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(ARC5 2010-2016)

[2016/10/28]

 

このサイトのテーマは基本的にカメラ・写真そして現像法であるが、このところ個人的に忙しく、写真を撮りに出かけていない。カメラとしての今週の話題は手持ちの古いカメラと使っていないレンズを出張買取してもらったことである。カメラは5D2とD800、レンズはキヤノンのLレンズ数本とニコンレンズ数本であるが、60万ほどになった。買取価格は平均して、1/4程度であるので、200万から300万をつぎ込んでいたことになる。カメラの話題はその程度なので、最近購入したiPhone7plusの話を記録として少し書いておく。

 

iPhone7plusにSuicaとApplePayを設定してみた。Suicaについては、今まで使っていたカードを吸い出して登録した。mobileSuicaも設定して、チャージは今までのMain CardであるDC Visa Jalカードが登録できた。ApplePayに関してはコンビニ用に契約していた、Softbank Cardを登録した。このカードは海外のATMでCashがおろせるということで、昨年のSingapore旅行の前に開始日に契約したものであり、ファミマとガストで便利に使用していたものである。

さて、使い心地であるが、最寄り駅から新橋まで試用してみた。途中でドリンクも買った。ただ背面を上にして使う場合多少時間がかかる様で、新橋駅では赤ランプが点滅したが、ギリギリセーフであった。今度からは背面を下にして試用してみたい。

ファミマとガストに関しては、カードで支払いで特に支障がある訳ではないので、そのままカードを使うことにしている。ただ今まで、現金でしか支払えなかったサンクス(クレジットカードで支払えない訳ではないが面倒)でiD決済してみた。カード読み取りは即時で1秒ほど通信していますとPOS画面に表示され、決済が終了した。

 

オートチャージに関しては、私の性格上後で請求が来るので、手動チャージをすることにしており、Softbank Cardも十分にデポジットを入れて使っている。iPhone7を使って良くなったことは、Suicaのチャージがいつでも自分でできる様になったこと。そして、ファミマ以外のコンビニでも現金なしで、買い物ができる様になったことである。

[2016/10/21]

 

iPhone7plusを予約してからひと月やっと10月15日に入手する事ができた。今回は予約日すぐに予約したのに、これだけ時間がかかったのは初めてである。色がJet Blackで予約時から品薄の噂があったので、仕方ない。

 

さて今回plusのJet Blackに変更したのはそれぞれ理由がある。これまでのアルミ表面処理では腐食(錆)が目立つためである。6sでは半年も経たないうちから表面が地金のアルミ部分が見える様になり、白くポツポツと出てきていた。個体差かもしれないが、錆が見えるのも一般的にも報告されている。やはり金属部分の錆は製品の質を著しく損なう。以前のNokia製品を見限った理由の一つでもある。傷については、仕方がないものであり、アルミという材質から硬さは制限されてしまう。前面にサファイヤグラスの採用も検討された時期もあったが、背面がアルミである以上前面だけ強化するのもあまり意味がないのかもしれない。今回のJet Blackは硬度は期待できないが、腐食に関してはかなり期待している。使用して一週間になるが、今の所傷も腐食も現れていないが、噂通り指紋の付き方は凄まじい。こちらは拭けばいいので、これはこれでまた楽しい。plusにしたのは、この大きさでもシャツの胸ポケットに入ることが分かったためで、VRゴーグルでの使用でも迫力がある。だいぶ大きくなったが、それよりも無印が随分小さかったなと感じる様になった。

 

主題のP3表示に関しては実例で表現する事は無理なので、あくまで主観を文章で表現する事になる。まず同じ写真をsRGBのモニターとiPhone7に表示させて比較してみるとiPhoneの方が抜群に綺麗である。コントラストも彩度も高く色が輝いている。色域が広いとはこういう事であると実感できる。Spyder4でiPhoneを校正(何も説明がないのでsRGBと思われるが)してみると、校正された絵はコントラストと彩度が下がり、sRGBモニターと近い表現になる。sRGBモニターよりも色がスッキリとしていると感じられるが気のせいか?これはなかなか表現が難しい。何れにしても、想像通りの当然の結果であったのは気が抜けるが、今後の現像法の検討にも生かして行けないか考え中である。

[2016/09/12]

 

iPhone7plusを予約してしまった。毎年の事ではあるが、昨年の6sはたいした変更もなくかなりの無駄使いと思っていて、今回も大した更新もないだろうと考え金欠の折、更新しないつもりだった。しかし、蓋を開けてみたらかなりの部分で変更があり、ついつい手が出てしまった。

 

変更内容については、多くの事がWeb上に出回っているので、ここではあえて書かないが、一つはDisplayの広色域化である。iMacではすでに対応済みだったらしいが、P3というAdobeRGB並の広い色域を有しているらしい。Displayのキャリブレーションとかどのぐらい素晴らしい表現ができるのかなど私の研究テーマにとって非常に興味深い。Displayの色域というのは、同じDisplayを使う限り味わう事のできないものであり、表現は主観的なものしか報告できないと思うが、より具体的なレポートをしたいと思っている。

 

今回はplusのJetBlackを発注したので、発売日(16日)には入手できないと思うが、入手次第報告したい。

[2016/08/31]

 

ヌード撮影会の画像を追加してしまった。やはり女性のヌードは写真として美しい。あまりヌードの絵はアップしない方針だったがやむおえない。現像色温度は5400°Kとし、多少のトリミングをしてある。

MUSEによるページの更新もだいぶ進行して、ヘッダータイトルの固定やGoogleMapの追加など、だいぶページとして、見栄えが良くなってきたと思う。最近はスマホ用ページの対応も同時に行えるので、これも試してみたが、こちらの方はあまりメリットを感じない。iPhoneなどでは画面を縦にしたり横にしたりして幅を変化させる事ができるため、参照時に変化させると、思いがけない事が起こる様で、対応が思う様にならない。同じ画面を固定幅でスマホに表示させても拡大縮小が自由なので、スマホ用画面を特別に用意する理由もあまり見当たらないので、この辺は断念した。

 

これらの検討をしていく上でやはりhtml言語は私にはあっていないと思える様になった。htmlはどう書いても位置を適当に配置してくれる様で、多少のバグがあっても破綻する事はない。同時にブラウザーの動作も物によって異なったりして、どちらがいけないのかはっきりしない。やはり、絶対的な位置配置を行うMUSEはこのあたりにおいても評価できるソフトであると思う。

撮影会atロアビル六本木by AF-S VR 105mmF2.8G IF-ED F:3.0 S:1/160 ISO64-3EV

[2016/08/25]

 

前回はヌード撮影会の画像を追加したが、ロアビル10Fの会議室から六本木の街を撮影した絵をアップしている。通常ビルの窓ガラスは減光用に青や緑のフィルターが貼っているが、このため太陽光といえど色温度のバランスが違っている。このため色温度調整を6000°Kとしている。それでも絵が濃いような気がする。

 

さてMUSEでのWeb作成の方であるが、今回を持ってほぼアーカイブも含めて、完成と言える。ソフト自体使い安く、我々がホームページを作成するには最適なものであると言える。評判に関しては概ね良好であるが、やはり誇り高きWeb Designerには評判が良くないようである。本来、Web Pageを作成するのにhtmlやCGI、Javaを知らなければならないのは、Desk Top Publishingのユーザーが如何なるソフト言語を知る必要がないことを考えれば、おかしな事だと言える。Web Pageの良さは如何にhtmlコードが素晴らしいかではなく、如何に見た目が良く使いやすいかであると思う。その意味でMUSEの細かな位置調整の素晴らしさを評価したい。

From ロアビル10F at 六本木 by AF-S VR 58mmF1.4G F:2.8 S:1/4000 ISO64-3EV

[2016/08/22]

 

去る7月2日に行われた、ヌード撮影会の画像を追加した。会議室での撮影で、色温調整に苦労したが、今回はモノクロ現像でのアップである。現像後モノクロ変換をし、トーンカーブをさらにS字補正している。モノクロフィルムの雰囲気が出ていると思う。

MUSEによる、Home Page更新もほぼ終了した。後はアーカイブのページに以前の投稿を追加するのみである。MUSEは簡単であるが、よく考えると一番始めのこのHome PageはAdobe GoLiveというソフトで作成され、これも自由に配置できるソフトであった。ただこのソフトはバグが多く自由が効かない部分もあってhtmlレベルで修正したものである。その後このソフトはサポートを終了し更新をDream Waverに頼っていた。

 

MUSEはよくできたソフトであるが、これまた私が好んで使うDesk Top PublishingのソフトInDesignには及ばない。 これはWeb用に特化されたソフトであるのである程度はしょうがない。

撮影会atロアビル六本木by AF-S VR 105mmF2.8G IF-ED F:2.8 S:1/100 ISO64-3EV

[2016/08/17]

 

写真は古くなってしまったが、5月末横浜イングリッシュガーデンでバラの撮影をした時のものである。季節的にはバラもほぼ終わりで、アップは別の花を撮影したものである。

 

新しくなったページの更新を行っているが、2001年から始まったHOME PAGEのポストをやっとアーカイブページにまとめたところである。古いポストを読み直すと、以前の更新の頻繁さに驚く。1日おきの更新で、時には連日の更新である。当時はそれほど暇だったのかと思えるほどであるが、決して暇ではなく、海外出張で飛び歩いていたことが記されている。

現在のような更新頻度(2ヶ月に一度)とは雲泥の差である。昔は情熱があったし、フォローしてくれる人も多かったようです。

 

今後はページ更新、アーカイブの整理、新しいページの充実などに努力して行きたい。自己満足でも良いと思っている。

横浜Rose Garden by AF-S VR 105mmF2.8G IF-ED F:3.2 S:1/2500 ISO64-3EV

横浜Rose Garden by AF-S VR 105mmF2.8G IF-ED F:3.0 S:1/640 ISO64-3EV

横浜Rose Garden by AF-S VR 105mmF2.8G IF-ED F:2.8 S:1/1600 ISO64-3EV

[2016/08/11]

 

Home Pageを全面的に更新しました。最近はhtmlベースの更新が億劫になって、更新のペースが落ちていたが、今回Adobe MUSEを使って全面的にページを更新してみました。MUSEはAdobe Creative Cloudに加入(月額5,000円程度)しているので、特に出費がなく使うことができた。html言語は私の中では最も苦手な言語で(思い通りの結果とならない)言語から解放され、ただ文字や写真を配置していくだけで、ページが完成するので、Web designにとって画期的なソフトと言える。

 

まだ現在、HOME MAIL BBS(3rd Partyインターフェース)のみであるが、そのうちページを追加していきたいと思っている。

[2016/04/25]

 

例年の石川酒造(福生)での宴会兼撮影会に出席した。先週17日で風の強い荒天であったが、時折太陽が覗く日であった。モデルはsattinさん。現像法はだいぶ変更を重ねだいぶ良くなったと思う。

 

今回は改善点の一つである、色温度設定とグレーバランスについて述べておきたい。前回までは、グレーバランスを取るため太陽光で撮影したグレーカードをトーンカーブのRとBを調整していたのであるが、露出補正をするとずれてくるなど問題が多いのでこの方法をやめることにした。どうも実際の太陽光の色温度は5,300°Kにあり、5000°と言いながらこの方法では5300に合っていたことになる。D800ではPhotoshopにおける色温度表示が信頼できない状態であったがD810では表示が正確であるようなので、グレーバランスも含めて信用することにした。

石川酒造 by AF-S 58mm F1.4G F:2.8 S:1/8000 ISO64-3EV

色温度に関しては、一般的なフィルムの特性である、5000°Kとした。これは実際の太陽光に対して低めであるが、この方が綺麗な表現になる。さすがに色温度設定を変えられない銀塩の選択である。今回はトーンカーブにも大きな変更を加えたが、これは次回に報告する。

石川酒造 by AF-S VR 105mmF2.8G IF-ED F:2.8 S:1/5000 ISO64-3EV

[2016/01/12]

 

半年ぶりの更新になってしまった。今回は新しい300mmF4の絵を3枚ほどアップした。以前のものよりだいぶ小型化したので、持ち運びも楽になり、装着していても軽く手持ちで振り回すのがだいぶ楽になった。MTFも以前のものより良くなった様で解像度とボケ味もまあまあである。やはりこのレンズで撮るなら屋外ポートレート、望遠での人物表現はボケを生かしながら一人の人間分の被写界深度を確保できることが魅力である。

 

もう一つの更新は現像法である。トーンカーブを大幅に変更した。以前のものでは絵が明るくなることは達成されたが、モノクロ化した時に眠い感じとなるため典型的なS字カーブに変更した。これによってモノクロの絵も通用する様になったと思う。トーンカーブの変更により、グレーバランスも若干変更してある。グレーバランスはカメラの直線性を補正するものなので、現像時の露出補正によって、狂いが出てくる現像時+2EV程度に合わせてある。現像パラメーターはD810(c)mun2jp.xmpで公開している。

山下公園 by 300mmF4E PF VR F:4 S:1/6400 ISO64-3EV

山下公園 by 300mmF4E PF VR F:4 S:1/6400 ISO64-3EV

桜木町 by 300mmF4E PF VR F:4 S:1/600 ISO64-3EV

[2015/06/04]

 

先週は二年ぶりにシンガポールを観光してきました。その中からマリナベイサンズ展望台からの絵を3枚アップした。展望台へは今回が初めてだったが、下からの絵とは違ったものになった。ここのプールは宿泊客のみが利用できるが、写真としては若干気がひけるショットではあるが、展望台からがいい角度である。

 

現像パラメーターはグレーバランスに関して若干修正を加えた。グレーバランスはグレーCardにより補正したもので、唯一客観的な設定であるが、それでも露出補正値により値が異なってしまうので、トーンカーブと露出補正値によっって最適値がことなってしまう。今は評価測光-3EVでの撮影に合わせてある。

 

ここしばらく色々とやりたいこともあってカメラから遠ざかっていたが時々はカメラを持ち出したい。新しい300mmF4を注文したので、着いたらまた報告したい。

MBS プール by 24-120mm/F4 (100mm) F:4 S:1/6400 ISO64-3EV

MBS 内側 by 24-120mm/F4 (24mm) F:4 S:1/8000 ISO64-3EV

MBS 外側 by 24-120mm/F4 (35mm) F:4 S:1/5000 ISO64-3EV

[2015/02/30]

 

時間がかかってしまったが、一応トーンカーブの設定に結論がでたので、これを含めて設定ファイル(D810(c)mun2jp.xmp)を公開した。と同時に以前に公開している画像をこの設定で現像しなおしたものをアップした。XMPファイルの取り扱いに関しては説明する必要はないと思うがテキストファイルなので、どうにでもなると思う。私の現像法では、CRWから16bit AdobeRGBで読み込みsRGBへPhotoshop内でプロファイル変換している。また撮影はISO64-3EVの条件に最適化されているが、他の撮影方法でも使用できると思う(他の条件では暗部ノイズとフリンジの出方に影響する)。

 

このXMPにはトーンカーブの他にその他多くの設定がされているが、今回はトーンカーブに関して述べる。PSのCRWには絵の表現を変えるスライドバーが用意されている。これは絵を直感的に操作できるという反面細かな部分の設定が可能ではない。またトーンカーブのみによる設定は非常に微妙であり、実際にはありえない絵が生成することも可能である。過去にも述べているようにダイナミックレンジの広い絵を眠くならずに明るく表現するにはS字型なカーブが有効であるがその設定値は中々難しく、どの絵でも良いという設定が難しかった。今回は銀塩の現像に準じた方法を参考に2点でトーンカーブを作るというのが特徴である。

TCchange by 58mm/F1.4 with UV filter F:1.4 S:1/800 ISO64-3EV

−3EV撮影の関係上2点は左下にありS字には見えないかもしれないが、白のおおきな圧縮により、暗部もかなり良く表現できる。フィルムの表現にかなり近づいたと感じている。実際にコントラストと彩度が強くなるのはこの2点の間の明度レベルとなる。スライドバーによるコントラストと彩度はレベル全体の制御をするのとは異なる。この作用により、一番重要な部分をコントラストと彩度を設定することができる。

 

実際にこのカーブによって生成された絵はよりフィルムに近い表現となり、色を消したモノクロの絵でも十分鑑賞に耐えるモノクロ写真に近い表現となっている。このカーブは風景の絵を使って最適地を模索したものであるが、ポートレートやヌードの絵においても大きな改善を得ることができた。以前アップしたヌードの絵と今回のアップを比べてほしい。これは色調(WBなど)は全く同じでトーンカーブのみの変更になっているが。人肌の表現はだいぶ良くなっている。とくに高解像度カメラで問題視される。毛穴や肌荒れは目立たなくなっている。

[2014/12/10]

 

長らくの更新遅延であったが、現像法の検討に時間を費やしていた。一応トーンカーブの設定について進展が見られたので、 10月末の奥入瀬、十和田湖旅行の絵を3枚ほどアップした。

 

トーンカーブについては、前回まで直線を基本として、明部と暗部を曲げて白飛び、黒つぶれを起こさないようにという方針で行ってきたが、どうしても最明部が不自然となり、白飛びしていなくても白飛び感が拭えなかった。フィルムのダイナミックレンジはデジタルより広く、かといって決して眠い絵ではない。このことを参考にトーンカーブの特性を検討しなおしてみた。

 

フィルムの場合リバーサルでも、紙焼きでも露光は2回発生する。撮影時と反転現像時である。感 光剤は光の量に対して直線ではないので、最終的に現像上がりの写真は3次曲線のトーンカーブを経て生成される。このカーブをACRのトーンカーブの設定上で実現するには、設定点を2点で実現することである。たった2点といってもその位置によって様々なカーブとなる。言ってみればこの2点の設定によってどんな種類のフィルムをもシュミレートすることができる。

十和田湖 by 24-120mm/F4 (120mm) F:5.6 S:1/600 ISO64-3EV

十和田湖 by 24-120mm/F4 (31mm) F:5.6 S:1/2500 ISO64-3EV

奥入瀬 by 24-120mm/F4 (31mm) F:5.6 S:1/800 ISO64-3EV

実際の設定に当たっては私の撮影条件-3EVに合うようなS字カーブの曲線を設定している。この設定によってレンジの広いコントラストの高い絵を生成できたが、この効用や設定値については次回にでも公開したいと思っている。

[2014/09/26]

 

現像法が一段落ということで、桜木町の定点撮影の絵だけでは寂しいので、同じ日に撮影した「みなとみらい」の絵を4枚ほど追加した。以前から述べているように全ての現像には同じ現像パラメーターを適用している。つまり、直射日光でのグレーバランスの調整とトーンカーブを同一にしている。フィルムのシュミレーションという目的を実現するためである。ただいつも最適な露出値を設定する腕もないので、現像時に露光値だけは個別に調整している。またカメラの傾きや広角補正も個別に行っている。

 

調整値に関してはどの絵でも適当に仕上がるためにトーンカーブの値はコントラスト低めに設定されているが、もっとカーブを立てたコントラスト高めの現像のほうが、より個性の強い絵に仕上がると思うが、とりあえずこんなところで妥協している。

 

撮影絞りに関しては今回F7.1としているが、ちょっと絞り過ぎの感がある。あまりしぼると立体感が失われる。F5.6あたりで撮ったほうが、主題を表現できるし、立体感も出てくると思う。

桜木町 by 24-120mm/F4 (38mm) F:7.1 S:1/640 ISO64-3EV

みなとみらい by 24-120mm/F4 (58mm) F:7.1 S:1/2000 ISO64-3EV

みなとみらい by 24-120mm/F4 (120mm) F:7.1 S:1/1600 ISO64-3EV

みなとみらい by 24-120mm/F4 (66mm) F:7.1 S:1/2000 ISO64-3EV

[2014/09/20]

 

更新が開いてしまったが、D810の撮影方法と現像方法について、一応検討が一段落ついたので、報告しておく。D800からの買い替え時、正直画質の向上には全く期待していなかったが、期待に反して、他の部分の向上よりも画質部分の向上には驚きである。

