタッチ派である。事実銀塩ポジにおける撮影ではWBの調整などは個別に不可能であるから、それを最初から考慮した撮影を行わなければならないであろう。

 

しかしこの考えも海外での撮影や、色々なつまらない写真までも最適の色調になるような固定された現像法は存在しないのではないかと思うようになってきている。銀塩ユーザからもスタジオ撮影ではポジでこなせてもスナップはネガを使わざるを得ないという意見も聞くし、最適なフィルムは人間の感覚をベースに開発されるということも聞く。

 

私の現像法も晴れた屋外での撮影ではすばらしい色調(少なくとも自分のモニタでは)を再現してくれるが、曇ったときには色温度の調整をしたほうが良い結果が得られる。現像法そのものに対する検討の足りなさなのか、状況に合わせてレタッチを行うべきなのかいまあわてて結論を出す必要もないとは思うが、今後ゆっくりと考えていかなければならないことのひとつであろう。

[2002/09/12 U.S.A.]

 

仕事の方もとりあえずの決着が着き明日予定どうり帰国できることになった。色々あったにせよ、帰国前日の気持ちは格別にハッピーである。今回は写真を撮る時間もとれずホテルに帰ったあと急いで2,3枚撮影した程度なので2枚目の写真をアップした。

 

ホテルは安宿であるが、写真の奥手に見えるのはシスコのビルである。サンノゼの中でもシスコは巨大企業である。ここはシスコ本社の広大な敷地からちょっと離れた敷地にある。離れでも結構な敷地がある。

 

夕方の景色であるが、色調はどうであろうか。日本ほど夕方の赤は感じられない。やはり場所によって色調が違うというのは写真を撮ってみるとよくわかる。ただ、その場所の空気を伝える写真を撮るにはまだまだ修行が足りないというところであろうか。

[2002/09/10 U.S.A.]

 

サンノゼに到着した。今回はアメリカン航空ではなくJALでサンフランシスコに入ったので恒例の初ショットは飛行機の絵ではない。かわりにホテルの絵アップした。今回はノートPCでへたに調整することはしなかったので、この方が仕上がりがよいのかもしれない。

 

仕事の方は一進一退、一難さってまた一難ということで、夜も日本との連絡に明け暮れる始末で、ゆっくり現像法を考察している暇は今回もなさそうだ。今週末の連休はどうしても日本で過ごしたいと願うばかりである。

 

ところでD30センサーの中央部にゴミがついているようで絞った絵で中央部に空がくるとシミのように写ってしまう。日本にいるときにわかっていたのであるが、あわただしく出発したのでブロアで吹く暇もなく、今回アップの絵は修復ブラシで修正してある。

[2002/09/08]

 

明日からの米国出張を前にページを更新しておくことにした。ギャラリーに2枚アップした。久々の日本での絵はサンノゼの絵に比べて空が輝いている。休みをもらった9月2日は特異な天気だったのか良い天気であった。しばらくは日本でもこのような絵は撮れないのかもしれない。

 

ギャラリーの赤レンガ倉庫を前にした花の絵はTvモードでの撮影であるが、バックの倉庫も程よい具合にぼけている。もうちょっと開いた絵も撮ってみたが、バックがぼけすぎであった。上のレストランの絵は赤レンガ倉庫内のレストランであるが、結構コントラストもでている。

 

もっとたくさんの写真を撮ったのであるが、全てを紹介する暇もなく出かけなければならないのは心残りであるが、他は帰国後にすることにする。

[2002/09/06]

 

仕事が益々忙しく、ついにまた来週はサンノゼということになってしまった。7月末から1週間おきに米国、タイ、米国、米国と海外、ここのところ海外の方が長い。海外出張は嫌いなほうではないが、このところ週末がないので、せめて来週は日本にいたかった。人と会う約束も断って、ひんしゅくをかっている。

 

やはり時間がなくて現像にもページ更新にも時間ととれず、お茶にごしのMM21ショットをギャラリーにアップした

[2002/09/04]

 

せっかく米国から帰国したばかりだというのに、日本の方が仕事が忙しい。ページ更新もままならない。就寝前に一枚ギャラリーにアップした。広角で垂直線を出すにはカメラを水平に構えればよいのかと遅ればせながら実感した一枚。しかしまだ構え方が甘いようだ。それにしても、日本の空はこんなにも青かったのか。

 

さて日本の色とサンノゼの色の違いであるが、会社のCRTで見てみるとどちらの色も結構美しくみえる。私の調整は色が濃すぎるのか。家のLCDではそんなに濃いとは感じないし、サンノゼの緑は色あせて見えるのに。多くの人のモニタではどうなのであろうか。全体的に日本の撮影は青がかかっているようである。緑をみるとサンノゼの緑は黄緑であるのに対し、日本の緑は青緑になっている。やはり空が青い原理と同じで空気中の水分微粒子が光を拡散して青くなるのであろうか。

 

仕事のせいで現像するひまもないので落ち着いたところでゆっくりと考えてみたい。

[2002/09/02]

 

今日は出張後の休養のために休みをもらった。時差調整のため休養するところであったが、「みなとみらい」にカメラを持ってでかけた。どうしても日本の色を撮ってみたかったからである。ここ一月は海外での撮影ばかりであったが、日本到着時にその色の違いに気がついたからである。

 

ギャラリーにサンノゼの一枚と今日撮影した「みなとみらい」の2枚をアップした。どうしてこんなにも違うのであろうか。まるで撮影するカメラが違っているほど違う。カメラも現像法も同じである。ほんとうに空気の違いがここまで再現される色を変えるということはいまさらながらの驚きである。

 

ただサンノゼにはサンノゼの美しい景色がある。不幸にもサンノゼでこれらの風景を撮影することはできなかったが、これに合わせた現像法なりレタッチ法があるはずである。ただ言えることは私の現像法が日本の風景の色調をもとに検討されてきたことも事実ではある。銀塩の世界でも仕向け地向けに色調が異なるということを聞いたことがある。写真を撮る場所によってもそれなりにレタッチを考えていかなければならにのであろうか。これはこれでまた興味深いテーマである。

 

しかしこれからも写真を撮る舞台は日本であるので、この検討はまたの機会をまたなければならない。まだまだ日本の色の再現に努力することが優先課題であろう。

[2002/09/01]

 

今日夕方AA129で成田に到着した。飛行機の窓から見る日本の色は前回よりは潤っていたとはいえサンノゼの色とはやはり違う。写真を撮ることはできなかったが、日本の色というものを実感する。そういえばそんなことを以前に感じたことがある。色のない冬のヨーロッパから成田に帰ってきたときもそんなことを感じたのを思い出した。

 

日本に帰ってギャラリーの写真の色調を見直して見たが、ノートPCで見た色とかなり違う。ノートPCではコントラストと強すぎて黒がつぶれていると感じて軟調仕上げにしていたが、家のモニタではここはいじらないほうがはるかに良いようだ。露出補正もほぼ変更せずに現像してサンノゼのギャラリーの写真8枚をすべて入れ替えてしまった。CRTでの見え具合はどうであろうか。まだ色あわせには検討の余地があるようだ。

[2002/08/30 U.S.A]

 

やっと明日には帰国の途につける。いつも思うが、仕事の決着はどうあれ、海外出張帰国の前日の気分は最高である。日本での仕事がまた繰り返されるのかと思うと憂鬱なはずなのに、どうしてか。やはり帰巣本能が働くのか。いや、やはり会社の責任を背負っての出張は精神的な重圧感が働くからであろう。愚痴が続くが、今回は写真を撮るひまもなく。お茶にごしの花の写真も底をついてきた。今回は失敗作からなんとか一枚ギャラリーにアップした。

 

やはり私の現像法はコントラストの強い絵には硬調すぎるのかもしれない。露出補正用のレベル補正で軟調に調整してみた。緑はきれいにでているのであろうか、赤は飽和していないだろうか。ノートPCではこの辺の感覚は自信がない。構図も広角歪がきになる。もう少し下から水平に狙うべきであろう。

 

通常水平に狙えは垂直線は垂直になるはずであるが、水平に狙ってうまく構図が取れない場合がほとんどである。この点でフルサイズの方が有利だと思うが、APSサイズで広角の絵はなかなか難しい。短焦点レンズを使えば同じことなのだろうか。またまたいらぬことに頭を悩ましたくない。せっかく頭のいたい仕事から解放されたのだから今日はあまり考えないことにしよう。

[2002/08/29 U.S.A]

 

やっと仕事の方もなんとか形がつきそうで、明後日には帰れそうである。今回のギャラリーアップもお茶にごしの花である。こちらの生活もやっと時差になれ夜も眠れるようになった。なれるとまた日本に帰って時差に苦労しなければならない。ただ西に向かう時差の調整は東に向かうよりはるかに容易である。

 

昼休みに食事のため近くのモールに向かったがすばらしい色のコンビネーションをもった景色にであった。木々の緑と建物の色がうまくマッチして、カメラを持ってくればと思ったが手遅れである。

 

ここで人間の感性というものをふと考えてしまった。よく言われるが日本人と欧米人あるりはアフリカ人の感性というものは違っていると解釈されているが、じつはそうではなく、済んでいる場所の環境、日差し、湿度などによってきれいに見える色が変わってくるのではないかと考えてみた。日差しの強いところで見える美しい色と曇り空で美しい色とは違うに違いない。前回のサンノゼ訪問の時、湿度の低さが空気を感じさせないと書いたが、湿度もまたひとつの要因であろう。

 

サンノゼにはサンノゼに適した建物の色というものあるのだろうか。そういえば花の色もその環境において最も映える色を提供しているのかもしれない。美しいものは同じ環境であれば全ての人、いや人間でなくとも美しいのではないかと考えてみたりした。

 

仕事に疲れて妄想を書いてしまったかもしれない。

[2002/08/28 U.S.A]

 

またまた問題発生で帰国を二日ほど延ばさなければならなくなってしまった。海外出張にはなれているとは言え、人質状態になりつつあるのはつらい。

 

長い出張になるとホテル住まいは金銭的にだんだんつらくなるものである。モーテル形式のホテルは個人的に好きではないが、台所に食器などもそろっているので、長くなったときは結構経費削減には役に立つ。近くにギャラリーアップしたチャイニーズモールがあるので買出しに徒歩でいける。この辺は中国人が多い。

 

自炊すれば安価に食事を作れるが、私は冷凍食品を買ってきて、電子レンジにいれるだけである。物価は日本に比べて安い気がするが、今日タバコが切れてしまったの購入したら、10個入りのMarlboroが$45とのこと。さすが喫煙者の地獄カリフォルニアである。買ってからもう帰るのだから3個程度にしておけばよかったと悔しがるが手遅れである。出張が長引くなら、節約して出張旅費をうかせて、レンズ資金にでもしようかと考えるせいぜいである。

 

出張生活もインターネットがあればそれほど退屈もしない。ローカルコールは無料なのでつないでおけるが、ローミングプロバイダ料金が高すぎる。先月は出張中だけ使用した料金はほぼ一万円であった。今回も請求書を見るのがつらくなりそうである。

[2002/08/27 U.S.A]

 

今回もギャラリーアップは花の写真でお茶をにごすことになってしまった。これでも仕事の合間にやっと撮影したものである。急いで撮ったので、絞りも構図もあったものではない。

 

仕事の方も何とか済ましてあさってには帰国の途につける見込みがついた。仕事も普段はこの年になれば、プリント板をみつめたり半田ゴテを持つことはないのであるが、エンジニアがひとりで海外出張にでかけるひととおりこなさなければならないこともある。それなりの年になると、それなりに目が見えなくなる。スライド用の一番安くて小さいルーペをもっていったのが役に立った。

 

目の老化は写真を撮る作業にも障害である。ファインダースクリーンをM型にかえてから視度補正を使えはピントは合うのであるが、中央部から周辺部に視線を移したときにピントを合わせるのに時間がかかる。いわゆるピントフリーズ現象である。

 

これらの理由から写真を撮るためには時間がかかる。AF、AEを使えば良いという意見もあるが、主題をはっきりさせる為にマニュアル撮影をこころがけている。ただ写っているだけの写真を量産してもしかたない。本当の意味での写真を撮ってみたいものである。

[2002/08/26 U.S.A]

 

明日には帰国の途につけるはずであったが、仕事が長引いてあと2日ほど延長しなければならなくなった。写真も思うように撮る時間がない。ということで宿泊しているホテルの写真を一枚アップした。(硬めに仕上げてある)

 

レストランなどはついておらず、ホテルというよりモーテルといったほうが良い。料金は普通のホテルよりはるかに安く、自分で料理するための設備がついているので、ある程度長期の滞在にはいいかもしれない。ただ私は宿泊費は会社もちなので、ホテルのほうが、好みである。

 

前回の出張でサンノゼは、写真を撮るための空気がないと散々書いてしまったが、今回は前回よりだいぶ色調が豊富である。前回の写真の遠景と比較すると今回の方がかすみがかかったようにボケているので、湿度が高いのかもしれない。肉眼で見ると緑がきれいであるが、絵にするとその辺はうまく表現できない。現像法の問題なのか露出の問題なのか依然わからない。

[2002/08/24 U.S.A]

 

日本はもう日曜午後らしいが、こちらは土曜の夜。急な出張というだけあって週末も仕事で、今回はどこにもでかけられそうにない。ホテルの周りは殺風景なので、花の写真を一枚ギャラリーにアップしてお茶をにごしておく。

 

今回もシャッタースピード1/250に合わせてのTvモードの撮影であるが、少し絞りすぎかもしれない。ピントはMFにすれば良好な解像度を得られるようになった。MFによって何にピントを合わせるべきかと考えることによって絵の主題もはっきりするようになってきたと思う。しかしまだまだ写真というのは難しいものである。

 

まだ右下がりのくせがなおらず、左下がりの絵になってしまい2−5度回転させてしあげなければならないものがたくさんある。方眼ファインダーにでもしないといけないかなとも思うが、このままそうならない様練習すべきとも思っている。

[2002/08/23 U.S.A]

 

気がついたらまたサンノゼにいたという感じで、急な出張のためまた米国である。ダイヤルアップのトラブルでインターネット接続に時間を費やして更新もできなかったが2枚ほどアップした。今回は重量を軽減ということでレンズは35mmF1.4のみ持参した。

 

サンノゼは前回ほど乾いてはいない気がする。今日は朝のうちは雲があった。飛行機の上空からみるとサンフランシスコ付近は雲がしきつめられていたが、シリコンバレー上空だけ雲がないのがわかる。こちらは朝夕は寒いくらいである。

 

前回も海外ではニフティのローミング回線にダイヤルアップしているが、今回はIDとパスワードが認証できず。回線が切断されてしまう。こうなると設定をいくら変更してもだめである。とにかくインターネットに接続してアクセスポイント情報をみたいのであるが、こちらのPCは日本語を表示できない。こちらの会社のLANには登録しないマシンは接続できないようになっているし、どうしようもない。日本にダイヤルしても海外からのアクセスは受け付けない。訪問している会社から無線LANのカードをかりてネット接続し、やっとのことでニフティアクセスポイント情報をダウンロードして、やっとダイヤルアップが開通した。ローミング先のアクセスポイントは常に変更になっているようで、一月前の接続先がローミング不可になってしまったためにネット接続ができなくなるとダウンロードもできない。とにかくメールも見ることもできずたいへんな目にあってしまった。

 

今回は写真の話より、ダイヤルアップアクセスに苦労した愚痴になってしまった。

[2002/08/20]

 

タイでの1枚をギャラリーにアップした。海上、水上の写真を標準域のレンズで撮ると間の抜けた感じの絵しか撮れない。この様な風景を撮るときは近景も一緒に撮るとよいとなにかに書いてあったので、自分の乗っている舟の船首もいれて撮ってみた。このような絵は絞らないと絵にならない。

 

前回は高いレンズは絞って使ってはいけないみたいなことを書いてしまったが、あくまでこれは自分へのいましめであって、絞りは状況に応じて使い分けなければならないと思う。高価なレンズの効用についてもぼけ味だけだみたいな書いてしまったが、これも正確ではない。同じLレンズであってもズームレンズに比べて単焦点レンズの解像度ははるかに良い。事実ズームレンズよりも単焦点レンズの方が高価格である。

 

ただ解像度に関して言えばAFを使っている限り撮影時の感性と結果が一致しないし、後でこんなはずではなかったと思うことが多い。D30のフォーかシングではMFでのピントあわせができないので、M型スクリーンに交換して使っているが、巷では評判の悪く自分もピントが甘いと思っていた17-35mmF2.8Lもスクリーン交換によってAFがずれていることを発見してからMFで撮るようになって結構いいレンズだと思っている。これは広角域の解像度は単焦点との差がさほどないためである。

 

ただいまだに理由は良くわからないが高級レンズが良いと思うのは、木岐の緑の表現力である。ピントがあっていてもボケていても広角でも望遠でも高級短焦点レンズの方が良い気がする。少なくとも私の好みである。解像度と色収差の特性によるものだと思うが、理由はわからない。しかし、いまだに見た目の木岐の緑の美しさを写真に再現することに成功していないことも事実である。

[2002/08/18]

 

今回は現像をもう一度やり直してみた。現像法を変えたわけではないが、レベル補正時に若干やわらかめに調整して、KOIの写真をもう一度アップしてみた。多少のレタッチによって修正もしている。女の子は多少の修正をしてあげないとかわいそうである。

 

ところで、今回の写真を見直すとピントの甘さが気になる。やはり、AFの多用というのが原因である気がする。AFの精度に問題があるのではなく、AF点が目的の場所にあっていないことが原因だと思っている。今回は開放の撮影ではないのであまり気にしていなかったのであるが、絞ってもいい加減なピントではピクセル等倍でみるとばればれである。この程度であれば、アンシャープマスクでごまかすこともできるが本質的には撮影時の問題は撮影時にしか解決できない。これでは高価な単焦点レンズも意味がない。D60の高解像度をうらやましいと思うが、こんなことではD60にしても意味がない。

 

最近は35mm1.4Lを使う機会が増えてしまったが、勿論このレンズは高価で写りも最高であるが、85mmF1.2Lを購入した時のような色調の違いに対する感動はあまり感じない。現像法を開発してから現在では、85mmさえも色調そのもののレンズによる違いもあまり感じなくなった。しかし、単焦点Lレンズの違いはボケ味のきれいさである。ぼけた部分の色収差を感じさせないことが絶対的な優位である。よく考えてみると絞った観光写真を撮るのであれば、高価なLレンズは必要ないのであろう。高価なレンズを持つのであればそれに見合う腕も必要とされるということなのであろう

[2002/08/17]

 

タイでの写真を一枚ギャラリーに追加アップした。F3.5と1/125の露出であるが、この程度の明るさで撮影したほうが、絵としてはやわらかい。屋外での強い日差しのもとでの撮影はやはり絵が硬く成り勝ちである。このコントラスの強い絵をどう処理するかが今後の課題となりそうである。

 

コントラストの強い絵も風景や建物の撮影ではそれなりの絵を構成するが、昨日述べたように人物との共存が難しい。空を飛はしたり中間値をあげてコントラストを下げたり色々試行錯誤しているが納得の色調とはいかない。絞りとシャッタースピードとのバランスももう少し検討してみたい。

 

PLフィルターなるものも購入してみたが、あいにく今週末は台風の影響で天気が悪そうである。毎月開催していたフォトコミティの撮影会も諸事情によりしばらく休養することになってしまったので、台風シーズンを前に撮影の機会も難しそうである。このところ撮影旅行が続いたので、しばらくは室内検討もいいのかもしれない。

[2002/08/16]

 

ネットプリントに注文していたタイ旅行での写真を受け取った。A4サイズ18枚、Lサイズ280枚と1万5千円ほどの出費となってしまったが、自分のプリンタでこれだけ打ち出す手間とその仕上がりを考えるとこの程度の出費はしかたがない。私の場合、暗めにすることによって深い色調の仕上げにするのが趣味で、一寸暗すぎかなという写真もあったが、全体的にいい仕上がりで期待を裏切ることはなかった。

 

以前は勝手に自動レベル補正しているのではないかと思うような仕上がりもあったが、発注先を固定し調整のコツをつかむことによって、仕上がりが想像できるようになってきたので、ほぼ思い通りの結果が得られるようになってきた。紙焼きの傾向として、モニタで見るより白がつまっているようで、ヒストグラムの分布をフルになるまでコントラストを上げると白飛びになるので、多少アンダー目の調整が良いようである。今回は人物と背景に景色を入れたスナップが多かったので、露出を背景に合わせると人物の顔が暗くなってしまう傾向があった。紙焼きにすると解消するかと思ったがこれは甘かった。やはり露出の最適性を現像時の露出補正だけでなく、撮影時にも十分配慮する必要がある。(今回ギャラリーアップしたものは比較的バランスのとれているものである。)

 

観光旅行でレフ板や三脚まで持って行って写真撮影をする勇気はないが、もっとじっくり写真を撮ることを心がけるべきだと反省している。コミティで先生から言われたマニュアル露出でマニュアルフォーカスで撮影するくせをつけるということも今回は守れていなかった。露出を合わせてピントを合わせて色々やっているとシャッターチャンスを逃す気がしてオートにしてしまったが、これでは写真も上達しないだろうと自分でも思う。どうも私は気が短いのか、気が弱くてモデルを待たせていけないと思ってしまうのか、へたな写真を何枚も撮ってしまう傾向にある。時間をかければ良い写真が撮れるとは思わないが、次ぎに撮影する為の経験と反省を身に付けることができると思う。

[2002/08/14]

 

今日世の中は今日から本格的なお盆休みのようだ。私はといえばフレックス夏休みで先週休んでしまったので、今週は通常出勤となっている。今週はメールも電話も少ないのでゆったりと仕事ができる。昨日外出したが、外はどこへ出かけても人が多い。ただ銀行だけは閑散としていた。この時期、銀行、役所はカレンダーどおりの営業なのかしら?