 

まず、以前にも述べたように赤外線フィルターの高性能化が上げられる。これはメーカーが発表している訳ではなく、私の仮説であるが、過去の検討において、どおしてもフィルムの色が出せなくて、レンズ前面にUV cut filterを取り付けて大幅な色の再現性を向上させたことは、過去の報告の通りである。ただこのフィルターは全ての口径がそろっているわけではなく、また広角で使用した場合周辺の色調が変わる問題がある。またPLフィルターでもそうであるようにフィルターと撮像面の反射によってカブリをおこすことがあり、黒バックのポートレートの場合バックが純黒にならない場合もある。これらの問題に関して撮像素子前の赤外フィルターの性能向上は効果がある。

 

次にISO感度を下げることが出来た点である。これはダイナミックレンジの向上、低感度撮影におけるノイズの低下に寄与する。DxOにおける評価でも明らかなように理論ダイナミックレンジはセンサーのサイズによって制限され、ライカサイズの現状ではセンサーダイナミックレンジは理論値に近くこれは画素数には影響されないことが評価データーから見て取れる。実際このサイズのカメラではISO400で12EVであり、ISO800で11EV、ISO1600で10EVであり、低感度側ではISO200で13EV、ISO100で14EVとなる。ただキヤノンのカメラでは、ISO感度をさげても12EVのままで、ISO100でも400でもダイナミックレンジ(ノイズレベル)は同じである。D800でもISO100以下ではダイナミックレンジは上がらないのであるが、D810ではISO64で15EV弱を確保しているので明るい所の撮影では、低ノイズ化を実現できる。ただISOを下げることはシャッタースピードを長くしなければならないということであり、日向での撮影ではF4のレンズで十分であるが、室内ポートレンズではISO400程度のフィルムが必要であり、明るいレンズが要求される。私の場合3段アンダーで撮ってフリンジの発生の抑制をしているので、実質的にはISO200程度で撮っていることになる。これにより以前より1EV画質が向上している。

 

高感度特性特性に関しては画素数が少ないほうが良いという都市伝説もあるが、上記に述べたようにダイナミックレンジの特性は同じであるので、画素ピッチには関係ない。ただ低信号の取り扱い(高感度時のダイナミックレンジカーブの直線性)が影響を及ぼすかもしれないがソフト処理の影響のほうが大きい。実際暗いところでの撮影は高感度撮影よりもシャッタースピードを長くするほうが良い結果が得られる。

 

実際このカメラはライカサイズのセンサーを持ったカメラとしては現在最高の性能を持っているといえる。

[2014/08/11]

 

D810の桜木町駅前でのいつもの定点撮影の結果を2枚ギャラリーに上げた。絵の比較としては24-120/F4(UV/IR)と58/F1.4(UV)であるが、どちらもほぼ同様の色調を示している。同様といってもそれぞれ別のグレーバランスを使っている。前回立てた仮説赤外線フィルターの強化というのは当たっているかもしれない。というのはD800ではIR/UV Filterなしではこの色はだせなかったからである。ただ色がでなかったのはUVのせいかもしれないので、今後このフィルターを外しての検討をする必要がある。

 

レンズ比較ではどちらもF5.6まで絞っているが、単焦点のほうがやはりわずかではあるが、周辺解像度が高い気がする。

 

さてD800との比較であるがギャラリーの下の方にD800での定点撮影の絵があるので、見比べてほしい。D810の方が解像度が高くコントラストも高く明瞭度が高い。もちろんこれはJpeg撮って出しの比較ではなくトーンカーブも異なるし、ノイズリダクションの値も異なる。従ってこの比較はナンセンスと見えるかも知れない。しかしながら、私としてはD800の現像法に関しては検討を重ね最良の現像法として結論づけたものであり、D810に関しても現段階での最良の方法である。D810に関しては日も浅いのでもっと良くなる可能性もある。

[2014/07/26]

 

D810購入後いきなりのヌード撮影会となったが、本日参加してきたので、とりあえず、無難なものを一枚アップした。人肌の色調は照明により大きく影響される。最良とは言えない条件であったが、なんとかこの程度をだすことができた。

 

とかくD810というと解像度が言われるが、画素数が多くなれば、レンズの特性を表現しやすくなる。この58mmレンズの柔らかな表現は低画素機では難しいと思う。

 

D810の白点問題が騒がれていたようであるが、NX-Dの現像を見れば原因は想像がつく。シャープネスのようなもので、解像感を上げる処理なのかこのようなノイズは目立ってしまう。前回も述べたようにACRによる現像結果はすばらしい。

[2014/06/28]

 

ギャラリーに前回の撮影分から一枚追加した。夕暮れの日陰での撮影であるが、絵はそれほど青くはない。

 

さて今回はD810を予約した報告である。D800の写りについては、全く不満もなく満足している。ただフィルムとの比較で中古で購入したF6のシャッター音というか感覚と、ファインダーの見えの良さが捨てがたく気持ちよく写真がとれるという意味でF6に軍配が上がっていた。

 

今回はシャッター部分とファインダー部分に改良が加えられたということで、後先なくポチってしまった。今月はDisk Arrayを更新したばかりで、金銭的に苦しいが、発売までの間にキャンセルもできるということで、早めの予約になってしまった。更新間隔からいって次回はD810の報告ができるかも。

[2014/06/18]

 

ギャラリーに週末に撮影した「みなとみらい」の絵を5枚ほどアップした。先週末は久々の晴れ、撮影時間はかなり夕方であったが以前悩まされた夕方の色調を感じさせない。これもUV/IR cut filterの効果である。

 

さてこのフィルターの使用後は色の再現という面で、全く不満が感じられなくなってしまった。木々の緑、人の肌の色空の青どれをとっても、もうこれ以上の表現はないであろうと言えるほど完璧である。従って、今まで検討を重ねてきた現像法についてもこのところ何の改善も施していない。

 

現像法としては目標を失ってしまった感があるが、これで本来の写真撮影に集中することもできるとも言える。今後はより多くの写真を撮る意外にこの脱力感を克服する道はないのであろう。

[2014/04/15]

 

桜木町駅前の絵をアップした。ここは私の定点撮影に好んで使われる場所である。デジタル撮影における色再現において、中央に見える黄色のビルの色はデフォルトの現像ではもっとクリーム色になり、まわりのビルの色と変わらない色調になってしまう。ちなみにフィルムにおける撮影でも、現実でもこの色を再現できている。各色ごとの色相調整で影響を与えるのが、オレンジとイエローである。この2色は人肌の色の調整と同じであり、同一現像法で両方を良好に再現するためにはまださらなる検討が必要である。

 

今回はデジタルカメラのホワイトバランス(グレーバランス)の功罪と白飛びに関して考察してみる。白飛びとはデジタルカメラにおいては明るさの表現が電気的に飽和してしまうことであり、ある明るさ以上のところから非線形に飽和してしまう。ポジフィルムの場合は明るい部分は序序に色が薄くなり、ついには透明になる。デジタルでフィルムの特性に近づける為には、アンダーで撮影し、明部のトーンカーブを寝せることによって、この特性をシュミレートすることができる。

 

一方WBは(私の場合各明るさごとのWBを調整し、グレーバランスと呼んでいる)デジタルカメラの場合、全体の色温度を考慮して、各写真ごとにWBが設定される。フィルムの場合は通常太陽光温度5000°Kに設定され撮影条件によって変化することはない。デジタルカメラではどの条件化でもきれいに撮影できる一方その場の雰囲気(色)を正確に表現できるものではないというのが、一般的に言われる評価である。デジタルカメラの欠点を避けるにはAWBを避けることであり、私の場合は直射日光での6段階のグレーでグレーバランスを取り常に同じ値を全ての絵に適用している。

 

ただ物事は上記に述べたように単純ではない。白飛びとWBは密接な関係にあり、色が薄くなるにしろ、完全に飽和するにしろ、白飛びの色は表現メデアの色になるということである。モニタであれば6500°Kであり、ポジのスライドであれば、色温度は下がる。ここではモニターについてだけ述べるが、白飛びは実際の色とは違う表現になり、絵に不自然さをもたらす。その意味で、デジタルカメラがAWBという手法を用いるのはこの点に於いて有効な手段であるといえる。

 

この問題を解決するには、白飛びさせないと言うことであり、単純に言えばコントラストを下げると言うことである(コントラストバーをいじるのではなくトーンカーブの傾きを変える)。コントラスト弱めすげると、絵によっては眠くなるので、必要によってトーンカーブを曲線にする必要が生じる。トーンカーブの曲がりはグレーバランスに影響を与えるため、この調整は相当に面倒くさい。ただ最近のPhotoshopのACRではこの辺の調整をうまくやってくれる、ハイライト、シャドウのバーがあるので、ダイナミックレンジをはみ出すものについては、この調整を併用することができる。

[2014/04/13]

 

新たな思いつきが、これまでの努力を無にすることがある。現像法において、強いコントラストと色彩が絵をきれいに仕上げるこつであると信じて検討してきたが、検討を重ねるごとに現実の色と現像後の色がどおしても異なりすぎるのが気になっていた。赤外線の影響かと思いIRフィルターを購入し、撮影してみた。

 

簡単に手にはいるのはケンコーのDR655しかなかったのこれで試してみたが、色調がだいぶ異なっている。開発済みの現像法ではずいぶん青くなってしまったのでデフォルトの現像法で現像してみると、ちょうどいい具合になったので、これまでの現像法の検討はなにか間違いがあったのではないかと考えなおしてみた。このフィルターは広角や標準域では使えないので、ネットで探すと'H&Y UV/IR Filter' が見つかり、アマゾンから購入してみた。この方が、色調の変化もなく、広角レンズでも使えるので、このフィルターでの撮影をもとに現像法をゼロから検討しなおすことにした。

 

現在グレーバランスを取り直して検討しているが、トーンカーブの見直しにおいて、それほどコントラストをつけない方がフィルムの写真らしくなりより現実に近い感じになると思えてきた。ただ各色の色相については依然デジタルのデフォルトは大きくズレており、以前の調整に近い形になっている。コントラストの調整に関しては、トーンカーブの調整であるが、白飛びに関する検討から始まっているが、この点については次回にでもと思っている。

[2014/03/23]

 

このところ更新がひと月程度になってしまったが、撮影や現像法の検討については毎日のように行っている。現在の成果として今月撮影したみなとみらいの絵を5枚ほどアップした。

 

最新の現像ではかなり良い結果を出せているのではないかと思う。これも4Kデッスプレーの効果である。最近の修正は、各色ごとの色相・彩度・輝度の再調整、グレーバランスの再調整、トーンカーブの再調整などである。通常のデジタルカメラのJPGやデフォルトの現像では決して出すことのできない絵だと思う。

 

私の現像検討は設定を決定したら、すべてのRAWに対して露出の調整のみを許している。設定決定後、最新のRAWから現像を進め過去の数千枚の絵を現像しなおす。結果が以前の現像より悪化していたり、気に入らないところがあれば修正し、また数千枚の絵を最初から現像し直す。全てが良好な結果となれば、一段階の終了となる。膨大な時間のかかる作業であり、なかなかポートレートやヌードの絵にたどり着かない。

 

今回はなんとかクリアできそうであるが、ポートレートやヌードについてフィルムと同時撮影した絵がないので、今後の撮影会で同時撮影を行い、それで人肌に対する修正を行う必要がある。

[2014/02/16]

 

先月、金沢に行ってきた。雪の兼六園の写真を3枚ほどギャラリーにアップした。現像についてはPROVIAとなっているが、以前に対してさらにトーンカーブに修正を加えている。ここふた月ほど、更新がなかったが、MacProの購入にかかっていたためで、やっと環境設定も終わり、ふだんの生活に戻ったというところである。

 

さてMacProの購入に関してであるが、12月19日の発売日にはWebに張り付いてフルスペック品を発注(約100万)届いたのは1月30日である。Adobe Photoshop CCも月額1000円からCreative Cloudの全機種版に変えて月額5000円と大判ぶるまい。結果的に以前使っていた、MacBookProの2倍速くなったはずであるが、そう体感速度に差がある訳ではない。

 

これに先立ってシャープの4K2KDisplayを購入しているが、これは現像評価に大きな影響を与えた。MacBookProのリテナも現像作業に十分と思っていたが、これは間違いであった。表示色数が不足していた。各色8ビットなく3色で16ビットなのであろうか、暗部の表示諧調が不足していた。各色10ビットのDisplayで見るとよかれと思って暗部を浮かし気味にしていたのが不自然に暗部が浮きコントラストのとれない絵となっていた。現在は明部もいっぱいまで直線性を延ばし、白伸びした絵を出力できるようになったと思っている。

[2013/12/11]

 

週末はF6にVelviaを詰めて今年の紅葉撮影に出かけた。気分的にはそうであるが、実際はD800撮影でVelvia調現像である。横須賀線北鎌倉で降りて鎌倉までの徒歩で、お寺まわりである。圧巻はやはり明月院である。紅葉ならばこの寺だけでいい。撮影の中から4枚ほどアップした。

 

ここ数カ月機材に関しては写真に関係なかったので書かなかったがiPhone5S、iPad mini Retina等を購入し、次の狙い目は来週発売されるであろうMacProである。これ用のDisplayは同時発売されず、推奨として、SharpのPN-K321となるのが確実となったので、この4K2KDisplayをこれに先立ち購入した。やはり、32インチ4Kディスプレーは大迫力、MacBookPro15Retinaは3KDisplayであるが、それにもましてD800の絵の現像評価に有効である。

[2013/12/05]

 

ギャラリーに「みなとみらい」付近の絵を4枚ほどアップした。これはいずれも夕方の絵である。PROVIAプロファイルの現像によって、やっとイメージどおりの色が再現できたとおもっている。

 

今回からは色温度パラメーターの表示は抜いてある。実際は5000Kカブリ0であり、PROVIAというフィルムのシミレートなので、この表示をしないことにした。デジタルカメラの問題点の一つはこの色温度調整で、自動色温度調整などはデジタルカメラの初期からのいわば常識とかんがえられているが、これが写真の質を壊す元凶である。これは通常のデジタルカメラの現像法に問題があり、色フィルターの広帯域を補正するための彩度増加の必要性のため色温度を固定すると、ひどい色になってしまう絵を救済するための措置であり、一般的な現像法がまちがった方向に進んでしまった結果であるとおもっている。

 

この辺の話は次回以降に繰り越したいが、来週あたりが紅葉の見どころである。なんとか早起きして撮影に出たいと思っている。

[2013/12/02]

 

PROVIA現像法が比較的うまくいったので、Velvia現像法についても検討してみた。F6にVelviaを詰めてD800との同時撮影を行った。Velviaは予想どおり、かなり色が濃い。トーンカーブを立てて対応したが、暗部が落ちすぎるので、暗部をトーンカーブの直線部分から少し浮かしている。これからの紅葉撮影に控えてVelvia調も作っておきたかった。作成過程においてPROVIAのほうのグレーバランスを調整しなおした。

 

現在まで、現像法に関しては真実の色を再現することを理想としてきた。色調に関してはデジタルの色再現が正しいものだと考えてきたが、どうしても緑の表現がおかしいと思いながら、フィルムの色をみてからその考えが変化してきた。フィルムの表現を見ながら、各色の位相、輝度、彩度を調整しながら、フィルムの表現とほぼ同等の絵が再現することができた。

 

デジタルとフィルムは、明らかに色調が異なるがどちらが正しい色調かということを確認しなければならないが、実際の色は主観である。つまり、目を通して見る像は虚像であり、実像である写真出力との比較はむずかしい。ただファインダーを通してみた絵は実像に近くなり、比較が容易になる。そこで、ファインダーを通して、木々の緑をみてみた。F6に50mm・F1.4をつけて木々をみてみると鮮やかな緑が見える。ただF4のズームをつけた、D800を覗くと木々の緑はくすんで見える。光学ファインダーなので、この差はレンズが明るいか暗いかという差に他ならない。

 

この観測結果は写真撮影という行為が正しい色を実像化するのではないということを気づかせてくれる。つまり、写真というのはすばらしと感じた色を実像化するのであって、その表現がすばらしくなければ、その現像法は正しいとは言えない。長きにわたって検討されてきた銀塩フィルムの色というのもきれいに表現するにはどうすればよいのかという努力の積み重ねである。歴史の浅いデジタル現像にはまだまだ改善の余地がある。今回はやや感傷的であるが、次回はなぜデジタルのディフォルト現像の問題点を考えてみることにする。

[2013/10/23]

 

現像法に若干の修正を加えた。これはポートレートやヌードにおいてトーンカーブがきつすぎると感じたためで、PROVIAとの比較の上トーンカーブをやや軟調に再設定した。ポートレートデータについては最近撮影会がないので、一年前の作を再現像して、ギャラリーにアップした。

 

今回の現像法のキモはプロビアへの色調合わせもあるが、現像WB(色温度)を常に5000°Kに固定したことである。ポートレート撮影については肌の色の表現というのが重要なポイントであるが、それを好みの色にWBや被り値を調整するのは悪習である。実際肌の色は様々な光の条件下で変化する。それを忠実に再現することが、最終的に美しい肌色を表現することができるし、さらに撮影時に最良の光を作ることが、写真撮影のうまい下手を決定することになる。

 

今回上げたサンプルは同じ女性の様々な光の条件下での撮影結果であるが、色温度調整するならば、かなり広範囲の色温度と、カブリを調整しなければならない。ただこれを前回までのように調整してしまうと雰囲気も絵もぶち壊しになってしまう。サンプルの色温度や被りがどの位置にあるかは、白いブラウスの色合いを見れば一目了然である。

 

もう一つ付け加えておきたいのは通常どおり撮影して、通常どおりの現像をして、現像色温度だけを固定しても、どれもとても見られる絵にはならないことである。今回設定した。トーンカーブやパラメーター設定アンダーでの撮影があっての結果である。

[2013/10/13]

 

現像法PROVIAシュミレーションはぼぼ完成である。この現像法を使った絵を5枚アップした。状況を述べる前にフィルムカメラF6に関して少し。F6の中古は8万ほどであったが、不要になった、DSC-RX1を売却した。まだ販売現役であるということで、十分なほどのおつりがきた。カメラとしての作りはF6が断然上である。使用はあくまで、D800メインということで、今後使う機会はほぼないと思うが、使い心地としてはフィルム巻き上げ音を伴ったシャッター音とミラーショックの軽さはD800をはるかに上にあるといえる。

 

今回の現像法の変更はスキャナ取り込みではなく、スライドを直接見て行った。調整は各色(8色)ごとの色相、彩度、輝度をそれぞれ調整する必要があり、かなり手間のかかる作業であった。それと同時にトーンカーブの再調整も行った。調整過程については別ページを作成するつもりであるが、それも予告よりずいぶんと経ってしまった。

 

結果については絵を見てもらえば一目了然であるが、長年苦労してきた木々の緑、空の青はすばらしくなった。ここでは述べていないが、ポートレートやヌードでの肌の色も現実的な色となり、良くなったと実感している。ただ過去評価測光の-2EV撮影を行っているが、過去の絵を見ると露出オーバーになっているものもあり、今回から撮影時の露出補正を-3EVとすることにした。もっと下げてもいいと思うがD800では-3EVより下は設定できない。

[2013/10/03]

 

予告どおり、FilmとDigitalの2台をもってみなとみらいを撮影してきた絵を2枚づつアップしてみた。FilmはPROVIA400(リバーサル)でこれはスタジオポートレート用に会で推奨されているものである。スリーブをスキャナ(7200->1200dpi)で読み込みPhotoshopで多少の修正(白・黒レベルの再調整)を行っている。デジタルの絵は以前の現像法をベースにフィルムに合わせて、トーンカーブを再調整している。

 