 

休み中の写真をネットプリントに出したが、送る分と自分の分の2枚づつ注文するとLサイズが280枚で一万円を超えてしまった。自分のプリンタで出力すればもう少し安くあがるであろうが、どう調整しても思い通りの色がでない。顔料インクのプリンタは試していないが、プリンタばかり更新しても期待どおりにならないので、しばらくはネットプリントを利用することになるだろう。

 

タイ旅行中の写真をまとめてD30のページに大量にアップしたが、あまりにも無秩序でページが殺伐としてきた気がする。有料サーバーを契約してからフルサイズの絵を大量にアップできるようになったので、なるべく多くの写真をということでアップしていたが、この辺でもう少しページの作り方を考えなおす必要があるのかもしれない。写真を志すものであれば、ページの作り方ももう少し芸術的にすべきであろう。一枚ごとの写真に対するコメントも面倒だとか、言い訳はつけたくないという理由で差し控えていたが、今後は写真の枚数を絞って出来るだけ一枚ごとにコメントをつける構成のページにしたいとも考えている。

 

このトップページでのギャラリーについては毎回多少なりのコメントがついているので、これはこれで、ページとしての体裁が保たれていると思っている。今回のギャラリーアップはバンコクのホテルから見た雨上がりの建物の絵である。綺麗な絵ではないが異様な色調の仕上がりは肉眼での雰囲気そのままである。

[2002/08/12]

 

今日を含め過去一週間の私の夏休みもほぼ終了しようとしている。今回の旅行のしめくくりとして、D30のページ「6.AYUTAYA」、「7.Safari Bangkok」、「8. KOI」の3項目を更新し、ギャラリーに一枚アップした。

 

今回のタイ旅行を総括すれば、タイは急速に変化していることに強い印象を受けたことである。タイに通い始めて6年人々は生き生きとしている。特にサンノゼ・サンフランシスコを訪れた後だからであろうか、若い人達は元気である。タイの子供達は実にかわいいし、町は活気に満ちている。

 

6年の間にバンコク市内を走るスカイトレインは完成し、以前は動物といえば、蛇、ワニ、像といったみせものも大きな動物園や遊園地も次々に完成し、観光産業も洗練されてきた。数年前の経済破綻の爪あとも、未完成のビルなどいたるところに残るが、人々は実に元気である。

 

それに引き換え日本は経済不況や老齢化など今後どうなっていくのであろうかなどといらぬことも考えさせられたタイ旅行であった。

[2002/08/11]

 

昨日JL708で日本に帰って来た。帰国後すぐにページ更新しようと思ったがやはりノートPCの画面では明るさ(露出補正)の調整が今一である。ということで、200枚程度をもう一度現像しなおした。家のPCではさすがにノートPCよりは高速であるが、それでも一日かかってしまった。その中から3枚ほどアップした。

 

現在写真の調整は現像法の途中で止めるレベル補正の部分だけで行っているが、それでもこの部分の調整で仕上がりは大きく違ってくる。今回はTvモードでの撮影を試してみた。スピードは1/125か1/250にしている。これは高速シャッターでの色調がちょっと納得できないところがあるので、低速シャッターでの撮影に絞ってみた。

 

ただし自動絞りということで、曇り空を入れると対象物が暗くなる。これを露出補正でどう処理するかが、難しいところである。空を飛ばさないで、コントラストを下げるか、空を思いっきり飛ばすかこの調整で、結構仕上がりの様子は違ってくる。ただこれは何を撮りたいか自分の中ではっきりしていれば迷いはないはずである。まだまだ写真を撮ることに対する自分の未熟さであろうか。

 

タイ旅行の目的は写真を撮ることではないが、写真は旅行のいわば成果物である。今回の旅行は写真とは別に色々のことがあったが、このページでは写真以外のことは、あまり多くのことは語らない方がよいと思う。早めにD30のページに今回のタイ旅行の写真をまとめて、アップしたい。

[2002/08/08 THAILAND]

 

今日は動物写真を一枚アップした。タイに麒麟なんてと思うかもしれないが、これはサファリパークでの一枚である。動物写真の色調もまずまずというところであろうか。

[2002/08/07 THAILAND]

 

今日はバンコク郊外の遺跡アユタヤを訪れた。観光写真を一枚アップした。何せモデムでアップするのは一枚程度が限度である。モデムもサンノゼでは50k程度でつながっていたが、ホテルの交換機が悪いのか、ここでは28k程度でしかつながらない。

 

それはともかく写真はタイ色がでているであろうか。今のバンコクは32度程度で、日本よりははるかに涼しい。ただ日差しが強いので日焼けしてひまった。レンズはこのところ35mm愛用である。大きな建造物を写すには、もっと広角がほしいところであるが、この画角も工夫しだいで使えるものである。ただやはり縦位置の写真が多くなる。この絵は数少ない横位置の一枚である。

 

ノートPCではRAW現像もその後の処理も時間がかかりすぎて大変である。本格的にはやはり帰国後の作業になってしまう。

[2002/08/06 THAILAND]

 

バンコクからの更新だというのに彼女の写真だけで恐縮である。今回はストロボなしの自然光での撮影である。550EXは持ち出してなかったので、D30内蔵のストロボで何枚か撮影してみたが、どうも絵がうすっぺらくなる。やはりストロボ撮影はバウンスでしか使えないようだ。

 

まだ観光はしていない。明日あたりがら出かけてみたい。

[2002/08/05 THAILAND]

 

今日のJL717でバンコクに到着した。バンコクでのページ更新は行わない予定であったが、時間がとれたので一枚アップした。例によってタイ人の彼女KOIのホテルでのショットである。550EXの天井バウンスでの撮影であるが、ストロボ撮影も結構うまく写るものである。写真としては反射物の処理をもうちょっとなんとかすれは良いとも思ったがスナップということで大目にみてもらいたい。

[2002/08/02]

 

サンノゼ・サンフランシスコの写真を「D30のページ・5. SJ and SF in U.S.A」にまとめてアップしました。全体の現像法に関しては同一のものを使用しているが、現像途中で入力できるレベル補正で、露出補正および中間値の設定によって全体の明るさと軟調・硬調を主観で調整している。

 

主観の入るところはこのレベル補正の部分だけで、その他のレタッチは行っていないというのが、現在の現像手順になっている。ただこのレベル補正部分だけの調整で写真としての仕上がりはかなり異なってくる。この最終仕上がりの絵がモニターで見た場合WEBを通して他の人がCRTで見た場合、紙焼きにした場合どのような色調で仕上がってくるのかは自分の見慣れたモニターでないと想像ができない。それが旅先からのノートPCのみでのページの更新を不安にした材料になっている。

 

今回帰国後、散々気にしていた空気の違いと言うものも自分のモニタでも確認することができた訳であるが、乾いた空気にはそれに適したレベル補正があるようである。調整の仕方によっては面白い絵になる可能性もある。空気感の表現ということが現在のテーマであるが、これは空気によって写真の撮り方、レタッチの仕方を考えて見るというのが、正しい表現であるとのかもしれない。

 

来週からはタイ旅行で、明日はコミティ撮影会の日であるが、今月は撮影会は中止で暑気払いとなった。参加率が悪いので今後どうするがなどの話し合いを行う予定。多分次回の更新はタイからの帰国後となる。

[2002/07/31]

 

サンフランシスコの観光写真を2枚ほどギャラリーに追加した。どうも海を撮った風景写真は殺風景である。やはり人物が入らないとなんとなく色彩感に欠ける。

 

ところでそろそら今回のカリフォルニアでの撮影を自分なりに総括しておかなければならない。まず今回の印象はサンノゼでの撮影でのショックである。さわやかで肉眼で見た色彩の美しさとはうらはらに、写真では期待以上の絵が得られなかったことである。木々の緑と空の青さそれだけの絵で、絵が硬く空気感がないというのであろうか。良い被写体がないこともあるが、空気が乾燥しているためであろうか、現像法が至らないためであろうか。今後の検討材料ではある。

 

それに比してサンフランシスコの絵には変化がある。現像法は全て同じで、同じ場所を撮影しても光の加減で全く別の色調の絵になるから不思議である。(そういえばサンノゼの絵はいつ撮影しても同じ色調だった。)花の絵などはいかにもカリフォルニアの花という色の再現ができた気がする。ゴールデンゲートブリッジなどは、刻々と霧がかかったり状況が変化したせいもあるが、様々な色調の絵を提供してくれた。もっともここに乗せられるほどいい絵は腕のせいで撮ることはできなかったけれど。

 

今回得たものは写真における空気の表現ということの糸口をちょっぴりつかめた気になれたことである。ディジタル写真における空気の表現はまだまだ先が長い。

[2002/07/29]

 

帰国後初のページ更新である。サンフランシスコ観光の写真を3枚まとめてアップした。サンフランシスコ・サンノゼの絵を帰国後本来のモニタで見てみたが色調としてはノートPCで見たものと傾向的には同様であった。やはり写真にとって空気というのは重要なファクターであると感じる。湿った空気は絵をやわらかくする。

 

約10日間の出張であったが、仕事もなんとかこなし、今週は夏休み前のまとめである。早くも来週は夏休みということでタイ・バンコクということになる。写真の整理もつかないまま、今週はページ更新もままならないと思う。今回こりたので、タイからのページ更新は行わない予定である。

 

最近は単焦点レンズの3本体制(EF35mmF1.4L、EF85mmF1.2L、EF135mmF2L)である。今回の出張では観光用ということでEF85mmは持っていかなかった。タイへはこの3本を持っていくつもりである。広角側が35mmということで画角が狭すぎることを感じることもあるが、これも工夫しだいでなんとかやっていける。もうしばらく広角レンズに金を投入するのはがまんしようと思う。

[2002/07/26 U.S.A]

 

やっと明日は帰国の途につける。いつも海外出張で感じるが帰国の前日が一番気分がいい。というわけでアメリカ最後の更新を行ってしまった。

 

サンフランシスコの観光写真は現像がまだほとんど済んでいないのであるが、中から色の派手な花の写真を一枚アップして今回のU.S.Aからのギャラリー更新のしめくくりとしたい。

 

サンノゼでの写真は空気のせいかあまり、良い作品はなかったがサンフランシスコでのものは何枚か帰国後でも紹介できるものがありそうである。ノートPCのモニタとしての性能はいまいちで写真のできも云々できなかったが、周りの光を調整するとなんとか美しく見えるようになってきた。あとは帰国後のお楽しみというところであろうか。

[2002/07/25 U.S.A]

 

仕事もやっとひと段落ということで、今日はサンフランシスコまで観光に行ってきた。ゴールデンゲートブリッジの船からの絵を一枚またギャラリーにアップした。

 

サンフランシスコまで行くとサンノゼとはまた空気が違う。車で30分ほどしか違わないが、なぜこれほど違うのか。山には雲がかかっているのを見ると、盆地の形状に似るシリコン谷には湿気が入り込まないらしい。

 

空気は肌で違いを感じているわけではないが、写真に撮るとわかる気がする。この写真は下の写真と比べるとやわらかい。これでも黒レベルを調整してコントラストを上げているつもりである。この調整をしないほうが、空気感は損なわれなかったのかもしれない。

 

なにせモニタはノートPCのみである。詳しくは帰ってから検討したい。

[2002/07/24 U.S.A]

 

やはり出張中は夜まで、プライベートな時間がなかなか持てずページ更新もままならない。写真撮影もカメラも観光旅行のように持ち出すわけにもいかず、ホテルの周りで撮影したものを一枚追加アップした。

 

とにかくベイエリアの夏は澄み切った日が続く。みかけの色はとにかく美しい。現像はノートPCでしか色確認ができないので、評価ができないのであるが、この明るさで、コントラストが強く硬い画像となっていると思う。絵としてほんとにディジタルカメラで撮りましたという感じになってしまっている。気温はそれほど高くないが、湿度が極端に低い気がする。空気感がないのはやはり湿度のせいなのであろうか。空気感というのはディジタル写真家にとっての最大のテーマであるが、ここでの撮影でもヒントを得た気がする。ただ日本に帰って自分のモニタで見てみないと論評できない。

 

出張中まで、ページ更新をするのはやはりちょっと無理があるようだ。

[2002/07/17 U.S.A]

 

今日はサンノゼからの日記更新をギャラリーの写真アップとともに試みました。

 

サンノゼ(サンホゼ)は成田からアメリカンエアラインで10時間サンフランシスコの南車で1時間程度でサンフランシスコ湾の南岸に位置したいわゆるシリコンバレーの中心です。通常はJALでサンフランシスコから入るのですが、急な日程のため座席が取れずアメリカンでの渡米となりました。この時期にアメリカの航空会社は使わないほうがよいのですが、今回はしかたがないということにしました。おかげで、JALのグローバルクラス特典が利用できず、成田のチェックインも時間がかかってしまった。近年の出張はビジネスクラスも使えずなにかと海外出張も楽しみより苦痛になってしまいそう。

 

ギャラリーの写真はサンノゼで飛行機を降りたところで待たされたのでついでに撮影したものです。現像はノートPCなので色が確認できないのですが、いつものとおりの現像なので、色調が狂っていることはないと思います。

[2002/07/16]

 

明日から海外出張ということで、日記の更新はできないかもしれないので、とりあえず先週末の分を2枚ほどアップした。晴れの日の絵はとかく青い絵が多くなってしまうので、少し色調の違ったものの入った絵をアップしたつもりである。

 

最近思うが、露出補正によって同じRAWでも雰囲気ががらりとかわってしまう。このことは見るモニタによって写真の評価が変わってくるということであり、また自分の意図したものがWebでは伝えることが難しいのでないかという気がする。しかしこれは自分を戒める表現をすれば、自分の表現したいものがはっきりしないために、どう調整していいのかわからないことに対する言い訳でしかないのかもしれない。

[2002/07/15]

 

昨日のみなとみらいの写真を2枚ほどギャラリーにアップした。やはり晴れの日の写真は気持ちが晴れる。空の青が美しい。しかしそれだけの写真にすぎない。建物の写真に気持ちを込めることはなかなか難しい。ただ現像法評価、レンズテストにはいい材料である。

 

ところで前回も書いたが橋の写真は多少軟調にしあげてある。よくデジタルカメラ・レンズの性能評価のための絵をアップするのに、ノーレタッチなどという言葉をよく聴くが、私の場合、現像法をレタッチとして扱っているが、どの絵も機械的にバッチ処理を通しているという意味でノーレタッチの絵ということもできる。ただ露出補正で軟調・硬調の手心を加えるとノーレタッチではないのかもしれない。

 

カメラの良し悪しは別として、写真のでき具合に関してはそんな言葉の定義はどうでも良いことであるが、良い写真を撮るために露出を意識的に変え白とびさせたり、アンダーにしたりすることとレタッチによってもとの絵をいじることは同じことなのだと思う。ただ撮影に使用するフィルムに忠実な再現を求めたり、現像法で忠実な色の再現を求めることは銀塩でもディジタルでも同じことだと思う。

 

何を言いたいのかはっきりしなくなってしまったが、色再現という意味の現像法は過去半年の間に一進一退したがかなり良くなってきたと自慢したいということである。過去の出力を見るとなぜこんな色になっているのかと思ってしまう。ただ単に色の趣味が変わってきただけかもしれないが。

[2002/07/14]

 

今日は久々に「みなとみらい」に出かけた。快晴ではないが、良く晴れて夏の日差しを感じながらの撮影であった。まだ現像が済んでいないので、今回は昨日夕方撮影した近所の風景をアップした。天気は曇りであったが外へ出たとき近所の色が違っていた。空気が澄んでいたのかもしれない。結果の絵もいつもとは違う色調を示している。同じ場所を同じ現像法でとってもこれだけ色調が違うものだと驚いた。

 

さてポートレートの絵と白飛びとモニターの表示についての結論であるが、現像時の調整を多少軟調に仕上げることにした。ポートレートの白バックの絵これまであっぷしてある3枚の絵をソフト仕上げでアップしなおしておいた。この程度ならはネットプリントでも白飛びすることはないであろう。

 

ソフト仕上げといっても現像アクションそのものに変更は加えていない。露出補正でバッチ処理を一時とめる様にしているが、最明部を高めに設定して、中間レベルを1.1程度に調整すれば、コントラストをおさえることができるのでここで画質を制御することができる。画質をハードにするには逆に調整すればよい。私の現像法はポートレートには若干硬いのかもしれない。風景にはこの程度硬いほうがよいと思う。

 

今日撮影した晴れの「みなとみらい」も明日にでもアップしようと思うが、17日からサンノゼに出張することになってしまったので、この先2週間ほどは日記の更新もできないかもしれない。仕事の出張なので撮影もままならないとは思うがカリフォルニアの日差しもノートPCと電話回線でアップできるかもしれない。

[2002/07/10]

 

今年から撮影会の撮影データを20枚ほど選んで、ネットプリントに出しアルバムを作ることにしているが、今回もネットプリントに出したものを受け取った。ネットプリントではどこのメーカーのどの機械を使っているのかわからないし、意図した色調と違うなどの不満がいつもつきまとっていたが、最近はそれでも自前のインクジェットプリンターよりははるかに良い色調を再現していると思う。何よりも全てが自前のクローズドシステムにしてしまうと世の中の標準というものとかけ離れてしまうのでこれを避けるために重要なステップと認識している。

 

さてネットプリントの結果であるが、例にもれずモニターの色調とは違っている。ただ今回驚いたことは、色温度が高すぎるのではないかと危惧した黒バックの絵がどれも紙焼きの状態で実に綺麗に仕上がっていたことである。色を失ったLCDモニターの絵とは比べ物にならず、肌の色や髪の色がみごとに再現されている。しかし、自然光の絵の方は問題で、絵の半数は白トビしている。モニターの絵をみてもそんなはずはないのであるが、もう一度露出補正を若干アンダーのままにして現像しなおし、もう一度注文することにした。結果が出るまで、また2−3日かかる。

 

ところでこの現像しなおし作業で気がついた事がある。撮影時にアンダーになっていたもので露出補正で持ち上げたものが今回白トビの傾向を示している。最初から適正露出で撮影したものの色調はこれまたすばらしい色調である。つまりアンダーから露出補正をかけたものは白が伸びすぎているためで最適露出のものは白がつまっているということでD30特性補正カーブの設定を含めてまだ現像法が不完全だという結論になる。前回アップした2枚の白バックの絵はどちらもだめで、今回は比較的露出が適正で撮影したものを一枚追加しておいた。私のモニターではさほどの差はないが他の人のディスプレーシステムではどうなのであろうか。多分ネットプリントが自動補正が入っているだけかもしれない。2-3日中に結論がでるであろうが。(今回始めて縦位置の写真をアップしてみた。)

 

この辺は現像法再考の必要性があるかもしれないが、それにしてもモニターによる表現では気づかず、プリントに出してこれらのことがわかってくるというのもおかしな話である。黒バックの絵の表現にしても私のディスプレーの表現力に問題があるという結論になってしまう。やはり、LCDパネルは画像評価に適切ではないのか。CRTはみんな綺麗にみえるので、LCDの方が調整用に良いと信じていたのにショックである。色管理システムを理解して使い込んでいたつもりであるが、画質を追求していくと、WBやガンマ補正だけでなく、様々なパラメーターによる要因を考慮にいれなければいけないということなのか。システムの見直しもまた考えなければならない。このことはD30の特性やプリンタの特性を外部から入手できないアマチュアにとっては主観的な判断からどこに原因があるか探らなければならない。納期のない趣味の世界において、これはこれでまた興味深い作業であると思う。

[2002/07/09]

 

撮影会で同時にセットアップされた、花の撮影品を一枚アップした。これは窓際に設定されたひまわりをストロボで光を廻して撮影したものである。ストロボは「かさ」のついた据え置き型のものである。プロの先生の設定を見ているとストロボの位置を変えて露出が1/125 F5.6の光量となるように配置していたようであるが、ストロボと外光のバランスも頭の中で考えていたのであろうか。さすがに指定どおりの露出での撮影で、きれいに光が廻っている。作品の出来としては良いとは言えないが、光の作り方という意味では興味深い。

 

モデル撮影では少人数であるとはいえ、一人しか同時に撮影できないのでストロボをめったに使うことはない。カメラにつけるストロボは正面から当ててうまく撮れた試しはないし、バウンスを使うにしろ制約が多すぎる。今回はスタジオ用の据え置きストロボに興味をもった次第である。購入しても狭い自分の部屋ではどうにもならないかもしれないが多少の物撮りのまねでもしてみたい気がする。

 

さてモデル撮影の絵はすでに4枚ほどアップしてあるが上述の通りストロボは使用していない。黒バックのものは外光をさえぎって500Wの昼光色電球を2個片側からあてたもので、光はあえて廻していない。私の場合現像はすべて太陽光WB固定で現像法も同一として、後のレタッチを加えていないので、自然光の絵に比べてかなり色温度が高い絵になってしまった。ライティングは撮影会ごとに色々変えてくれるので撮影の勉強になるが、この光の状況でどう撮影すればうまく撮れるのか考えなければならない。この強い斜光はディジタルカメラには酷なのかもしれない。他の人の銀塩ポジでの撮影結果も見てみたいものである。

 

人物の撮影はライティングやモデルの一瞬の表情によって撮影の瞬間は目まぐるしく変化する。写真は感性であるというような簡単な言葉では片付けられない。長年に渡って身につけた、感と経験によるテクニックの集大成といった表現のほうが適切であるという気がしてきた。

[2002/07/07]

 

今週末は久々に良く晴れたようである。今日は撮影に出かけようと思ったりもしたが、昨日の撮影会の精神的インパクトから出かける気になれず、昨日の現像を終了した。ギャラリーに2枚ほど追加した。

 

ポートレートにおける色調の再現は、撮影時の状態に大きく依存することがわかる。撮影状況は他のメンバーや写真家の先生により、設定されるが、駆け出しの私にはそのまま撮影するしかない。どのようなライティングでどの様な絵が撮れるかは経験をつむしかない。ポートレート写真は撮影や現像のテクニックではない。光を作ることが写真である。この意味でプロ写真家の足元にもおよばないことを痛感させられた。

 

今回はAFはできるだけ使用せず、MFでの撮影を試みたが、1.2の開放はやはり、ピントの調整が難しい。失敗もあったが、AFからのフルタイムマニュアルフォーカスよりも最初からMFでピントをとる方が良いようだ。この点135mmF2Lはピントの山がつかみやすい。ポートレートにはちょっと長いがこのレンズも使っていきたい。

[2002/07/06]

 

今日は2ヶ月ぶりの撮影会であった。今回はクラブハウスが使えないということで会議室での撮影となった。200枚ほど撮影したがギャラリーに2枚現像終了したものをアップした。ディーライトのタングステンでの撮影と、窓際での自然光での撮影での2枚である。

 

最近は参加者も数人程度ということで、参加費不足のためスタジオが使えないが、ある程度の照明装置があるので、クラブハウスや今回のような会議室でもなんとか問題なくこなせる。モデルの手配も幹事にとっては大変らしいが、一般的に言われる撮影会と比べれば、少人数で気楽にできる撮影会は楽しい。

 

今回は花の撮影も行ったので、他の現像の済みしだいまたアップしたい。

[2002/07/05]

 

今回は具体的にどの様に色相調整を行うかということに言及してみたい。もちろんこの目的は現像法の確立であるから、Photoshop上での作業になるが、WB及びグレーバランスをいじらないで、色相調整を行うコマンドは「色相・彩度の調整」しかない。このコマンドは色相の他、彩度、明度等もRGBおよびCMYに関しても個別に設定できる。

 

変えられる場所が多い分どこをいじってよいか混乱のもとであるので、まずは彩度・明度等はいじらず。色軸もRGBに限定して調整するのが良い。CMYはRGBをあわせれば自動的に中間に位置すると思われ、へたにCMYをいじると色々弊害が出てくる。以前Yをいじって黄色を合わせていたが、緑バックの赤い花のボケた境界部分が黄色になってしまった。赤と緑がボケて重なったとき黄色になるのも当然の気がするが、存在しない黄色が見えてくるのもおかしい。とにかくYを調整しなければ黄色は現れず赤と緑が徐々に変化する。色というのは私の中で理解しきれない部分がまだたくさんある。

 

さて実際の調整であるが、最初は記憶色にたよらなくて良い様にモニターと同時比較できる周りのものを撮影して比較調整することから始めた。殺風景な部屋でも色々の色が転がっている。RGBの色相調整だけなので、さほど時間をかけずとも調整は終了する。

 

しかし問題はこれからで、この設定で多くの過去データを現像してみると記憶色と違った色がいくつか出てくる。記憶色というのはあてにならないものであると何かに書いてあったが、明らかに不自然なものもあることは確かで、時間をかけても確認の上、色相の調整をやりなおす必要がある。このとき色相のみをいじるとせっかく調整した部屋の中の撮影も意味がなくなってしまうので、彩度・明度等も調整して、部屋の中の撮影での色も保持できるようにしなければならない。再びこの設定で多くのデータを現像してみるとまた気にいらないものが出てくるので、これを何度も繰り返さなければならない。

 

いずれにしても急いで結論が出る調整でもないし、主観調整であるのでゆっくりと時間をかけて良い設定を見つけていかなければならない。現在までの設定を「D30のページ・4. Photoshopとレタッチ・色相調整」の項を暫時更新することにした。過去データ-が完璧であっても新しい写真を撮るとまた不都合がでるかもしれないし、厳密さを求めていけばCMYの調整をする時も来るかもしれない。この辺は気長にやっていきたいが、いつまでD30を使い続けるのであろうか。ただ現時点ではディフォルトで自分の納得がいくカメラは存在しないと思えるので、買い替えても同じことをやらなければならないと思っている。

[2002/07/04]

 

今回は色相の回転についてこれまでの検討結果をまとめてみた。色相の調整というのはカメラ内に配置されたRGBの各フィルターの色と表示装置の色が異なるために生じる再現色調の変化を補正するものであると考える。表示される色を現実の色に近づけるには単一の色を取ってみればWB(グレーバランスも含めて)を調整することによっても得られるためWBの調整と混同されやすいが、全く異なったものである。さらに、色相の正しい調整を行うためにはWBが完全に正しく固定されていないといけないし、WBの変化によって色相の補正値も異なってくることに注意しなければならない。

 

通常のディスプレーの色相はsRGBとほぼ一致しているとみなされ、カメラ出力がsRGBであれば、ここで色相を無理やり回転させて合わせる必要もなく、そのままで正しい色調が得られるはずである。モニターやカメラのsRGBが信用できないという向きには調整して見るのもいい実験であり、全体の色調が劇的に変化するので、レッタッチの一趣向としても楽しめるかもしれない。ただ忠実な色の再現という意味で調整するのであればその前にWBやグレーバランスが本当に正しいのかをチェックすることをお勧めする。

 

私が今回この色相調整に踏み切ったのは、まずRAWからのリニア現像の場合ディフォルト現像と違って出力がsRGBの色相を持っているという保証はないためである。もっともこれはD30のディフォルト現像が色相調整を行っているかどうかという疑問もあるが、とにかくそのままトーンカーブをかけただけでは現実の色と色相が違う現実があったためである。Photoshopでこの現像処理を行うにあたりワークスペースとしてはsRGBを使うのが筋であろうが、最終的にAdobe ACEを使って自由に変換できるので、Photoshopが使用する色空間であればどれを使用しても良いであろう。私の場合、色域が広く比較的濃い色調の得られるAdobeRGBをワークスペースとして割り付けている。

 

ここまで書いたところで急用が。この続きは次の機会に。

[2002/07/02]

 

最前回は人肌の色調についてふれたが、これは現像法だけによって最良の色が得られるわけではない。モデル、衣服の色、背景、ライティング、露出など撮影時に決まってしまう要因のほうがはるかにに多い。これは写真家にとっての永遠のテーマであり、一朝一夕に結論がだせる訳ではないので、今後の修練を積み重ねるほかないだろう。

 

今回は、現像法に関連して、露出補正について述べておきたい。前回のレタッチの項の更新後、露出補正を行う位置をドタバタのうちに変更したが、この変更は意外にも私の現像法に大きな改善効果をもたらした。最終的に露出補正はD30補正及び彩度増加の後、メイントーンカーブの適用の前にバッチ処理を一時停止して行う様にしたのであるが、過去苦しんでいた暗く調整すると色が濃すぎて、明るく調整すると色が薄くしらけた絵になってしまうという不都合を解決したのである。この位置において露出補正による明るさ調整を行っても色の濃さが変化しないので、露出調整のフレキシビリティが増加したのである。