今回の目的はデジタル現像の検証であるので、トーンカーブをフィルムに合わせて設定することであったので、ある意味目的は達成することはできたが、色調に関しては見ていただければわかると思うが、だいぶ異なっている。記憶をたどれば、デジタルのほうが、より現実的な色であるが、フィルムの味というのはどうしても認めざるを得ない。今後現像法にどう生かしていくのかはもう少し考える必要がある。

 

解像度に関してはD800の圧勝であるが、ベイヤー配列ではないので、認識率に関してはそんなに悪くはないと感じている。今回はPROVIA400ということで粒子が見えてしまい、それが解像度を悪くしていると考えられるので、PROVIA100に変えてもう一度撮り比べをしてみたい。色に関してもFilmの色に関して魅力を感じるので、カメラを変えて銀塩の世界にも行ってみたい気がしている。中古のF6を今取り寄せている。

[2013/09/30]

 

また更新が滞ってしまったが、写真の現像法に関する検討はずっと続けていた。今回は時計自慢は写真のサイトには不適であると思いながらも最近購入した時計の物撮りをアップした。物撮りは照明や設定など思いのほか面倒である。この写真を一枚撮るのになんやかんやと半日仕事である。物が黒を基調としているため、色温度・グレーバランスの精度等など、仕上がりの色調に大きな違いが出てくる。気を使っても撮影時に気づかない小さなゴミや汚れなどが容赦なく写りこむ。太陽光と照明光(WLEDライト)の色温度の違いが出てくるなど完璧な撮影はできなかったが、再設定の面倒さを考えると物撮りはしばらくはやりたくない。

 

さて、現像法の検討についてはだいぶ進展してきたが、まだ現像法のページを公開するにはいたっていない。現在色温度5000K固定で、どの写真も露出補正以外にコントラスト、彩度、トーンカーブを一切タッチしない設定での現像パラメーターを設定中でほぼ満足な結果を得ることができている。これは過去に撮影した写真を何度も現像しなおして、確認している。女性のポートレートに関しては光の状態で肌の色は周囲光をうつして変化し、自然な色合いのムードある写真ができる。高解像度とあいまって肌の質感はゾットするほどすばらしく感じることもある。

 

いろいろ現像法検討の上ではひとりよがりにならないために、フィルムでの色を確かめる必要があると思い安いフィルムカメラとフィルムスキャナーを購入した。昨日フィルムカメラとD800を持ち出しみなとみらいで撮影してきたので、その結果も近々紹介することができると思う。

[2013/08/05]

 

日本に帰ってきました。帰国前に三日ほど休暇としてシンガポールですごしたが、RX1しかなかったので、あまり撮影は乗り気になれなかった。帰国後早速D800を持ってみなとみらいにでかけた。やはりD800でなくちゃ。D800と24-120/F4は最強である。この中から5枚ほど、ギャラリーにアップした。

 

現像法は今回過去の撮影を何千枚の再現像から、常に色温度5000Kとカブリ0の固定で現像するフォトショップの設定を開発している。(実際にはカラーチャートによる、プロファイル作成とグレーバランス調整のプロフィルを組み合わせている。少しは暇になったので、別ページで公開予定)このことにより、実際の現像時は露出補正しか調整を許さない。撮影時は-2EVしているので、現像時は大体+1.3程度である。現像法の目的は理想のフィルムをつくることであるので、コンセプト的に成功している。ヌードにおける人肌もかなり良好である。タングステン下でも一応見られる絵になっている。

 

現像法検討には、良い再生環境(モニタ)も必須であるが、現在最良の再生は15インチMacBook Proリテナである。短辺2.5Kの解像度があり、RGB座標もsRGBと精密に合っている。これ以上は噂される、Appleの4Kディスプレーをまたなければならない。

[2013/07/21 SG]

 

これでシンガポール最後のアップになる。現像法にカラーチャートとグレーバランスのヒントを得てからずっと過去のRAWを現像しなおしている。現像作業は楽しく時間の経つのも忘れさせ、つい夜ふかしをしてしまう。RX1の絵はあまりなかったので、再現像はもっぱらD800の絵になってしまうが、改めてD800の絵を見るとRX1とは比べ物にならない、解像度とこの24-120のズームレンズのすばらしさに気がつく。現在はRX1しか持ってきていないが日本に帰ったら出番があるのであろうか。

 

ローパスレスのRX1Rも発売されたようであるが、これはメーカーのコストダウンにすきない。わたしの現像後の絵を等倍みればわかるが、一ピクセルの画素の意味はほとんどない。解像度を上げるには画素数を上げることが先決である。偽色やモアレがローパスレスで気にならないなら、レンズの解像度が足りないということでありついているレンズの性能からいえばローパスレスでもいいのかもしれない。RX1自体コンパクトデジカメとしては、すばらしい性能をもっているが、やはりD800には遠く及ばない。その意味からいって、ローパスレスが解像度を上げると期待させたり、RX1の後継であるような売りかたは、このカメラの存在寿命をこれまでにしてしまっている。

 

RX1はさておき、現像法の検討はだいぶいいところまで、いっている。前にもいったように現像法は理想のフィルムを作ること。すなわち撮影によって、現像時に色温度などのパラメーターをいじらずに最良の絵を出力することができるかということである。フィルムといえば色温度は5000°Kに固定されるが、実際ここの温度固定で、すべての絵をうまく出力することは困難である。先人のポジ写真家たちは与えられたフィルムで最良の絵を撮影する方法を知っている。

 

私は最初からデジタルであるが、過去にポジ写真家から得た情報はやくにたっている。現像法に関してはスナップや風景だけのサンプルでは十分ではなく、ポートレートやヌード撮影の絵のも多く比較対象にいれなければならない。何千枚もの絵を毎夜現像しなおして検討している。

[2013/07/06 SG]

 

シンガポール滞在もひと月を切った。今日は買い物のついでにRX1を持って近所をスナップしてきた。(D800はもう日本に運んだので、手元にはない)。その中から3枚ほどアップした。夕方の撮影なので、色温度は高いがあえて5000°Kに固定して現像している。色温度固定にすることにより、雰囲気は出ていると思う。

 

RX1Rが発売されたようであるが、ローパスレスはほしいとは思わない。解像感はあがるが、解像度は上がらない。シャープネスをかけたものと変わりはない。百害あって一理なしというのが、私の持論である。私は解像度がほしい。そのためには高画素化しかその目的を果たすことができない。今回の現像法の見直しで、D800のRAWも何枚も現像しなおしているが、解像度に関してはRX1もD800にはるかに及ばないことを認識した。RX1のいいところは小さく軽いことと、ダイナミックレンジをフルに使えることにより、D800よりノイズの少ない絵を得ることができる点である。

 

現像法に関しては私の長年のテーマであるが、ここにきて原点にもどりつつある。現像法とは、いかに現実に近い(真実の)色を表現するかということであった。色温度つまりWBをどうとるかということがメインテーマであり、人間の目もWBの自動調整をしているとの考えやネガプリントも色温度の自動調整がなされているという考えから、現像時の色温度調整は必須の作業であった。このことによって、絵は確かにきれいにはなるが、雰囲気はうしなわれているということである。過去には多くの写真家が色温度5000°Kのポジフィルムのみを使い、様々な撮影時の苦労を重ねて素晴らしい写真を撮ってきたことを思えは、これで良いのかという疑問も出てくる。

 

今回カラーチャートによる客観的色補正とグレーバランスの調整が可能になったということで、もう一度現像法とは何かということを再考する。今回のカメラプロファイルと撮影プロファイルの作成により、色再現性は向上した。特にグレーバランスの良さはすばらしい。色温度を振っても、カブリを振ってもグレーバランスはブレナイ。外で撮る分には色温度5000°Kに固定しても、そうそう変な絵にはならないし、カブリのある室内ではカブリ値だけをずらして固定すれば安定な色調が常に得られる。今後の現像法の目標は理想的なフィルムを作るというテーマで行ってみたいとおもう。最初の現像法の目標よりはやや具体性がある。

[2013/06/25 SG]

 

シンガポールの今週は視界は回復したが、今日午前中まで、PM2.5が100を超えていた。午後久々に少し雨が降って100を切った。現在は92程度である。

 

今回は現像法に関して新たな改善を施した。新たといっても、ここ数年忘れていたことであるが、その内容は「グレーバランスの調整」である。思い起こせば10年前CMOSの絵がCCDの色調に至らない原因を検討していて、その原因がグレーバランスであることに気づきその調整によって、色調が良くなったことを記憶している。その後フルサイズになって、色調が格段に良くなって、グレーバランスの調整を忘れてしまったようである。

 

グレーバランスというのはWBが明るさの変化によって変化しないように調整するということであり、WBをあわせても暗い部分が青くなったり、赤くなったりしないように明度変化によってもWBが一定であるようにすることである。過去にはカラーチャートの下の列の無彩色の部分を使って、各色ごとのトーンカーブの位置を調整していた。これは非常に微妙な調整であり、カメラを変えるごとに繰り返される悪夢ともいうべき作業であった。しかし、現在はCameraRawに調整項目が含まれており、グレースケールの撮影から割と簡単に作成できるようである。

 

実際の作業は、カラーチャート付属のキャリブレーションを行って、カメラプロファイルを作ったあとグレー部分を使ってCameraRowでグレーバランス調整を行い。現像プロファイルに保存する。この手順で現像した、絵を一枚今回アップしている。グレーバランスをとると黒がひきしまり、絵自体も引き締まってくる。今回RX1とD800の二つを作ったがRX1のほうが、調整しやすく、諧調性は良いと思われる。

 

この調整が正しいかどうかは現像あがりの絵を比較すれは明確にわかる。これまで、色温度を調整するたびにカブリ値が異なっていたが、曇りの日でも晴れの日でも色温度の設定だけで、カブリ値はほとんど0から動かす必要がない。今回の室内の撮影においては色温度を5000度Kとしておいて、逆にカブリ値だけを動かせはちょうど良いところに来る。カブリ値はガラスの色によるが、Sands内部では+20でだいたいの調整が済むようである。

 

現像法しばらくぶりの改善である。

[2013/06/22 SG]

 

一週間続いたSingaporeの煙霧は風向きが変わり今日の段階で、澄んだ空が戻っている。風の方向で状況は大きく変わるので、まだ安心はできないが、ひとまず安心か。昨日Sandsに行ったついでにSands別館内部もRX1で撮影してきたので、ギャラリーに上げてある。

 

今日はこの撮影結果をもとにD800とこのカメラの特徴の違いを述べておきたい。特にこのカメラで優位にあるのは、明るい部分の諧調性である。ダイナミックレンジはD800と同じ14EVであるが、明るい部分まで、RGBのカーブが均等に伸びている。D800で経験した、フリンジは飽和しない限り発生せず(発生しないことはないが、D800に比べて少なく)撮影時の露出補正を-2EVも下げる必要がない。結果ダイナミックレンジをフルに使用することができ、低ISOでのノイズはかなり少ない。

 

色調についてはカラーチャートでプロファイルを作成すれば、D800とRX1の色調の差はほとんどない。プロファイルを作ってもWBは別物であるので、それぞれの絵において現像時にWBを合わせることは必須である。晴れ(直射日光)でのプロファイルと日陰でのプロファイルは異なるがWBを含めた最終調整では色調に変化はない。カメラプロファイルとは元々カメラのキャリブレーションの意味なので、自然光の中では常に晴れのプロファイルを使用している。違いは明域での伸びが感じられ明るい部分の描写が美しい。

 

次にレンズを含めた比較であるが、周辺画質に関しては、24-120/F4をつけて35mmに設定したD800のほうが良い。世界最高クラスの35mm単焦点と安ズームを比べて安ズームが勝つなんてと思われるかもしれないが、理由がある。RX1のレンズは周辺の歪曲が少ない。それに比べてこのズームはフィルムカメラではほとんど使用できないほど広角時の糸巻き歪が大きい(望遠ではたる型)Nikonはデジタル時代に合わせて歪曲よりも周辺解像度に重きをおいて設計しているようである。一般的に広角のいいレンズは非球面を使って歪曲をおさえるが、周辺解像度と両立させることは難しいのであろう。このせいか、Nikonに移ってから、このズーム一本で全て済ませているが、デジタル補正で全て行うため、本来の35mm画角の絵を出力するには28mm程度に合わせて撮影しなければならない。

 

画素数に関しては周辺画質の関係からこれ以上上げても無意味であろう。絞った使い方をするなら、周辺画質も期待できると思われるが、絞ると立体感が失われるので、私は嫌いである。F3.5-4で風景やスナップを撮るほうが、ピントの合わせる位置を明確に考慮することにより、良い写真が撮れるとおもう。中央部の解像度は良好であるので、このカメラを近接でポートレートに使ってみたい。Fも2まで開けられるので、割と使いやすいカメラになると思う。

[2013/06/21 SG]

 

Singaporeは今たいへんなことになっています。インドネシア・スマトラでの山火事が原因で、全体が煙霧につつまれています。大気汚染レベルは健康に害を与えるレベルを超え外にでると、息苦しさを感じます。タバコの煙どころのレベルではありません。

 

そんな中、アジアでの通信ショーCommunicAsiaがSandsで開かれており、最終日ということで、RX-1を持ってでかけたので、状況を一枚アップしておきました。

 

これでも太陽の輪郭はみえるので、天気は晴れのようです。Singaporeではこの時期2日に一度程度はスコールがあるのですが、この状況のため、大地が局地的に温められることはないため、積乱雲が発生することがなく、この一週間は雨が降っていません。

 

人工降雨計画も進められているようですが、この状況がしばらく続くようであれば、国外退去も考えなければいけないレベルです。とりあえず緊急報告まで。

[2013/06/12]

 

SonyのDSC-RX1を購入した。スナップ用にコンデジをがほしいと思っていた。購入の決断は、フルサイズセンサーであることとダイナミックレンジが14EVであること、24Mピクセルであること等である。今週は日本であるが、あいにく連日曇り雨の状態なので、晴れのプロファイルがとれないでいるが、雨の日のプロファイルで曇りのスナップを一枚アップしておく。

 

さてこのカメラの私の評価をD800と比べて書いておく。画素数の24MピクセルはD800の36Mと比べて絵の大きさが小さいと感じられるのはしかたない。等倍どうしの比較では、画素数比なりにこちらのほうが解像増度は高い。ダイナミックレンジに関しては、露出補正0でも曇り空が飽和することもない。これはD800が明るめに撮る傾向があるため、露出補正0ではこのフレーミングでは曇り空が飽和する。

 

D800の-2EV撮影はフリンジの抑制の理由もあったが、このカメラでは0EVの常用が可能そうである。このカメラでもPFは発生するが、僅かなフリンジ低減で補正が可能である。つまり、通常撮影では露出補正なしでの使用が可能で、D800に比べて実質的なダイナミックレンジが広く、ノイズの少ない撮影が可能である。

 

色調に関してはカラーチャートでプロファイルを作成すれば、どのカメラでも同じ色調になるので、この比較は無意味である。ただWBをあわせた時のカブリ値が0に近いので、D800のRAWがいかに赤がつよく、青が弱かったがわかる。このカメラでも晴天プロファイルもD800ほどではないが、その傾向はある。

 

総じて良好な特性であると思うが、画素数がD800より少ないというところが惜しまれる。ローパスなしの噂もでているが、私の考えからはローパスなしというのは考えられない。このカメラでのJPEG撮って出しという使い方も可能ではあると思うが、撮影時に露出補正をどうこう考えるのは快適な撮影にはならないし、ピントとフレーミングだけで撮影して、露出については後でじっくり現像時に考えるほうがずっとよい。

[2013/05/11 SG]

 

先週述べたように、新たなD800プロファイルを使用して、先々週の撮影会の絵を現像してみた。撮影会は拝島の石川酒造でのものである。

 

前回このプロファイルでは、中間色(人肌など)が濃くなったと述べたが、この効果は大きい。この結果明るい現像が可能となったということである。色の濃さというのは現像時の彩度調整によって可能でもあるが、基本的にはトーンカーブが立っている部分の色が濃く表現される。従ってS字カーブのトーンにおいて、出したい色をレベル中央に持ってくる。この方法により、原色(RGB)を飽和させることなく、目的の色の彩度を増加させることができる。

 

写真撮影及び現像の基本理論はガンマ補正によってレベル中央に位置する18%グレーを目標物に置く。銀塩写真において、撮影の露出補正が写真の善し悪しを決める重要な要素となる。デジタル写真のRAW撮影においては、これが後処理となるので、撮影時の露出はこの点において白飛びとノイズレベル(アンダーだとノイズが増える)にのみ気を使って撮影することができる。これは私が過去に何度も述べてきた私の理論である。ポートレート撮影においては人間の肌を18%グレーのレベルにするので、上記基本法則には反しない。もし、肌のレベルを上げる(明るい表現)に調整すると肌の色は薄くなるので、この表現を生かすのも一つの撮影テクニックと言える。さて

 

本題に戻って、最初に述べた明るい現像が可能であるということに対する説明がつく。屋外における人物撮影は必ずしも人肌を18%グレーのレベルにするのが最良の絵とは限らないこの場合中間色の色が濃いということは最終表現に調整の余裕度をもたせることができるということである。 ギャラリーには現像色温度を過去には記していたが、プロファイルによってこれは変化するので、意味がないということで今後省略することにした。

[2013/05/06 SG]

 

先週は、撮影会も兼ねて週末のみ帰国した。いつもどおり、何か購入をということで、写真照明用にWLEDライトとカラーチャート、プロファイル作成ソフトを購入した。ぎゃらりーにはこのライトで撮影した、カラーチャートをD800プロファイルで現像した、絵をアップした。

 

WLEDライトは、スタジオを作って人物撮影をする訳ではないが、何か小物を撮りたい時に役立つだろうと購入したものである。早速同時購入のカラーチャートを撮影し、ソフトで、D800カメラプロファイルを作成してみた。やりかたは撮影した、RAW(NEF)をPhotoshopのCameraRAWを使ってDNGファイルに変換して、このファイルをソフトのウィンドウに張り付ける。その後プロファイル作成のボタンを押せば、Photoshopのユーザーデータカメラプロファイルにプロファイルが作成される。あとはPhotoshopでの現像時にカメラプロファイルにそれを選べばよい。

 

このカメラプロファイル、以前はAdobe Standardがディフォルトとして使用されていたが、これに比べて作成されたプロファイルではかなり色濃いデータが作成される。このプロファイル作成の原理は単純で、チャートの各色が現像後に出力されるべきRGB値がきまっているので、その誤差を補正するのが作成されたプロファイルということになる。単純に考えれば、このプロファイルはカメラD800の表現の不正確さを補正するものということになる。

 

最初はそのように考えて撮影会の現像をこのプロファイルを使って行ってみたが、色調は悪くないが、どうも色が濃すぎるようである。良く考えて見ると、購入したWLEDライトの演色性についての考察が抜けている。プロファイルを作るには、太陽光でのチャートの撮影が必要であることに気づきプロファイルの作成をシンガポールの直射太陽光で撮影して、プロファイルを作成した。結果撮影会での絵はWLEDでのプロファイルにくらべて、色は薄くなったが、まだStandardよりも色合いが濃く好ましい中間色の表現となった。

 

結論として、WLEDライトの中間色の表現(演色性)は太陽光には至らずこのライトで撮影したのではディフォルト現像では太陽光での撮影の色合いを出すことはできないということである。ただこれはWLEDで今回作成したプロファイルを使えば、このライトで撮影しても、太陽光で撮影したときの色合いを出すことができるということである。これは当然といえば当然のことで、このカラーチャートとプロファイル作成ソフトの目的なのであるから。肝心のD800のプロファイルはというと、太陽光プロファイルとAdobe Standardとの差をD800のカメラプロファイルと定義づけて、使うことにする。つまり太陽光プロファイルがD800のカメラプロファイルである。

 

スタジオ撮影などにおいて、5000°K付近の人工光を使う場合は新たなプロファイルを作成しなければと思うが、タングステン撮影においてはその雰囲気を保持するためにあえて太陽光プロファイルを使ったほうが良い気がする。このプロファイルと色温度の現像設定とは意味が異なるもので、色温度調整は各絵ごとに行うという作業にかわりはない。撮影会の絵は次に。