 

全体に色が濃いとか薄いというのであれば彩度調整を行えばよいのであるが、本質的な原因は暗い部分の色が濃く、明るい部分の色が薄いという問題を抱えていたわけで、この問題を解決することは、最終的な画質の向上に貢献すると考えられる。さらにこの変更は彩度増加を行ったときの色飽和へのリスクを減少させたという効果もあり、彩度の高い絵でも不自然さを感じさせなくなった。ギャラリーに一枚晴れた日に撮った絵をアップした。以前はこれだけ明るく全体を調整してしまうと、全体に白けた絵になってしまったものであるが、今回はその色調を保持できていると思う。

 

以前に最適露出の撮影は結構難しいと書いたが、これでアンダーになることを恐れず撮影ができる。超アンダーの撮影でも露出補正により、最適露出の色調を再現できる。むしろ飽和特性の影響が少ない分、超アンダーのほうが正しい色調になる気さえする。この露出補正の効果だけをとってもRAW撮影に貸されたペナルティーは十分ペイできる。

[2002/06/30]

 

最近は曇りの日の撮影の現像に専念していたせいか、曇りの色調もまた美しいと感じるようになってきた。ただ今週も撮影を見送ってしまったのは雨への恐怖か。来週は撮影会の予定なので、よしとしておくことにしよう。

 

今回のWEB写真の目の保養はS2proについて一言。FUJI FILMのカメラはニコンのD100に比べれば、人肌がピンクというより黄色によっているようである。この点キャノンのD60に近いといえるが、CMOS非直線性の影響を受けたD30、D60とは異なっている。FUJI FILMのメーカーサイトにあるポートレートの肌の色などは他のカメラでは高度のレタッチをもってしても実現は困難に思える。勿論モデルも、ライティングも撮影方法も最高のものを持ってしてなしえるものと思うが、カメラそのものの色調仕上げもフイルム屋の色に対する考えかたを垣間見た気がする。

 

そもそも色というのは、RGBの輝度の混合であるからカメラによって出せる色に差があるわけではない。写真の場合その色が美しいと感じるのは、周辺の色との対比によって評価されるのであって、そこに写真の難しさ、奥深さがあると思う。ここでカメラ、フイルムに求められることは、見た目の感性と写真としての仕上がりを一致させることであり、忠実な色の再現がもっとも大切なことであると感じている。

 

そういう目で見たとき自分の現像法は正しいのであろうかと考えなおしてみた。CMOS非直線性に対する補正は完全ではないにしろ時間をかけてある程度の結論を出せた。しかし、RGB色軸(色相)に対する設定はまだまだ安易な設定がなされていた気がする。色相調整はグレーバランスが固定された今、始めて可能になったといえる。もう少しはこの設定に挑戦してみようと思う。とりあえず人肌の色の再現ということでピンクでもない黄色でもない人肌の表現をということで、前回の発表値を多少見直してギャラリーに現像したものを一枚アップした。

 

一言で人肌の表現といってもこれは簡単なことではない。人の肌色は光線の具合衣服の色によっても変わってしまうし、白人、日本人、東南アジア系でもその特徴は違う。これからの作業は測定を伴った科学的なものではなく、自分の感覚によるところが大きなウエイトを占めてくることになると思う。多くのポートレートの撮影と現像の繰り返しを行うことによって得られるものであろうと思う。これはもう技術論ではないし、多くの銀塩写真家が繰り返してきた努力と同じものであると考えている。

[2002/06/27]

 

現像法も一応決着がついて「Photoshopとレタッチ」の項も更新してしまったので、目標を失ってしまった気がして、このままでは週日がつまらなくなってしまう。このところWEBにある多くの写真をみて目を保養し、自分の現像法の欠点を探すことに時間を費やしている。

 

ひとつ気づいたことは、アンダーぎみで撮影した人の肌の色がマゼンタによりすぎで、色が濃すぎるような気がする。確かにD30の黄色かぶりはとれたが補正過度のような感じもする。適正露出で撮影したものはこの傾向がないということで思い当たるふしが無いわけではない。これまで、露出補正はリニア現像直後に行いその後D30特性の補正を行っていたが、これは正しくない。露出補正はD30特性補正の後に行わなければ、特性補正が正しく機能しないのだ。実はこれは以前からわかってはいたが、バッチ処理の途中で止める方法を知らなかったために、この順番になっていた。

 

この順番を正しくすることにより、この問題は解消されるようである。やはり手間を惜しむべきではない。バッチ処理の途中で調整待ちで止める方法も発見し、かえって効率が良くなった気がする。ギャラリーに一枚以前にも掲載したものであるが、現像しなおしてアップした。全体に明るくなり、色も薄めになっていると思う。「Photoshopとレタッチ」の項目も修正しておかなければならない。

 

ところで、この適正露出での撮影というものを心がけているが、これがなかなか難しい。D30の評価測光では白がつまり気味なので、露出条件はそれほど気にしなくともそこそこの写真は撮れるのであるが、よくよく見ると白とびしている。黒バックのポートレートなどはとても評価測光では撮れない。写真の質をウンヌンするならマニュアル露出しかない。それも撮影後のヒストグラムで判断するより他にない。かなり練習は積んだがオーバーへの恐怖感からか-1EV以上目的の露出よりアンダーなものもかなりあり、露出補正は必須な項目になっている。ポートレート撮影等では露出計の使用を積極的に行って、こつをつかみたいと思っているが、せっかくの撮影会で失敗したくもない。撮影後の露出補正もしばらくは手放せないところである。

[2002/06/25]

 

このところ撮影していないので、先々週の撮影からまた一枚ギャラリーにアップした。曇りの日の撮影であったが、日の沈む間際で、雲の切れ目から薄日がさしたときに撮影したものである。なんとなく変な色調であるが、実際もこんな色だったと思う。

 

ところでデジカメ誌のWEB版でD100とD60の比較写真が掲載されていた。この写真を見るといままで、現像法で検討してきたことが正しいと証明された気がする。

 

まずパッと見、D60の方がきれいに見える。これはガンマ補正にγ=2.2程度のカンマ関数を使っているためで、私の現像法説明にもあるように、D100では顔の明るさが暗くなってしまう。D60に関しては、同じγ関数を使ってもCMOSの非直線性により白が寝ているため、最明部に合わせると顔の明るさ付近はほぼ中央になり、全体的に明るい絵が得られる。

 

またD60の肌の色調はD30の傾向と似て黄緑色がかっている。肌の色はについては各人の好みというものもあるであろうが、D60サンプルでは明らかに明るい部分はピンクでも暗い部分が黄色から緑にかたよっている。これは私のD30補正必要性の理論を裏付けている。

 

総括として、D60はCMOSセンサーであり、D30ほどではないが、やはりD30の持つ癖を引き継いでいるようだ。やはり、特性非直線なのはCMOSだけで、CCDはこの辺の補正は必要ではないのかもしれない。ただカンマ補正用トーンカーブは改善が必要で、D100の絵もトーンカーブで、中央部を持ち上げ、暗い部分を少し絞ればかなり良くなる。JPEG出力からのレッタッチという意味ではD100の絵は楽である。D60の絵はそんな簡単な処理では修正しきれないことは想像がつく。D60では、D30同様RAWからリニア現像で修正を加える方法かまだ有効なようだ。

 

この点1DなどはCCDセンサーを使用しているし、トーンカーブユーザー設定機能を備えているので、レタッチなしで良好な画像が得られるという意味で、現在最良の画質を備えたカメラと言えるのではないのだろうか。ただ私の場合現像法を調整すればどのカメラでも良好な画質を生成できると考えているので、フルサイズセンサーの誘惑以外は、D30から他機種へのの買い替えを、急ぐ理由は見つからない。

[2002/06/23]

 

今週末も撮影に出かけたかったが、梅雨時の悲しさ晴れの撮影が期待できなかったので断念した。ギャラリーには先週の撮影から一枚アップした。

 

ただこのせいでD30の現像法についてまとめる事ができた。D30のページ・「4. Photoshopとレタッチ」を更新したので、ぜひとも一読願いたい。約3ヶ月の検討結果の集大成なので、もっともっと書きたいこともたくさんあったが量的に2−3日でまとめるのはこの程度が限界である。

 

文章を書くという作業は量が多いとさすがにつらい。今回も日記の更新はこの程度にしておきたい。

[2002/06/20]

 

前回「曇りの日の色調」ということでアップしたが、WBの検証ということで、あまりにも色のない絵をアップしてしまった。今日は少しは色のある絵を2枚ギャラリーに追加した。勿論現像法そのものは前回と同じである。今回からギャラリーの絵のタイトル蘭に1/500以上のスローシャッターをS、1/500以下のファーストシャッターをFと現像適用法により、(露出)内に記載することにした。

 

技術論だけではなく写真の腕を磨くこともしなければならないが、ウィークデーは技術検討しかできない。ということで、また以前のRAWデータをひっぱりだして、この現像法の検証をしている。シャッタースピードのパラメータを加えたことにより、おおむね良好な色調な色調で再現できるようになった。これまで、RGBごとの暗部トーンカーブの調整は非常に微妙でわずかな違いが劇的な色調の変化をもたらし設定に迷いがあった。今回トーンカーブを理論曲線(ガンマ関数)に置き換えたことで、ガンマ値を計算式からを入力するだけになったので、それほど極端な色調になることはなくなった。この分あきらめがついたのかもしれないが、迷いはなくなった。結局最初に設定した値で良好な絵が再生できるという自信がついた。

 

現在シャッタースピードの補正として、1/500以上と1/500以下で別のパラメーターを使ってバッチ処理をおこなっている。結構時間のかかる処理ではあるが、露出補正(これについては長くなるので別の機会に述べる)もあるので、全自動にはできていない。このぐらいの時間をついやしても、正確な色調を得ることができれば良しとできる。これでもグレーカードを使ってWBを取るよりははるかに効率的で正確である。グレーカードを使った場合色温度の調整もされるが、前回も述べたように色温度をデーライト固定にするというこだわりからも、グレーカードを使うことはないであろう。

 

現像法の検討により、技術論ではいっぱしのことを言えるようになったが、写真の腕が上がったかどうかはいささか疑問である。いい写真とはどんなものか、感性とはなんであろうか。いまだに良くわからない。勿論これは簡単なことばで言い表すことはできないのであろうが、このことを良く考えて絵作りをしていかないとデジカメ評論家に終わってしまう。

[2002/06/18]

 

先週末の「みなとみらい」の写真を「曇りの日の色調」というテーマで2枚ほどギャラリーに追加アップした。色調調整はシャッタースピードによる補正は加えてあるが、太陽光WBを使用している。D30の曇りWBを使用すれば、もう少し白が白くなり、色調的に暖かくなるが、ここはWB固定へのこだわりを固持したい。

 

そもそも人間の目にはオートWBの機能が備わっているらしい。夕暮れ時の夕日のあたっている部分と影の部分には極端な色温度の違いがあり、影の部分は青く見えるが、夕日が消えれば青くは見えない。写真というのは仕上がりの形では視野の全体を占めることはないので、この人間オートWBが働くことはないのであろう。

 

銀塩の世界においてはタングステンもあるが、デーライトでの撮影が一般的であり、このWBのみを使って表現することが銀塩写真の世界を作っている。銀塩ポジのデーライトといってもメーカーや仕向け地ごとに特性は違うらしいが、ディジタルだからといって自由なWBを色々と選択することは、未熟なアマチュア写真家にとっては気移りがするだけで、自分の写真世界を作り出すことをかえって困難にしているとも思える。AWBとか細かなWB設定はまやかしであって、かえってディジタル写真の地位を低くしてしまう、とまで言うと言いすぎであろうか。

 

今回の現像法検討によって、D30の色調の不安定性はほぼ解消できつつあると思う。これはひとつの良好なフィルムの完成といえるが、とりあえずこのフィルムを使って自分の写真を撮ることに集中したいと思っている。ただ、より良いフィルムの開発というのも技術屋として興味を捨てきれないし、これからも追求して行きたいと思っている。

[2002/06/16]

 

今日は3週ぶりにまた「みなとみらい」でスナップ。梅雨時とあって、曇りでの撮影はしかたがない。相変わらずの人ごみであったが、100枚ほど撮影した。3枚ほどギャラリーにアップした。

 

さて前回まで感覚で設定していた、補正用のトーンカーブを論理カーブに乗せてみた。数式としては、やはり思いつくのはガンマカーブということであるが、これまでのデータに近似するようにガンマを設定した。補正用としては1よりやや低いガンマ値をRGBそれぞれに設定し、エクセルで計算しながら、トーンカーブを設定した。

 

RGBのトーンカーブを感覚で各明るさごとに設定するのとは違って、絵が明るさによって色がまだらになることはなくなった。それと同時に劇的な絵が出来上がるということはなく、全体的に落ち着いた色調となった気がする。高速シャッターの補正はいろいろ迷ったが、結局RGB共通の特性を設定した。

 

今日の撮影と補正カーブの設定でいまさら気づいたのは曇りの日は青っぽくなるということで、これは曇りの日の色温度が高いので当然のことではあるが、つい高速用の補正を使いたくなってしまう。現像ソフトに用意されている曇りWBを使えばかなり、白はあってくるようだ。ただ銀塩ではデーライトを使用するのが普通であるから、銀塩でも青っぽくなるはずであり、WB固定撮影を目指す私のこだわりから太陽光WBのみで行きたいと思っている。

 

曇りの草木の緑はかなり青に近くなってきた気がするがこれは銀塩での色の傾向と似ている気がする。色調の調整はまだまだ奥が深い。結論をだすには、まだもう少しの追加検討が必要であろう。

[2002/06/12]

 

前回高速シャッターではRGBのトーンカーブを同じにした方が良いということにしたが、色々やってみると欲がでてくる。高速シャッター用にものRGB別々のトーンカーブを作成することにした。グレーバランスの調整は明るい所から暗いところまで、全ての点でWBがとれる様にRGBのトーンカーブをそれぞれ調整して設定することで、それがシャッタースピードによって違ってくるということは、気の遠くなるような作業である。

 

しかし、この作業もコツをつかめば割と楽しい作業である。今日もギャラリーに一枚アップしたが、この絵の様に明るい白から様々な諧調のグレーを含んだものを使って作業すると楽である。ただカブリやレンズ収差の影響もあるので、一枚の絵だけでなく、何枚も使って調整すれば、結構正確に合わせることができる。

 

D30の場合、太陽光WBは全体的な傾向としてRGBの順に中間調の色調がつよく、RGBの順に飽和しているので、最明部ではWBがとれている。従って中間調で単純にグレーバランスをとると、暗い部分で赤・緑がつよくなり、明るい部分で青が強くなる。この調整による絵は多くの場合、色調豊かに見えるが、全ての絵がよくなるわけではなく、悪化するものも多くある。やはり、全ての明るさでバランスをとることが必要である。

 

さて、低速シャッター用と高速シャッター用で2種類のカーブを作成したのであるが、ギャラリーにアップしたものは1/1000の撮影であるが、高速用は1/4000で調整したので高速用を使うと暗い部分がやや緑がかる。低速用で現像すると暗い部分はかなり青くなる。中速用も作ればよいが、さほど気にならないので、2種類の設定でおおかたの現像に問題はないと思っている。

 

D30のページへの現像方法の更新ももう少し検討してからにすることにした。トーンカーブを数式化して理論的なカーブにおきかえるための検討をしたい。そのためには、なぜD30がこのような特性になっているのかを視察する必要がある。D60はどうなのであろうか、CCDを使ったものはどうなのであろうか。興味はつきない。まだまだ楽しめそうである。

[2002/06/10]

 

合評会でのヒントから、WEBにアップする写真にサインを入れてみた。ロゴを入れようかと思っていた矢先であるが、サインにするのも一案ということで、紙にサインしたものを写真に撮って合成したが、思いのほかうまくいった。あまり大きくても写真の雰囲気をこわすし、小さくてもトリミングされてしまうので、こんなもんかなというところである。

 

現像法もシャッタースピードによる補正をいれて、そろそろまとめに入りたいところである。現像法は純技術的なことであり、すべてのデータは画一的な処理によらなければならないというのが、私の基本的な考えである。今回シャッタースピードにより処理方法を変えているが、主観の入らない客観的な判断による処理の変更ということで、本来の主旨にはそむかないと思っている。レタッチという個別の調整を加えることは芸術面の変更であり、これとはまた違ったものとして考えたい。

 

私の現像法は、RAWデータからリニア現像し、D30CMOSの特性補正の後一般的にガンマ補正といわれるトーンカーブ処理を行うという手順である。ここでガンマ補正にあたる部分に関しては最終的にガンマ曲線でもなく、LOG曲線でもなく、双曲線の一部を使用したことは以前に述べたとおりである。

 

ここひと月はもっぱらCMOS特性の補正ということで検討を重ねてきた。Photoshopの作業域はAdobeRGBに設定し、最後にsRGBに変換している。D30から出力されるリニア現像結果は色軸がAdobeRGBでもなく、sRGBでもないので、彩度調整の色相補正で色軸をあわせる必要がある。私の場合は同じデータでも彩度のとれるAdobeRGB作業域に読み込み、色相調整をしている。この場合RGB以外の色相はいじらないことである。以前は黄色の色相をいじって緑バックの赤い花のボケ味を壊してしまった。この調整は実物とディスプレーを見比べて行うが、D30のグレーバランスにも影響を受けるがさほど気にする程ではない。

 

グレーバランスは白いものを良好な光で露出を変えて撮影し、カラーピッカーで値を読めばRGBごとの補正トーンカーブを作成できる。ただこの補正カーブはシャッタースピードにより異なっており、高速シャッター撮影(1/1000)の場合この補正は必要ない(してはいけない)。いずれにしても画一的な処理で常に良好な色調が得られているし、WBも太陽光一本で撮影して問題は生じない。もちろん暗い電灯光のもとでは赤くなるがこれは見たままであり、これが気に入らない場合はストロボバウンス光で撮影している。この他に単純な彩度増加なども行っているが、詳しくはD30のページをそのうち更新で述べようと思う。

 

今回アップした黄色の花のボケからの諧調変化がスムーズでないように私の液晶ディスプレーでは見えるがこればビデオボード(32ビット)の諧調不足のためらしい。DISA表示の他のPCでは問題ない。ビデオボードも入れ替え時期かもしれない。

[2002/06/08]

 

今日は毎月撮影会をしているコミティーの集まりで、今月は合評会に出かけてきた。今年の分の撮影会での結果を持ち寄って、写真家の先生の講評を聞くという趣向である。私以外は銀塩ユーザーでポジの撮影あるが、私の場合はデジタルなのでPCプロジェクターで投影することになっている。PCプロジェクターも最近は結構良くなっているが、まだスライドプロジェクタより色調の点で不利である。

 

前回の合評会は昨年の12月であったが、今回は上達しているということで褒められたが、デジタル写真の絵についてもかなり認識してもらえたこともうれしい。銀塩写真家である大先生の言によれば「ディジタルでなければ撮れない写真もあることを知った。デジタル写真は銀塩写真に近づけようと努力するのではなく、デジタルの持つ絵の特徴をいかした写真を追求すべきであろう」とのことであった。まさしく、もっともな意見だと思う。ただ「ポートレート写真なのに、横位置の撮影の割合が多い。フレーミングをもっと考えるべきだ」との批評もいただいた。

 

今回の合評会で学んだことは最終的にできた作品の評価にはいかなる言い訳も通じないということである。作品の価値は出来上がった写真であり、いかなるコメントも意味をなさないということであろう。紙焼きの写真をモデルにわたしてもらうことにしたが、紙焼きでも必ずサインをして渡すようにとのこと。アマチュアであっても、写真の著作権は主張しておくべきだとのことである。ホームページの写真もフルサイズのものにはロゴか署名をいれることを今後考えていかなければならないとも思う。色々学ぶべきことの多い一日であった。

[2002/06/06]

 

先週末のEF85mmF1.4Lでの開放撮影の絵をまた2枚ほどギャラリーにアップした。写真の良し悪しはともかくとして、表現としては絞った絵とは全く異なった雰囲気をだしている。実はこれらの絵は昨日までは色調が悪くて失敗作として処理しようと思っていたものである。

 

さて昨日述べたシャッタースピードによるRGBバランスの変化は仮説の検証が順調に進んでいる。本来はグレーカードを持ってシャッタースピードを変化させて撮影をくりかえさなければならないのであろうが、私のやりかたは過去のRAWを何枚も現像を繰り返して様子をみる方法である。この方法は昼間カメラを振り回さなくともPCの前でのみ作業を行える。

 

1/1000以上のシャッタースピードにおけるグレーバランスは、RGBごとのトーンカーブ補正を行わなくとも、良好に再現できているようである。シャッタースピードの遅い場合はこれまで独自のRGB補正カーブを検討してデーターを持っているので、これを使えば良いと結論できそうである。とりあえず2種類の現像アクションを作ってバッチ処理することにした。さらに現像を繰り返して自信を深めたい。

 

考えてみれば場面ごとにグレーカードを撮影して、WBを取るという方法については、気が進まず、これまで頑固にWBを固定でも正しい色調が得られるはずだと主張してきたが、これは正しくもあり、間違いでもあった。ただシャッタースピードによってWBを変化させるという方法はグレーカードを持ち歩くより、はるかに効率的で有効な方法であることを知ったのは大きな発見である。

[2002/06/05]

 

前回の35mmF1.4Lでの開放撮影で一寸気になった点を再考してみた。ピントの合わせ方が難しいのは撮影技術の習得が必要であるが、曇りとはいえ全体の色調がいままで撮影したものと違うような気がする。この点を考察してみた。

 

センサー特性の補正を検討していくにつれCMOSセンサーが明部にいくほど特性が寝てくることはこれまでの検討で明らかである。D30ではWBを合わせるためにRGBの後段アンプのゲインをそれぞれ変えているようであるが、最明部のWBを合わせてもカーブの使用部分が異なる為、中間でのグレーバランスがずれてくる。これを各色ごとのトーンカーブを変えて色調を補正しているのが私の試みである。しかし今回の様に開放時の風景撮影ではこの補正を使うと、色調が青みがかっている。これはかぶりのせいと今までかたづけていたがどうも違うようだ。

 

この問題を解析するにはセンサーがなぜ明部で特性が寝てくるのかまでさかのぼらなければならない。私の立てた仮説はセンサーの直線性が露光時間によって異なっているのではないかということである。つまりこの非直線性はシャッタースピードによって異なってくる。もしこれが検証できれば、これでいままで抱えていた問題の多くを説明できる。

 

D30は高いレンズを選ぶというのが通説で、実際私も重々経験している。高いレンズすなわち明るいレンズで、これを使うことにより、シャッタースピードが短くなる。シャッタースピードが速ければセンサー感度の直線性が改善され、グレーバランスが良くなるのではないか。私の今までの検討は、センサー感度の非直線性を補正するカーブを使用することで色調を確保してきた。これが逆に開放での風景撮影時の色調を過補正する結果になっていたといえるかもしれない。

 

今まで絞りによって色調が変化すると考えてきたのは、実はシャッタースピードによって色調が変化していたと考えるのが正しいのかもしれない。これならば補正の仕方もより現実的である。この仮説は、私の現像法に新たな検討方向を示してくれる。

[2002/06/03]

 

昨日はEF35mmF1.4Lの再試し撮りということで、みなとみらいに出かけた。曇りであったが曇りの日のテストもしなければいけないということで出かけたが開港祭のためすごい人ごみで早々に撮影を切り上げた。今回はF1.4開放での撮影を試みたが、風景の開放撮影はほぼ全滅であった。どこにピントがあっているのかさっぱりわからない絵ばかりで、風景の開放撮影の難しさを痛感した。もう少し撮影法を再考する必要がある。とりあえず2枚ほどギャラリーにアップした。

 

ところで、また現像法で悩んでいる。今回は高彩度の花等のボケ味の表現についてである。緑をバックにした赤い花の絵では、バックと赤い花が両方ともボケた場合、緑と赤がうまく混じらずに黄色の縁取りができてしまう。これは何故だかわからないが色合わせのためYの位相をずらしていたのが原因の様であった。Yの位相を調整しないと草木の緑が鮮やかな緑にならないのでRGBのCMOS補正カーブを微調整して、暗部のRを下げてなんとかこの問題点を回避した。

 

しかし問題点はこれだけではない、ボケた黄色の花の諧調変化がスムーズではない。これはどうもBチャンネルの諧調が不足しているためらしいが、これももう少し原因究明しなければならない。これらの問題は銀塩では発生せず、デジタルカメラ特有の問題であるのは明白であるためどうしても現像法で解決しなければならない。ほとんどの絵において発生しない問題ではあるが、原因は追求しておかなければならない。

 

 

本当にD30は私に様々な研究材料を提供してくれる。おかげで新しいカメラを買わなくともしばらくは過ごせそうである。

[2002/05/29]

 

現像法の確認と撮影データの整理のため、相変わらず過去の写真のRAWデータを何度もリニア現像を繰り返している。現像法を変えるたびに過去データをひっぱり出して現像をやりなおしているので、以前のものははたして何回現像しなおしたことか。ただこの作業をしているうちは時間を消費するが、金はかからない。

 

何度も同じことを繰り返していると、いろいろと面白いことが見えてくる。今回改めて思うことは広角レンズの使いかたについてである。今年始めのタイ旅行のスナップであるが、このときEF17−35mmF2.8Lのレンズを広角側(17mm)で多用した。タイの寺院の建物を入れるにはこの画角を使わないと入らない。センサーはAPSサイズであるので17mmでも実際は28mm程度であるので広角というほどの画角ではないと思っていた。しかしよく見ると広角の歪み(直線の曲がりではなく、上を向けて撮影すると下が広く上が縮む)だけは17mmのものである。センサーが小さいということはフルサイズをトリミングしたと考えれば当然のことなのであろうが、フルサイズであれば同じ位置から同じ範囲を撮影するにしても、もっと画角の狭いレンズが使えるので、それほど歪みは生じないであろう。

 

撮影会で一緒させてもらっている写真家の先生には、広角撮影の多用は見る人の精神を不安定にさせるという話を伺ったことがあるが、この歪みが起因しているのかもしれない。この辺から、私のフルサイズほしい理論を後押ししてしまう理由がでてきてしまう。レンズのイメージサークルを小さく設計すればこの問題は解決するのかもしれない。興味は薄いが、オリンパスの4/3インチセンサーデジカメはどうなったのであろうか。そのためのまた専用レンズを揃えるよりはフルサイズを狙う方が私にとっては現実的である。

 

以前EF28mmF1.8を使用してみんな左下がりの撮影になってしまったのはこのせいの様な気もする。ファインダー内の垂直線を左端で合わせしまう癖が原因かもしれない。17mmでの撮影ではさすがに歪みが大きすぎでこの癖がでないためか左下がりの絵はほとんどない。もっとも、全体がゆがみすぎて多少の傾きがわからないだけかもしれない。

[2002/05/27]

 

みなとみらいでのEF35mmF1.4Lの試し撮りを2枚ほどギャラリーに追加した。やはり、EF28mm F1.8と比べれば表現力は格段に向上している気がする。D60の600万画素解像度など不要であると考えていたが、ここまで来るとD60の衝動買いがいつ起こるか心配である。

 

レンズの解像度がセンサーの解像度を越えると偽色やモアレが目立つ様になる。いままでのレンズでも偽色やモアレが出なかった訳ではないが、出るケースはごく特殊であった。開放でのポートレート撮影で出ることはないので、RAW現像の偽色緩和処理ははずしてある。どうしても救いたい絵に関してだけ処理すればよかった。センサー解像度を上げることによる効果は多くの人がD60に買い換えたことを考えれば、私の想像している改善度合いよりもはるかに大きいのかもしれない。

 

今月は写真の整理を兼ねて過去の作品をネットプリントに何回かに分けて出している。大きいサイズは高価な事もあるが保存がガサばらないLサイズで出している。今回ネットプリントにしたことにより新たな発見もある。最初はひどい仕上がりで、プリンタの設定が悪いのだと思うことも何度かあったが、実は自分の現像やレタッチがいけないことに気づいた。紙とディスプレーでは表現が違う。ディスプレーでは僅かな色調の間違いであってもプリント出力は極端な表現となってしまう事ある。自分のプリンタでうまく表現できないのはプリンタの調整が悪いとプリンタ側をいじっていたのは間違いだったかもしれない。標準といわれるプリンタで出力して気にいらなければ自分のレタッチが間違っていると考えることにより、レタッチ術も向上するものである。現像法の色合わせについても、最近やっとこつがつかめてきた気がする。

[2002/05/25]

 

今日はよく晴れた。明日は天気が崩れそうということで、みなとみらいにでかけた。もちろん今回は新規購入の35mmF1.4Lのテストである。結果を4枚ほどギャラリーにアップした。

 

さすがに周辺色収差はほとんど気にならない。そのクリアさは手持ちのレンズの中でもかなり良好の部類である。このレンズであれば600万画素機を使って見るのも意味があると感じる。標準レンズとして購入したが、画角は別として使いごこちは望遠に近い感覚がある。ファインダー内でのピントも山が抜群につかみやすい。AF後のフルタイムマニュアルフォーカスで調整してシャッターを切れるというのは、他のレンズでは味わえなかったことである。AF後のフォーカス調整でもフォーカス表示は点灯したままであるので、D30自体のフォーカス精度は十分ではないのかもしれない。

 

撮影時の露出設定はまだ完全にマスターできていない。内蔵の評価測光では最適露出が得られないことはわかっていることであるが、撮影する対象に合わせて補正をする作業がなかなか難しい。もうすこしなれが必要である。ポートレートと違って風景では何を撮りたいという気持ちがあいまいなためであろう。現在撮影後に露出補正を行っているが、定型のバッチ処理だけで最適画像が得られるように腕をみがかなければいけない。

[2002/05/23]

 

先日購入したEF35mmF1.4Lレンズの使用は週末までおあずけであるが、室内の試し撮りを一枚ギャラリーにアップした。ズームレンズに見切りをつけてから標準域のレンズがなく、EF28mmF1.8を購入使用していたのであるが、周辺色収差に不満があり、今回のレンズ購入になったわけである。

 

このレンズはLレンズの中でも高価な部類にはいるが、広角よりのレンズが大きさ・重さの割りに高価なのはなぜであろうか。ただ28mmF1.8や50mmF1.4に比べればけっこうな大きさで、Lレンズの風格を備えている。それにファインダーを覗いてみて気がつくがピントの山がはっきりわかる。室内撮影でもファインダー内でピントとボケを楽しめるレンズにであえたことは、感動ものである。週末の撮影が楽しみである。

 

ところで現像法の検討も一進一退であるが、D30CMOS特性の補正データの収集検討中で、いいところまで来ている気がする。ギャラリーサンプルは蛍光灯下で太陽光WBを使用しているが、実際の見た目より黄色がかっている。もう少し補正が必要なようだ。ただこのまま補正を適用できず、色かぶりの影響を排除するため、多くのデータがら補正値を決定しなければならない。色かぶりについては個別にレタッチしなければならない。

[2002/05/20]

 

撮影会のデータを現像して感じたがやはりコサイン誤差が目立つ。今回は開放で撮影せよとの指示でやむなくAFを使用してしまったのが原因である。F1.2の開放での被写界深度は狭い。後ピンになっているのはこの誤差が原因であろう。フォーカシングスクリーンを交換してから、過去何回かはMFで合わせていたがなんとか少ない時間で合わせられるのはF2.0の深度まである。F1.2でも時間をかければ合わせられるのであるが、これは年齢による目のピンとあわせ機能の劣化が著しいためであろう。年はとりたくないものであるがどうしようもない。工夫と技術でカバーしていかなくてはならない。

 

コンタックスのN Digitalも発売され、サンプル写真もだんだんと見ることが出来るようになってきたがやはりフルサイズはすばらしいと思う。デジカメはAPSサイズで十分で、さらに小さくとも良いという意見もあるようであるが、わたしは賛成しかねる。やはりセンサーサイズがフルサイズなって始めてディジタルが銀塩を超えたかという議論ができるのではなかろうか。APSサイズはハーフサイズであり、昔のハーフサイズのコンパクトカメラを思い出す。このカメラでボケ味や微妙なピントの設定をするということはできないという感覚が先にたつ。一眼レフにおいてファインダーの視野さえ大きければセンサーサイズは関係ないと考えられないこともないが簡単ではないようだ。35mm一眼レフの大きなファインダーの中であれこれとフレーミングやピントとボケ味を吟味しながら写真を撮ってみたいものである。とはいえ今は金額的に手がでない。

 

といいながら、今日はEF35mm F1.4Lを購入してしまった。これまた高価なレンズである。いままで投資したレンズの合計で軽く本体が買えるのに、一体なにをしているのであろうか。

[2002/05/19]

 

5月度撮影会での現像が済んだのでさらに3枚ほどアップした。今回の三枚は二子玉川付近での多摩川堤での撮影である。木立の中とは違ってかなり明るいしかし曇りである。

 

曇りの日の撮影はコントラストが取れず色彩も軟調である。現像法を調整しながらまあこんなところで妥協というところであろうか。太陽下のモデル撮影も試してみたいがチャンスにまだ恵まれない。

 

今回の撮影会ではF1.2の開放での撮影で通してしまったが、ポートレートの場合AFでもなんとかいける様である。解像度もD30の300万画素以上はいらない感じである。もう少し離れた絵の場合は解像度がほしいと感じないこともないが、レンズの性能の方が要求されるのではないのかと思う。

[2002/05/18]

 

今日は5月度の撮影会ということで、等々力と多摩川河川敷に出かけて来た。天候が心配されたが、何とか曇り。5月の太陽光には恵まれてなかったが雨はない。ぎゃらりーにとりあえず現像の済んだ分を3枚ほどアップした。

 

ところで今回は先生がデジタルの開放撮影のボケ具合を見たいというので、85mm F1.2Lの開放のみで撮影した。開放ではピントに自信がないので、AFで撮影することにした。このレンズはD30のAFでMFより信頼できる。目を中央に持ってきてAFを取ってからフレームを決めるのは面倒であるが、ポートレートの場合は何とかなるものである。

 

かなり木立の中は暗かったがさすがにF1.2でISO200相当の撮影でなんとか良い結果を得られたと思っている。

[2002/05/16]

 

このところ、過去撮った写真の整理のためにRAWからのリニア現像に明け暮れている。昨年まで、撮ったものは現像後にJPEG最高画質にして整理してあるが、RAWファイルを消去しようと思っている。今年に入ってから一日の撮影枚数が増えてしまって、なんでもかんでもハードディスクにしまい込んでいるが、このままではもうすぐパンクしてしまう。CDRにでも書き込んでしまおうとも思うが、なんでもかんでも、ただ残しておくだけでは後に見ることもないので、消してしまうのとたいした変わりがない。

 

過去に撮った写真は自分の財産である。過去の写真を作品として残すには自分の気にいらないものは消去する必要があり、消去しなければ良いものも捨てるものの中に埋もれてしまうものである。その意味で整理が必要であり、いらないものは捨てるという作業が必要になってくる。わたしの写真が世に認められるとか、金になるということはありえないが、趣味の世界でも作りっぱなしというのでは何の進歩もない。私の参加するコミティーでも年に2回、撮影会ではなく合評会をしている。合評会など面白くはないが、撮影会だけでは進歩が無いからであろう。

 

そんな訳で整理を始めた訳であるが、現像法変更と重なって現像をやり直す作業と選定作業が重なって、これまたたいへんな時間がかかる作業である。通常200−300枚撮るが、その中から数十枚選定し、RAW画像とJPEG画像を残す。そのうち20枚程度をプリントに出してアルバムに保存するという方針で今年は行こうと思っている。この程度ならバードディスクの作業域に残しておいても、ハードディスクの容量増加の進歩にともなって一生なんとかなると思う。もちろんバックアップ用として同容量の別ディスクは用意している。残すという行為は、いらないものを捨てると同意であると、この年になってやっと気がついた次第である。

[2002/05/13]

 

まだ現像方法の微調整中である。D30の特性補正カーブを現像バッチ処理に組み込んだので、露出いっぱいで撮影したものもグレーバランスを崩さずに色調を保つようになった気がする。過去は現実と違っていてもすばらしい色調の現像上がりを期待していた様なところもあったが、今は撮った時と同じ明るさ色調を忠実に再現することを心がけてパラメーターを調整中である。

 

先月の撮影会の写真をネットプリントに出したものが届いた。結果はかなりアンダーな感じであるが、美しく仕上がっている。特に黒バックのヌードなどは自前のプリンタではとてもうまく表現できない。L判なら結構安価であるのでプリンタの買い替えはしばらく控えるのがよさそうである。小型のアルバムを買って来た。これで撮影会での自慢用に持ち歩くようにしよう。はやいものでもう今週末は5月度撮影会である。

 

ネットプリントでアンダーになるのは、私のディスプレー環境のせいかもしれない。Adobeガンマで2.2に合わせているが、まだCRTよりもかなり明るい。LCDは良くないという声を聞くが、結構自然な色合いを出しているので、私は好きであるが、この辺はもうちょっと検討の余地があるかもしれない。CRTの方が良くとも今さらCRTに戻れない。世の中の色表現も今後LCDをも対象にするように動いていくであろうから。

 

ところで、N Digitalのサンプル画像が公開された。フルサイズでしか撮れない絵とレンズのすばらしさが実感できる。しかしどうしてあんなに暗部を持ち上げた白けた絵に調整するのであろうか。CRTでも明るすぎるとわかるし、LCDで見ると得にひどい。暗部の諧調の少なさとノイズを強調する仕上げである。Photoshopで読み込んで16bit化0.3ピクセルのぼかしをいれてレベル補正で黒レベルを下げ、カンマを暗めにすれば、色調・解像度ともすばらしい絵になる。トーンカーブが悪いと思うが諧調が少なすぎる気がする。8ビットで現像処理をしているのであろうか。

[2002/05/11]

 

現像法をまとめようとして、RAWリニア現像を繰り返していると、最終にしようとしているのに迷いが生じる。ギャラリーに若干変更したものの結果を一枚追加した。

 

以前にも述べたが、D30の明部特性はRGBチャンネルそれぞれ異なった特性を示しており、これが各明るさにおけるグレーバランスを悪くしている。このため-1EVで撮影して現像時に+1EVすることにして上半分の特性を使わないようにしている。

 

しかし、その非直線性は半分すてた程度では十分ではないようで、3/4も捨てないと直線性のある特性とならない様である。こればずっと以前に試したように-2EV撮影であり、カメラの持つダイナミックレンジの使用部分が減少し、暗部のノイズがめだってくる。

 

そこで今回はD30の特性をトーンカーブで、D30のRGBごとの特性を校正することにしてみた。特性の1/4から2/4の部分を微妙に調整した。ギャラリーにアップしたように後ろのカーテンの色でもわかるように明部のグレーバランスもある程度改善され、顔色も黄色味がとれている。コントラストの違いは前回のトーンカーブ数式化の影響である。

 

そんなわけでD30のページPhotoshopとレタッチの項目の更新はもうちょっと時間がかかりそうである。

[2002/05/10]

 

今週は休み明けということで、何かと忙しい。レタッチの項も更新できないまま一週間が過ぎてしまった。

 

ところでコンタックスN Digitalの発売も今月に決まった様である。今度こそ本当に発売されるらしい。ところで仕様を眺めて見るとすごくほしくなってきた。私の写真の撮り方を考えてみると、マニュアルフォーカス、マニュアル露出、単焦点レンズの使用などキャノンのカメラを使うメリットもなくなってきた。このサイズで35mmフルサイズのデジタルは他にはまだない。

 

ISO感度も25からと明るいところで開放絞りでの使用も可能になるし、ISO400より上の感度は私には必要ない。画像サンプルはまだ公開されていないが、フルサイズで600万画素というのは、私の理想に合致する。RAWのみデーライトWB固定で使用することを考えれば、色調について気にいらなくともどうにでも調整できるという自信がある。

 

現在1D、D60、D100等の選択肢があるが、D30を買い替えてまで使いたいというものはない。しいて言えば1DであろうがCCDサイズがまだ不足である。

 

そんなわけで今一番ほしいカメラであるが、今それだけの金額を費やす余裕はない。ここはなんだかんだ言って踏みとどまる必要がある。キャノンもそのうち出してくるであろうし、D30でも十分まだ使用できる。

 

ただ私が思うのは、このカメラに対するネットでの評判は今一であり、それほどの興奮がないのは不思議なことである。画質を追求するのであればこのカメラのポテンシャルは非常に高いのではないかと思っているからである。

[2002/05/08]

 

タイ旅行中の写真をネットプリントに出したものが届いた。5日の夜にアップしたものが、7日には郵便受けに届いていたので6日が休日であることを考えればこれは早い。できもまずまずである。最近は家でプリント(PM900C)しても、どうしても希望の色調が得られないので、大量にプリントアウトするときはネットプリントに出している。

 

ネットプリントは過去色々試してみたが、このところDigital Plazaを使っている。色調整も若干暗いが、ディスプレーで調整したものと、ほぼ同じ色合いで出てくる。なによりも配達記録なしで送ってくれるので、昼間家にいない私にとっては有難い。

 

ところで、現像方法をまとめるにあたってトーンカーブを再調整している。トーンカーブは明るさ18%を中心に特性をひろげているが、その程度は結果を見ながら感覚で調整していた。しかし、これでは本当に諧調が滑らかに変化しているのか確信がないし、調整するたびに異なる(再現性がない)ので数式(関数)で表現できないが検討してみた。ガンマカーブでもLOGカーブでも目的の特性を得られないので、今回は双曲線(out=a/(in+b)+c)の関数を使ってみた。この曲線を0(in)=0(out)、255(in)=255(out)、46(in18%)=128(out50%)となるように定数項をいじれば関数曲線を作成できる。

 

結果としては気のせいか感覚で調整したものより、諧調感が良くなった気がする。ただ以前よりハイライトが伸びているので、露出が本当にあっていないと、暗くコントラストが弱いので、トーンカーブの後、レベル調整でハイライトを調整しなおさないと最適の結果は得られない。撮影時の露出がシビアになっているので、アンダーになった場合は露出補正を個別に行わなければならない。撮影後の処理に手間がかかるようになってしまったが、撮影後の調整によってこの間違いを補正することができるのであれば手間をおしむべきではないと思っている。

[2002/05/06]

 

D30のページ「7. タイ in May 2002」、「8. KOI in Thailand」、「9. 横浜・4月」の3項目を更新した。いずれも今回の現像法による現像の作品である。よくレタッチありとかなしとかいう表現があるが、現像法は一つのバッチ処理で行われているので、どしらの表現が適切なのであろうか。

 

今週は同ページの「Photoshopとレタッチ」を更新することにしないといけない。

[2002/05/05]

 

四日間のタイ旅行から帰って来た。とりあえず4枚ほどアップした。JALのマイレージポイントによる航空券で、連休中は制限日にかかるので、ちょっと短い旅になってしまった。もちろん撮影はD30の-!EV、現像はRAWリニア現像からのAdobeRGB読み込み、+1EV補正後、独自色補正とトーンカーブの後ACEによるsRGB変換を行っている。

 

バンコク周辺はこの時期が一番暑い。さすがに天候もめまぐるしく変わる。激しい直射日光と雨一日にどのような光の状態も経験できる。今回は二日で120枚ほどしか撮影できなかったが現像法の確認には十分だったかもしれない。

 

南国タイの建造物は原色の派手な色使いである。これを撮るにはやはり強烈な直射日光で写真を撮らないとその雰囲気は出せないことを実感した。そしてその全景を撮るには広角なレンズが必要だ。D30では28mmでも不足である。ただポートレートは長いレンズの方がずっと良い。レンズ交換もなかなか大変であった。

 

今回もノートPC持参で一日ごとにレキサ160M4枚から保存していたので、メディア不足を感じることはなかった。ただ帰ってからの現像はノートPCには荷が重い。私のディスクトップの三倍の時間はかかる。特にリニア現像からの生成なのでさらに時間がかかり、かなりのストレスであった。

 

とりあえず帰国後の報告を書いた。

[2002/04/30]

 

明日から4日までのタイ旅行を前にカメラを担いでちょっと近所で数枚撮影してきた。実は28mmを使うようになって、カメラの傾きが気になって、ちょっと練習をしなければと思って撮影に出た。カメラをちゃんと構えるのもなかなか難しい。いつも左上がりになって、できた絵は左さがりになりがちである。

 

昨日の一枚と今日の2枚をギャラリーにアップした。晴れの日の色調はすばらしいが、曇り、雨の日の色調も個人的には味があって好きである。

 

ところで休みが続いたおかげでD30のハイライト特性なども検討してみた。ハイライト部のつまりもさながらであるがRGBそれぞれの特性もかなり差がある。しかし、1/4以下の明度ではわりとすなおでアンダー撮影ではあえて変に調整しないほうが良いという結論を得た。従ってグレーバランスの調整は行わないことにして-!EV撮影でいくことにした。

[2002/04/29]

 

現像法を変えてから、始めてみなとみらいに出かけた。ギャラリーに4枚ほどアップした。これまでの説明どうり、-1EV撮影後に+1EVの露出補正をPhotoshopで加えている。やっと思い通りの色調が得られた気がする。

 

今回の撮影の感想を2,3。28mmF1.8は画角は標準としていいのであるが、やはり、周辺の色収差が気になる。これでも17-35mmF2.8Lより、中央部解像度はよいのである。17-35mmでも28mm程度の画角にすると周辺色収差を感じるのであるが、全体的に甘いせいか目立たなかった。やはりD30ではCMOSに斜めから光が入る影響のためなのであろうか。高い広角よりレンズを買っても解決されないかもしれない不安があるので、次のレンズ購入はEF35mmF1.4Lかなとも考えている。

 

そのへんは、EF85mmF1.2Lはさすがである。ピントは周辺までバッチリで色のりもさすがである。このレンズは大きく重い。D30につけると他からカメラは見えず、レンズだけを持ち歩いているみたいである。70-200mmF2.8Lは持ち歩くには大きすぎるがこの程度ならさほど苦にならず、割りと気にいっている。

[2002/04/25]

 

ちょっと仕事で出張のため更新が滞ってしまった。2日でもネットから離れると、世の中の動きがわからなくなった気になるのは、ネット病であろうか。

 

トーンカーブの設定に関しての確認中であるが、今年に入って撮影したものを現像しなおして試した結果はまあまあの結果が得られたということで、昨年撮影したものに適用して試行することにした。こうやって昨年までの写真を見直してみると、結構みるに耐えないものが多い。写真の腕が上がったのかどうかは別にして、露出・ピントはかなりひどいものである。昨年までは、AE・AFのオートでの撮影であったが、AE・AFともにまともなところにあっているとは思えないものがかなりある。今年に入ってマニュアル露出・フォーカスに変えて撮影しているが、どちらも合わせるのに苦労しており、失敗も多いのであるが自分なりに納得できる。マニュアルで撮影すること自体が何を撮るかという気持ちを明確にするという意味でかなりの効果があるものだと改めて思う。

 

AFとマニュアルフォーカスやレンズの関係についてはここで何度も述べているので、今回は露出に関して再考する。マニュアル露出に関しては今回露出計まで購入してD30の評価測光と比較して設定のコツをなんとかつかんだところである。昔のD30・AEの撮影品を見てみると直射日光の部分は大体よいのであるが日影の部分が多くなるとオーバー目の結果になっていると感じる。そのままリニア現像をかけ今回の現像法を適用すると画面が明るくなってしまうので、露出補正をしてから現像法を適用してみたが、どうも希望の画質にならない。

 

多分D30では、明るい部分が白トビしなくとも特性的につまっているのではないかと思う。そう考えるとISO100の0EVに露出を合わせて撮影するのも考え物である。非直線部分で撮影してしまうと後の修正は困難になってしまう。今年に入っての撮影はアンダーで撮って露出補正をかけていたのでうまくいっているが、AEの0EVでは少なくともまずいようである。マニュアル露出の加減でうまくいくかは旅行前に検証しておかなければならない。

[2002/04/21]

 

横浜の今日は雨であった。というわけで過去に撮った写真にトーンカーブ適用の試行錯誤。2枚ほどギャラリーにアップした。まあかなり見栄えのする仕上がりにすることができるものだと自己満足している。

 

前回に書き忘れたことを追加しておく。まずなぜ18%なのかということであるが、よく言われることは平均的な反射率が18%であるということであるが、露出計が18%の反射率を持つ被写体に合わせて露出を示すように作られていることが理由である。これまで長い歴史の中で作られてきた写真機材にはそれなりの意味がある。自分のスタイルもこれに合わせるべきであろう。

 

また以前までは撮影時に-1EVや-2EVで撮影することを試してきたが、今後は露出補正なしで撮影することにした。ISO100の設定でISO200の露出で撮影することは白飛びを防止することでは意味があるが、カメラの持つダイナミックレンジの半分を捨てていることになる。評価測光では白飛びすることがしばしばであったがマニュアル設定においてはひどい白飛びをおこすことはない。今回のトーンカーブでは白がかなり圧縮されるので、それほどのレンジを白に費やす必要はない。

 

室内撮影ではISO400も使用する機会が増えることと思うがカメラの諧調は増えるのでノイズの増加分だけが暗部の諧調感に影響を与えることになると思う。もう少し色々な場面での撮影を経験する必要があるであろう。その他を含めてD30のページレタッチの項目もアップデートしたいと思っているが、なかなかやることが多くてはかどうりそうにない。来週は連休に入るこどだし、旅行の準備もしなければならない。

[2002/04/20]

 

諧調感を表現するために表現ダイナミックレンジを追求してきたが、これは誤りであったかもしれない。やはり、ダイナミックレンジはカメラの持つ基本性能にのみ適用される言葉であるのであろう。

 

前回述べたが、広いレンジを一枚の絵に表現しようとすると、表現を広げれば良いのであるが、これにより忠実な表現ができることは確かである。ただ自然というだけで写真として、良い表現であるとは思えなくなってきた。写真が芸術である以上表現したいことを作品に込める必要があるのであろう。

 