[2013/04/21 SG]

 

シンガポール滞在もあと3カ月となります。こちらにいるいうちに見るべきものは見ておきたいということで、観光案内を調査。その結果シンガポール植物園が歩いても行ける距離であることを発見。昨日行ってみました。植物園自体は大きな公園という感じで、ハイキングにはいい場所という感じでした。ただこの炎天下日向は暑く体力の消耗この上ない結果となってしまいました。日陰で涼みながらの撮影でしたが、3時間ほどかけてやっと回りきりました。植物園は撮影する場所も特にめぼしいところはなく、併設されている、国立蘭園(入場料S$5)で蘭を撮ってきたので、5枚ほどアップしました。

 

こちらでは日向と日陰での暑さの感じ方の差は激しく、その分光の当たった部分と日陰の部分の光量の差が大きく、蘭の花などの撮影には非常に良い光の具合で撮影できます。色彩もすばらしく、現像の処理により、濃い色を出すことができています。

 

今週末はまた日本に一時帰国の予定です。

[2013/04/13 SG]

 

しばらくぶり、実質半年ぶりの更新である。3月末の帰国時に撮影会はパスして、伊豆下田の温泉に一泊ででかけたので、その時の絵を4枚ほどアップした。写真を現像しているとシンガポールとは色の違いを感じる。やはり、日本の空気は澄んでいる。ここしばらくシンガポールで撮影していなかったのは、雨の日が多かったためである。赤道直下ではるが、やはり北半球の大陸の影響を受け、冬は11月から3月は雨が多い。もちろん冬とはいっても日中は30度を超える。いずれにしろこれからは雨も少しはすくなくなり、写真撮影のシーズンとなる。

 

更新が久々だと、書きたいことはたくさんあったはずなのに、いざとなるとあまり書くことが思い浮かばない。というわけで今日はここまで。

[2013/01/19 SG]

 

しばらくまた更新が滞ってしまった。ギャラリーにはSandsのホテルロビーの絵を一枚アップした。Sandsは人々の絵を撮るには絶好の場所である。高い場所から見下ろす場所が多いため、気づかれずに人々の表情を撮影できる。

 

さてD800のくせも克服して、その写りは現状最高のカメラという評価を与えているが、過去にも述べているように、独自の撮影と現像を施しての結果である。逆にいえば全くの初心者やJPEG撮りをする人には全く勧められないカメラである。撮影は露出を抑える必要がある。デフォルト露出では、様々な障害が発生する。その1はフリンジの発生であり、これは明部のRGBバランスが悪いためである。明部のレンジが狭く赤が飽和しやすい。これは日本人の肌が黄色くなりやすいと俗に言われる現象である。

 

これらの弊害は全て、露出をアンダーにすることによって全て解決できる。-2EVともなると、撮影後の画像確認もまともには見えず、すべて現像後の露出補正によることになる。現像時の、色温度はともかく色温度かぶり値はデフォルトからかけ離れた値に設定することになる。露出ディフォルト値では明部直線性の問題から中央値がずれているためと思われる。ともかく撮影時にあれこれと考えて設定するよりも現像時にじっくりと調整できる私の撮り方にあっている。低ISOでのダイナミックレンジの広さがこの方法を可能にしている。

 

またレンズについては、色々と買ってはみたものの24-120F4を開放で使うというのが結論で、便利ズームとはいえ、解像度は単焦点にも負けてはいない。開放では若干フレアぽさ(私は嫌いではない)が残るが、広角から120mmまでD800に十分な解像度を与えてくれる。周辺の歪は大きいが現像時補正が効果的であり、いまではシフトレンズを使いたいという考えも全くなくなった。

 

ただ明るさF4というのはポートレートには暗い場合もあるので、撮影会などでは85mmF1.4も持っていくことにしている。ただ最近気づいたことであるが、明るいレンズを絞って使うとピントがずれることである。MFでもAFでも、ピント合わせは開放状態で行われるので、シャッターを押した瞬間のピントはずれることになる。これを避けるためには開放で撮影するしかなく、本当に暗い場合しか明るいレンズは使うことがない。

 

最後に立体感についてであるが、理由がわからないが過去に実験撮影した結果であは、絞るに従って立体感はなくなる。立体感はピントのあった部分とボケた部分の差によって生まれるというのが、定説のようであるが、F4でも風景では被写界震度は結構広くボケがなくても立体感に差があるというのは事実である。そもそも立体感というのは主観であるから、はっきり理由がわからなくてもよしとしなけばならない。とにかくD800と24-120F4の組み合わせはベストであると思っている。

[2012/11/30 SG]

 

しばらくぶりにこちらの絵を一枚アップした。このところこちらは天気が良くない。この一枚も撮影後ひどい雨になって、ずぶぬれになってしまった。Singaporeは赤道直下ですが、一年を通して3-4度の平均気温の変化があり、気温の低いのは北半球の変化にそっているようです。今の時期は雨量も夏に比べて多く旧正月あたりまで、晴れの日の少ない天気が続くようです。来週末には定例の一時帰国の予定がありますが、今回は撮影会がないので、機会があれば横浜のスナップでも撮りたいと思っています。

 

さてD800における撮影方法と現像方法ですが、約半年の期間を経て纏まってきたといえます。初期の絵に比べて、最近の絵の仕上がりはだいぶよくなってきています。特に等倍で見た時の絵はだいぶ解像度もあがり、写真画質に近くなってきたように思えます。最近の絵は24-120・F4の撮影が主ですが、解像度に関しては28-300mmでF8まで絞った絵より解像度が高く、立体感のある絵になっています。

 

撮影時は-2EVまで落としているので、現像時に露出補正するので、多少ノイズは増えていますが、デジタルカメラの白域のレンジは狭いので、これによる弊害を除去するための処置です。弊害といえば、パープルフリンジですが、この出方は5D系に比べて弱いようです。以前にAPSから5Dに変えたとき、このフリンジはでなくなり、さすがにフルサイズの余裕を感じましたが、D800ではこの辺の処理が弱いようです。

 

これだけアンダーに撮影すると、背面液晶の確認もつかいものになりませんが、このアンダー撮影の増感処理は、仕上がりの質を向上させています。通常露出のノイズの少なさも魅力ですが、フリンジを考えると使えません。自動によるJPEG出しの絵は現在の方法に比べればかなり良くない絵をだすのではないかと思います。(実際使っていないのでわからない)良く言われる顔色が黄色くなるというのも白域のレンジの狭さに原因があると思っています。

 

いずれにしても今後はテスト撮影と現像を重ねて最良の撮影方法と現像方法を見つけ出していこうと思っています。露出のとり方などの撮影方法はフィルムカメラの使い方とは完全に違っています。フィルム時代の撮影常識というのも自動撮影のJPEG出しという条件では当てはまっていても、RAW撮影の現像という方法を使用しないと本当にほしい絵を出すことはできなくなっています。

[2012/11/04 SG]

 

Singaporeに帰ってきてから、24-120と300の初のMarina Bay Sandsでの撮影である。この中から300を一枚24mmでの撮影を2枚アップした。300mmの絵は望んでいた描写が得られている。28-300の300mm端では撮れなかった絵である。このレンズVRがないので、手持ちではこの位明るい必要がある。24-120に関しては以前にも感想を述べたが、28-300よりも解像度の高い絵が得られる。世間ではやや甘いとの評判であるが、ちゃんと偽色もでているし、D800Eはいらないという意を確かなものにする。

 

今回はレンズに対する考え方を書いてみる。キヤノンからニコンに移るとき、レンズ資産がどうのこうのと言う意見があったようであるが、私の場合そんなことは全く気にならなかった。資金があったせいもあるが、ニコンのレンズを何本が使ってみるうちに、レンズにはカメラにあったものをつかわなければならないという考えが出てきた。電子技術は急速な進歩を遂げているが、レンズは光学機械でそう早く進歩するものではない。ただし、デジタルカメラになって、カメラ内で修正できるものはカメラにまかせ、カメラで修正できない項目の性能改善に努力することにより、新しい世代のレンズが開発されてきていると思う。これは24-120にみるように周辺の歪曲補正などである。

 

キヤノンでもニコンでもそうであったが、APS-C(DX)サイズのカメラが主流であった時代があった(現在でも?)イメージサークルの小さなカメラ用に専用のレンズが開発され、その性能は高価なフルサイズレンズを凌ぐものである。APS-Cにフルサイズ用の高級レンズをつけて中央のいいところだけを使うなどとバカな考えもあるが、MTF特性をみても、DXレンズのほうが、FX用の高級レンズよりずっと良い。それにDXカメラにフルサイズレンズを使うとミラーボックス内かぶりが大きく色の純粋性が失われる。

 

いずれにしてもセンサーサイズに合ったレンズを使うということが重要であり、DXカメラにフルサイズレンズを使うというような考えは捨てるべきである。メーカーにおいてもフィルムカメラとデジタルカメラの切り替え時期にどちらにでも使えるレンズとか考えないで、デジタルに特化したレンズを作るべきである。優秀なフィルム用レンズはまだ数多く残っている。

[2012/10/22 SG]

 

現像作業が終了したので、6枚ほどギャラリーにアップしました。このところ撮影会が続いたのですが、またしばらく(半年)は撮影会はない予定となりますので、ポートレートは残念ならそれまでおあずけとなってしまいそうです。D800購入から現像法やレンズの選択まで、一通りの検証が済んでひと段落というところです。

 

まず、D800とD800Eに関してはD800Eを使った訳ではありませんが、当初の判断どおり、D800Eが良いとは言えないというところです。風景にしろポートレートにしろ、ピントがあって手ぶれが全くない状態でしかその差は出ないとおもいますが、ピントの合ったところでの解像度は特に差がないと思います。エッジが立った絵はシャープネス(USM)のかかった絵と同等であり、この効果は画質を下げるだけだとうのが私の持論だからです。

 

レンズに関しては28-300のキットレンズがら始まりZeiss50/F2、50mmF1.4、105mmマクロ、14-28mm、85mmF1.4そして24-120mm/F4、300mm/F4と購入してきましたが、今後は24-120mmが風景・スナップそしてポートレートでもメインになると思います。ただこのレンズ歪がはげしく、現像時の補正を行わないととても見られない状態です。最後の絵などは広角補正も含めて補正しまくりですが、おかげで視野率100%も約にただずに、最終仕上がりでは原型にあった足先が全く切れてしまっています。300mmF4に関しては写りもすばらしく場合に応じて使いたいレンズですが、若干大きいのとVRなしなので、明るい場所や三脚が必要になってくるでしょう。今回は手持ちでかなり無理をして撮っていますが、歩留まりが悪くなっています。

 

現像方法に関しては、常に評価測光の-2EVとしていますので、フリンジの問題を免れていますが、ポートレート撮影など逆光撮影が多くなり、ノイズが乗る場面が多くなっています。まあ等倍でなければノイズを認識することはできないレベルですが、D800の高ダイナミックレンジに救われている感じです。基本どおり顔に露出を合わせるべきだとの意見が大半だと思いますが、背景を飛ばさないことによってデジタルカメラの欠点をカバーするという考えにしばらくは固執していこうと思っています。

[2012/10/15 SG]

 

たびたびの日本帰国から帰ってきました。撮影会のための帰国で旅費もそうですが、今回はレンズ300mmF4と三脚を購入したので、出費がかさんでいます。今回は日吉にある大学の写真部との合同撮影会ということで、大学構内での撮影となりました。撮影枚数は例によって1000枚以上ということで、現像にはまだしばらく時間がかかりそうですが、とりあえず最初のほうから3枚アップしました。

 

今回は前回購入の24-120F4と今回購入の300mmF4を主に使用して、開放での撮影を行っています。24-120に関しては開放でやや甘いと感じる絵もありますが、ポートレート撮影では、かなり良好な絵が得られます。AFも顔認識が良好にきまり、撮影歩留まりがいままでになく良好です。どの絵も結果良好で、その分単焦点での撮影に比べて際物の絵がないような気がします。

 

今回購入の300mmF4ですが、永遠のあこがれの328はあきらめて、F4にしました。どうせ328を買っても重くて持ち運べないので、良い選択だと思っています。描写も328に迫るものがあり、これもすばらしい絵が撮れます。

 

単焦点では前回F3.5で撮影していますが、今回は開放値F4になっています。わずかの差ですが、比較すると被写界震度がF3.5よりずっと深くなっている気がします。こらは絞りのせいもあるのですが、単焦点ではピントのあった部分と外れた部分の差が大きくでるせいと思われます。これは以前から言っているようにベイヤーによる自動シャープネスが効いているたもと思われます。ズームでは解像度が画素ピッチに及ばないため、はまった絵になっていないためと思われます。ただポートレートとしては十分な解像度であり、いままで不可能だった全身像でも等倍の絵をなんとか見ることができます。

 

現像完了後に85mmF1.4開放の絵を含めてまたアップしたいと思っています。

[2012/10/08 SG]

 

撮影会の現像が3週間かけてやっと終了。という訳でその中から5枚ほどアップしています。一応レンズは多くの種類をということで、選択しています。やはり私にとってはどんなすばらしい風景よりも女性のポートレートのほうが、仕上がりの感激が大きい気がします。今週末にはまた撮影会(着衣)が日本である予定なので、旅費をかけて週末帰国の予定です。

 

高画素でのポートレート撮影に関しては私の思惑どおりの結果がでています。つまり画素ピッチがレンズの解像度を超えれば、ベイヤーによるシャープネスは抑えられ、ありもしない肌荒れも発生することがなくなります。顔のしわは写りますが、それは事実であり、強調されることはありません。レンズの中で85mmはもっとも解像度の高いレンズですが、その意味で画質がざらつくようです。高画素ではレンズの特徴も見ることができ、ポートレート撮影時の使い分けというのも可能になります。

 

今回最近購入したズームレンズも試しに使用してみました。ポートレートにズームレンズなんてという頭があって、試し撮り程度にしか使用しなかったのですが、期待に反して解像度も描写もなかなかの結果がでています。ただ少し暗いので、ISOがあがりすぎ、ちょっとノイズが増えてしまったのが残念です。明るいところでは十分使い物になると認識したので、今後積極的に使っていこうと思っています。

 

現像ソフトについてはPhotoshopCS6のCameraRAW7.2を使っていますが、これしか選択肢はありません。C1も試しましたが、シャープネスがかかるため、上記ベイヤー現像の弊害が大きく使い物になりません。LRのCR6も基本的には同じですが、CR7のほうが、トーンカーブの調整がより直感的にできるようになっています。色の濃さはデフォルト値からいじっていませんが、トーンカーブ(コントラスト)や色温度設定によって大きく変わります。

[2012/09/29 SG]

 

ヌード撮影会の絵はまだ現像作業中、撮影会ではいつもそうですが、4時間の撮影で、撮影枚数は1000枚以上4人ほどで撮影なので、こちらは休み休みですが、モデルの方もさぞたいへんだとおもいます。現像作業で一枚一枚露出・色温度などをチェックして、ピンボケ・ブレなどは削除して、約半分程度にします。よくまとめて現像とかJPEG撮って出しなどと言う人がいますが、この現像作業の過程において撮影の反省とかレンズのくせの発見とか検討できます。この楽しい作業を短縮してしまう人の気がしれません。ポートレートにおけるレンズごとの最適露出値とか今現像中に考えています。またこの現像終了時に再びサンプルと撮影現像方法についてコメントしたいと思っています。

 

今回は撮影会の一週前に行った甲府盆地への小旅行から5枚ほどアップしています。レンズは帰国時に購入した、24-120mm/F4を常時使用しています。撮影は露出-2EVでF5.6最低シャッタースピードで1/250のオートISOとしています。-2EVでで撮影しても現像時は+0.5EVで最適値になるのでやはりこのカメラ露出が大きめになっているようです。私のトーンカーブのせいなのかもしれませんが。

 

香港・シンガポール・バンコクなどで撮影してきましたが、日本は空気が澄んでいるように感じます。東南アジアでの撮影では日本のような青い空はあまり当たったことがありません。さて今回購入のレンズですが、やはり期待どおりの性能だと思います。歪は大きいようですが、現像補正で問題になりません。歪よりも周辺画質をとったニコンの勝ちといえます。短い方も24までになったので、ますます14-24の出番が少なくなります。ただ憧れの300mmを失ったのでどうしたらいいやら。次は300F4を狙っています。

 

キヤノンでシステムを組んだときレンズシステムの構成を決着し、ニコンではズームレンズの性能の良さにレンズの数を絞れるかと思ったのに結局のレンズ沼におちいりそうです。でも体力の衰えから持ち出すレンズは絞らなければなりません。小旅行におけるスナップや風景ではこのレンズ一本で別の単焦点があったらということも考えずにこのレンズ一本で出かけられるようになったのは心強いところです。

[2012/09/24 SG]

 

日本から帰ってきました。今回の日本では、24-120mm/F4を持っての小旅行と次の週には、スタジオ撮影がありましたが、やはり、スタジオ撮影のほうが、結果として衝撃があったので、今回はその中からとりあえず2枚アップしています。

 

撮影会では、そんなに連写するつもりはなかったのですが、それでも1000枚以上となって選別して現像を終了するにはひと月ぐらいかかりそうです。女性ポートレート・ヌードの36Mピクセルの解像度はMacBookProのRetinaで見るとかなりの大迫力。やはりカメラは画素数とダイナミックレンジです。

 

ここではあえて85mm/F4とPlannerの絵を比較であげている。85mmはAFなので、ピント合わせが若干楽ではありますが、目的のところにピントを合わせるのは限られた時間(一秒に一ショット)ではかなり難しいところがあります。F3.5だからといって、解放より楽なことはなく、かなり歩留まりが悪くなってしまいました。

 

D800購入から女性を撮るまでには結構充電期間があったので、レンズの使い方や露出の取り方は検討を重ねたので、この辺はまずまずの結果でしたが、レンズのF3.5以下での撮影に関してはレンズの特性がもろに出てしまい、この辺は今後の撮影のために撮影結果を良く見て検討を進める必要があると感じています。

[2012/09/09 SG]

 

今回は28-300mm/F3.5-5.6の絵を3枚アップした。Zeiss50mmのあとの撮影だけにズームレンズの解像度の違いの心配があったが、上がりはそうそう悪くはない。いや全く悪くはない解像度である。ただ撮影はF8まで絞り込んであることここではアップしていないが、300mm遠端の絵の描写が満足できないことである。

 

以前から300mm画角の絵は憧れであったが、ズームおまけの300mmはどうも満足できる解像度が得られない。328単焦点はほしいが、高価である。なによりも問題は大きさと重さである。限られた目的以外ではこの画角を使うことはないであろう。現に先日購入した14-24も一度の試し撮り以降持ち出すことはない。

 

実際ダメならば使わなければ良いと割り切ることであるが、広角側でももう少し開けた絵がほしいということで今回の帰国時に24-120/F4を購入することにした。実は今週末に日本一時帰国がきまり、ヨド横浜に取り置きを依頼した。いつも買い物はネットで取り置き注文して、朝着の成田便からYCATから自宅までの途中で取り置き品をピックアップしている。ちょうどこのレンズ入荷時期でたまたま在庫があったが人気レンズらしく、もう一週間もすれば在庫もなくなるであろう。

 

今回の帰国では撮影会にも参加できることになりそうである。今月はヌードらしいが、D800初めてのスタジオ撮影でいきなりヌードはどのような撮影にするかまだイメージがわかない。来月は屋外ポートレートらしいが、順番を逆にしてほしいところであったが、こちらの都合どおりにいかないのはしかたない。

[2012/09/05 SG]

 

今回はMarina Bay Sandsの内部の撮影を2枚Sandsの本館はホテルであり、屋上に船型のプールがある。ホテル以外の機能は別館にあり、レストラン・カジノ・ブランド店が並ぶ。一枚目は別館のレストランで、2枚目は本館のホテルロビーのレストランである。今回は濃いめの現像にしてみた。