ただ何の気持ちもなく撮影した写真をレタッチ時にあれこれいじくり回してきれいになる様に仕上げるというのも正しくない行為であろう。写真が瞬間の芸術といわれる様に撮影時に表現したいものは決定され、その表現を仕上げるためにレタッチが行われると考えなければならない。その意味で現像法は銀塩ポジにおける様に固定されるべきで撮影時に最適露出に設定されるべきで、その露出で撮影されたものがどう仕上がるか撮影時にイメージできるようにしておかなければならない。デジタルカメラにおける現像法の設定は自由であり、銀塩とは違った世界を作ることも可能であるが、駆け出しの素人がやりえることではない。ここは素直に銀塩の世界を追い求めるべきであろう。

 

さて本題の現像法、ここではトーンカーブに関する検討であるが、前回述べたように18%の明るさ部分の表現を広くとったカーブを追及してみた。LOGカーブの場合1EVごとの変化が等間隔にならぶが、ガンマカーブは明るいところが広く暗いところにいくに従って狭くなっている。どちらも今回の目的を達成できないのであるが、18%の点を中央に持っていくためのガンマは2.5、10EVのLOGカーブを使う場合は撮影時の露出を加減して合わせていた。

 

中央部分を広げたトーンカーブを数式で表すことは困難なので、試行錯誤で設定点を見出す必要があり、まだ最終満足のいく状態ではないが、ひとことで表現すると明部の特性をガンマやLOGに比べて寝かせ、暗部のたちあがりをなだらかにする特性とする。このとき、18%の点を中央部になるようにするのが、キーである。とりあえずの絵を2枚ほどアップしたが、彩度が以前より強くなっている。D30のディフォルトに比べれば全体的に暗めであるが、コントラストは強く絵にめりはりがあり、もはや眠くはない。これで、現像法にダイナミックレンジという言葉を使うのは適当でなくなってしまった。

[2002/04/17]

 

話題を現像法にもどして、諧調感とダイナミックレンジについての考察を述べたい。これまで、ダイナミックレンジを上げれば諧調の表現性は増すであろうということでダイナミックレンジの増加と関連する問題の解決法に努力してきた。諧調表現に対してそれなりの効果を感じるが、闇雲にレンジを上げても良い諧調表現が得られるわけではないということを最近感じている。

 

原点にかえって考えると、写真というものは自然界の広いダイナミックレンジの光の分布をダイナミックレンジの極端に狭い媒体に表現することと考えるが、そこには人間の感覚・感性というものが介在すること忘れてはならない。人間の目にも自然界の広いダイナミックレンジに対応するため絞りに相当する機能がついている。この絞りの状態によって美しく見えるものが変わってくるということである。ここに何を美しく感じるかという感性があり、個人差が生じるのであろうと考えている。

 

ここで写真の世界における諧調感とはなんであろうかと考えて見る。私なりの理解でいうなら、表現したいオブジェクトにたいしての諧調表現が直線的であり、すなおに変化しているかということなのだと思っている。銀塩ポートレートの場合、神経質なほど人間の肌に露出を合わせているが、18%グレーにある点がもっとも諧調感のある表現ができるようにフイルムが調整されているためと考えている。

 

プロともなれば、風景写真や様々な状況下の撮影でも撮りたいオブジェクトが最適露出になるように即座に調整できるのであろうが、私のように始めたばかりの素人では何を撮りたいのかさえはっきりしない。出来上がった写真を見て良し悪しを論じ、カメラのせいにしているのがおおかたの現状といえるのではなかろうか。ただデジタルカメラの現像法では、18%グレーが最適になる特性を持っているとは限らないし、現像用の関数であるγカーブもCRTの特性を補正しているにすぎない。

 

今回現像法とレタッチにこの点を考慮して、古いRAWデータをもう一度現像しなおし、ギャラリーに3枚ほどアップしてみた。手法については次ぎの機会に述べるとして、それぞれ表現したい部分の明度に合わせて個別に現像法を調整している。

[2002/04/16]

 

撮影会に参加しての雑感。撮影会には月に一度、過去数回参加しているが、どうも始めの数枚はいつもピントをはずしている。スクリーン交換からMFで撮影しているが、やはり老化現象か目がなれるまで時間がかかるらしい。

 

今回は28mmF1.8、50mmF1.4、85mmF1.2L、135mmF2Lを持参し、状況に応じて全て使って見たが、結果的にピンぼけなく撮れたものは、85mmF1.2Lを使用したものが多かった。ミノルタM型スクリーンにしてから、ピントの山がつかめない訳ではないが、ピント合わせが微妙で、適当なところでシャッターを切ってしまうためらしい。

 

85mmF1.2Lのピントリングは他のレンズと違い電動になっており、リングの移動量に対してピントの移動量が少ない。それだけピントの山がつかみにくいと感じる反面、微妙な調整を行うことが可能のようだ。モデルの目線をもらってピントあわせに時間を食っているのも申し訳ないが、きちんと合わせないとあとで後悔する。ピント合わせに時間を費やしたり、広角よりのレンズでキチンとピントを合わせられないのは目の老化のためと思う。視度調整をしても画面の中央から端に目を移したときにすぐに反応できないのはちょっとつらい。ファインダー倍率が高ければこの点は少し有利になるのではないのかとも思っている。

 

もうひとつ感じたのはシャッターの切れる間隔であるが、RAW撮影では一枚撮るごとに、バッファーへの書き込み時間のため、一秒以上またされる。これはポートレート撮影においては割り切ってしまえばそれほど気にならないのであるが、今回10倍速のレキサメディアを使いきってしまい、古いCFを使ったが、バッファーからCFの書き込みに時間がかかりすぎて3枚撮ったあとではしばらくまたなければならず、これは使い物にならないと感じた。しかし、逆にレキサー10倍速程度であればRAW撮影でも私の撮影目的において十分使用できるということであろうか。

[2002/04/13]

 

今日はコミティの4月度撮影会であった。今回はクラブハウスでのヌード撮影であったが、とりあえず現像の済んだ絵から2枚ほどギャラリーにアップした。

 

写真はやはりモニタの前であれこれ悩んでいるより、実際に撮影することのほうが楽しい。撮影するなら景色より、人間そしてポートレートであり、ヌードは究極ということであろうか。ヌードは色調が単調になりがちであるが、モデルのブルーの目と口紅の赤だけで強烈な色調を提供してくれる。またD30のデフォルト現像とは実際色調が全く異なったしあがりになっていることを付け加えておく。

[2002/04/12]

 

現像法の検討もこれ以上の処理はないと思っていたが、ダイナミックレンジをさらに拡大することによって問題が顕著になる反面、新たな展開も見えてきた。これは前から気になっていたことでもあるが、暗い部分の色が濃くなっていることもそのひとつである。彩度増加の順番とかバイアスのかけ方など過去いろいろ検討していたが、今回ダイナミックレンジを上げたことにより、バイアスをはずしても彩度増加が可能となった。これにより、暗部の色の濃さは改善された。また色相補正も彩度増加と同時にガンマ補正以前に行うことにより、露出の違いによる色調の違いというものも改善された様である。前回、諧調表現はISO400ポジ程度と書いてしまったが、ISO100のポジ程度かなと考えなおしたりしている。ただ、銀塩のことは全く知らない私が勝手に想像していることなのであまり信用しない方が良い。

 

現在のダイナミックレンジは10EV分あるが、18%グレーは192/255まで上がってしまう。このため、最適露出は2EVほど下げなければならない。つまりISO400相当での露出を使用するのが良い。ただ過去ここで失敗したのであるが、ISO400相当で撮影したのではカメラの持つレンジの1/4しか使用しないことになるのでノイズを増やしてしまう。ISO100で撮影して、リニア現像後Photoshopで露出補正法により、減感させ、現像法を適用するのがよい。D30の場合ISO100で使用すると白トビを起こしやすく、白トビしなくとも特性が直線的でなくなってくるため、私の場合撮影時に-1EVしPhotoshopの露出補正で-1EVすることとした。これにより、最適露出で撮影したものはほぼ後処理が不要であり、アンダーでも最後にレベル補正でハイライト点を変更することで良好な絵が得られる。以前にレンジを広げると眠い絵になると書いたがそんなことはない。ダイナミックレンジは広いほど良いようだ。

 

D30のデフォルト現像、これはJPEG出力とほぼ同じであるが、直線性の乏しいハイライト部に合わせて色相の調整がされているため、レンズや絞りによって色調が大きく変化することが問題を引き起こしていたと考えられる。ダイナミックレンジが狭いので、ISO100からISO1600までの感度調整が可能であるが、私の現像法は感度を上げるとノイズがひどくなり使用できないであろう。D60はISO100-1000とD30より狭いがこれはダイナミックレンジが広がったためなのか、ノイズレベルが高いためなのかは不明である。素子の数より、素子の大きさが重要という私の考えはフルサイズ600万画素カメラ待望という指向に変化がないことを裏付ける。

[2002/04/10]

 

前回はトーンカーブの設定について5EVのカーブを2回適用すると10EVのカーブになると書いてしまったが、正確ではない。2回適用は2次関数になり、どうしても私の数学力では解けない。まあ実際にはカーブにてごころを加えて設定しているので、だいたい10EVのカーブに近いところに設定できていると思うし、正確にしたからといってこれ以上の画質の向上にはならないだろうということで妥協することにした。

 

ギャラリーに2枚ほど(以前にアップしたと思うが)掲載した。スタジオ撮影の写真を10EVのレンジで現像してみたものであるが、諧調感は以前より、良くなっていると思う。

 

ダイナミックレンジの拡大を試していると、そろそろD30の限界が見えてくる。レンジを広げるにつれ暗部のノイズが見えてくる。またD30のISO100ではA/Dのビット数(12ビット)の足りなさも気になってくる。12ビットでは12EVのレンジまでしか表現できない。カメラ本体の持つ基本性能であるダイナミックレンジも今後の改善が期待される。

 

よくデジタルカメラは銀塩を超えたか等が論議されるが、諧調感という点で論じれば現像法を改善してもISO400のポジフィルム程度ではないであろうか。ISO100のポジやモノクロフイルムにはまだまだ及ばない気がする。

[2002/04/09]

 

前回は直射日光下における諧調感の不足ということで、今回は現像ダイナミックレンジの更なる増加を試みた。以前は8EVの範囲であったが、今回は10EVへとトーンカーブを変更してみた。高レンジの設定はPhotoshopでのトーンカーブ微調整が難しいということで、適用をさけてきたトライであるが、今回5EVのカーブを2回適用すると10EVのカーブと等価であると気がついた。これでどんなカーブでも容易に作成できるようになった。

 

ダイナミックレンジの増加によってもたらされるものは暗部の諧調の増加と明部の諧調の圧縮であり、結果として全体的に明るい絵を作ることができる。ただ全体的な絵作りという観点から見た場合、必ずしもダイナミックの増加が良い結果をもたらす訳ではない。光の差の少ない曇りの日や室内ではレンジを広げるとコントラストのない眠い絵になってしまう。光の差の強い直射日光下ではレンジが狭いと白飛び・黒つぶれがおきる。

 

現在までの私の現像法検討の結論は、どんな場合でも最適な諧調感を得る現像法はないということで、露出を最適にしたとしても明部と暗部の光の差が設定されたダイナミックレンジに常に合致する訳ではないということである。私の場合、最終的にレベル補正ダイアログでヒストグラムの最暗部を0に最明部を255になるように一枚ごとに合わせている。従って表現レンジは設定レンジより狭いということになる。ただ、現像トーンカーブはダイナミックレンジの広い範囲をとるようにあらかじめ設定している。しかしこれだけではまだ目的物に最適の諧調感をもってくることはできない。目的物がダイナミックレンジの中央付近にくるようにトーンカーブと露出のバランスが重要である。さらにレタッチにおける色補正はこの部分で最適になるように調整されなければならない。

 

銀塩においてはフィルムの選定と撮影時の最適露出の設定により上記のことが自動的に達成されると思うが、デジタルでも同様に何種類かのフィルムに相当する現像パラメーターを用意しておくことになる。しかし、そこはPhotoshopというフレキシブルな道具がある。RAW撮影リニア現像を基本とすれば、撮影後の露出補正やレベル補正によってある程度の修正が利く。どうシステム化するかはまだ多少の検討がいると思うが、そろそろD30のページレタッチ法のページも第3弾に更新したい。

[2002/04/07]

 

今日午後の横浜は予想外のいい天気であった。ギャラリーに二枚ほどアップした。最近は諧調感の表現ということに注意しての調整を行っているが、直射日光での撮影は諧調感を出すのが難しい。これは強い光と暗部の差が大きい、いわゆるダイナミックレンジの広さを要求されるが、広げた現像を行うと眠い画面になってしまう。強い光の部分をあえて飽和させるか、全体的に暗めにしあげるかである。

 

ところでガンマの補正計算式を遅ればせながらIPTCのドキュメントに発見した。エクセルの表現ではOut=((IN/255)^(1/γ))*255となっている。ここでのγは1.8または2.2であってWindowsではもちろん2.2となる。この変換式はスキャナからTVモニタに表示するまでの変換方法である。この関数は指数関数で私の現像パラメータとして使用している8EVのLOG曲線とそう違う特性をもっているわけではないが0付近が0から始まる分取り扱いが容易である。

 

このガンマの性格はスキャナからTVへの変換として規定されているが、もちろんデジタルカメラの現像トーンカーブにもあてはまらないはずはないし、このカーブが多くのデジタルカメラの現像トーンカーブとして実際に用いられているふしもある。ただ、撮影されたポジフイルムの変換や正しい露出で撮影されたデジタルカメラの変換に使用されることに異議はないのであるが、わたしの様に露出を標準から変えての撮影や広いダイナミックレンジの読み出しに使用するには無理がある気がするのである。

 

今回の検討の原点は自然界の広い光の差をどう限られた表示装置に表現するかということであるので、LOG関数が無限のレンジで直線性を維持することができる唯一の方法と考えている。自然の光の変化をLOG表示で並べてそのうちのどの部分をどのレンジで表示装置に表現できるようにするかというのがいわゆる写真である考えている。またここで、レンジと光のレベルを決定するのが写真における感性と考えることができる。光のレベルは露出で決定されるがレンジについてはフイルムの選定やレタッチということになる。そこで要求されるものは表現の直線性であり、直線性によって表現されるものが諧調感だということではなかろうか。

[2002/04/06]

 

現像法の第二段階も大詰めを迎えつつある。だいぶコツをつかめる様になってきた。結果報告ということでギャラリーに一枚太陽光下のコントラストの強い絵をアップした。コントラストと色調の強い絵で諧調感を保つには調整にコツがいる。自然さを保つためには、処理過程において絶対にサチらせないことであるが、サチらせないともともとコントラストの強い絵は薄暗く眠い絵になってしまう。コツとしてはレタッチの最後で一気にサチらせることである。

 

サチるとは電気屋の用語であるが、Saturation(飽和)という言う意味からきている。信号が過大なゲインによって非直線部分にはみだしてしまうのであるが、画像処理ではヒストグラムを見れば最暗部と最明部に線が立つことでわかる。オーディオアンプでもそうであるが一旦サチった信号は後の処理で回復することはできずますます信号を劣化させるのである。ただ最終段でサチらせることは人間の感覚にはさほど信号劣化を感じさせないものである。

 

前回からモニタのガンマを2.2にして作業している。モニタガンマはMacでは1.8であるが、Windowsの標準は2.2である。Photoshop上で1.8で作業をすることは可能ではあるが、Windows上ではガンマが2.2であることを前提に全てのプログラムが動作している。Photoshopのプルーフ設定などもWindows上ではガンマ2.2で作業するほうが使いやすくできていると感じる。やはりガンマ2.2はMacのだけのためと感じる。

 

また同じような意味でAdobeRGBは印刷目的のためで、Web用はsRGBの作業域にするのが良いと感じるが、現在はプリントも考えAdobeRGBを使用している。ただWeb用にはsRGBに変換して出力している。

[2002/04/03]

 

現像色調整はまだ錯誤の途中である。最近はもう少し自然な表現というのを目指している。とりあえず、もう2枚ほどギャラリーにアップしておいた。

 

Photoshop 6.0でトーンカーブの微調が難しいということで、Photoshopのプラグインを自作するのも一手ということで資料をAdobeのサイトで探してみた。結果SDKを発見しダウンロードしてみた。プラグインのソフトはサンプルテンプレートもついて、今はやりのAutomationでインターフェイスされているので、比較的楽に作成することが可能と思われる。

 

ただ楽とはいっても、趣味の時間にプログラム作成をするには、かなりの時間を費やさなければならない。もう少し若ければ早速作成開始していたところであろうが、昨今は他にやりたいこともたくさんある。調整が難しいといっても、感で何度かに分けて合わせれば同じ結果を得ることができるであろうということで、プログラム作成はとりあえず置いておくことにした。今後彩度調整等も思い通りのプログラムが作成できるという意味で、SDKの入手は心強い。

 

ところで、このPhotoshop6.0 SDKにはソフト開発用ツールだけでなく、画像表現に関するいくつかの有用なドキュメントが含まれている。長年探しても見つけられなかった、TIFFファイルのTagフォーマットなどの資料も含まれているし、IPTCの研究結果レポートなども含まれているので、結構読み応えのありそうなうれしい発見であった。

 

現像法における色調整の設定も最終的に自分の感性で決められることになると思うが、多くの人たちがどのような苦労を重ねて現在の過程にあるのかを知ることも、私の検討には非常に有用である。

[2002/04/01]

 

今日は4月1日である。世界的にうそをついてもいい日らしいが、個人的にうそは嫌いである。うそはそれがうそとわかっていても不快感覚える人も少なくない。技術の世界においては間違いとか勘違いとかいう事は日常茶飯事である。とかく技術者は私を含め、思い込みが激しい。間違いに気づかずそれを正しいことと主張してしまうことがある。普段の自分がいつも正しいことを言っているという自信がないので、4月1日だからといってうそはつく様なことはしたくない。

 

昨日撮影した桜木町を2枚ほどギャラリーにアップした。色調はまだまだ錯誤中ということで曇りとはいえ、ややシアンが強すぎるかもしれない。今回は50mm F1.4での撮影であるので周辺色収差はほとんど見えないと思う。50mmだとフルサイズだと85mm相当、やはりスナップには長すぎる。28mmも使える様にしなければならない。

 

D60のユーザー写真も画像BBS等に見ることができるようになった。あくまで個人的な見解ではあるが、1Dの写真の様なインパクトはあまり感じない。600万画素の解像度に対するインパクトも今一という感じであるが、やはりAFの精度の問題なのかもしれない。望遠系レンズで絞ったマニュアルフォーカスでなければ、そう全体にピントのあった絵は撮れないのではないかという私の不安があたらなければ良いのだが。

[2002/03/30]

 

世の中ではD60が発売されたようである。D30の後継機ということで、色々な面で改善されているようである。私の場合は次のバージョンを待つとともにD30の性能を引き出すことに精をだすことにする。

 

解像度に関しては、600万画素のD60にかなうべくもないが、D30でもレンズに対する要求はきびしい。画素ピッチとレンズ特性の相性というものもかなり感じるのではあるが、そのレンズの持つ短所がよくわかるというのもデジタルカメラの特徴といえる。17-35mm F2.8Lが特にD30と相性が悪いとは思わないが、ピントがすっきりしない。28mm F1.8の単焦点レンズの周辺色収差が気になるということでこのズームレンズはどうかと見直してみたが、35mm以下の広角では同じ程度の収差があるようである。ただ中央部でも収差があってすっきりしない。やはり28mm F1.8のの単焦点に分があるようた。

 

28-70mmも同じ傾向にあるので、使用をあきらめたが、70-200はこの点不都合を感じないので、85mm、135mmの代わりに常用できないものかと、家のまわりで振り回してみた。しかし物理的に重いし、長いので、スナップに使うには断念せざるを得なかった。ここで気がついたのは、シャッターラグが長く感じたことである。しばらく単焦点レンズを使っていたのがシャッタータイムラグが気にならなかったのでズームレンズは長いのかもしれない。必ずということではないので、確かなことはいえないが、この意味でも単焦点レンズを持ち歩くことにした。

 

現像法における色調調整はまだまだ試行錯誤の最中である。何枚もRAW現像をやり直して調整しているが、暗い部分の色調が濃すぎる傾向がある。これはメインのトーンカーブ調整の後で彩度増加をしているためで、彩度増加をしてからトーンカーブをかければ、自然な色調になる。ただこれは以前から何度も試行してきたことで、色飽和をおこさないために黒にバイアスをかける必要があり、このことが後の調整を難しくする。これはPhotoshopの設定が1/256単位のためで計算しても黒付近の値を細かく設定することが困難なためにあきらめていたことである。今回は調整を何回かに分け最後は感で設定することでなんとか彩度増加をトーンカーブ補正の前に入れてみた。その絵を2枚ほどギャラリーにアップした。

 

この2次的効果によって28mm F1.8の絵も周辺色収差があまり気にならなくなった。周辺色収差に話をもどすが、これはアンシャープマスクの方法とか儀色緩和とか色の濃さの設定とかによって緩和することができる。今回はレンズテストということで目立つ条件での設定となってしまっている。D60のサンプルでも確かに見えるのであるが、わたしの現像法より、はるかに目立たない処理になっているようである。現像法における色調整とともに今後の検討により、改善するつもりである。

[2002/03/28]

 

作業用色空間の選定については、AdobeRGBを使用しようということで、検討を進めているが、Web用に関してはやはりsRGBでアップするのが筋であろうということで、ギャラリーの写真をsRGBに変換して、アップしなおしておいた。

 

以前にも書いたとおり、モニタ上で表現できる色を考えたとき、AdobeRGB、sRGBどちらを使ってもよいが、他デバイスへの出力を考えて保存しておくにはAdobeRGBがよかろうというのがいままでの結論である。

 

本題の色相調整も作業領域の色空間に合わせて行なわなければならないので、AdobeRGBでの調整パラメータの設定ということになる。この作業は室内環境において簡単に設定でき、これを屋外撮影のものに適用してもほぼ良好な結果がえられているが、屋外撮影での比較調整をしないと最終結論は得られない。外の景色と比較しながらの調整は現在の私の環境では現実的でなく、記憶をたよりに比較した限り、室内調整だけでも問題は感じられない。カラーポジを使って比較する方法もあるが、ポジの色調になるだけで現実の色に合わせると言う意味では違う気がする。

 

特に問題は色の濃さ、彩度の調整である。室内調整で彩度はかなり控えめとなってしまったが、私の現像法ではまだまだ色飽和に対して余裕があり、AdobeRGB空間でみるとかなり色鮮やかに調整することもできる。ここまで来ると感性の問題なので、最終的にどう仕上げるかは絵次第ということになるのであろうが、とりあえずのデフォルト値は設定しておかなければならない。もう少しの試行錯誤が必要である。

 

ところで、AdobeRGBの作業領域からsRGBのWeb出力で色空間の変換が必要となるがこれにもいくつかのオプションがある。どのオプションで変換しても私のモニタでみるかぎり、変化はほとんど感じられないのであるが、ヒストグラムは当然変化している。彩度の高い絵では暗部に飽和をおこしており、これがsRGBでは表現できない部分の色域なのかなと考えたりもした。ただ、彩度が高くともAdobe ACEで変換すると色飽和を起こさない。Adobe ACEが優秀なためであろうか。色管理というのはわかっているつもりでもなかなか奥が深い。まだまだ研究する余地があるということであろう。

[2002/03/26]

 

ここまでの私の検討も、最近になって結論を出すことに少しあせりすぎた感がある。解像感に関しては、ぼかしやアンシャープマスクのかけ方等によって大きく変化することは検討済みであり、最終的にレンズの性能、さらにはカメラの画素数によるところにまで追い込んできている。そして色調に関して言えば、新現像法の開発によって、色相の調整は行わなくとも良好な結果が得られるという結論に導いた。しかし、ここへ来てAdobeRGBなど色空間を違ったものにすることにより、今までとは異なった色調になることにショックを受けいままでの検討を無にするような結論を急いで導きだそうとしたことに深く反省している。

 

AdobeRGBであろうが、sRGBであろうが同じモニタに表現できる色域は同じである。ただ色空間を単純にAdobeRGBに切り替えると彩度の高い色になるので表現できない色があたかも表現できたと思うのは間違いである。ただAdobeRGBでしか表現できない色があることは事実で他のデバイス(プリンタや印刷)で表現できる領域が広がるということになる。ただ私のプリンタではRGBモニタでの色から失う部分のほうが多くて、色域が広がったという感じはあまり実感としてない。

 

それはさておきAdbeRGBを使うにあたり、補正なしでは色の違いがその色濃さのために無視できないレベルに目立ってきたことが私に色補正を行うことを決意させた。この作業も理論的根拠に基づいて行うのが理想であるが、カメラ、モニタさらには色空間自体の色座標の絶対値に関する情報は私の周りには皆無であり、もしあったとしても全てがそろわなければ理論的に計算することは不可能である。従ってこのカメラに対するプロファイル作りは人間の感覚をもとに行わざるをえない。この作業は、実際前回も述べたように「案ずるより生むがやすし」で以外と簡単に良好な結果が得られている。ただ最終値を出すにはより多くのケースでのトライが必要であり、結論を急ぐ必要もない。じっくり検討しようと思う。

 

しかし、より冷静に考えてみるとカメラメーカーはこんなことは当然のように知っているはずで、この調整も行われているに違いない。それなのにどうしてD30はあんなにひどい現像結果になるのであろうか。もちろんレンズ、露出、状況を選べばすばらしい色調になる。わたしの推測であるが現像過程における色飽和が色相ズレを引き起こしていると考えている。色飽和は彩度増加により引き起こされ、明るい部分よりもむしろ暗い部分に発生しやすい。レベル補正のヒストグラムをみてもD30のデフォルト現像では絞った絵にその兆候が見られる。いったん飽和した成分はその後に色相補正を加えても正しい色にもどらない。このことが色調劣化の原因だと思っているし、現在までの私の現像法の検討が、色飽和にこだわってきたことに意味があると考えている。

[2002/03/24]

 

横浜の桜もこれで終わりそうである。今日は桜撮影半分とEF28mmF1.8のレンズテスト半分の目的で出かけた。キャラリーの2枚はsRGBでアップした。(理由は後述)

 

さてEF28mmF1.8であるが、このレンズはLレンズではないので開放での使用は最初からあきらめて、F5.6での撮影となった。結果中央部の解像度はまあまあということでズームレンズより良くなったと感じられるが周辺の色収差がやほり無視できない。EF50mm F1.4も同時に持参して撮影してみたが、F5.6では周辺まで色収差は感じられない。

 

広角レンズの性能は難しいのか。何せ銀塩EOSをもっていないのでこれがデジタルカメラ特有の問題なのか、レンズの性能なのか判断できない。自分のもっている28-70は絞っても色収差がひどかったし、17-35はピントが甘かったが周辺色収差はさほどひどくなかった気がするのでやはりレンズの性能なのであろうか。デジタルにはローパスに光が斜めにあたるとか、収差が補間処理のため目立つなどの問題もあるのではっきりと結論はつけられない。しばらくは50mmまでしか画角を広げられない。

 

ところで色調の検討において、頑固に色相調整を行わないことにこだわってきたが、AdobeRGBの色調表現の派手さにひかれてこれを使用すると色の濃さゆえに色相のずれがきになってきた。どうもsRGBにしてもAdobeRGBにしてもRGB原色の座標が私のLCDモニタとは違ったところにあるらしい。特にAdobeRGBはかなり違った位置にあるらしい。

 

どの色空間を使用しても同じモニタに表示できる色の領域にかわりはないが色空間によって同じデータでもかなり違って表現される。色表現の第二ステップとして、色相補正をすることに踏み切る時期に来たようである。かと言ってカラーチャートを撮影してなどというのは面倒なだけで撮影時の色温度や明るさ、比較時の色温度や明るさが一致しなければならない。簡単なところで室内を撮影して直接比較で色あわせをおこなった。これは割りと簡単に終了し、他の写真に適用してほぼ良好な結果を得た。私は太陽光WBしか使用しないが、蛍光灯光下の室内を太陽光で撮影して比較して調整した。これでよいはずである。

 

前回までの現像法の後に色相補正を施すとAdobeRGB上ではかなり鮮やかな色調になる。sRGBにプロファイル設定したとき現実の色になる程度に調整した。この辺の調整になると感性の問題で写実的であるのが良いとは限らないので濃い目の色調を標準に設定することにした。前回AdobeRGBでアップすることにしたと言ったが、sRGBとAdobeRGBでは若干色相の違いがあるので、結局AdobeRGBの絵をプロファイル変換してsRGBにしてギャラリーの二枚をアップした。変換時に色調の変化は全く感じられないので、sRGB作業域でも同じ絵が表示できているはずである。

[2002/03/22]

 

現像法も評価に結論をださなければいけない。現在の作業用色空間はsRGBであるが、AdobeRGBに変更してこの現像法を試してみた。結果かなり色調が違う。sRGBに比べて豊かな色彩を提供してくれる。色も濃いので曇りの絵でもかなり見栄えのする色彩である。こんなにも色空間の違いで色調がかわるものなのかと驚く。

 

このことは新たな色調再現の可能性の発見であるが、同時に私にとって新たな問題を提起した。一般的手法では、カメラ入力から出力デバイス間の色調をカラーテーブルを使って同じにすることであるが、これは中間の処理がどうであっても最終調整で入力と出力の関係を同一に調整することができる。これに対して、わたしの検討では色処理過程における処理を正しくすれば、補正を行わなくても正しい色を再現できるはずであるという信念に基づいている。色空間の違いによってこれほど最終色調に違いがあるということは私の考えが否定される。でも、RAW画像にsRGBもAdobeRGBもないはずである。

 

色管理に関して私は完全に理解しているはずである。正しい方法では、ある色空間での最終画像を得るには入力と出力を合わせるためのカメラからその色空間へインターフェイスするプロファイルが必要である。このためにはやはりカラーテーブルを撮影してプロファイルをつくらなければならないのか。

 

しかし、物事はもっと冷静に考えなければならない。この現像法をsRGB上で作業しようが、AdobeRGB上で作業しようが生成されるデータは全く同じなのである。Photoshop上で表現される色調が色空間によって異なっているに過ぎない。最終データは単にsRGBまたはAdobeRGBのタグがついているに過ぎないのである。このことに気づけは自分の方法を十分に弁護できる。

 

AdobeRGBはsRGBより広い色領域をもっている。AdobeRGBで表示したほうが美しい絵を表現できて当然である。悩まずにAdobeRGBを使用すれば良い。問題はWebにアップしても現在のIEはこの色空間タグを理解しないため、大半の人はsRGBでしか鑑賞できない。今回気づいたが最新のWindows viewerはこれを理解し、AdobeRGBに設定されていれば、AdobeRGBの色空間で表示してくれる様である。昨日から今日にかけギャラリーの写真をAdobeRGBからsRGBにプロファイル変換して、アップしていたが気がつかれたであろうか。この方法では当然のことながら変換時にデータを組み替えるため画質を劣化させる。

 

最終的に選択したのはAdobeRGBのプロファイルでアップすることである。そのままIEでみればsRGBとなるが、これは前回までの色調となんらかわらない。AdobeRGBを理解するViewer(Photoshop等)で見てもらえばもっと色調豊かになり、今まで表現できなかった色も見えてくるはずである。

[2002/03/21]

 

横浜も桜が満開に近い。今日春分の日も午後には曇りと強風で、撮影に出かけるのは断念。代わりに自宅の窓からレンズテストを兼ねて数枚。2枚ほどギャラリーにアップした。

 

EF50mm F1.4も収差は見えない。大三元ズームレンズの最後の一本EF70-200mm F2.8Lもまずまずの解像度である。このレンズはちょっとかぶりが気になるが(この絵ではない)切れは他の二本よりは良いようである。ただちょっと持ち歩くには重い。135mm F2.0Lを購入してからすっかり出番がなくなってしまった。

 

短い方のカバーとしてEF35mm F1.4Lがほしいところであるが高価である。ということでEF28mm F1.8を購入してしまった。単焦点レンズで28 - 50 - 85 - 135mmのラインアップとなる。ほんとうは35 - 85 - 135mmとLレンズで揃えたかったがやむおえない。ただバッグに3本しか入らないのでどれを落とそうか悩み深いところである。

 

今週末は28と50mmの試し撮りで、また「みなとみらい」にでかけたいが天気はどうであろうか。どうも日ごろの行いが悪いのか出かけようとすると曇ってしまう。

[2002/03/19]

 

前回の撮影撮影会におけるポートレート撮影の合間に撮影した、水上バスからの風景を2枚ほどギャラリーにアップした。これらはEF85mmF1.2Lで絞り5.6で撮影したものであるが、解像度としては300万画素の限界まで表現していると思う。ズームレンズではここまでの解像度は表現できたことはない。ただ銀塩写真においてこれらのズームレンズがそんなに悪いかは銀塩カメラで使ったことはないので、私自身なんともいえない。

 

ただここ一年ほどデジタルSLRのサンプルを見てきたかぎり、4素子で4ピクセルを表現する過程におきる偽色とか解像度の低下とかが,ある周波数で共振しレンズの色収差を増強する現象がある気がしてならない。レンズの収差が画素配列より、十分小さければ問題ないのであろうが、同じ程度になったとき収差の目立つ絵になるような気がする。

 

他の面でのズームレンズの評価であるが、ズームレンズを取り付けたときのシャッタータイムラグに問題があるかもしれない。85mm単焦点レンズを購入し、フォーカスイングスクリーンの交換によってMFで使用するようになって、タイムラグをほとんど感じることはなくなった。実際、露出を見るため半押しにしようとして、何度シャッターを切ってしまったことか。今回ポートレート撮影では、短い単焦点レンズがないので、17-35mm F2.8Lズームレンズを使用したが、露出固定なのでピント調整後、半押しにせずにシャッターを切ろうとすると相当長いタイムラグを感じてしまった。再確認をしたわけでないので、本当にズームレンズのせいかと言われると自身はないが、レンズによってシャッターラグは変わるようである。

 

フルサイズと言っている割に最近金欠で35mmF1.4Lも買えないので、以前購入した(比較的安価であるが切れの良いといわれる)50mmF1.4のレンズで短い方の撮影を試してみたい。なんと、大枚をはたいて購入した、大三元ズームが3本ともお蔵入りとなってしまいそうな予感である。

[2002/03/17]

 

撮影会分の現像を終えたのであと3枚ほどギャラリーにアップした。ポートレートと言うだけあって、大半は縦位置での撮影である。ギャラリーのフレーム割りの関係で横位置しかアップできないので、良いサンプルがあまりない。現像法の紹介という意味で容赦願いたい。

 

やはり、ズームレンズは解像度の点で劣っているようである。300万画素でも差はわかるので600万画素になったらその差が大きいかもしれない。レンズ自体が35mmを対象にしているためで、フルサイズならそれほど問題にならないのかもしれない。

 

小さなセンサーを対象としたレンズとカメラを作るという動きもあるようであるが、ハーフサイズやAPSカメラを作るのと同じことであり、それなりの小型化、低価格化が図れなければ、普及は難しいと思う。現在の35mm銀塩ユーザーの確保を図るなら、銀塩35mmの外形サイズのフルサイズデジタルが出なければ、銀塩ユーザーを取り込むことは難しいと思う。

 

撮影会のメンバーの中にもデジタルをやりたいという人もいるのであるが、それらの人達に自信を持って進められるデジタルSLRがまだ世の中にないのが残念である。

[2002/03/16]

 

3月度の撮影会は屋外ということで、お台場での撮影となった。ギャラリーにはとりあえず現像の済んだ分として2枚ほどアップした。

 

コミッティーの撮影会は前にも書いたが、写真家の先生とハイアマチュアの5-6人で今回はお台場と水上バス上での撮影会となった。私以外は銀塩カメラユーザーでディジタルカメラは私だけであるが、何とか仲間にいれてもらっている。

 

レンズは85mm F1.2Lと135mmF2Lを主に使用したが、屋外ポートレートではちょっと長すぎる気もしないでもない。やはり35mmF1.4Lを購入しなければならないのか。

 

写真家の先生が改造レンズを使用しているPENTAXのファインダーを覗かしてもらったが、ファインダーからの絵がすばらしい。ピントの山もよくわかるし、なによりもファインダーの視野が広い。D30改造計画の完成により、もう不満はないと思っていたが、ファインダー倍率の大きさが全然違う。これだけをとっても銀塩35mmカメラを使ってみたい気になる。解像度云々よりも写真は撮影時の楽しさが大事である。この意味でもキャノンにはフルサイズのカメラを早く出してほしい。

[2002/03/14]

 

今週は仕事がメチャ忙しい。なかなか日記を更新する暇がなかったが、時間をみてD30のページ「横浜3月[02/03/14]」を更新した。右のギャラリーの3枚と同じ日に撮影したものである。

 

今回の現像法の更新によって、赤の色調だけでなく、白を美しく表現できる様になった気がする。ギャラリーの3枚の一番上の絵でも遠景の桟橋などはかすんでいるが、青かぶりもせずに、白を表現できている。D30現像ではでき得なかった表現である。

 

よくD30は白とび気味で撮影したほうが美しいなどと言われているが、実際明るいレンズでオーバー気味がきれいであった。これはD30の色調整が高い明度のところに合わせてあるためと思われるが、今回は-1EV(ISO200相当)で撮影しているのでD30現像の色調はおかしくなる。色相調整を行わず中間調を伸ばしたので、素直な色再現が実現できたのだと考えている。

 

WBは最近太陽光しかほとんど使わない。電灯光下ではAWBにすることにより、そのものの色を出すには効果があるが、雰囲気としては壊れてしまう気がする。オートはやはり「こまった時の機械だより」という使用方法しかできない。

 

土曜日は屋外のモデル撮影会である。仕事もいそがしいが是非出席するつもりである。あすは雨のようであるが、土曜日は晴れそうである。天気も期待できる。

[2002/03/10]

 

横浜は久々に2日連続の晴れである。現像法も完成したという事で、この週末は撮影三昧となった。3枚ほどギャラリーにアップした。

 

今回は、これまた久々で最近しまい込んでいた28-70mmF2.8Lをもちだし、今まで使ったことのないF22で撮影を開始した。画角も85mmと135mmに比べれば適性で快調に撮影は進んだのであるが、現像してみると絞った割りにはどうも解像感がすっきりしない。マクロ兼用に購入した135mmF2Lのほうがはるかにすっきりした解像感がある。85mm F1.2LもF2程度に絞れば結構の解像感がある。

 

やばりLレンズとはいえズームレンズは絞っても解像度はかなりきついようである。短いレンズとして17-35mmF2.8も持ち歩いているが、よく考えるとはっきりしないところがある様である。そんなわけで35mmF1.4の単焦点レンズがほしくなってきた。せっかく絞りによる色調の違いを解決したのに、またまた高価なレンズほしい病が始まりそうである。

 

最近はD60の600万画素サンプルが世の中をにぎわせているようであるが、私の見るところD60の色調はD30より良くなったとはいえ、1Dには及んでいない。APSサイズでの600万画素は写真としての絵づくりに約に立つケースはあまりない気がする。フルサイズで600万画素がキャノンからでたら何をおしても購入したいのだけれど。

[2002/03/08]

 

D30のページ「Photoshopとレタッチ」を02/03/07版に更新した。レタッチサンプルまで入れて2ページ構成となったが、これでしばらくは現像法に関する検討は一休みとしたい。今回の現像法の検討のために結構な時間を費やした訳であるが、デジタルカメラの画質について私なりの理解に結論をつけることができた。

 

デジタルカメラの画質は撮影後の処理のみによってきまるものではなく、センサーのサイズやレンズの性能、使用者にとってみればピントのとりかた、露出の設定が大きな要因を占める。これらの要因を抜けば、解像度やノイズ特性が次ぎの要因であり、撮影後のデータ処理による要因はそれほど大きくないはずである。

 

それなのにこのクラスにおけるカメラ現像画質の評価が大きなウエイトを占めて論議されるのはなぜであろうか。この特性は銀塩写真におけるフィルムの部分の特性にあたり、銀塩ユーザーなら目的に応じたフィルムを使用してこの対処にあたることができるが、デジタルユーザーはカメラ設定のISO感度、ホワイトバランス程度しかいじることができないので、メーカー選定や機種選定に慎重にならざるを得なかった。カメラが高額であるために事はさらに重要である。そして私が思うに、カメラメーカは各メーカーの特徴を生かすためにそれぞれのノウハウでこの部分に色づけをしているのである。

 

この意味から現像法を自前にすることは意味があり(少なくとも私にとっては)、写真のとられた環境によって現像パラメータを変えることができ、レタッチのフレキシビリティを増加させることができたのである。一方でこのことは同時に、だめな素材はどういじってもだめであるという現実を知らされることになり、今後出るであろう新製品のデジカメはどんな時でもすばらしい写真が撮れるという甘い期待(実際D30を始めて手にした時はどの写真もすばらしいと感じたものである)を打ち砕くという皮肉な結論となってしまった。

[2002/03/04]

 

どうも出かけ様とすると天気が良くない。曇りの撮影であったがギャラリーに一枚アップした。今回は彩度増加を40%とした。前回までは25%であったので曇りでも見栄えのする色合いになっていると思う。これも色飽和させずに彩度増加できるトーンカーブを計算できた結果である。

 

今回は-1EVの撮影ということで、ISO200相当であるが、D30現像でもこの程度のアンダーは現像後に補正できる。何枚も現像してみると、D30現像でも悪くないものも多い。これは比較的淡い色調の絵のものでアンダーに撮ることによって色飽和がおきにくかった為であろう。最近画像BBSへの投稿を見るとD30で撮ったものと1Dで撮ったものがサムネールを見ただけで判別できるほど色のにごりが気になっていたのであるが、それでも色彩の淡い絵はにごりが少ない。

 

D30RAW現像やJPEGでの撮影でも露出や絵の種類によっては良好な仕上がりとなる。この特徴はレンズによっても大きく左右され明るいレンズ、すなわち高価なレンズほど暗部のレベルが高いため暗部色飽和がおきにくいらしい。このことがわかるまで、なんと多額の出費をレンズのためにしてきたことか。しかし明るいレンズはボケ味などその他の効果もあるので、あまり後悔はしていないのだけれど。

 

最近昔のRAWデータをひっぱり出してきて現像をやり直しているが、昔撮って気に入らなかった色調の絵も結構きれいに再現できている。ということは写真を撮る腕はさっぱり進歩していないということらしい。

[2002/03/02]

 

現像法検討の色飽和に関して経過報告として、ギャラリーに一枚アップした。今年の一月タイの強い日差しの中で撮影したものである。D30現像によるものをここに掲載するが、特に赤い花の色に注目してほしい。

 

新現像法ではISO100で撮られたものをISO200相当にするためPhotoshopで1EVの露出補正を行い、色飽和を起こさない様に設定されたトーンカーブと彩度増加を行っている。詳細はD30のページ更新時に掲載したい。

 

絵が色飽和を起こしているが否かをチェックするにはPhotoshopのレベル補正で表示されるヒストグラムを見れば一目両全である。色飽和を起こしている時はレベル255のハイライト部に細い線が立っている。またレベル0の黒部にも細い線が立つ。D30現像の絵ではRチャンネルで明部飽和をおこしており、Bチャンネルで暗部飽和を起こしている。この傾向はD30、D60、1Dの比較画像を見てもわかるが、D60ではだいぶ改善されているが、この検討結果から、カメラの問題ではなく現像方法の変更で解決できることが明らかである。

 

3月に入って冬型の気圧配置が崩れ雨が降らないまでも快晴の日がめっきり減ってきた明日はISO200相当露出で撮影に出かけたい。そろそろ3月度の撮影会であるが今回は屋外でのモデル撮影会とのこと。それまでに現像法も結論を出しておきたい。

[2002/03/01]

 

現像方法の再検討中であるが、途中経過としてギャラリーに一枚アップした。いみじくも3枚下の写真と同じところの写真となってしまった。撮影時期や撮影条件は異なっている。今回の改善度合いは前回ほど劇的な向上があるわけではないが、諧調表現において多少の改善が見えると思う。

 

現在は前回からのテーマであるダイナミックレンジの拡大とともに、原色(純色)の色表現の検討を行っている。今回は最適露出をISO200程度に設定したので、特に写真を取り直すこともなく、以前のRAWデータに露出補正を加えて現像検討を行っているので楽である。また諧調表現の直線性についてはPhotoshopで書いたグレースケールの絵を使って行っている。

 

それにしても、レンジ拡大の検討をしていくと色々なことがわかってくる。カラー写真において、ダイナミックレンジを上げると色彩の鮮やかは失われるが、より自然な色調になってくる。これは写真によって好ましい場合もあり、好ましくない場合もあるということである。ダイナミックレンジを上げていくと場合によってはかなり眠い写真となる。

 

銀塩の世界においては、諧調の広さは白黒写真が一番であるといわれるが、今回の検討においても、白黒仕上げでは、レンジを広げても少しも眠さを感じない。現像を白黒に特化して白黒デジタル写真の世界にもそのうち挑戦してみたいとも思っている。色彩の美しさという点ではリバーサル(ポジ)が一番で、これはネガに比べて諧調が狭いことが原因であると思う。その分露出の適正が要求される訳であるが、ピタリと合えば美しい色調を再現してくれる。ネガは保存性の理由などからお勧めではないらしいが、諧調としては広いレンジがあるらしい。ただ印画紙に焼く段階でレンジが狭くなるので、目的部分が適正露出であればポジ同様色再現が可能になる。ただ現像焼付けは他人(機械?)まかせとなるので写真趣味の人たちには向かないというのが大まかな考えかたのようである。

 

それでは私の現像法はどのフィルムに合わせてチューニングすれば良いのかということが論点になる。EOS 1Dでは色調のセッティングがいくつかあるらしいが、これと同様にいくつかの現像アクションを設定することになるが、とりあえずはポジの色調を持つようにレンジとそれに付随するパラメータを検討している。レンジが狭いといってもD30現像よりははるかに広いし、前回の検討結果よりも広いレンジを想定している。ただ眠い絵は好きではないのでレベルに応じてレンジを変える方向で検討している。

 

また色彩表現に関しては彩度増加と色飽和との関係を調査中であるが、飽和させずに彩度を増加させる方法検討している。検討自体はまあ順調であるが、もう少し時間がかかる。結論が出次第Photoshopとレタッチの項目を再更新したいと思っている。

[2002/02/27]

 

前回は評論めいたことを書いてしまったが、世の中は自分中心にはまわらない。どの世界でも自分の与えられた環境で最善を尽くすことが必要だ。という訳で今は一応決着をつけた現像法ではあるが、更なる検討を進めている。これは直射日光下における画質に今ひとつ納得がいかないこと、ダイナミックレンジを上げたにしても1.5EV(1/3の露出)で撮ることは下げすぎではないか等の疑問が残ることである。

 

今回はトーンカーブの検証法としてPhotoshopで書いたハイライトR=G=B=256から、128、64、32、16、8、4、2、1の各明るさを持った図形を使用する方法を思いついた。これらの図形を描いた絵のスペクトラム(ヒストグラム)をレベル補正でみると、それぞれのリニア表現の位置に表示されるが、これに作成されたトーンカーブをかけるとスペクトラムは等間隔で並ぶはずである。はたして8EV(48dB)の対数関数をいれたトーンカーブを適用すると(最暗部1/256はともかくとして)きれいに9本の線が等間隔に並んでいる。

 

改めて考え方の正しさを立証できたことには我ながら驚く。今度はあいまいなまま最後に使用した3回適用のトーンカーブを使用してみると、各スペクトラムは適当に配置されるのであるが、どうも白圧縮が強すぎる様で、明るい部分のスペクトラムがつまりぎみで中間調が広がっている。これが最適露出をかなり下げている原因である。素直な自然な絵にするにはやはりLOGカーブの特性をもつべきであろうという気がする。

 

まだ検討段階で結論を出すにはまだしばらく時間がかかりそうであるが、これもまた楽しい作業である。Photoshopも6.0になって16ビットのサポートが充実したが、レベル表示やトーンカーブなどは依然8ビット(最大値256)のためそれ以下の細かい設定が困難である。色々工夫すればそれも乗り越えていけるかもしれない。

[2002/02/25]

 

EOS D60も国内発表となり、サンプル写真もネットで大量に参照できるようになり、キャノンファンを賑わせている様である。世の中では賛否両論があるようであるが、サンプル写真もなかなかきれいでやはり解像度のアップというのは、デジタル写真を撮るものに大きな魅力であるのは否めない。私も買い替えとしまおうかと一瞬思ったが、ここはもう少しじっくり考える時間を置いたほうが良いと自分を言い聞かせている状態である。

 

前回も少し述べたが、サンプル写真のノイズは決して少なくない様に感じられる。これが現像ダイナミックのレンジの拡大なのか、高解像度化によるS/Nの低下なのかこれだけのサンプルではなかなか断定できない。D30のサンプルと比較すると確かにダイナミックレンジは少し広くなっている気もする。

 

サンプル写真を見ていつも思うことであるが、写真を撮る人がさすがプロであり、かなり写真を撮る技術に長けている。素人がサンプル写真に騙されて(というと聞こえが悪いが)購入すると、そう簡単にこんな写真は撮れない。私も過去サンプル写真に引かれて、コンパクトデジカメを何台も買い替えたものであるが、だんだん写真がすばらしくなってきたという感想はない。もっともこれは自分の腕に進歩がないことが最大の原因ではあるが。

 

ところでAPSサイズで600万画素の効果があるかどうかということに疑問を感じることがある。私のD30でも、AFで使っていた当時300万画素の改造度も生かしきれていなかった気がするし、スクリーンを交換してからMFとなってやっとまともなピントの写真が撮れてきた気がするのである。これはAF性能の問題だけではないことを自覚している。MFでも少し暗いとピントをはずすことはしょっちゅうである。

 

今回サンプル写真のTv、Avを見てみるとみんなかなり絞っているようだ。く三脚を使用しないと撮影できないシャッタースピードのものも多い。これは写真の撮り方として正しいのかもしれないが、手持ち派のわたしとはかなりバランスが違う気がする。キャノンのサンプルなどは1/125とF22の組み合わせである。ここまで絞らないと600万画素のピントは得られないかもしれないが、通常のスタジオ撮影とは思えないほどの明るさである。こんな条件での写真は普通のアマチュアでは撮ることはできないだろうと思うのである。