 

コントラストを上げると色調も濃くなり、実際の見た目とは違う感じになるが、ある意味趣のある仕上がりとなる。ただコントラストを上げると白飛び・黒つぶれがおきやすいが、明部と暗部を広げて予めダイナミックの広い諧調にしておく必要がある。また室内では5.6/125のISO100限界を超えるので、自動的にISO値があがる。D800ならでの機能とダイナミックレンジが暗部ノイズを抑えてくれる。

 

今回は後半の撮影にキットレンズの18-300を使用しての撮影も行った。この報告はまた次回に。

[2012/09/02 SG]

 

このところこちらではあまり天候がよくないのであるが、なんとか今週末は一応晴れということで、昨日はMARINA BAYに出かけてきました。このところSANDSがこちらのホーム撮影地になってしまいました。なによりも、自宅前のバス停から時間はかかるが、一本でいける便利さがあります。その中から3枚ほどアップしています。このところポートレート撮影もしていないのですが、こちらでもモデルをやとえはできるかも。最近はSANDSでもモデルの撮影を見かけますが、みんなコスプレモデルだったりして、こちらでもはやっている様子。

 

さて撮影後の現像処理ですが、VMwareFusion5になって、WindowsのViewerやPhotoshopから、Ritena表示が可能になり、ずいぶんと作業が楽に楽しくなりました。D800の解像度では、画面サイズ表示で写真画質が楽しめます。なにが写真画質かというと、説明にこまりますが、コントラストをあまり上げないとどこか懐かしい色調表現になります。解像度が低いとこうはいかないようで、またすべての絵がそうなるわけではないようです。

 

話はかわりますが、MackBookProのUSB3.0対応はまだまだのようです。VMwareのWindows7上からは、ドライバーが対応しておらず、Windows8上からはドライバーが対応しているものの転送がフリーズしてしまいます。これはMacOSに問題があるようです。USB2.0に関しても完全に修正されたのはごく最近です。いまではこの辺がMacらしいところと見過ごせますが、ここまで、Mac嫌いだった理由でもあります。それにしてもこの辺の情報はWebでも正確な情報が探せないのはどうしてかと思います。D800からの転送は速度を期待せずに、USB2.0のカードリーダーかD800をUSB2.0のUSBハブを通して接続すれば可能です。

[2012/08/25 SG]

 

今日は前回のつづきとういことでZeiss50mm2.0で撮った絵を定点撮影を含め4枚追加した。結局この日はこのレンズしか使用しなかった。このところのレンズ評価の中で過去良い結果を残せず、諦めかけていたレンズであるが、撮影露出をアンダーにすることで、このレンズの優れているところを見つけることができた。解像度も含め手持ちのレンズの中では現在最高得点というところである。

 

ところで今週はPCのほうでいくつかアップデートがあった。VMwareFusion5が大きいところであったが、残念ながら言われているUSB3.0の対応はまだ不完全なようで、D800から直接つなぐことができない。現在はUSB2.0のコンパクトフラッシュリーダーを使っている。ただFusionがRetina対応となったので、Windows7上のPhotoshopがRetina解像度で表示できる。このことによって、画面サイズで細かな部分が表示されるので、等倍を使うこともない場合も出てきた。

 

よく現像作業を嫌ってJPEG撮って出しを使うという話を聞くが、何のための写真趣味かと思う。この現像処理の楽しさを抜きで写真の趣味をつづけられない。今回のZeissレンズの柔らかさとRetinaの表示で、絵が写真画質と感じられる部分が発見できる。この点は絵をみせても言葉で表現しても他人にはわからないことと思えるが、自己満足であっても、デジタルカメラでレンズの表現を楽しめるようになったというのは私にとっても大きなブレークスルーである。

[2012/08/20 SG]

 

今日は休みを利用して、いつものMARIA BAYに出かけてきました。結果は追々アップしますが、出かける前の近所を一枚アップしておきました。今回は午前中の順光での撮影になっています。

 

今回の撮影ではZeissの50mmを使っていますが、このレンズはフリンジさえでなければ、解像度も高く、もっとも写真らしい(デジタル臭のないという意味)絵を出してくれると感じているからです。ただこのレンズはAFではないので、ピント合わせを怠ると写真になりません。5DまではAFが使い物にならないので、ピント合わせの癖がついていたのですが、D800ではAFがつかいものになるので、すっかりAFの癖がついてしまったようです。F5.6の絵ではピントを無限遠にあわせておけば、ほば問題はないのですが、距離が100m以内になると、あっているようでも等倍で見ると合っていないのが明確です。ピントの合っていない写真は何の価値もありません。

 

今回からは撮影時の露出補正を-2EVとかなり低めに抑えているのですが、現像時の最適補正値は0-1EV以内であり、このカメラの評価測光はかなり高いところにあるとあるようです。絵によってはこれでも白飛びをしているところが見受けられます。白飛びしても、そう醜いことにはならないのですが、私の場合フリンジを嫌うあまり、相当アンダーに撮影しています。写真らしい絵を撮るためにはフリンジはあってはならないものです。フリンジに色がつかなくても逆光で人の顔をとった場合飽和した白バックと人の顔の境界がフレアぽく、ぼけてくれればよいのですが、黒い縁取りが現れてしまうのはどうしてもデジタルカメラでは避けられないのか、今後の現像法検討のテーマです。

[2012/08/18 SG]

 

先週は木曜日がシンガポールの独立記念日ということで、金曜に休暇をとって日本に帰ってきました。日本のサーバーの調整ということで、あまり休暇になりませんでした。そのせいか今週は風邪気味、やっとなんとか普通の体調にもどりつつあります。今度の土曜はラマダン明けの休日となるので、休日の少ないここシンガポールでも、8月は休み気分の続く月です。ギャラリーには、前回の総括として、50mmF1.4GのF5.6での写真を二枚ほとアップしておきました。

 

アップの写真では撮影露出を-1.67としているのですが、やはり空との間には等倍で見るとフリンジが残っています。フリンジはフレア要因の飽和点グレーバランスの狂いによるという推察は正しいようで、撮影露出を下げるほど発生はおさえられます。今後の撮影は露出ディフォルトを-2EVまで下げようと思っています。ただフリンジ発生点で飽和している様子はあまり感じられないのとズームレンズではフレアぽい絵は撮れてもフリンジの発生した絵はあまり見たことがないのが疑問ですが。しかし、撮影露出によって、変化するということは、レンズ要因ではなくカメラ要因であるということは確かなようです。

 

解像度に関してはPCがリテナになってから、SafariやMacViewerで見る絵はかなり精細であり、画面サイズでも解像度評価が楽にできるようになっています。FusionのWindowsも画面解像度を以前より上げてあるので、Photoshopの作業でも多くの領域を見渡すことができるようになっています。これまで、D800の多くの絵を見てきたことから考えるにD800Eの解像度に関してはあまり興味がなくなってきたと言うところです。ローパス効果低減でも本質的な解像度は上がらない気がしますし、偽解像が増えることのほうが弊害が大きいと思っています。

 

写真は解像度だけではないので、今後はフレアによるボケの表現などについて検討していきたいと思っています。

[2012/07/31 SG]

 

先週はMacBookPro retinaをめぐって散々な状態でしたが、やっとデータの移行も終了し、今週から家と会社を持ち運びながら、メインのクライアントPCとして、使っています。元のMacBookProも第二世代i7 Quad core, 16GB Memory, 500GB SSDと捨てておくのはもったいないので、妹に譲ることにしました。使用上ディスプレー解像度は以前から変更していませんが、Safariでの写真閲覧は大きな絵で、精細な表示ができるようです。PhotoshopはWindowsのものを使っていますので、特に画面の大きさに変化はありませんが、コントラスト比と色の再現性も上がって良好です。デフォルト状態でホワイトバランスは6500より低くなっていましたが、Spiderによるキャリブレーションで、6500に合わせてあります。色空間は以前のものは、緑座標が黄色よりだったのですが、今回はsRGBにほとんど一致しています。結果的に黄色味がとれて、狙った色に近くなっています。さて、

 

ギャラリーに二枚追加しましたが、約束どおり土曜日にはMacBookProで落ち込んでいるのを押してMarina Bayでの定点撮影に50mmF1.4Gで臨みました。予想どおり、F5.6での解像度は高く、手持ちの単焦点では最も良い結果となっています。露出補正も‐1.7EVとだいぶさげたので、フリンジも消えといいたいところですが、F1.4ではシャッタースピード1/8000でも完全な露出オーバー。やはり開いたところではフリンジがでてしまいました。

 

以前に述べたように解像度の最大はフレアボケと小絞りボケとの間であり、このレンズでは2.8程度でフレアボケがほとんど気にならなくなるので、解像度のとれる範囲が大きくなります。しかし、F5.6でもフレアボケが完全になくなる訳ではなく、またあまり絞ると立体感がなくなります。ただ写真にとって解像度そのものが大きな要因ではなく、フレアボケをうまく取り入れることにより、良い写真を生産することができます。前回の評価で散々だったPlanarも今回再評価してみましたが、露出をアンダーにすることで、フリンジも消え良いところも見えてきます。

 

よくボケ味といいますが、これはピントの合っていないところのボケの質よりも写真家の間ではピントの合ったところでのフレアボケをさすことのほうが、多いようです。ここにソフトフォーカスレンズの存在価値があります。Plannerの2.0のフレアボケと50mm/F1.4GのF1.4のフレアボケと比べて見ると、前者は芯がありながら素直にボケているのに比べ後者はボケに流れがあります。一見すると手ぶれのように見えます。これも味なのでしょうが、ポートレートなどで近接して撮影するならPlannerのほうが断然良いと言えます。

 

ここまで、D800でレンズ解像度テストを繰り返してきました。この辺で解像度に関するテストを終了しますが、同時にこのテストでいろんなことがわかってきました。フリンジの発生原因、絞り値と立体感、解像度の高い絞り値(レンズによる)などです。私の結論は撮影目的によって、レンズを使い分けることができ、その絞り値も目的によって決定できるということです。もう撮影に出かける時、そんなに数多くのレンズを持ち歩く必要もなくなったと言えます。

 

通常のスナップでは28-300mm/F3.5-5.6GをF8程度に絞って使うことができます。このレンズフレアボケも比較的素直なので、解放で使ってもそれ相応の味がでると思います。ただ多少暗いので、室内で使うときや、より解像度を求める絵を望む時は50mm/F1.4を5.6程度で使うのが良いと思います。通常はこの2本で事足りるでしょう。また撮影会でポートレートとなると、アップあるいはバストアップならPlanarでF1.2からF3.5で撮影、もう少し離れるなら、85mmF1.4Gまたは50mmF1.4Gで、F3.5程度で撮影するのが良いと考えています。もうちょっと望遠系もほしいのですが、135mm程度のポートレートレンズがないので、105mm/F2.8または便利ズームで代用というところでしょうか。

[2012/07/26 SG]

 

先週の撮影からPlanarの絵を一枚アップした。この絵はそれほどフリンジは多くないが、等倍でみるとまだある(ボートの黄色い屋根の周りなど)。等倍とか200-400%に拡大しなければほとんど気にならない程度であるが、解像度を求めるなら無視できないところである。

 

以前までは、このフリンジは軸上色収差ではないかという疑問があったが、そうではないようだ。フリンジの発生原因はセンサーの明部飽和であり、RGBの飽和特性の違いにより発生し、ぼけた部分に広く色づきが見られる。くもり空の中の細い黒い線が紫になってしまうのもこの典型的な例である。フレア部分の周辺に現れる色づきは別の原因と考えていたが、これも実は同じRGB飽和特性のばらつきによるものであるようだ。

 

このフリンジの発生をおさえるために‐1EVの露出補正をしていたのであるが、どうもこれでは不足のようで、もう一段露出補正を増やしてみようかと思っている。とはいっても2EVの露出補正はやりすぎのような気もするので、-1.7EVほどで今度の週末に新しく購入した50mmF1.4Gとともにテストしてみたい。

 

ここまで、補正すると銀塩写真の撮り方の常識とは異なってくる。銀塩における写真の命は露出であり、ポジフィルムの肩特性をどの位置にもってくるかで、絵が大きく変わってくる。白黒ネガであれば紙焼き時に調整できるが、通常は撮影した瞬間にその写真の善し悪しが決まってしまう。しかし、ディジタルの場合明部ダイナミックレンジの狭さから、最適露出で撮った絵にフリンジなどの弊害が出ることがあり、これは現像では救済できないことが多い。従って私の場合はアンダーに撮って現像時に独自の肩特性をつけることにしている。これはノイズの増加という結果になるが、D800は低ISOでのダイナミックレンジの広さが、大きな救いとなる。

[2012/07/22 SG]

 

前回の解像度理論をさらに検証するために手持ちの単焦点レンズ3本(ツアイス50mm/F2.0、85mm/F1.4、105mm/F2.8Micro)を持参しMarinas Bayで絞り値を変えてレンズテスト撮影をしてきた。その中から105mmの絵を一枚アップしている。撮影が午後にかかってしまったので、ビル部分が影に入ったせいで、現像色温度を上げてある。また色彩的面白みもないので、コントラストも結構上げてある。

 

結果はおおむね前回の検討結果を裏付けるものであったが、F5.6ではまだ回折ボケはほとんど起きていないことが確認された。やはり前説どおり、回折ボケはF8前後から始まるようである。ニコンのレンズ二本に関しては回折の影響のない、F5.6までは解放から解像度は良く、輝度差の大きいところでおきるフレア要因のフリンジの発生場所以外では、解像度は同じである。解放に近いほどフレアが起きる部分が多くなり、これは低減しても、輪郭強調みたいに残るところが難点である。従って最も確実に解像度の高い絵を得るにはF5.6程度が良いという結論である。

 

さて問題は50mmのツアイスレンズである。このレンズは高価であり、前評判も高かったのであるが、残念ながら今回のテストではフレアとその要因によるフリンジがニコンレンズに比べて非常に大きく、F5.6まで絞ってもフリンジがでまくりで、今回のような撮影においては、F8とかF11程度まで絞って使うのがベストかなと感じる。ただポートレートなど、輝度変化の少ない絵においてはフレアぽい絵は嫌いなほうではないので、使えないことはないと思う。

 

通常の便利ズームとして所持している28-300mmは解放でもフリンジはでないが、結構フレアぽい絵になるので、F8程度で使うのが良いと考えるが、良く使う50mm画角でのF8になってしまうので、これぞという時の単焦点レンズが必要である。これまで考えていたツアイスレンズの性能に不足があるので、50mm/F1.4レンズを来月に購入しようと考えている。このレンズはそれほど高価ではないので、安心ではあるが、これはレンズ沼への始まりとなる予感である。

[2012/07/17 SG]

 

前回のライカの解像度に刺激をうけて、解像度の高い絵を目指して、Marina's Bayに出かけて85mmで撮影してきた。D800でのこれまでの撮影で、最高の解像度である。

 

現像は、PhotoShop CS6 CameraRaw 7.1である。最新のACRはかなり良い。機能的な面はさておき、シャープをなしにすると、シャープネスは全くかからない。ベイヤーによる自動シャープネスもほとんどかからないようになっている。C1も試してみたが、これはシャープネスをなしにしても、等倍でみると諧調の飛んだ白い点が発生する。解像感を上げるための処理であり、過去のACR現像でも見られたものである(が、これが画質を低下させため、過去には現像後に半径0.5のガウスぼかしをいれていた。)現在は現像後の処理はAdobeRGBから、sRGBへのプロファイル変換のみである。

 

絞りはF3.5としているが、これは以前にこのレンズで絞りテストをしたときに解像度が一番よかったからである。ただこのF値ではフリンジが発生することがある。実際この絵でもフリンジが出ていたので、低減を入れている。ただフリンジ低減によって完全に補正することができるが、色解像度が著しく低下するので、紫のみの低減をしている。まだ赤のフリンジが残っているが、赤い色の解像度が低下するので、ほどほどにしていうる。

 

フリンジはフレアによって、発生すると考えられもう少し絞ればでなくなるが、それに伴って回折ボケが発生する。この回折ボケはF5.6でも多少影響を与えるようで、解像度はF3.5より悪くなる。解像度の限界はフレアボケと回折ボケとの最適値を探ることになる。F5.6のレンズでは解放でもフレアが発生するので、F11あたりが、解像度が一番よくなる。5D時代の画素数ではF10あたりの回折ボケでは一ピクセルに含まれてしまうので、F10以上から急に解像度が低下するという結果になっていた。D800の画素数になって、割とFの小さな値から、緩やかに解像度が下がっていくことが明らかになってきたといえる。従ってよりよい解像度を得るためには大口径の明るいレンズでフレアの抑えられる程度まで、若干絞って撮影するのが良いという結論になった。

 

この撮影結果ではほぼ同画素数のライカには至っていないが、この理由はセンサーサイズにあると考えることができる。基本的にレンズは絞るほど解像度は上がるが回折ボケに妨げられる。センサーサイズが大きくなれば、回折ボケを気にせず絞ることができる。中版や大判が解像度が良いと言われる所以であり、35mmサイズではレンズにもよるが、この辺が限界というところであろうか。

[2012/07/15 SG]

 

今回も日本での撮影から、2枚ほどアップした。28‐300mmを二枚と最後に再び14‐24mmの絵をアップしている。このレンズ大きさもさることながら、やはり使うのは非常に限られている。特殊な目的の為以外は持ち出すことはないであろう。105mmマクロと共ににしまっておくことにする。

 

さて、Webで見つける写真の輪郭強調には辟易としているところであるが、ライカ一眼の新型がはつばいされたようで、ポートレートのサンプル写真が3枚ほど上げられている。もちろん値段的に買えるレベルのものではないが、サンプル写真はすばらしい。センサーサイズもちょっと大きいのであるが、画素数はD800程度、等倍で見てもすばらしい解像度である。輪郭強調は全く感じられずに、肌荒れも全く感じさせない。これぞ写真だという感動がある。

 

ポートレートに関してはまだ撮影の機会がないが、D800でそこまでの絵を撮ることは難しいと感じる。この差はまだ良くわからないが、レンズとローパスフィルターにあるのかもしれない。ズームより解像度のとれる85mmでの撮影結果と見比べているが、まだ不足のようである。偽色やフリンジの取り除きも現像方法で、可能になったので、D800Eについても検討の対象に入れたいと思っているが、この点についてももう少し単焦点レンズの使用によるテスト撮影を繰り返してもう少しじっくりと検討してみたいと思う。

[2012/07/08 SG]

 

今週末は休養日とういことで、写真撮影にはでかけませんでした。従ってギャラリーには日本帰国時のみなとみらいでの撮影ということで、3枚アップしています。今回は28‐300㎜の絵をアップしています。このレンズは便利ズームではありますが、写りに特に問題になる点はなく、通常のスナップを確実にこなすことができます。ただ解放値が低いので、ポートレートなどには別のレンズが必要です。85㎜F1.4とツアイスの50㎜2.0を用意して撮影会のお誘いを待っているのですが、しばらくは開催予定がないようで、残念なところです。

 

さてMac Book Proの最強モデルを一週間前に注文したのですが、納期は3週から5週ということで、あと2週間は待たなければならないようです。アップル嫌いだった私ですが、気が付けば身の回りは電話からコンピュウターまで、アップル製品に囲まれています。値段はさておき、他に魅力のある製品がないからです。世界的に見て日本製品に対する評価が崩れつつある中、カメラは唯一日本製の面目を保っている項目といえます。D800は高画素・高画質であるということでその魅力を発揮しているのですが、現状を踏襲するような製品はいずれ海外製品によって、淘汰されていくということになります。

[2012/07/02 SG]

 

先週末にまたシンガポールに帰ってきました。日本ではサーバーの組み換えやらなんやらで忙しかったのですが、梅雨時の晴れた一日久々にみなとみらいで、新規購入のAF-S14-24/F2.8EDで試し撮りしてきたので、2枚ほどアップした。