 

このところ大手メーカーはAPSサイズで高解像度に走っている傾向があり、私としては残念である。APSにはAPSの解像度が35mmには35mmの解像度が、645には645の解像度があると思う。同じレンズであれば撮像素子のサイズによって解像度は違ってくるはずである。面積がおおきくなれば同じフォーカス能力でもより高い解像度が得られるはずである。マウント径が小さいとか光が斜めにはいるとかメーカーもユーザーも変な納得をしているようであるが、35mmフイルムでできることがなぜCCD(CMOS)でできないのかはなはだ疑問を感じる。

 

難しいことはわかるが技術者が本気を出せば進歩はもっと早いと思う。カメラの世界では競争原理が働いていないのではないかと最近思う。かつて日本におけるADSLの導入が技術的理由でなく、競争原理の不足で遅れたことを思いださせる。無理をしなくとも競合相手が追ってこれないのであればこのまま楽に稼げるということがまかりとおっている気がしてならない。京セラのN Digitalにはその意味でもがんばってほしいと思う。

[2002/02/23]

 

今日の成果としてギャラリーに2枚程アップした。白い花の表現については、露出を合わせて、なんとかこのレベルかなというところである。ダイナミックレンジを広げたせいか、露出1段の違いで、その写真の雰囲気が全く異なってくることに脅かされる。マニュアル露出はまさに写真の奥深さを実感させてくれる。

 

カメラ内蔵の露出計に示された値を使って撮影する分には間違いと言うほどの露出違いは発生しないのであるが、やはり写真自体がつまらない。何をどう撮りたいのか、撮影者の意思をしっかりすれば露出の設定値も決まってくるものである。何の説明を加えなくても他の人に意思と感性を伝えられるような写真を撮りたいものである。

 

ところで最近デジタル一眼レフの新製品の発表が相次いでいるようである。D60のサンプル写真も公開されて目をひいているが、どうであろうか。600万画素の解像度は魅力ではあるが、ノイズ特性はどうであろうか。同じAPSサイズでは解像度が上がった分ノイズ特性は悪化しているに違いない。この手の基本性能の進化というのは結構長い年月を必要とするものである。

 

D60はISO1600がなくなった様である。ノイズ特性が悪くて切り捨てたのか、ダイナミックレンジを上げて切り捨てられたのかは、もっと多くのサンプル写真を見てみないとわからない。ただ少ないサンプルをみるかぎりD30現像のくせともいえる暗部の緑かぶりが見える気がするので、現像におけるダイナミックレンジの拡大はないようだ。ユーザーとしてはD30はなくなるので今後D60を買うしかない。本質的な色調はD30とは違わないであろう。

 

ここで何度も書いているが、D30現像は明るいレンズを開放で使用しないと素直な色調が得られない。これも高価なレンズを買わせるキャノンの戦略か。レンズを絞って使うにはダイナミックレンジを広げた現像法が効果的である。ということで新現像法をまたもここで宣伝してしまった。

[2002/02/21]

 

やっとD30のページに4.Photoshopとレタッチを更新した。これだけの量となるとまとめるのもたいへんである。とりあえず急いで書いて、急いでアップしたので誤字、脱字の連続である。文章の変なところも多数あると思うがそのうちに修正しておきたい。

 

とにかく時間を食ってしまって、夜も更けたので、日記のほうはこの程度の更新で。

[2002/02/19]

 

冬の週日は外で写真をという訳にはなかなかいかない。という訳でD30のページPhotoshopとレタッチの項に今回の現像法についてまとめているが、なかなか進まない。こうやって現像しましたと結果だけ書けば良いのかもしれないが、どうも技術者としての変なプライドが許さない。屁理屈をならべたてて書いているとどうも矛盾が見えてくる。

 

今回は自分としても理論だてて検討して順調に良い結果が得られたと思っていたのであるが、文章にして例を付け加えるていると、改善されたはずが、かわり映えがしなかったり、ひどい時にはいままでやってきたことが意味のあることだったのかどうか疑問まで出てくる。とにかく良くなったことは確かであると自分に言い聞かせて、今はこのページの更新を早く完成させたい。もっと良くなる方法もあるとは思うが、やらなければならないこともたくさんある。プリンタの色合わせも検討しなければならないし、写真を撮ることへの修行もまだまだたりない。現像法に関してはこのページの更新をすませて、一休みしたい。

 

ギャラリーになにもアップしないのは寂しいので、先週撮った花の写真をアップしておいた。ダイナミックレンジを広げて白い花の質感を表現したかったのであるが、まだまだ腕がおいついていない。

[2002/02/16]

 

今日はクラブのフォトコミティーの2月度撮影会であった。早速期間限定ではあるがギャラリーに3枚ほどアップした。新現像法も試行錯誤の末パラメータも決定し、露出も-1.5 EV (ISO300相当)で撮影することで、落着した。

 

露出計の使い方も何とかマスターした感じで、撮影会には満を持して臨んだが、結果的にはまあまあというところであろうか。現像前後に露出補正することもなく、定められたアクションを起動するのみで、最終的な絵が得られるレベルに達した。

 

最近はEF135mmF2.0Lに凝って、好んで使用していたが、撮影会の使用ではちょっと長すぎる様で、今回はほとんどの撮影でEF85mmF1.2Lを使用した。ただ今回から絞っても色調が崩れなくなったので、2.0まで絞って使用した。このおかげでピンを外す失敗もかなり減った。

 

現在はバックのなかに上記二本と17−35mmF2.8Lの3本を入れて持ち歩いているが、24-135mm(タムロン)程度の多少暗くてもズームレンズを使用すればレンズ交換の手間が省ける気がする。ただスクリーンがミノルタM型になっているのでどうかという心配もあるので、しばらくはこの3本構成でいきたい。

[2002/02/14]

 

今週は色々仕事が多忙のためPhotoshopとレタッチの項は、手付かずの状態である。一応D30のページ「横浜・2月」を更新したので、新現像法の写真を参照できる。現像法についてはここ二三日修正をくわえているので、ギャラリーの写真も入れ替えはしていたのであるが、あまり変化を感じないかもしれない。

 

ところで、今回の現像法にしてから、WB調整の必要性を全く感じなくなってしまった。いぜんは電灯光が混じるとWB調整なしには見られない色調であったが、いまはWB調整をするとかえって不自然になる気がする。

 

今日ギャラリーにアップした写真は電灯光であるが、太陽光WBでなんの不自然も感じない。この程度の黄色かぶりはかえって雰囲気を表すのに効果がある。自分の部屋は蛍光灯であるが、今は太陽光WBを常用している。これも新現像の効果のひとつである。

[2002/02/11]

 

今日の横浜はひどい天気であった。午前中は晴れの良い天気ということで期待して出かけたが午後到着したころはだんだんと暗くなり、雪もちらつく始末。晴れてきたのは日も傾いたころであった。めまぐるしく変わる明るさに露出試験には好都合であったかもしれないが、連休最後の日も天候に振り回された一日であった。とりあえず直射日光下の写真を2枚ギャラリーにアップした。

 

本題の露出検討であるが、写真のでき不出来はともかく入射式露出測定により、思ったところに露出を合わせることはできそうだという結論を得た。もちろんいつでも入射露出が使えるわけではないが、カメラの露出計との併用で写真が撮れるようになった。このことはD30でも通常の銀塩写真と同じ方法で写真が撮れるということで、今後は写真のできは、撮る瞬間に決まる。現像後にいじくり回すのは邪道になる。

 

今回は現像法に若干の修正を加えダイナミックレンジをさらに拡大している。これによってますます。ISO100設定(ISO400相当露出)以外の写真は撮れなくなってしまった。しかし、このことは私の写真撮影になんの制限も加えることはないであろう。

 

ここでダイナミックレンジに対して私の考えかたを述べておく。本来カメラのダイナミックレンジはセンサーのS/N比であり、ハイライトからノイズレベルの差を表すものである。ノイズレベルはどのレベルを絶対値とするかはいろいろ意見があるところであるが、私は写真として気にならないレベルと考えており、D30ではハイライトとの差で48dB程度(8EV)であると考えている。この値はハイライトと256とすれは最低値は1程度の値になる。(素子サイズからして、1Dはもっと良いはずであるが横筋ノイズがあるのでどうであろうか。)この値はカメラ固有のものでカメラの性能を表す。

 

このページで私が良く述べているダイナミックレンジとは若干意味が違って、現像パラメータの設定値で、例えばハイライトを256としたとき暗部のレベルのいくつ以下を黒にするかということである。当然どの理論カーブを使用するかによって考えが変わってくるが私の場合対数曲線(カンマ関数もほぼ同様)を基準にしている。トーンカーブの設定値は対数の底を変更することにより、自由にレンジを変更できる。

 

前回まではレベル2を黒としていたが、今回はレベル1を黒とするカーブに変更している。つまり、現在はカメラ本来の機能である48dB(8EV相当)と、現像パラメータのダイナミックレンジが等しくしなってしまった。つまりISO100設定でカメラの性能をフルに使用していることになる。D30の現像では現像ダイナミックレンジが狭いので、ISO100でノイズが見えることはないが、わたしの最新の2枚では暗いところにノイズが見えるはずである。(ただし気にならない程度に)

 

技術論に走っては写真の進歩がないといわれるが、今回の検討は、まともな写真を撮るための下準備である。今週は今日撮った横浜での写真のD30のページへのアップとPhotoshopとレタッチの項目の更新が主な仕事になるであろう。来週末は久々のクラブハウスでの撮影会がある。

[2002/02/10]

 

ギャラリーに2枚アップした。一枚は花の撮り直しで、もう一枚はみなとみらいでのスナップである。きょうは午後から晴れとの予報であったがあいにくの曇り、時々薄日もさtしたが完全にはれたのは日もしずみかけたころであった。

 

露出計撮影のテストとしては最適の天候であるが、どうも入射式露出計とカメラの反射光の表示が合わない。悩みながら、最後にはカメラの露出を使いながら撮影したのであるが、入射式露出計を使ったものは、どれもアンダーである。なんとか現像前に露出補正を現像前に付け加えて仕上げたが、アンダーのものを補正すると昨日の花の絵のようにノイズが気になるし、オーバーものを補正すると白ののびが圧縮されてしまう。最適露出で撮影することが重要である。

 

ところで露出計が合わない件であるが、今気がついた。ISO設定の部分が動いてISO1600になっている。これでは会わないはずである。これで明日また撮影に出かける決心がついた。

[2002/02/09]

 

幸い今日は午前中は晴れてくれた。今回はギャラリーに2枚アップした。「晴れの近所」についてはこれまでの行きがかり上のアップである。サムネールを見ると明るくなるに従って全体が暗くみえるが、露出を調整しているので、当然の結果である。同じ写真を何枚も撮ってきたのは、状況に応じて露出の設定すべき値を見つけ出すための検討である。

 

もちろんこれ以外にも多くの写真を撮っていたわけであるが、一度設定した露出で様々な場面を撮って良好な絵を再現できるかどうかの確認をしていた。カメラのオート露出では、明るいものが多い部分では絞られてしまうため、暗い部分がつぶれてしまう。今回のテストでは露出固定で明るいところは明るく、暗いところは暗く表現して、自然な絵を得ることができるかという検証目的である。はたして結果は上々の出来で、新現像法の組み合わせで完全マニュアル化計画は成功しそうである。

 

私の目標のひとつは確立した現像法で、一律に現像して明暗をさらに調整することなしに、写真を仕上げることである。これは銀塩の世界では当然のことであったが、デジタルではレタッチという名目でゆるされてしまっていたことであるが、これでは撮影テクニックも向上しない。アップした花の写真はその意味で失敗であった。午後になって曇って来たため1.5EV(3段)ほどの露出不足となってしまった。これはリニア現像後後レベル補正で1.5EVほどレベルを上げてなんとか見られる程度にしたが、ノイズレベルが上がってしまった。明日撮り直してアップし直したいが、これでも以前のD30現像に比べれば、かなりダイナミックレンジは広がっていることはわかるであろう。

 

ところで場面に応じた適正露出の決定はカメラを覗くだけでは難しい。ということで今日は露出計を購入した。SEKONICの398Mというアナログ式である。アナログ式なので比較的安価であるが作りはよい。銘板が金属板なので、古い測定機をイメージさせる。入射式でのみ使用するつもりであるが、室内で測定したかぎりでは、ISO400での私の設定とピタリと一致する。これで露出設定も間違いなくなるに違いない。これを首にかけるとプロの写真家になった様な気分である。

[2002/02/07]

 

今朝は晴れる予定だったがやはり、朝のうちはくもり。つまらない写真であるが、せっかく撮影したので、ギャラリーにアップしてしまった。先日の雨上がりよりは明るい。絞ってあるので、暗めに撮れているが、雰囲気の違いはわかる。

 

この写真はともかく、今回は撮影時の-2EVの意味について考えてみた。-2EVは光量にして1/4である。-2EVの露出で撮影することは、ISO100の設定でISO400での最適露出で撮影していることになる。ダイナミックレンジの拡大によって可能になったことであるが、これで明るいレンズを使わなくてもよい一方、気になるのはノイズである。

 

-2EVで光量をさげダイナミックレンジを上げたのであるから、ノイズはISO400で撮った時より、ノイズレベルは増えているはずである。それでは、ISO400で-2EVで撮ったらISO1600の最適露出で撮ったノイズレベルより高くなるはずである。この結果をここにアップしたが、はたしてこれがISO1600で撮った絵とは信じがたいノイズの少なさである。ノイズは確かに増えているが同じ色調の濃淡であり、かえってより自然に見える。それではというので、同じ露出でISO1600に設定して撮影し、D30現像してみたのがこれである。やはりこれがISO1600のD30の絵である。両方とも太陽光WBであるが、D30現像では、全く色調をはずしていることがわかる。

 

新現像法を自慢したいのはさておき、私の使用法ではISO400以上の露出を使用しなければならなくなってしまった訳である。私の使いかたではISO1600以上の感度は必要としないが、ISO100の露出は使用できない。わたしがISO100にこだわってきたのはそのノイズレベルと明るい場所での開放写真であるが、もはやD30のシャッタースピードでは、F1.2はおろかF2.0でも開放を明るい所で使用することは不可能となった。

 

ただ、私が明るいところで開放で撮りたい理由はボケ味よりもむしろ、D30での色再現性の違いであった。最近わかってきたが、今回問題にしている中間調以下の色相のずれはF2.0以上のレンズでは発生しなかったのである。明るいレンズを開放で撮影した絵のスペクトラムを見ると暗い成分がなくなっているのである。このことはガンマ補正の前に彩度増加をすることによって生じる黒レベル方向への色飽和を回避できていたということである。同じレンズでも絞るとシャッタースピードを上げてもスペクトラムが黒方向の伸びて、この色相のズレが発生するのである。

 

現像法の改善により、絞った状態でも色調のズレがなくなったので、今後絞った撮影が可能になったわけで、今後は絞った撮影もできることになり、撮影の幅が広がることを期待できる。

[2002/02/05]

 

このところ天気が良くない。2月の始めといえば、以前は寒い晴れの日がつづいていたと思っていたのに、これも地球温暖化の影響か。もっともサラリーマン商売では週末でもなければ撮影にでかけられない。昨日出かける前に試し撮りした雨上がりの写真を一枚ギャラリーにアップした。

 

写真は例によって-2EVのF2.0の1/1000で撮影でリニア現像後、後処理したものである。この後処理については微調整を試みている。この現像の改善で中間調のWBずれはかなり改善されたのであるが、欠点がない訳ではない。明るくて濃い色調は彩度増加をカンマ補正の後にいれたことにより、色飽和をおこして色調が狂う場合がある。太陽光の元での確認はまだであるが問題ないと思っている。ただ、夜景のネオンサイン等の撮影では確実に問題がおきると考えている。その場合は通常現像すれはよいのであるから気は楽である。

 

ここで改めて考えてみればアマチュアとプロの設計の違いというものを考えさせられる。私は電話設計のプロであるが、カメラに関しては全くのアマチュアである。後処理は自分の撮りたい写真の分野に合わせて設計することができる。しかし製品としては全く外した色になるカメラは出荷できないであろう。誰が撮ってもきれいな写真がとれることを目標に製品は開発され、そのためにもっときれいに撮れるであろう性能を犠牲にすることはやむおえないことである。

 

ただ私のようにもっと改善したいと思う人のためにRAWとリニア現像を残しておいてくれたことは設計者に感謝したい。D30も生産終了し、新機種のうわさもささやかれるこの頃であるが、マニュアル撮影とリニア現像を手に入れたことにより、センサーサイズの増加など基本性能の改善がなければ買い替えということもないと思っている。

[2002/02/03]

 

今日はせっかくの週末なのに雨である。新しい現像法を開発したのに早く明るい場所での撮影を-2EVで撮影してみたかったのにあいにくである。雨の近所を撮影して、改善されていることは確認できたが、ギャラリーにアップできるほどの作品は撮れない。

 

そこで昨年の撮影会で露出がアンダーで、当時はどうしようもなかった写真を現像しなおしてギャラリーにアップした。太陽光WBでの現像である。太陽光の白さを失わず、暖かな電灯光がうまく同時に表現されて、すばらしいできである。

 

今回の現像方法ではWBの設定はハイライトの白のみの設定であるが、数ある色温度設定のなかで、太陽光WBの使用のみでいけそうである。雨のなかでは、色温度が高く全体に青みががってくるが、これは人間の目でみたのと同じである。くもりWBにすれば、そらが白くなり、色調も豊かになった気がするが、色調に自然さを欠く描写を感じる。しばらくは太陽光現像に統一して現像したい。

 

銀塩にもディライトとタングステンのフィルムが存在する様であるが、室内撮影では光源の色温度を調整することにより、タングステンフィルムはほとんど使用する必要がない様である。光が作れない場合には電灯WBの使用も考えなければいけないと思うが、今後の課題であろう。ダイナミックレンジを広げることにより、WBに関しても露出に関しても今までこの狂いを補正するためにレタッチを行っていたことが、その違いが雰囲気を出す効果として使用できるようになったことはすばらしい進歩である。

[2002/02/02]

 

現像方法の改善については、ほぼ最終を迎えた。成果はダイナミックレンジの拡大と中間調のホワイトバランスの改善である。ただ通常に撮られた絵はこの方法では全体に明るすぎる。暗めの絵と濃い色は捨てがたいと思っていたが、1Dの横筋ノイズ対応ファームが公開され、ダイナミックレンジ縮小には+EVで撮影せよとのコメントがついていた。このコメントは私の検討にさらなるヒントを与えてくれた。

 

そうだ、ダイナミックレンジを上げたら-EVして撮影するのだ。これによって黒だけでなく、白レベルの諧調感を増加できる。過去の写真をいじくりまわすことはこの辺にして、露出を変えて撮影する必要がある。しかしこの週末は天気が良くない。室内で験し撮りして、どの程度露出を絞れるか試してみた結果、-2EVという結論を得た。

 

-2EVとはすごい数字である。リニア表現で1/4、dB表現で-12dBである。前回購入した135mm F2Lのレンズで室内で1/60のスピードどんどんシャッターが切れる。験し撮りの一部をギャラリーにアップした。驚いたことに蛍光灯である室内でも太陽光WBから修正の必要を感じないのである。中間調のWBがすなおになったためであろう。

 

さらに今回はうれしいことにマニュアル露出の設定のしかたもおぼろげながら、わかってきた。AEでは同じ明るさの室内でも被写体によって、値がかわる。これでは、実際の雰囲気と異なった写真ができてしまう。平均的なフレームで露出をきめたら、露出を変えないことである。ダイナミックレンジが広くなったことで、このような方法が可能になった。

[2002/01/31]

 

RAWからのリニア現像の検討も大詰めを迎え、それなりの成果をあげられそうである。先日までの検討では、色飽和により、色相が狂ってしまうという検討の経過報告をしたが、トーンカーブ上立っている部分ほど彩度が高いため、ガンマカーブ補正後に彩度を上げると暗部の彩度が飽和しやすい。

 

そこで、彩度増加をトーンカーブの前にいれてみた。これはそれなりの効果があり、先日の撮影会のヌード(ガンマカーブのあとに彩度増加)を彩度増加の後にカンマカーブをいれたものとを比較すると暗部の色調が抑えられ、より自然な絵となっている。ただ多くの絵をこれで試すと、明るい部分の色が飽和して、色相が狂っているのも見受けられる。

 

結局いろいろ検討した結果カンマ補正カーブを何段階かに分けて調整し彩度増加もその間に何度かはさめば、全ての絵に対して色飽和をさせずに彩度を増加できるという結論に達した。実際にはリニア現像の後、半分のガンマカーブをかけ、半分の彩度増加を行い、さらに半分のガンマカーブをかけ、半分の彩度増加を行う程度で処理することにした。これによって得た上記の絵は明部から暗部への移りかわりが滑らかで、より自然な絵に仕上がっている。

 

色調の再現のためには各色ごとの色相を調整しなければならないという考えが一般的であるが、色相をいじると明度の違いによって色相が変化するという問題があり、正確な色再現の為に色相を調整する理由も必要性もないというのが私の持論である。

 

最後に逆光下における一枚のD30現像と今回の方法による現像の絵をリンクしておいた。この絵を比較すれば、ダイナミックレンジの広さはさることながら、D30の中間色は見るに耐えない色調であることがわかる。これではデジタルカメラの絵がいかにお粗末であるかという批判を甘んじて受けざるを得ないし、銀塩フイルムでの絵に及ばないことになってしまう。今回の現像方法により、デジタルの絵ははるかに改善できるし、D30の本来の性能もひきだすことができる。今回の結果には、大いに満足している。

[2002/01/29]

 

先日はレンズの購入もしたが、その前にみなとみらいで現像パラメータ検証用の撮影をした。今回は絞りをAVモードにしての撮影、様々な状況で撮影し、あらかじめ決めたパラメータで現像し、その外は一切調整を加えないという方法を試みた。結果まあまあという絵もあったが、全体的にコントラストが弱く、色が飽和している点では正しい色、特に赤がオレンジにかたよっている気がする。

 

そこで今回は、カンマ補正トーンカーブ調整のあと、コントラスト調整用トーンカーブをいれることにした。このトーンカーブはコントラスト感を出すために白と黒の部分をやや寝かせるS字補正の特性としたので、中央部はやや立ってくるので、その後の彩度調整のレベルを弱くできる。最終的に現時点の絵を一枚ギャラリーにアップした。D30現像の絵もここにアップしたがこれに比べて絵がすっきりしてきた。D30現像の絵は色が濃いのでレベル補正の中間値をあわせれば同じじゃないのという向きにはあわせたものをここにアップしたので比べてほしい。D30現像の絵にあるクスミ感が消えていることがわかる。一旦D30現像したものは、中間調のWBの調整だけではこのレベルにあわせるのがいかに困難かはやってみればわかるであろう。

 

コントラスト用トーンカーブの調整により、暗い部分と特性が寝てしまったので、ダイナミックレンジ48dBのカーブにも再度挑戦してみたいとも考えている。また赤色飽和時の色ずれであるが、D30ではピンク方向にずれたものが今回はオレンジ方向にずれている。これは彩度調整の原理を考えればRのみ飽和したとき、同時にあるGB成分の量によりどちらにずれるかは、考えてみれば理解できる気がする。

 

いずれにしても彩度調整の段階で色飽和を起こさないようにすることが重要である。しかし、共通の処理を使用するとなればちょうどいい値を設定することも難しい。sRGB色空間の使用から、AdobeRGB空間の使用と変換を利用することも効果があるかもしれない。いろいろ試すことが多くて時間がかかるが、いましばらくは最善の現像法をさぐりたい。

[2002/01/27]

 

トーンカーブへの挑戦はまだまだ続くようだ。レンジ48dBのカーブはD30のノイズレベルと諧調12ビットには多少無理があるようだ。調整は42dBのカーブに絞ってさらに検討中である。

 

ネットでのD30と1Dの写真を比較してみると、D30の絵は色鮮やかではあるが、やはりダイナミックレンジ(ラチチュード)が不足している。それに比べて1Dの色調には優位性」がある。本質的な違いはわずかな解像度とノイズ特性にあるが、D30でも1Dの表現に劣る理由はない。

 

今回改善を試みた点は0付近のカーブ特性と16ビット空間における0.5ピクセルボカシの順番である。詳細はD30のページ「Photoshopとレタッチ」の項目へということで修正し始めたが、まだまだ検討することが多いようで、よりたくさんのRAWファイルを現像して試す必要があり、いまのところ修正を見送っている。

 

現時点での検討レベルということで、タイの白い花をギャラリーに掲載しておいた。だんだん画質を追求していくとレンズの癖が見えてくる。この絵では白い花びらのまわりにフレアが出ている。EF85mmF1.2Lの特性でポートレートではあまり醜くはないが、白い花の写真ではクリアさを失う結果になってしまう様だ。

 