 

みなとみらいは日本にいるときの定番だったので、なつかしくもあり、構図は数年前とあまりかわりない。等倍画面の解像度は5D、5D2とはあまり、変わりがないが高画素である分、画面サイズやプリントサイズでは解像度は抜群に良い。ノイズリダクションはモアレや偽色の出ない最低限に抑えている。ノイズ低減を行うと半径の大きなUSMがかかった感じになるので、できるだけ抑えたい。ただこれは等倍観賞時に絵が多少不自然になるだけで、実サイズの観賞では影響がない。ただノイズ低減を行わないとJPEGのFILEサイズが大きくなる。

 

一日の撮影後、何度も現像をくりかえしているが、色々と現像パラメーターを変えながら現像して見ると段々仕上がりが良くなっていく。努力が報われる楽しいカメラである。逆光・斜光の絵もその広いダイナミックレンジのおかげで、どうとでも修正がきく。D800は、私の理想をかなえてくれる、現時点で最高のカメラだと思う。キヤノンの高級レンズを捨ててでも、このカメラと28-300で風景スナップは十分こなせる。ただ開放値が小さいので、ポートレートにはF2以下のレンズがいる。

 

5D3の撮影結果もWebで目にするが、ことごとくUSMが効いている。キヤノンの高画素機はもう出ないと思う。DPPの開発に見られるようにUSMで解像感を上げようとする考え方を捨てない限り、高画素化はありえないし、MTFの高いレンズの開発も期待できないであろう。

[2012/06/17 SG]

 

やっと今週末は日本へ一週間帰国予定である。とりあえず今回帰国時に購入予定品のヨドでの店舗取置きも発注を完了した。14-24ズームもこの中に含まれるが、ニコンでは18-300mmも発表の予定とか。あまり、たくさんのレンズを持ち運ぶのはこりているので、28-300を置き換えれば14-24はいらないかなという気もするが、とりあえず14-24の性能を見てみたい気がする。

 

それはともかくとして、昨日は85mmF1.4を玄関前でテストしてみた。その結果をギャラリーから参照できるようにした。絞りを1.4/3.5/5.6/8/16と変化させてその結果をアップしている。現像は私のディフォルト設定であるが、フリンジ低減についてはモアレ発生を見るため今回はあえてオフにしてある。夕方なのでそれなりの色調になっている。

 

結果を見ると解像度に関しては1.4から16までそれほど差がないようにみえる。等倍での観測ではF3.5がもっとも解像しており、F3.5とF5.6では一部に色モアレが見える。F1.4では周辺解像度がちょっと甘くなっているが、修正前の周辺減光の度合いをみればやむ負えない気もする。F8以上では回折の影響が出るといわれているが、F5.6でもF3.5より甘くなっているのは回折の影響か。ただ回折に関してはF8からF16までそれほど解像度に違いはなく、F8以上に絞ってはいけないというほどのことはないと感じる。

 

もうひとつこのTESTでの発見は立体感である。ポートレートでは絞ってはいけないとよく言われてきたが、その理由は立体感にある。これは手前の林の描写をみれば画面サイズでもF値によって立体感が変化していることが良くわかる。これはボケているから立体感がでる訳ではないということがわかる。等倍のF3.5とF16の奥の木々を見比べればどちらもボケていないが、描写が全く違うということからもわかる。写真というのは奥深いものである。

[2012/06/14 SG]

 

MacBookProの新型がレリーズされた。これについては現在一つ前のバージョンを持っているので、早速の買い替えもどうかとは思うが、軽量化、768GBSSD、USB3.0など物欲をおさえることができない。ディスプレーはリテナ2880x1800と高解像度、色空間は発表されていないが、現行品でほぼsRGB(G座標が若干黄色方向にずれている)なので、これより悪くなることはないだろう。ただ今月は日本帰国予定で、日本サーバーのマザーボート交換や1424の購入など出費が多いので、来月の購入にしようと思っている。

 

ギャラリーには先週の85mmでの撮影から3枚追加した。いずれもピントがはまったところがある絵なので、等倍観測ではエッジに不自然性が残っているところがある。ピントがハマると、等倍でも高い解像感が感じられるが、それでも人物が小さく写りこむと人物だけボケて見える。これはいままで使ったカメラでも、同じ現象が見られる。つまり、コントラストの高いエッジだけ解像感が上がるだけで、この解像は偽りのものであることがわかる。実際ピントがハマるレンズとそうでない場合の違いは紙一重であり、わずかの差で等倍での解像感がとれたり、そうでなかったりすることになる。

 

これは画素数には関係なく、等倍観測でのみ(全てのデジカメにおいて)おきる。ただし、等倍の状況が、画面サイズあるいはプリントサイズで見たときにどれだけ影響されるかである。当然高画素機では等倍で見たときの画像がどうであるかを気にしない。高画素なので、等倍でも解像感を求める人は多いが、カメラを生かすため、レンズを生かす為に写真を撮るのは本末転倒であり、撮りたい絵を撮るために良いカメラとレンズが必要なのである。

 

ここでポートレート撮影における高画素カメラについて、述べておきたい。いままで、5D2を使ってきたが、全身を撮ると顔がボケてしまい、バストアップでは、肌の描写が微妙で存在しない肌荒れが出現し、顔のアップでは産毛の部分が解像できなくて、ボケた感じになる。これは全身撮影では、顔(目)にピントをハマらせるのは困難であり、バストアップでピントをハマらせると毛穴とかちょっとした傷が輪郭強調を誇張し、肌荒れを作り出す。顔のアップでは鼻の頭付近の産毛が解像し切れずなにかこのあたりだけボケたようになる。

 

高画素カメラはこのポーレート撮影に関する問題点を解決してくれる。ただ単に高画素カメラで撮影すれば全て解決してくれる訳ではない。基本的にはピントがはまる状態を作り出さないことで、ピントのハマった場合は多少のボカシでは解決できず、画面サイズでの解像度に影響を与えてしまう。撮影にはそれなりの工夫が必要であり、不都合がおきてしまった場合の現像のテクニックも必要である。これに関してはそのうちまた述べることにしたい。来週末と帰国がせまってきたが、今回は撮影会の日程がとれなかったので、D800におけるポートレート撮影の検証はしばらくおあずけとなる。

[2012/06/10 SG]

 

昨日もChinese Gardenで撮影してきた。今回はポートレート用に購入しておいた、AFS 85mm/F1.4Gをつけて撮影に向かった。これはその前の週の撮影では、F5.6でもパンフォーカス気味で、目的の被写体とバックのピントの差があまりつかたなかったためである。昨日の撮影から3枚アップした。

 

比較してほしいのは、先週一枚目の絵と昨日一枚目の絵である。まずの発見は単焦点とキットズームの解像度の差である。やはり単焦点はすごい等倍画面をそのまま画面サイズにクリップしても使いものになる解像度である。(この差がキヤノンにおいて、ズームは使い物にならないと決めつけた原因である)。木立の絵は意識的に同じになるように撮った絵であり、背景があまりボケていないので、今回3.5まで開けて撮った訳であるが、結果として、背景のボケ具合はそう変わらず、目的の木の解像度のみに差がある結果となってしまった。結局小さな絵では違いがはっきり出ていない。

 

実は今回の85mmの絵には特筆すべきことがある。それは曇り空と解像した木の葉のあいだには盛大なフリンジにが出ていたことである。もちろんアップした絵はACRのフリンジ低減機能を使って修正してあるが、画面サイズの絵であってもわかるほどのひどさであった。通常のフリンジはRGB飽和点の違いによってボケ部分に発生するパープルフリンジであるが、(これは撮影時の露出を-1EVすることにより回避できる)、今回のフリンジは原因がちがう。これはベイヤー合成時におけるいわゆる偽色によるものである。これはローパスがしっかりしていれば発生しないし、またレンズの解像度がとれていない場合には発生しない。実際先週のキットレンズの撮影では一枚もこの現象は発生していない。

 

幸いこの偽色はACRのフリンジ低減機能で容易にとれるのであるが、ピンクの花などの混じった構図ではピンクの花の周りが、無色になってしまうので、一律にフリンジ低減をかけておけばよいわけではない。一枚一枚現像時の検証が必要である。

 

さてここで主題にもどると、写真は画面サイズまたはプリントサイズで解像していれば良い訳で等倍で見た時に解像しているのは意味がない。等倍観賞はきれいに解像していればともかく、ボケていてもブレがなく、余計なフリンジがないか余計なシャープネスがかかっていないかが、大きくプリントしたときのポイントとなる。私が高画素のカメラを理想とするのはここに理由がある。いかなる画素数のカメラでもベイヤー合成時にシャープネスがかかる。これは各色の画素から輝度信号を取り出しているためで、その弊害であるフリンジを色信号の解像度を下げて除去しても輝度信号だけは画素数の情報を持つからである。これは低画素時代の遺産であり、少ない画素数でいかに絵をシャープに見せるかという手法である。これはどういう効果をもたらすかと言うとレンズの解像がベイヤー1グループにまたがるとシャープになり、それよりボケた場合は急激にボケるということである。つまりハマったときは(まさにハマるという表現が最適)くっきりとした画像を生成し、それから外れると急激にボケるという結果になる。

 

この効果は10Mピクセル以下の時にはそれなりに有効であったが、20Mでは微妙となり、外れた解像度を救済するためにUSMをかけるという手法が使われてきたようだ。私の場合はUSMが嫌いなので、依然ハマった状態と外れた状態との間を行き来し、ズームレンズを捨てるという結論に結び付いていた。しかし、ここにきてD800という36Mピクセル機が発売されると、画面サイズの解像度は等倍のハマるハマらないには関係なくなり、むしろハマった解像度の悪影響を気にしなければならなくなってきた。

 

このことは見越した上での高画素化希望である。センサーの解像度がレンズの解像度を超えることによってより自然な絵を作ることができるという持論の証明が確固としてきた。

[2012/06/10 SG]

 

昨日もChinese Gardenで撮影してきた。今回はポートレート用に購入しておいた、AFS 85mm/F1.4Gをつけて撮影に向かった。これはその前の週の撮影では、F5.6でもパンフォーカス気味で、目的の被写体とバックのピントの差があまりつかたなかったためである。昨日の撮影から3枚アップした。

 

比較してほしいのは、先週一枚目の絵と昨日一枚目の絵である。まずの発見は単焦点とキットズームの解像度の差である。やはり単焦点はすごい等倍画面をそのまま画面サイズにクリップしても使いものになる解像度である。(この差がキヤノンにおいて、ズームは使い物にならないと決めつけた原因である)。木立の絵は意識的に同じになるように撮った絵であり、背景があまりボケていないので、今回3.5まで開けて撮った訳であるが、結果として、背景のボケ具合はそう変わらず、目的の木の解像度のみに差がある結果となってしまった。結局小さな絵では違いがはっきり出ていない。

 

実は今回の85mmの絵には特筆すべきことがある。それは曇り空と解像した木の葉のあいだには盛大なフリンジにが出ていたことである。もちろんアップした絵はACRのフリンジ低減機能を使って修正してあるが、画面サイズの絵であってもわかるほどのひどさであった。通常のフリンジはRGB飽和点の違いによってボケ部分に発生するパープルフリンジであるが、(これは撮影時の露出を-1EVすることにより回避できる)、今回のフリンジは原因がちがう。これはベイヤー合成時におけるいわゆる偽色によるものである。これはローパスがしっかりしていれば発生しないし、またレンズの解像度がとれていない場合には発生しない。実際先週のキットレンズの撮影では一枚もこの現象は発生していない。

 

幸いこの偽色はACRのフリンジ低減機能で容易にとれるのであるが、ピンクの花などの混じった構図ではピンクの花の周りが、無色になってしまうので、一律にフリンジ低減をかけておけばよいわけではない。一枚一枚現像時の検証が必要である。

 

さてここで主題にもどると、写真は画面サイズまたはプリントサイズで解像していれば良い訳で等倍で見た時に解像しているのは意味がない。等倍観賞はきれいに解像していればともかく、ボケていてもブレがなく、余計なフリンジがないか余計なシャープネスがかかっていないかが、大きくプリントしたときのポイントとなる。私が高画素のカメラを理想とするのはここに理由がある。いかなる画素数のカメラでもベイヤー合成時にシャープネスがかかる。これは各色の画素から輝度信号を取り出しているためで、その弊害であるフリンジを色信号の解像度を下げて除去しても輝度信号だけは画素数の情報を持つからである。これは低画素時代の遺産であり、少ない画素数でいかに絵をシャープに見せるかという手法である。これはどういう効果をもたらすかと言うとレンズの解像がベイヤー1グループにまたがるとシャープになり、それよりボケた場合は急激にボケるということである。つまりハマったときは(まさにハマるという表現が最適)くっきりとした画像を生成し、それから外れると急激にボケるという結果になる。

 

この効果は10Mピクセル以下の時にはそれなりに有効であったが、20Mでは微妙となり、外れた解像度を救済するためにUSMをかけるという手法が使われてきたようだ。私の場合はUSMが嫌いなので、依然ハマった状態と外れた状態との間を行き来し、ズームレンズを捨てるという結論に結び付いていた。しかし、ここにきてD800という36Mピクセル機が発売されると、画面サイズの解像度は等倍のハマるハマらないには関係なくなり、むしろハマった解像度の悪影響を気にしなければならなくなってきた。

 

このことは見越した上での高画素化希望である。センサーの解像度がレンズの解像度を超えることによってより自然な絵を作ることができるという持論の証明が確固としてきた。

[2012/06/06 SG]

 

今回は少し自然をと言う事で、Chinese Gardenで撮影してきた。シンガポールは山がなく、もう自然も少なく50mm以上の画角では必ずビルが写りこむ。曇りの日ということで撮影時はあまり気乗りがしなかったのであるが、現像してみると期待を超えていい絵ができている。やはり解像度の高さは画面サイズでみても絵の大きさを感じさせるし、そのダイナミックレンジの広さはこれまで、くもり空の入った絵はどうしてもレタッチがうまくいかなかったが、トーンカーブの制御で修正がきく。現像作業が楽しい、何度もパラメーターをいじって、絵を仕上げるのは達成感がある。

 

ところで、お気づきと思うが、D800の絵はパースの補正を行っている。ACRは最近これらの補正が現像時におこなえるので、自分自身のレタッチ許容を現像時までと決めている私も心おきなくこの補正が行えることになった。一度個別に現像をFixすればあとはバッチ処理でJPEGを生成できるからである。ただ傾きや広角補正をすると周辺をある程度カットしないと四角形にならないので、実際の撮影した部分より狭い写真となってしまう。これでは視野率100%というのもあまり関係ないことになってしまう。ただこのことを知ったおかげで、ティルトレンズにはいかないで素直に14-24にいくことができる。

 

ここで補正について良く見ると大事なことに気がついた。現像ソフトではレンズによってその歪み(樽型・糸巻き型)を自動補正しており、実際は補正後の絵を四角に切り取っており、RAW現像といえどセンサーの画素数と現像後の画素が一致している訳ではないということである。これはもともと視野率100%にはならず、約100%と表現しているゆえんである。とにかく普及型一眼レフが世にでて、12年時代の流れとともに写真およびカメラ技術の変遷を感じさせる。つまり、周辺色収差や画面歪み周辺光量などは現像時にすべて補正可能だということである。

 

これはフィルムカメラのレンズ設計では考えられなかった事であり、デジタルカメラのレンズではこれらの特性が全く要求されないということである。ニコンは最近フルサイズレンズをナノコート化と称してリニューアルしているが、コーティングを変えただけで、レンズの特性が極端に良くなるとは思えない。仮説ではあるが、どうしてキヤノンのズームが使い物にならないのに、ニコンのズームは素晴らしいのかということがわかった気がする。レンズ設計は歪をおさえるために周辺解像度が犠牲になるがデジタル専用設計とすることにより、単に周辺MTFのみ考えればいいわけで、レンズ設計が非常に楽になる。周辺収差の少ない望遠系を除いてレンズリニューアルをしているニコンの意図はここにあるようだ。キヤノンも多少のリニューアルをしているようであるが、この点を考慮してやっているとは思えない。やはりニコンのカメラと写真に対する考えかたはしっかりしていると感じる。

[2012/05/27 SG]

 

先週の結果がいまいちということで、昨日は三脚とリモートレリーズを用意して、再び夜景に挑戦した。そのうち3枚をアップした。船の乗ったビルでは8時から10分間光のショウが演出されているので、そのうちの一枚をアップしている。

 

前回は絞り切れず発生していたコマフレアも消え点光源は光芒が出て、等倍観賞でも見れる画像になっている。なお画像は低ISOで、最大光量をあまり飽和しないレベルにおさえ、現像時のトーンカーブで暗部をかなりもちあげている。D800のダイナミックレンジの広さから、ノイズはほとんど感じられない。他のカメラでは最大光量が飽和して光が全て白になってしまうか、暗部ノイズがひどいことになってしまいそうである。これを回避するにはHDRを使うしかないが、D800ではHDRを必要としない。

 

これまで、D800の性能評価のために解像度・ダイナミックレンジにかかわるテストをしてきたが感想としては、このカメラは撮影の努力に答える結果を出してくれるカメラだと感じている。高解像を生かすためには良いレンズを使うとか色々言う人がいるが、写真とはカメラの性能を生かすために行うものではなく、撮りたい写真がそのカメラで撮れるかどうかということである。そのためにはカメラに求めるものはわたしの場合、AFやAEがどうのこうのではなく、ただ高画質であることのみである。高画質が何であるかは次の機会にまた述べたい。

 

まだ撮影テストは一分野でしかないが、本来の目的であるポートレートも早く撮ってみたい。ただ撮影会の連絡が遅れているので、次回の帰国時の撮影会にいけるかどうかは微妙なところである。次回は草花のマクロ撮影なども試してみたい。

[2012/05/22 SG]

 

先週末予告どおり、同じ場所(マリナベイ)で夜景を撮影してきた。今回はさすがに手持ちとはいかず、小型三脚を持参した。その中から、2枚アップしている。三脚もひどいものだったため、さすがにほとんど手持ち撮影しかしない私にはかなりのストレスになった。

 

F3.5というのもこのレンズもこの程度絞れば良いだろうという判断だったが、やはり等倍で見ると、フレアやフリンジがでている。フリンジに関しては撮影時の光源が飽和しなければ、出ないはずであるが、これ以上光量を絞ると現像時に伸長しても暗部諧調が不足となるという14ビットの限界もある。やはり、光源飽和を覚悟して、絞りを絞ってフレアを出さないという夜景撮影の原則を守るべきであろうという結論に達した。もう少しマシな三脚を購入したので、来週また同じ場所で挑戦してみたい。

 

このところしばらく休養していた写真撮影であるが、D800のおかげで再び活気づいている。高画素化、ダイナミックレンジの広さは現像作業を楽しくする。撮り方と現像方法を吟味することで、高画質の絵を得ることができる。高画素に関して、これほどの画素数がいるとか、等倍で甘いとかいう意見もあるが、写真はある程度の大きさで観賞するものである。等倍で甘くとも画面サイズで解像度があれば良い。しかし10Mや20Mの画素数では等倍で甘いと、画面サイズでも精細性が得られないため、等倍で輪郭補正ことになってしまう。駅などにある大きな写真のポスターも近づいて見れば輪郭はボケているものであるが、別に醜いものではない。それが輪郭補正が見えるようであればゲンナリである。

 

私が等倍で、チェックするのは被写体の輪郭である。それがフレアのフリンジが見えたり、周辺の点光源にサジタルコマフレアが出ているようであれば写真としての質は落ちる少なくとも売り物にはならない。絞らない夜景はそれなりにソフトで良いのであるが、今回の絵も等倍ではそれが見えている。夜景にもう一度挑戦しなければならない理由はそこにある。

[2012/05/16 SG]

 