本日はレンズをもう一本購入してしまった。EF135mmF2.0Lである。このレンズの選定理由は上に述べた理由のみではないがマクロレンズがほしかったこともある。EF180/ F3.5Lの購入も考えていたが、ちょっと暗いこともあり、ポートレート用に少し長いレンズもほしかった。このレンズはマクロではないが85mmと最短距離が同じ程度なので倍率が上げられる。70-200mmも持っているが重すぎるので出番がへる事になるであろう。このレンズのレポートも暫時していきたい。

[2002/01/25]

 

トーンカーブの理論曲線への当てはめに関する検討の続編である。この種の補正ではガンマということばがよく使われるので、ガンマ関数というものをExelで調べて計算してみた。結果ほぼLog曲線と同等であるが、明るい点で若干のズレがあり、ガンマ関数のほうが白が横に寝ている分明るく表現される。Excelのアッドオン関数の計算式ではダイナミックレンジ48dBの場合 =-GAMMALN(A/256)*46+255 で計算できる。

 

ちょっとギャラリーが暗い色調になってきたので、ヌードをガンマ48dBの写真に変更しタイの花を追加した。この3枚については48dB現像後彩度調整を加えさらに露出のズレをレベル補正で若干修正し、0.5ぼかし1.0 100%のシャープネスを加えてある。

 

タイの花の現像例として、ここにD30現像、ガンマ42dB、ガンマ48dBの現像サンプルを載せてある。D30現像の絵であるが、これはRAWから太陽光WB、シャープネス弱、コントラスト弱、色の濃さ標準で現像したものであるが、明らかに色飽和をおこしている。さらに赤の色調は明らかにマゼンタよりである。これはWBが悪いわけではない。複雑なRGBごとのトーンカーブの違い、RGBごとの色相・彩度の設定の結果であろう。以前はこの色調(特に緑)のあざやかさにひかれたものであるが、この色調にわかれを告げる時期が来たようである。

 

ダイナミックレンジを広げたことによってノイズが目立つ様になったことは以前にも述べたが、問題は他にもあるようである。それは暗部の諧調の不足である。ガンマ特性によって黒付近では1ビットの変化が大きな出力変化になることで、12ビットの諧調では暗部では滑らかな変化が得られない気がする。RAWをリニアに転送するのではなく、ガンマを含んだ転送なら、もうすこし良い結果が得られるのにと考えるがD30ではリニア転送になっているのでしかたがない。Photoshopの16ビット色空間で0.5ぼかしをかけるとノイズや諧調に関して若干の改善が得られる。

 

しかし、まだ現像後に好みの色調にするためにPhotoshopのレベル補正で黒、白、中間調(ガンマ)の補正が必要な場合がある。これは露出の設定ミスを現像後の処理で修正するという行為である。良し悪しはともかくとして、銀塩リバーサルの世界ではできないことである。撮るときの緊張感はフィルムカメラを使う場合のほうかはるかに高いし、これが銀塩写真の醍醐味のひとつであるのであろう。

[2002/01/23]

 

画質が改善されたといささか結論めいたことを書いてしまったが、トーンカーブの設定は何枚か現像してよさそうなところにしたので、いささか技術者としては理論性に欠ける。そこで、基本に立ち返って、なぜトーンカーブ補正が必要なのかというところから考えなおしてみた。

 

そもそも人間の感覚は音でも光でも外界の広いダイナミックレンジに対応するためにその感じかたは対数曲線的なカーブを持つといわれる。そこでPhotoshopのトーンカーブのレンジ0-255の範囲に対数曲線を当てはめてみた。この方法で白バックの写真を生成したのがこれである。

 

この絵をどう評価するであろう。一目見たとき、コントラストが低く色が薄いわりにはノイズの多い絵だと感じた。しかし、じっくり見ると、そのすばらしさに気づく。なんという髪の毛のハイライト部の質感であろうか。これはデジタルカメラの写真ではない。銀塩写真だったらこんな風に写るのであろうか。ポジの絵というより、印刷された写真はこんな風だったような気がする。わたしにとっては目から鱗である。色ノイズを消すためグレースケール(白黒)にしてみると、以前の絵とは比較にならないほどの諧調感である。

 

このトーンカーブは対数曲線・Y=Log(X/256)x106+255の式からトーンカーブを設定してある。この式ではXが1のときYが0、255の時255になる。ダイナミックレンジは1から255ということで約48dBという計算である。

 

しかし、このトーンカーブではISO400のものではノイズが大きすぎ、暗部の色がつきすぎる傾向がある。ISO400の場合はY=Log(X/256)x121+255のカーブを使用したほうがよいようである。この場合X=2でY=0となるので、ダイナミックレンジは42dBとなり、役半分になってしまう。同じ写真を調整したのがこれである。これは前回のトーンカーブとほとんど同じ感じである。D30のデフォルトのダイナミックレンジはさらにこれの半分程度であると想像できる。

 

今回の設定は落ち着いたらD30のページPhotoshopとレタッチの項目を更新したいと思うが、諧調性の高い絵を作るにはいかにノイズ特性が重要であるかを認識させられた。諧調感を高めると、すぐに色飽和するため彩度を上げられない。色濃い写真をこのむなら、ダイナミックレンジを狭くすることである。これによってノイズも目立たなくなるが、レンジの広い絵は色濃く見えなくとも美しい。写真家が白黒写真を好むのもこの諧調感のすばらしさにひかる為ではなかろうか。

[2002/01/21]

 

撮影会の写真とリニア現像に関してもう一言。ギャラリー上の黒バックの写真をD30パラメータで現像したものをここにアップした。黒バックのものは白バックがISO100であるのに対しISO400で撮影した。このせいか、多少ノイズ感がある。モデルの背中と黒バックとの境界線について、リニア現像のものは判別できるが、D30現像のものはカンマを上げても判別できない。ダイナミックレンジは確実に向上している。もっと注目してほしいのは背中の暗部におけるノイズである。リニア現像では目立たないがD30現像では色のついたノイズが目立っており、ガンマを上げるとなおさらである。

 

さて、タイでの写真のネットプリントが届いた。大量の注文であったが、上がりは上々である。一枚ごとにディスプレーと比較したわけではないが、すべてディスプレーに表示される色調とあっている。以前は一目で違うと感じていたので、今回の結果には満足である。

 

レベルによる色相の乱れのないリニア現像がよかったのかなどと考え、今度はPM-900Cでのプリントにトライした。ただこれはうまくいかない。sRGBではマゼンタに偏っているし、ICMだと明るい部分にイエローがのってよくなるのであるが、暗い部分はマゼンタが依然強い。人肌を印刷するとマゼンタとイエローの分離により、まだらになってしまう。なによりもインクが乾いて色が落ち着くまで時間がかかりすぎである。この結果は以前にも書いたとおりであり、紙を改善するか、インクドットを小さくするか、顔料インクを使うか等の方法しかないと思っている。キャノンのプリンタはどうかまだ試していないが、PM-900Cでは独自のプロファイル作成は無駄な努力になるのが目に見えている。エプソンも与えられたハードできれいに見せるための努力をソフト面で行っている様だが、やはり本質の性能が追いついていないのが現状であろう。

 

ここで、デジタルカメラでの基本性能を考えなおして見ることにした。私はディジタルカメラは初期の段階から何度も買い換えてきた経験がある。思い起こせば画素数が上がるごとにその画質に期待して、何度も買い換えたのに5年の間にちっとも画質がよくなったと思えないのである。解像度増加のために素子は小さくなりノイズ感は増す一方である。そんなときにD30の入手はまさに私にとって革命的な出来事であったといえる。大型CCD(CMOS)の採用によって、本質的性能の改善がはかれた為である。

 

しかしキャノンは他の普及型のカメラに比べて美しい絵が撮れるということにこだわった様である。実際D30現像と独自トーンカーブの現像の絵を並べてみてみると、ほとんどの絵がD30現像の方がすばらしく感じるのである。ついついD30現像に近くなるように色調を調整したくなる誘惑にかられる。しかし、じっくりと時間をかけてみるにつれリニア現像の絵がより自然で素直な絵であることに気づくのである。キャノンもそこに気づいているのであろう。1Dではトーンカーブをユーザーに開放しているのもその気持ちがよくわかる。

 

もうレンズ交換式ディジタルカメラは絵作りで勝負する時代は超えたと思っている。値段や最新型が価値をきめるのではなく、自分の使用目的に合うものを選ぶ時代になってきていると思う。

[2002/01/19]

 

今日は2ヶ月ぶりのスタジオ撮影ということで六本木まで出かけてきた。スタジオ撮影は2度目であるが、ヌードは初めてである。帰宅後早速現像して2枚ほどギャラリーに限定的にアップした。

 

スタジオでの撮影は光の取り方という面で非常に参考になるし、面白い。照明については、写真家の大先生が指示してセットアップしてくれるのだが、今回はサイドから結構強い光をあてている。この方法だとモデルの体の線を浮き上がらせて、きれいな写真がとれる。ただ正面から撮る必要があり、光源側から撮ろうものなら、顔だけ真っ白になってしまうという失敗も実感してしまった。

 

黒バック、白バックの状況つくりは露出設定に対する練習であり、マニュアル露出にしないとだめで、Autoでは後で取り返しがつかなくなる。デジカメでは撮影後のスペクトラムチェックができるがこれはバックによっての感覚が異なるので、現像後でないとどうすればよかったというような修正ができない様である。場慣れすれば、感覚がつかめるようにはなると思う。

 

これまでどうり、EF85mmF1.2Lを多用したが、開放ではやはり、ピントが薄すぎてピンボケの連続であった。これも帰ってきて現像してみないとわからない。学んだことはスタジオ撮影では、ISO値を上げても2.0程度までは絞ったほうが良いということである。現像方法の改善により、絞りによる変化がなくなったので、絞って使うことも覚えなければならない。大先生の言うようにISO値400というのは、スタジオ撮影には常識のようである。

 

今回の撮影会で、ヌード写真こそ、露出の適正さ、ピントの厳しさ、そしてフィルムにはダイナミックレンジを要求されるという厳しい条件が要求されることが実感させられた。

 

ギャラリーの上の二枚はリニア現像後の独自トーンカーブと彩度調整による、現像であるが、上から3枚目は2枚目をD30のデフォルト現像(太陽光)である。違いはガンマだけではない、D30デフォルトでは明るさにより、色相が変化しており、影になった顔と胸の色調は明らかに異なっている。

 

私のトーンカーブは何も複雑なことはなく、RGB共通であり、彩度調整もRGB共通で、色相はいじっていない。なぜメーカー設定の調整は複雑なことになっているのであろうか。カラーチャートによるテストはしたことはないが、単純なトーンカーブであうはずである。

[2002/01/17]

 

昨夜はACCAネットワークが不調でADSL導入以来始めて、どこをアクセスしてもまともな速度でアクセス不能であった。会社の昼休みのアクセスと同じ程度になった。なんらかの不具合があったと思うが、障害情報は出ていない。今日になって回復したので一安心であるが、誰に苦情をいっていいものやら。

 

それはさておきタイの写真の整理の仕上げとして大量のプリントアウトをしなければならない。写真をKOIに送らなければならない。今回はネットプリントをdigitalplazaで試して見ることにした。ここは帰国後、数枚の試験発注してみたが、画質はそこそこであった。A4サイズは上下に余白がはいるので、Aサイズの縦横比にトリミングしてからださなければならないようだ。なによりも良い点はLサイズが40円、A4が250円と、A4が比較的安いことでこの程度なら自分でプリントせずに出してみようかなという気分になる。結局アップロードに時間をかけLサイズ170枚A4サイズ66枚で約23,000円にもなってしまったが注文した。ついたらまた結果を報告することとする。

 

今週末は久々にスタジオ撮影の予定なので、タイでの撮影の反省を自分なりにまとめておかなければならない。じぶんなりにフルマニュアル撮影ということである程度の成果を収めたとは思うが、やはり刻々と状況がかわる中での撮影はなかなか忙しい。レンズ交換はしかたがないとして、露出をあわせて、ピントを合わせてと手間取っていると相手を待たせることになり、気がひける。EF85/F1.2Lでの撮影はピントが薄すぎる。M型にスクリーン交換したことで、時間をかければヒントは会うのであるが急いだ結果、ピンボケの続出である。時間をかけたものは相手があきれて、そっぽを向いているという状況である。

 

この反省から、こういう状況ではAvモードをもう少し使ってみようと思うが、ピントあわせに関してはもう少し練習が必要である。どうも私の年老いた目では、焦点の変化についていくのが時間がかかる様である。中央部で視度補正をあわせているが周辺では視点からスクリーンまでの距離が違うため目のほうが焦点をあわせる必要がある。若い目であれば問題ないのであろうが、この辺が私にはちょっとつらい。とりあえず中央付近でピントをあわせるなどの対応が必要かもしれない。

 

今週末のスタジオ撮影などではもう少し時間が取れるので楽になると期待しているがなかなか写真修行もたいへんである。またスタジオ撮影では露出はマニュアルであわせなければならないが、状況の変化は少ないのでそれほど頻繁にあわせる必要はないであろう。どんな状況でも最適な写真を撮れるようになるにはまだまだ修行がたりない。

[2002/01/14]

 

かなりの時間を費やしてしまったが、やっとタイでの写真をD30のページにアップした。「バンコク in 2002」「チェンマイ in 2002」「KOI in Thailand」「花 in Thailand」の4項目である。これだけ大量にアップしても、さすか有料サーバーまだまだ余裕である。

 

しかし改めて思うことはRAWからのリニア現像によってすばらしい結果を得られたことである。これまでEF85mmF1.2Lの絵にひかれてカンマを落とした絵つくりをしていたのであるが、この考えは間違っていたことがはっきりとしてきた。直線性を改善し、色飽和を排除することによってこれだけダイナミックレンジの広い絵が得られるとは考えてもいなかった。ポートレート撮影やマクロ撮影の絵をみてもらえは一目瞭然である。

 

これまでD30で気になっていた、絞りによる色調の変化は全くなくなった。さらに不思議なことにD30の絵の眠さもシャープネスをかけなくとも感じることはない。輪郭の不自然なギザギザはもう感じられないし、諧調の飛んだピクセルも現れなくなった。キャノンの現像パラメータを排除したせいであろう。ダイナミックレンジを上げる調整となったためノイズは増えているが、すなおになり銀塩の粒状感に近くなった気がする。

 

現段階での諧調表現のすばらしさはEOS 1Dの画質を超えていると感じる。特にダイナミックレンジに関しては、1Dの横縞ノイズが解決しないかぎり、ここまでの諧調表現を持つ調整は不可能であるう。

 

レタッチ試行錯誤から一年、かねてからのテーマであった空気感も写真の中に写しこむ可能になってきた気がする。景色の撮影ではそれほど感じられなかったが、ポートレート等の撮影では確かに空気が感じられるようになっている。

[2002/01/12]

 

やっと400枚のレタッチから、なんとか共通に使用できるトーンカーブを作成することができたと思う。露出の違いにより、さらに補正が必要であるが、レベル補正で再修正可能なレベルである。EOS 1Dの色調比較から思い立ったD30のRAW画像からのリニア現像であるが、その効果は絶大であったと思う。色々な面でレタッチ後の色調はD30で撮られた絵とは思えないほどの仕上がりを得ることができた。明日にはD30のページにタイの写真を整理してアップしたいが、とりあえずギャラリーの上二枚もこの方法によるものに入れ替えた。

 

トーンカーブの設定はD30のものより、黒の伸張を立て白の圧縮を多く(寝かせて)ある。この設定により確かに諧調感は増している。このときRGB各色は同じトーンカーブを使用している。さらに彩度を加えている。通説では各色ごとに彩度を調整するらしいが、私はRGB共通の彩度を使用している。彩度設定はグレースケールに影響を与えることはないが、各色ごとの彩度設定はグレースケールに影響を与えると考えたためである。

 

この方法によるレタッチで改善できた点は色々あるが、まず第一に赤の色調の変化である。好き嫌いはあるとおもうが、D30の赤はピンクにかたよっていた。真紅の花の色の表現がより性格になったと思う。そのかわり、空の青はあまり、あざやかではなくなった気がする。グレースケールを変化させない様に直線性を重視し、色飽和も起こさないようにコントラストを控えめにしたので、鮮やかさ(ドギツサ)は控えめとなったが色調は明るくなり、やわらかくなった。

 

特筆すべきは、暗部の色調にかたよりがなく、影の中でも同じ色調を保つことが可能となった。特に暗部のノイズであるが、いままでグレースケールがばらばらであった為か、ノイズに色がついていたのであるが、ノイズの量は同じでもここでは同系色のノイズあるいはグレースケールのノイズとなり、銀塩の粒状感に近づいてきたと思えるし、ノイズが減少した感覚を与える。

 

これで撮影時の自動の処理を排除し、キャノンのデフォルトのトーンカーブから逃れることができた。これで自分の腕と感性により絵づくりができるようになったといえるが、同時に自分の作品に言い訳ができなくなり、責任をもたなければならないようになってきたという事である。

[2002/01/10]

 

ここ2-3日は下記にも書いたRAWからのリニア現像とトーンカーブの作成に時間を費やしている。400枚中やっと80枚程度まで進んだがなんとか最適なトーンカーブが作れそうである。

 

この時点での感想は、D30の現像パラメータはかなりいじられている感じがする。RGB同一のトーンカーブ設定と彩度設定の色調はかなり自然な仕上がりが得られる。D30の派手さはなり、特に空の濃い青は失われてしまった。ただこれが本当のそらの色かもしれない。しかし影の部分の色調はいままで不自然なものだったが太陽のあたった部分の色調が暗くなっただけで、本来の色を失うことがなくなった。明るい部分の色調もかなり違ったものになっている。これでアンダーの写真もかなり救うことができる。

 

タイでの写真のD30のページへのアップは、おかげでだいぶ後になってしまうかもしれない。

 

ところで、D30が販売中止になるらしい、後継機種が出るであろうが、私はCMOSのサイズが大きくならない限り、買い替えはしないと思う。これはリニア現像でトーンカーブの設定が可能になった為、同じサイズのCMOSでは解像度を上げてもノイズが増えることが予測され、これ以上の画質の向上は望めないからである。AF特性も不満があったがスクリーンの入れ替えにより、完全マニュアル撮影が可能になったため、フォーカス点の指定の面倒なAFは使う必要がなくなった。もう少しの間はレンズにお金をつぎ込むことことにしようと考えている。

[2002/01/08]

 

またしてもD30技術論にはまってしまった。今回は昨日も書いた様にD30でRAW撮影したものを諧調性を向上して現像する試みである。

 

まずD30のデフォルトでの現像特性であるが、これまでレタッチを繰り返した経験からいって、Blueチャンネルの特性が他のチャンネルに比べて特徴のあるトーンカーブ特性を持っていることが推察できる。WBを固定として(例えば太陽光)現像した場合、白レベルはほぼ合っているので、白から黒までのカーブが異なっている。特に黒レベルに関しては絞って撮影した場合ほとんどのBチャンネルがつぶれているので、ある黒レベルまでの信号を0としていることがわかる。なぜこの様な特性になっているのかは疑問であるが、想像するにBチャンネルのノイズ低減なのか、青空をきれいに見せるためであると思われる。

 

しかしこの為に絞った写真を撮ると色調が赤みを帯びてくる。ただ不思議なことに85/ 1.2Lのレンズを開放で使用するとBチャンネルのつぶれが発生しないのである。このことが私を虜にし、このレンズのみがすばらしい色調を再現してくれると思わせてしまった経緯がある。

 

D30の現像において、このキャノン独自のトーンカーブから逃れるにはリニア現像後、フォトショップのトーンカーブで独自のトーンカーブを設定する必要があるが、この操作はかなり面倒な操作である。Pen4 1.7Gの私のマシンではPCに置いたRAWファイルを偽色補正つきで、15秒ほどで仕上げるがそれよりもさらに処理の為に多くの時間を費やす必要がありそうだ。最終的にはアクション化すればさほどの時間はかからないと思うが、平均的な処理をすべての絵に適用できるかどうかはこれから何百枚もの写真を現像して検討しなければならない。せっかく時間をかけて現像した400枚のタイの写真であるが、さらに時間をかけて新しい現像方法に挑戦してみたい。

 

昨日数枚の写真をリニア現像を試みた結果では、RGB同一のパラメータで処理しただけであるが、かなり諧調感が改善された気がする。特にD30の特徴ともいえる日陰の青かぶりは純粋な黒になっている。絵にしまりがでてきた気がする。また遠景の白い花がいままで黄色になっていたのであるが、ちゃんと白い色をしている。リニア現像のトーンカーブ補正だけでは色が薄いので彩度調整も行っているが、直線性がとれているためか、絵のすべての部分を色濃くすることができない。いままでのD30のベタっとした色のりとは異なった仕上がりである。

 

ギャラリーの2番目の絵をこの方法で現像したものに置き換えた。ただ比較するものはあえて置かないので、一枚の絵として評価してほしい。D30もまだまだ研究材料としての興味を十分保持している。

[2002/01/07]

 

タイでの写真の整理もまだつかぬまま、他のBBSを巡回すると世の中はEOS 1Dの横縞ノイズで盛り上がっている様である。私の見る限り、電気系回路の信号線が電源変動や他の信号線のノイズを拾っている様である。これはソフトやファームの変更では軽減できても、なくすことはできない。プリント板のパターンや部品の配置を変えて基板を作り直すしか手がないのがこの手の問題の解決策である。

 

ところで、この問題はさておき、1Dの画質がD30の画質よりすぐれているのは実感するところであるが、1DとD30の本質的な違いはわずかな解像度とノイズの減少効果だけであるが、後処理の違いにより、ラチチュードの広い自然な絵という評価になっている様でる。あるサイトの評価ではISO100ではD30の方がノイズが少ないがISO200以上では1Dや他のCCDカメラの方が少ないノイズ特性を有する様な評価がなされていた。

 

通常ノイズは明るい部分であろうと暗い部分であろうと同じレベルで表れる。これが暗い部分に目立つのは白圧縮、黒伸長のいわゆるガンマ特性による効果である。またISO値の設定を上げることは、CCD(CMOS)の暗い部分の一部を拡大して使用することになるためノイズも目立ってくる。最低感度で使用することがラチチュードを広くとる意味で重要であり、さらに階調表現を広くとるためには暗い部分の直線性が重要である。

 

CCD(CMOS)はリニア素子であるので元々直線的ではあるがその後の増幅度をファームでレベルごとに変えているため(いわゆるトーンカーブ調整)ノイズの出方とラチチュードの兼ね合いでカメラごとに異なってくる。黒を伸長すればノイズが目立ってくるし、圧縮すれば階調感の乏しい絵となるがノイズは目立たない。D30にしても1Dにしてもこの黒レベルでのノイズは十分な階調感を再現するには不足していると思われるが、この点については1素子のサイズが大きい1Dのほうが若干有利であり、階調感のある設定が行える。

 

特にラチチュードの広さを要求されるのは逆光ぎみのコントラストの強い絵であり、影の部分を伸長することにより救うことは可能であるが、ノイズが浮き上がってきたり、色が消えてしまったりして忠実な色再現ができなくなっている。これは暗い部分の直線性の問題が影響していると思われるが、暗部をノイズ優先で調整するか階調性優先で調整するかにかかってくることであろう。つまりノイズが少なければ階調性の優れた絵を作ることができる。

 

長々と理屈を述べてしまったが、つまりノイズの低減の為(実際は各素子のバラツキを抑える)には現行技術では、素子サイズを大きくするしか方法がなく、解像度をキープするにはCCD(CMOS)のサイズを大きくするしかない。幸い35mmフルサイズのものは出現していない。フルサイズのカメラが出るまでもう少し静観している理由のひとつである。

 

同時にこのことはトーンカーブの調整で多少ノイズが増えたとしてもD30の階調性は改善できることを期待させる。RAWをリニア現像する方法を今後検討してみたい。

[2002/01/06]

 

今朝タイから帰国した。2002年最初の書き込みである。タイはバンコクとチェンマイへの約1週間の旅であった。とりあえずギャラリーに3枚ほどアップした。

 

今回はノートPC(レキサ160Mx4)、充電器(バッテリ2個)を持参しての旅だったので撮影枚数を気にせずの撮影だったので、一日約100枚程度の撮影だった。全てRAWでの撮影なので、ホテルに帰ってからの現像、エアポートラウンジ、飛行機の中などかなりの時間を現像に費やしてしまい、おかげで彼女の機嫌を損ねてしまった。

 

今回持参したレンズはEF85/F1.2LとEF17-35/2.8Lの2本だったが、おおむね満足のいく画角での撮影が可能であった。以前は17-35はおもしろくないレンズだとしてあまり使用しなかったが、スクリーンを交換してからのMF撮影では面白い様にピントが合い、広角、標準域の画角の興味を持たせてくれた。

 

撮影した結果は今週中に時間を見てD30のページにアップしたいと思うが400枚もの写真から選ぶのも一仕事である。なるべく多くの写真をアップしたい。広角、マクロ、観劇、スナップ、ポートレート等々今回は実に様々なケースでの撮影であり、失敗もあり、写真撮影に関して、技術的にも、芸術的にも実に多くのことを学んだ気がする。このことも暫時アップしたい。夜行の帰国だったので、いまは眠い。とりあえずの報告まで。

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