前回はでかけたのも夕方のためビルの絵は逆光になってしまった。今回は午前中にでかけて撮影してきた。そのうち3枚をアップしている。一枚目はZeissでそれ以外はキットレンズである。

 

前回述べたとおり、キットレンズの解像度は期待に反して良好である。50mm域の絵は解像度自慢期間につき、Zeissの絵をアップしているが、キットレンズで等倍で比較しても直接比較でなければ差がわからない程度である。キヤノン使用時はどのLズームも使いものにならないと捨ててしまった私であるが、ニコンの(安ズームの方だと思うが)キットレンズが画素数の多いD800で評価しても良く解像し、F8程度まで絞れば単焦点レンズとそれぼど差がなく使用できることは驚きである。

 

このキヤノンとニコンのズームレンズの解像度の差は一つは両社のカメラにおける絵作りの違いにあると考えている。D30のキヤノン300万画素時代、デジタルの絵がベイヤー現像の時に発生する、輪郭強調がくっきりした絵を作りだしたことを、十年以上もたって2千万画素の時代になってもキヤノンは忘れられないでいるのであろうと思う。輪郭強調はレンズの解像度が、USMの半径に満たない場合、絵はボケボケになってしまう。(DLOはレンズの解像度に合わせてその半径を増加させているようであるが、結局は線の太い輪郭強調になってしまう。)私の場合はその輪郭強調がいやで、補正最少でボカシまでいれて、現像しているので、結局解像度のとれないレンズはますますボケた描写になってしまう。

 

写真の評価は等倍ではなく、画面サイズで行うべきであるが、画像サイズで見て、このレンズの絵は輪郭強調なしで、十分精細であり、へたに輪郭強調を行うと画像サイズでみると逆に不自然な絵となる。デジタルカメラの画質も解像面でやっとフィルムカメラの領域に近づいたと感じている。

 

ただダイニックレンジ(諧調表現)についてはまだ及ばないところがる。私のスナップでの撮り方はF8AVモード、露出補正-1EV、ISOAuto、最低シャッタースピード1/125である。露出補正-1EVは現像時に持ち上げるが低ISO時のダイナミックレンジ広さはノイズの増加を抑える。ただ14ビットのサンプリングは14EVのレンジを持つカメラには少なすぎで極端な暗部補正はノイズの増加より、諧調の不足を顕著にさせてしまう。次回はこの点を含めて夜景の撮影をしてみたいと思っている。

[2012/05/11 SG]

 

先週末撮影から、少し暗くなった時間の絵を一枚追加しました。撮影は一部を除いてキットレンズの28-300での撮影でした。このレンズ期待に反して解像度に関して意外といい結果だったと感じています。キヤノンではどのズームレンズもどうしようもないというのが、長年使ってきた感想ですが、どうして、ニコンではズームレンズがつかいものになるのか。これも仮説を立ててみました。

 

その前に現在いわれている、左はじのピントズレに関して調査してみたので、その報告を。WebではD800の良さが評価されていますが、欠陥の報告もいくつかあり、その中で、左端のピンズレに関して、調査してみました。このうわさはどうもどこがいけないのかはっきりしないのですが、AFが悪のか、ファインダーで見たピントと実際の写りが違うのか、いくつか報告があるところを見ると満更うそでもないみたいということで、85mm/F1.4をつかって、AFやら、ファインダーをのぞいての撮影やら繰り返したのですが、AFもマニュアルピント合わせも右も左もさっぱり差がでないという結論になりました。色々試すうちにどうやらライブビュー画面の表示において左側がボケボケになるようです。撮影後のピント確認では何の問題もないのに、LV時のみ問題があるようで、何かプロセッサの速度が追いついていないために起こる現象のような気がします。LVなんて使ったこともないし、使う予定もないので、この検討は早々に引き揚げることにしました。

 

検討の中でただAFの優秀さとファインダーのピント確認の良さが結果として残った訳ですが、この中で気付いたことは、レンズ開放時に比べ絞った時は後ピンになるということです。通常のピント合わせやAFは開放で行うので実際の写りは後ピンになってしまうということです。撮影も開放に設定すればピントの移動はないようです。このレンズだけの問題かなと思って、Zeissレンズでも試してみましたが、同じ傾向があるようです。専門家からいわせれば常識なのかもしれません。通常のフィルムではこのズレは被写界深度に含まれてしまう程度のものなのでしょうが、高画素化の影響でこんなところまで、見えてしまったというのが、結論でしょうか。

 

実際36Mpixというのは大方のレンズの性能を超えてしまったようです。もちろんこれは依然から私が主張していた高画素化の理由でもあるわけで、緻密に写るという以外にも高画素化は色々な効果があるようです。最初に書いたズームレンズ云々もこの効果に影響していると考えられますが、長くなってしまったので、続きは次回にでも。

[2012/05/06 SG]

 

昨日はD800、T*2/50とキットレンズ28-300mmでテスト撮影に出かけてきました。絵を一枚キャラリーに上げておきます。購入済みのレンズ85mm/F1.4および105mm/F2.8は今回出番はなしと見て持ち出しませんでした。曇りの日でしたが、とりあえず期待どおりの成果は得られたとおもいます。

 

今回はD800を使用してみてのファーストインプレションを書いておきます。まずは解像度ですが、等倍評価では使用レンズによるもののその解像感が5D2とD800で異なる理由はありません。画素数が多いほど、それに比例して解像度が高いという単純な理論です。D800Eの解像度に関してとやかく言う人がいますが、等倍でみたときエッジが立つ以外に解像度そのものに対する優位性はありません。私の場合はシャープネス処理を嫌いますので、最初の処理はボカシを入れることです。現像はRAWからのACR6.7ですが、エッジは5D2よりも弱い感じはします。結論として、画素数比例の解像度は期待どおりといえます。

 

次に色の再現性ですが、これは主観に左右される部分の評価です。しかし、私の場合5D2では、風景撮りの色調が気に入らないため、かなりデフォルトとは違った色調整のプロファイルを使ってきました。(ACRにはHSL/グレースケールと呼ばれる8色ごとの色相彩度輝度を調整できる機能がある)これにより、現像される色調がかなり改善されたのですが、D800の場合この調整では合わずディフォルトの値が一番良好という結果になっています。つまり、色再現が素直な特性になっていることがわかります。赤の色調も補正せずにうまく出ているようです。

 

高ISO時のノイズ特性につては、5D2と比べてかなりの特性的な違いがあるようです。これはノイズの量ということではなく、ノイズの表現の違いです。D800のノイズはしっかりとしているように感じます。5D2では色ノイズが主であったのに対しD800ではノイズの大半が輝度ノイズです。これは銀塩フィルムにおける粒状感に似たものを感じます。

 

以上はRAWにおける現像に関するものですが、使い心地について述べるとまずシャッター感に関しては、音が高音成分を含むカメラらしい音になっており、ミラーショックも5D2に比べてだいぶ少なくなっているように感じます。バッファ量も十分あり、ポートレート撮影でも待たされることはないと感じます(これは5D2でもOKだったが)。今回得に感じたのはAFポイントですが、ポイント数も増え適当なところにピントを合わせてくれます。顔認識のせいか、人間の目にも追従しているようです。ただこれは撮影会のポートレート撮影をまたなければ正確な判断はできませんが、MF派の私をAF派に移行させてくれるかどうかにかかっています。

 

今回の試し撮りは夕方から夜になるのを待って夜景も何枚か撮影しましたが、夜景撮影は設定方法の準備が不十分だったため、良好な結果を得られませんでした。夜景の撮影方法については次回にでも書いてみます。

[2012/05/01 SG]

 

Singaporeに戻ってきました。木曜の夜行で金曜日本着、土曜日に撮影会、日曜日午前にD800レンズキット宅配便受け取り、夕方には成田発、月曜日夜中にSingapore着、そのまま出社で、夕方に会社のパーティ出席というあわただしい日程となってしまいました。日本と違って休みはメイディーの今日だけ。D800はあまり触る機会がなかったので、まだ写真をアップできる状態ではないので、今回は撮影会での5D2の絵をアップしました。

 

今回の撮影はD800用に購入しておいたZeiss Makro Planner T*2/50 ZF2をアダプタで、5D2に装着して撮影しています。ISO値はDxOの評価から、800程度まではダイナミックレンジに影響がないとの判断から、400にしています。やはり写真はなんのかんの言ってもレンズだという気がします。

 

前回の先生から教わったことは、絞りもフォーカスもマニュアルでなければならないということです。写真の質を決めるのは要因の一つは絞りであり、ポジの撮影において、明部肩特性をどこに合わせるかで、写真の雰囲気は大きく異なってきます。銀塩の世界ではAE頼りでは自分の写真を撮れないというのが常識でした。しかし、デジタルの時代においてはだいぶ様相が変化しています。一番の問題はデジタルの明度ダイナミックレンジがフィルムに比べてだいぶ狭いということで、飽和が急にくることで、RGBの飽和値が異なるため、ボケたところで、紫や緑のフリンジが発生することです。これを一般的にパープルフリンジ(PF)と呼んでいますが、一次的原因はボケを生かしたレンズの使用ですが、根本的にはデジタルカメラの飽和特性にあります。これを避けるためにはアンダーに撮影して、トーンカーブで特性を補正することを行います。この処理過程を使った場合、影響を与えるのは低ISOでのダイナミックレンジで、暗部のレベルを引き上げてもノイズを増加させないダイナミックレンジが重要になります。

 

フォーカスに関しては実際ポートレート撮影に対応できるAFが存在しないということで、私の場合はマニュアルのみでの運用をしています。実際AF点の選択をしているぐらいなら、マニュアルで合わせたほうがよっぽど早いというのが、実感です。この点でファインダーの見えというのが、カメラ選びのポイントとなります。D800の顔認識に関してはまだ未知ですが、実際5D2でもD800でもマニュアルフォーカスは可能です。5D2でもDK17Mを接着して使っていますが、ケラレはありません。D800に取り付けてみましたが、いわれているようなケラレはないようです。今回T*2/50を使って驚いたことは5D2でもピントが抜群にあわせやすいということです。以前から持っていたT*1.4/50ZEでは開放値のピント合わせになりますが、ファイダーでのピントが合わないのが見えてしまいます。これはT*1.4の開放値のMTFが低いためで、ファインダーで解像していないことが見えてしまうためです。老眼の私の目でもピント合わせが可能ですが、やはり年のせいで、反応が遅くなって、ポートレートでの早い撮影テンポでピント合わせがついていけないというのが、残念なところです。

 

結論を言えば、T*2/50は素晴らしいレンズだということです。そのマクロ機能からポートレートレンズとして、85mmをしのぐかもしれません。今後のD800での撮影が楽しみです。

[2012/04/22 SG]

 

残念ながらD800もまだ入手できずということで、今週早々にでも入荷がなければ、撮影会は5D2で挑むことになりそうです。今回は高解像度とシャープネス処理について書いてみたいと思います。

 

10年以上前になりますが、初めてのデジタル一眼D30を購入して、当時銀塩135と中版が主体であったこの写真クラブにデジタルで単身乗り込んだことを思い出します。当時はデジタルということで白い目で見られたものの写真評価においては以外と褒められた記憶があります。当時著名な広告写真家の先生が指導してもらいましたが、その先生から、「デジタル写真は確かにきれいにくっきりと対象物を写す。しかし、実際に目に見えるものも、フィルムもそんなにはっきりと見えるものではなく写るものでもない。デジタルにはいわゆる空気感がない」と言われたことです。

 

この後空気感とはなにかということが、趣味としての写真と技術者としての現像法の検討がずっとテーマとなりますが、結局は真実を写すことが写真だという結論に向かっています。空気があるために遠景はコントラストを失うわけで、それを輪郭補正で補うことで、絵のヌケが良いと感じたり、ポートレートの目に線の太い輪郭補正を行うことで、人物が良く表現されていると感じるのは写真としての評価としては全くあり得ないということです。そして私も現像法において、できるだけ忠実な表現を目指してきたといえます。ただこのことはさらにいい写真を撮ることが、いかに難しいことかということを知らしめたということになり、いかに自分に写真芸術の才能がないかを知らしめることにもなっています。

 

カメラの話にもどせば、前述のとおり、輪郭補正はするべきではないということですが、さらにいえばベイヤー現像時に自動発生する、シャープネスも取り除くべきであり、このためには相当量のボカシを入れなければならず、実評価サイズにおいても絵を眠くしています。銀塩フィルムレベルの画質にするためにはもっと画素数を上げぼかしを入れても実評価サイズで眠くない画像にするべきであるというのが、私の主張です。

 

ローパスレスというのも、高周波領域の角を立てることであり、ボカシを入れれば、解像度に変化はありません。私の場合はメーカーお仕着せの処理を嫌いRAW以外のデーターは扱いませんが、近頃キヤノンの出してきたDLOなるものは許せないところがあります。レンズや素子ローパスフィルターの特性を補正する目的と言っていますが、収差や回折でボケた画像はどうやってももとに戻すことはできません。それをその影響が出る部分に影響量だけ線を太くしたUSMを充てて解像感を上げるというのは間違っていると言えます。これによって、観賞サイズでの表現においても絵の不自然さが、出ていることが見えます。

[2012/04/14 SG]

 

D800の発送連絡はまだなし、来週あたり期待というところか。いまのところWebの評価をみて過ごすしかない。評価ではLow ISOでのダイナミックレンジの広さが話題に、DxOの評価も高得点ということで、今回はDxOの測定結果を検討することにしてみた。

 

DxOでは評価基準の重きにダイナミックレンジにおいているが、画質とはダイナミックレンジであるという私の考えと一致する。ダイナミックレンジとはなにかというと、S/Nである。諧調表現は明部から暗部への連続性の表現であり、A/Dコンバーターのビット数によるものである。

 

まずLow ISO(50-100)におけるD800のダイナミックレンジは14EVを超えており、これはどのカメラよりも高い値であり、結論として、DxOの最高得点を出している。そして、ダイナミックレンジはISO値の増加に伴って劣化する。ISO100で14EVならば、ISO200で13EV、ISO400で12EV、ISO800で11EVとなり、これはノイズレベルが一定なので、当然の結果といえる。

 

ここで疑問になるのは同時期に発売されたフラグシップ機のD4の特性である。D4もDxOの評価では高い値を示しているが、D800に僅かに至っていない。ここで、測定値を見直してみると、D4では高ISO(3200-6400)付近ではD800よりも0.5EVほど良い結果となっているが、低ISO付近では、グラフがおれまがり、13EVに漸近している。これが、DxOの評価でD800を超えられない理由である。

 

ではなぜ、低ISOでダイナミックレンジが折れ曲がってしまうのか。正確には開発者でなければ、答えられないであろうが、私としては一つの仮説を立てることができる。この理由はD4のほうが、D800の一画素の面積が大きいからである。画素が大きいということは同じ光を受けた時の出力電圧が大きいということであり、A/Dコンバーターまでの間で、なんらかのゲインを下げる工夫が必要となる。このときSのゲインを下げると同時にNのゲインも下げることができれば、ダイナミックレンジは下がることはないのであるが、これがどうやらできずにSのみの減衰をせざるを得なかったらしい。昔D1だかD2においてISO200以下の感度を設定できなかったところ見ると難しいらしいし、現在でも実現できていないようだ。

 

この仮説からすれば、D800のダイナミックレンジは高画素によってなしえたということになる。つまり、D800の画素の大きさはISO50の時にでも一画素の電圧レベルが取り扱いレベルを超えていないということであり、さらに高画素化してもダイナミックレンジを上げることはできないという結論にもなる。また、高ISOにおけるD4とD800の0.5EVの差はギャップレスとはいっても小さい画素ではやはり効率が落ちるためであろう。D800やD4は135サイズの理論値をほぼ達成している。中版になれば理論値はさらに上がるので、これ以上のダイナミックレンジを得ることはできるが、ユーザーはその方向は望まないであろう。

 

私個人的にはダイナミックレンジはとれなくても画素数をもっとという感覚はあるが、しばらくはその方向には進まないと思うし、今後メモリスピードの増加は連写方向に利用されるであろうと考えられる。

 

ついでにキヤノンのカメラについて述べると(5D3はまだ評価が出ていないので5D2)高ISOでのDRは0.5EV程度D800より悪く低ISOでは12EVに漸近している。センサーレベルでの性能はかなり悪いとしかいえない。5D3はまだDxOの測定結果は出ていないが、Web評価的には5D2とそんなに変わっていないので、DxO評価でも5D2よりちょっと良い程度のところに落ち着くであろう。

[2012/04/07 SG]

 

D800の発送連絡もないまま、4月も一週過ぎてしまいましたが、月末には例の撮影会もあるということで、カメラを引き取りがてら、撮影会出席のための帰国を考えています。もっともそれまでに手に入れることができたらの話ですが。

 

先週こちらのカメラ屋を回ってみました。もちろんD800があるわけがなく、聞きもしませんでしたが、ニコンレンズに関してはカタログ品はどの店でも豊富にあったようです。今回は、105mm/F2.8Microを購入しました。価格は淀価格とほぼ同じでしたが、ポイントのない分割高のようです。本当は135mmがほしかったのですが、型式が古いので、新型をまった方が良いと考え、控えています。帰国時にツァイス1.4/50mmでも購入して今月はこの辺でおさえようと思っています。帰国費用と合わせてもだいぶお金の使いすぎでしょう。

 

このところ最近のカメラの評価もだいぶWebに上がって来ているようですが、高画素派の私としては自分の考えを裏付けする結果になっているように思っています。D800Eの発売もせまっていますが、私としてはあまりお勧めできないと思っています。偽色は消せても輝度信号に乗ったモアレは消すことができません。これは電気信号によるところのカットオフ周波数以上の成分の折り返しと元の高域信号とビートであり、その周波数成分はかなり低い成分を含むため、ボカシなどの高域制御で消すことができないためです。高画素のカメラではローパスを入れない傾向があるようですが、これはレンズ性能がローパスになるためにモアレ発生の機会が減るからであると思います。

 

デジタルカメラではベイヤーの処理時にどうしてもナイキスト周波数にダンピングがかかり、いわばシャープネスがかかります。これが画質劣化につながります。多くの人が等倍観賞時の解像感と呼ぶようですが、これは良いことではありません。等倍表示はカメラの性能を見るための有効な方法ですが、写真の価値は違ったところにあります。高画素のカメラはピンずれも、手ぶれも、回折も当然等倍で見えることになりますが、低画素では、これらが、すべて上記シャープネスの中に埋もれることになるだけの話です。そして、ピンずれ、手ぶれ、回折がある値を超えたときに醜い結果を引き起こすのであって、その境目の顕著さが、写真の価値を著しく損ないます。高画素化こそが写真の自然な表現、銀塩に近づける道であると考えています。

 

近年のギャップレスセンサーによって、高画素化がダイナミックレンジの障害にならないことが証明されています。あとはデーターサイズの巨大化とフラッシュ書き込み速度の問題だけです。まだまだ高画素化には不満がありますが、これは半導体技術とのバランスであり、5D2から3年36Mピクセルはメモリのサイズが一年半で2倍になるという法則からすれば、妥当な進化であるとも言えます。逆にいえばさらに画素数が二倍になるのは、約2年後という予想もできます。

[2012/04/07 SG]

 

D800の発送連絡もないまま、4月も一週過ぎてしまいましたが、月末には例の撮影会もあるということで、カメラを引き取りがてら、撮影会出席のための帰国を考えています。もっともそれまでに手に入れることができたらの話ですが。

 

先週こちらのカメラ屋を回ってみました。もちろんD800があるわけがなく、聞きもしませんでしたが、ニコンレンズに関してはカタログ品はどの店でも豊富にあったようです。今回は、105mm/F2.8Microを購入しました。価格は淀価格とほぼ同じでしたが、ポイントのない分割高のようです。本当は135mmがほしかったのですが、型式が古いので、新型をまった方が良いと考え、控えています。帰国時にツァイス1.4/50mmでも購入して今月はこの辺でおさえようと思っています。帰国費用と合わせてもだいぶお金の使いすぎでしょう。

 

このところ最近のカメラの評価もだいぶWebに上がって来ているようですが、高画素派の私としては自分の考えを裏付けする結果になっているように思っています。D800Eの発売もせまっていますが、私としてはあまりお勧めできないと思っています。偽色は消せても輝度信号に乗ったモアレは消すことができません。これは電気信号によるところのカットオフ周波数以上の成分の折り返しと元の高域信号とビートであり、その周波数成分はかなり低い成分を含むため、ボカシなどの高域制御で消すことができないためです。高画素のカメラではローパスを入れない傾向があるようですが、これはレンズ性能がローパスになるためにモアレ発生の機会が減るからであると思います。

 

デジタルカメラではベイヤーの処理時にどうしてもナイキスト周波数にダンピングがかかり、いわばシャープネスがかかります。これが画質劣化につながります。多くの人が等倍観賞時の解像感と呼ぶようですが、これは良いことではありません。等倍表示はカメラの性能を見るための有効な方法ですが、写真の価値は違ったところにあります。高画素のカメラはピンずれも、手ぶれも、回折も当然等倍で見えることになりますが、低画素では、これらが、すべて上記シャープネスの中に埋もれることになるだけの話です。そして、ピンずれ、手ぶれ、回折がある値を超えたときに醜い結果を引き起こすのであって、その境目の顕著さが、写真の価値を著しく損ないます。高画素化こそが写真の自然な表現、銀塩に近づける道であると考えています。

 

近年のギャップレスセンサーによって、高画素化がダイナミックレンジの障害にならないことが証明されています。あとはデーターサイズの巨大化とフラッシュ書き込み速度の問題だけです。まだまだ高画素化には不満がありますが、これは半導体技術とのバランスであり、5D2から3年36Mピクセルはメモリのサイズが一年半で2倍になるという法則からすれば、妥当な進化であるとも言えます。逆にいえばさらに画素数が二倍になるのは、約2年後という予想もできます。

[2012/03/24 SG]

 

22日の夜の便でシンガポールに戻ってきました。ひと夜のことでしたが、D800をヨドコムで店舗取り置きで予約できてしまい、これは持ち帰れるかと期待したのですが、当日朝になって、手違いでしたとの電話が来てこれも夢と消えてしまいました。予約をしきりなおして、待つことにしましたが、来月にでも手に入ればトンボがえりの帰国でもと考えています。

 

高画素化が低感度化になるということはないとこのところの書き込みで訴えてきましたが、現実面でもそれが証明される報告が上がってきているようです。今一度その辺を整理しておきたい思います。

 

まずダイナミックレンジとはS/Nのことである。Sとは信号のことであり、Nとはノイズのことで、近年のカメラではNはランダムノイズであり、その値の大部分は熱雑音であり、時間的ノイズは空間ノイズという形でも現れる。SやNを時間的でではなく空間的な概念でとらえれば、時間は距離と置き換えられ、その空間周波数はセンサーのサイズに対する画素数である。トータルのSはそのセンサーの受ける光の量であり、Nは帯域幅による。一列の画素数の半分がナイキスト周波数になるわけで、画素数が多ければNも増えるので、S/Nも悪くなるが、フィルターをかければNも減らすことができる。Nは光を電気信号に変える時点で発生するので、光学的ローパスフィルターではNを減らすことはできない。電気信号の処理により、見かけのノイズを減らすことはできるが、これは帯域制限をかけることに等価であり、解像度を低下させる。理論的に解像度低下なしにノイズリダクションはできない。

 

ここでいえることは、鑑賞サイズを一定にすれば、ノイズレベルも理論的に計算できるもので、センサーサイズフルサイズにおける理想値は約12EV付近であり、どのカメラのセンサーも8割がた理想値に近い。従ってこのサイズにおいてこれ以上の飛躍的なダイナミックレンジの向上はない。実際現状のフルサイズのダイナミックレンジはAPSサイズのダイナミックレンジの理想値を超えている。またこのサイズのダイナミックレンジ12EVを得るためには少なくとも12ビット以上のA/D変換機が必要なのは明白である。

 

ここで私の持論である、高画素化はこれらのリミットを考慮してもISO400-800レベルではまだまだ余裕があるということである。高画素化は高画質ではないという人がいるが、高画素化は高画質化への何のさまたげにもなっていない。

[2012/03/18]

 

今は日本に帰って来ています。85mm1.4Gも購入済みで、着々とニコンマウントへの変更中。ギャラリーの絵は更新していませんが、気持ち的には高画素化へということで、追加する気持ちになれないのをお察し下さい。D800の入手は次の帰国時と思っていましたが、できるだけ早くという気持ちから、レンズキットをポチってしまいました。なぜEではなく無印か、なぜキットレンズかというのは理由があります。

 

現在の画素数はベイヤー配列で構成されていて、実際の画素数で出力されるカラー画素は組み合わせによって擬似的に生成されたものにすぎません。本来の画素数は実質1/4にすぎません。従って3板式や3層式が良いと考えていましたが、ベイヤーであっても画素数を上げて、4素子を合成すれば、同じことがいえるので、私的には画素数をもっと上げて、ローパスとかボカシとかを積極的に取り入れるべきだというのが、考えです。本来ローパスレスというのはセンサー画素数がレンズ解像度より高いためモアレ等の心配がなく不必要な場合に外すべきで、ローパスによる解像感の増加はみせかけにすぎません。

 

またレンズについて言えばコーティングや手ぶれ補正などの技術はともかく、本来の性能が時代とともに進歩するとはとても考えられません。まあデジタルにあったレンズが作られるという意味かもしれません。それにしてもズームなどは単焦点に比べてどの領域でも解像度が悪く、過去大三元ズームを何度も買い替えて、お金を無駄にしてきました。現在は35から200mmまでの単焦点Lレンズを勝負レンズにしていますが、手軽に持ち歩けるスナップ用ズームを使っています。キットレンズも便利用で、他のズームレンズにしても、大してかわらないだろうというのが、私の考えです。ただ単焦点をさらに追加購入することになるので、この先またお金がかかることになります。

[2012/03/12 SG]

 

このところ連投になりますが、動的ノイズについてもう一言。動的ノイズについては、カメラの世界ではランダムノイズと言われていますが、外来ノイズを除けば熱雑音ということになります。このノイズを低減するために、デジタルであれアナログであれ、開発者は色々のことをしてるのですが、世の中の物理的法則を崩すことはできません。

 

熱雑音によって発生する電圧Vn = SQRT(4*k*T*R*dF)という法則があります。kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Rは抵抗値、dFというのは帯域幅になります。つまり雑音を減少させるにはTまたは、Rまたは、帯域を減少させれば良いことになります。天体観測では、写真だけではありませんが、温度を絶対0度近くまで下げて行うことはよく聞くことですが、通常のカメラでは制御の範囲ではありません。またRはセンサーのインピーダンスですが、CMOSはインピーダンスが高いので、CCDに比べてノイズが多いといわれます。並列にRを入れればノイズはさがりますが、信号も下がるため意味がありません。

 

ここで残るのが、最後の帯域幅ということになるのですが、画像における周波数というのは、時間軸ではなく、空間という置き換えになります。空間周波数における帯域というのは解像度ということになり、高画素になれば、帯域幅が広がり、当然ノイズ電圧も多くなるということが理解できると思います。この値は熱雑音の式が示すとおり、どこのメーカーでのCMOSであれ、同じ値になるということです。S/Nは信号との比率ですがら、信号成分つまり、光の取り込みに無駄をなくすことに努力が注がれます。この異なる解像度を持つセンサーのダイナミックレンジを評価する場合、解像度が高いほうが、不利となるので、同じ解像度となるように正規化する必要があります。従って同じサイズのCMOSセンサーであれば、静的ノイズをどれだけ抑えられるかしか、結果につながらないと言えます。

 

世にノイズリダクションという言葉がありますが、静的ノイズについてはともかく、動的ノイズを減らすには帯域制限をかける以外に方法はありません。つまり、色々のアイディアのもとにノイズを減らすために方法を駆使することは、解像度を下げる結果になるのは当然のことと言えます。むしろこのために低ISOの撮影においても解像度が下がる結果になるのは弊害が大きすぎます。フィルムの世界においてもISO400とかISO800とかが、最大感度であるのに、高ISO競争に走るのは、いかがなものか。写真という芸術の形が崩れるだけであるとしか思えません。

 

それよりも、解像度という面で、もっと競争してもらいたと思います。メモリ書き込み速度の問題が、高画素化と兼ね合いになっています。現状では、連写をとるか解像度をとるかの兼ね合いになっていますが、私は解像度をとります。

[2012/03/09 SG]

 

来週末は帰国の時期ですが、22日にはまたこちらにもどるので、D800の入手は三か月先に予定していますが、注文が多そうなので、6月の帰国時に手にはいるかは微妙なところです。

 

今回はノイズとダイナミックレンジについて理論的な観点から述べて見ます。まずダイナミックレンジについて。ダイナミックレンジとはなにかというと一般的にはS/Nのことを言います。アナログの世界においては、ノイズが全くない状態ではダイナミックレンジすなわちS/Nは無限大になりますが、デジタルの世界ではもとの信号にノイズがなくとも量子化のための雑音が発生します。理論上このときのS/Nはサンプリングのビット数に比例することになり、ビット数が多いほどS/Nはよくなります。これは例えば音声信号等を量子化すると、波形が段々になり、高調波成分のノイズが発生するという意味で感覚的に理解できます。

 

写真などの画像信号についてもこのビット数とノイズの関係は同様のことが言えます。しかしこれは感覚的にピンとこないと思われます。A/D変換機での量子化はリニアにおこなわれますが、その後ガンマ補正が行われるため、明部のサンプリングは細かく、暗部のサンプリングは、荒くなるため、結果的に暗部のノイズが目立つことになります。RGBそれぞれのゲインがことなれば、量子化レベルが異なるため色ノイズが発生します。信号が量子化によってノイズを発生していることになります。

 

次にデジタルカメラにおけるノイズについて考察してみると、ノイズは静的なもと動的なものがあります。静的なものは、センサー素子のバラツキによって、光のないときの電圧・電流がそれぞれ僅かではあるが、異なるため、暗部にノイズとして現れるものです。動的なものは時間によって異なるいわゆる、熱雑音等です。現在のセンサーにおいてどちらがどの程度かはその分野の専門ではないので、わかりませんが、近年においては、暗部(低レベル)のバラツキをオンチップで補正する方法が開発され、CMOSの低ノイズ化を実現したことは、記憶に新しいところです。

 

このオンチップ補正はRAWでの出力にも恩恵を受けられますが、現在の量子化は14ビットとなったため、この補正をサンプリング後にデジタルで処理できるようになったこともあり、エンジンを通した、JPEG画像はさらに低ノイズ化が可能となっています。私はこの処理された絵がきらいで、RAWしか使わないのですが。

 

さらに考えを進めてこのノイズと高画素化はどのような関係を持つのか、考察してみます。高画素になると理論的には扱う空間周波数が高くなります。この高い周波数が使わない成分まで含むのであればそれをカットすることにより、S/Nは向上することになります。具体的にはボカシを入れるとかリサイズするということです。一素子の大きさを大きくして、扱うレベルを上げる方が得なのか、高画素化をする方が、得なのかは静的ノイズと動的ノイズの比率によって決まりますが、低ISO撮影においては、解像度向上というおまけがついた、高画素化に分があると考えています。

[2012/03/03 SG]

 

ずいぶんと長い間更新しないできました。ここのところ撮影会には参加していたものの、だいぶ写真を撮るのが億劫になっていました。買い物慾もiPhoneとかMacにかなりの投資ををしていたのですが、カメラは新機種が出ないせいもあって、あまり検討していなかったのが現実です。

 

さて今回、5DIIIが発売されることになりました。本来ならば即購入ということでしょうが、やはりD800には勝てません。ここで何度も高画素機の必要性を訴えてきた私としてはこの機種に目が向くのは当然のことと言えます。次の帰国時に購入したいのは山々ですが、発売後すぐは手に入らないでしょうから、6月の帰国時までには手にいれたいと思っています。キヤノンへのレンズ投資は過去相当の額でしたが、最後に残ったのは単焦点レンズのみ、ニコンもぼちぼち買いそろえればと思っています。ただ一点残念なのは85mm1.2Lがつかえなくなること、ニコンにも1.4がありますが、1.2の絵は特殊なものがあります。とりあえず1.4を買って使ってみます。

 

さて、高画素の利点改めて述べておきますが、画素数が低いとピントのあったところと合わないところが違いすぎる。あったところと合わないところが除所に移り変わっている場合、その境界点の描写が不自然になる。バストアップ程度では顔の肌のキメを解像できない。線が太いため顔の傷が強調されてしまう等です。私は風景写真家ではありませんが、ポートレートこそ高解像度が必要とされると思っていますし、解像度を生かすレンズが必要なのではなく、解像度がレンズの解像度を超えるべきだと思っています。レンズのくせを表現できるようになって、やっと銀塩と同等ということができると思っています。

[2011/03/21 H.K.]

 

3月の帰国はちょうど震災と一致してしまった。木曜日の帰国、金曜は買い物途中の電車の中で長いゆれを感じた。それっきり電車は動かなくなってしまったので、横浜から自宅まで歩いて帰宅。その後一週間は横浜でも多少不便な生活をしいられた。

 

震災の一週間を日本で過ごすことができたのは、日本人として、むしろ幸運であったとかんじている。香港にいたとしたら、この状況は実感できなかった。横浜でも携帯電話の音声は制限がかかり、連絡には家の固定電話だけになってしまったので、親戚関係の連絡係を務めることができて、多少の役にたったようである。

 

仕事が通信関係のせいか、電話の不通は気にかかる。東北へは福島の山の中であってもどうして、電話が通じなくなるのか、いまだに良くわからない。音声通話に規制がかかっていたことは確かであるが、M9とはいえ、津波のないところでも電話線が切れてしまうのか。輻輳する前に規制をかけるのはやりすぎではないのかとも思う。もの不足やガソリン不足など、ユーザーの買占めが原因のみだとは思えない。

 

実際の被災地ではもっと過酷な状況にあるときに都会部の多少の不都合をとやかくいうのは、不謹慎きわまりないが、震災の一週間を日本で過ごしたおかげで多少の感想を言わしてもらった。

[2011/02/26 H.K.]

 

正月2月は短い。日本と行ったりきたりしているうちに、もう月末である。最近は写真を撮ることも少なくなり、今回も撮影会からの在庫を一枚。

 

さてこのページ本来の使命である現像法の検討もあまり進んではいないが、世の中の技術の進歩という意味では、どうやら古い理論をそのままにしておいてはいけない時期にきている。前回も述べたがここ2、3年で大きく変化があったのは液晶ディスプレーのバックライトとして、WLEDが広く使われだしたところにある。

 

WLEDの歴史は青色LEDの発明に端を発していることは知られるが、その特性については私自身もあまりはっきりしたことを知らなかった。蛍光灯が放電で発する紫外線を蛍光体にあてることにより可視光に変換する原理と同じであるが、蛍光体は発光する光より波長の短い光でなければならないらしい。実際は青色LEDで発光した光で黄色に発色する蛍光体に光をあて、LEDの青と蛍光体発光の黄色を混合することにより、白の光を得ることができるという方式が現在の主流らしい。

 

白についてはこのように補色関係にある2つの色を合成することにより、可能な訳であるが、これで全ての色を表すことができるかどうかという結論は明白である。通常LEDは単波長のスペクトラムを持つ光を発するが、蛍光体はその材料で、ある程度幅のある波長の光を発することができるらしい。これを演色性と言うらしいが、赤や緑の波長の成分も出している。

 

そうでなければ、LCDのバックライトに使うことはできないことがわかる。演色性は照明として使う場合は重要である。世の中の色は光の三原色であるRGBだけではなく、多くの中間色が存在し、それが色彩にあふれた世界を生み出すからで、RGB3スペクトラムの光源では黄色を表現できない。逆に言えば、広い帯域を持つ太陽光のもとでの撮影ではいかなる安価なデジタルカメラでもAdobeRGBを超える広色域の表現が可能である。

 

しかしながらディスプレーのバックライトととしての演色性は広色域の表現には障害となる。本来ディスプレーでは赤と緑の光で黄色を表現するが、実際はLCDの色フィルターが薄いために緑フィルターの部分だけ透過するように制御しても実際は黄色やシアンの光を通してしまうために色純度が低下し、広色域の表現ができなくなるためである。ここから広色域のディスプレーのバックライトにはRGBの単色スペクトルを持つ3LEDが使われるのである。

 

ここまではごく一般的な話であるが、WLEDが広くデイスプレーにバックライトに使われると広色域の表現ができなくなるだけではなく、新たな問題が発生する。現在のWLEDは高効率化のため黄色成分が強く、色温度調整やキャリブレーションを行っても本来のRGBを使ったCRTやRGBLED、有機ELディスプレーの色調と比べて黄色の強い絵になってしまうのである。色温度調整後のiPhoneが黄色いと言われるのはこの辺に問題がある。

[2011/01/30 H.K.]

 

香港の正月は日本に帰国することにしました。例年ならタイというところですが、今回はクリスマスに行ったので、少しの間ですが、日本にしました。ギャラリーには前回同様昨年9月の撮影会の中からアップしています。

 

最近MacBookの新型を購入したので、現像にも使ってみています。現在のノート型を含めWLEDバックライトの液晶ディスプレーが主流になっていますが、これも数年前ではかんがえられなかった進歩といえます。スパイダーでキャリブレーションして使っていますが、Appleのガンマは1.8だというのはすでにどっかに行ってしまい。現在はどのApple製品も2.2で調整することになったようです。

 

色温度も6500になっていますが、実際キャリブレートされたDELLのPCと比べると色温度も結構違ってみえます。こればキャリブレート時の色温度をバックライトネイティブを使うためと思われます。バックライトの色温度を使わないとキャリブレーションの精度不足のためにグレーバランスがうまくとれず、モノクロ写真に色がついてしまいます。ハード的にバックライトの色温度をコントロールできるようにならないと、カラープロファイルシステムの完成はないでしょう。

 

現在現像用メインで使っているのはDELLのRGBLEDバックラんイトのXPS-1645ですが、RGBLEDのオプションがあったのは同じ機種でも私の購入したごく一時期だったようで、現在はどの機種でもRGBLEDバックライトのディスプレーを持つノートは購入不可能のようです。このディスプレーはまさにAdobeRGBの色域を表示できています。

 

インターネット標準はsRGBなので、最終的にはsRGBに変換して、出力しなければなりませんが、色調整の過程ではAdobeRGBがつかえます。sRGBモニターでもAdobeRGBワークスペースを選ぶことはできるのですが、微妙な色合いはAdobeRGBモニターのほうがだいぶ作業がしやすいと感じています。なぜWLEDでなくRGBLEDのほうが色域が広いかという技術的な説明はまた次回にでも述べることにします。

[2011/01/22 H.K.]

 

香港ももうすぐお正月、年末ということで、多くの人達がショッピングに出かけています。あまり人の多いところは好きではてありませんが、香港に住む以上これはしかたのないことです。今回は昨年の撮影会の中から一枚アップしています。

 

昨今の技術の流れは加速しているようで、二三年前の常識が通じないケースが多々かんじれます。特にコンピューター技術や携帯電話の進歩は著しいと感じます。ただそれは自分がその仕事に携わっているからで、そうでない人から見ればそれほど感じないのかもしれません。

 

それにくらべて写真やカメラについては比較的ゆっくりしていると感じるのは自分がその仕事をしていないからなのでしょう。それでもデジタルカメラの解像度(画素数)はだいぶあがり、携帯電話付属のカメラでも一千画素超えもめずらしくなくなりました。デジタル一眼の世界でも一昔よく言われた画素数不要論も最近ではあまりいわれなくなった気がします。

 

今回ギャラリーに上げたポートレートも等倍では見ないほうが良いといえますが、通常の写真画素にすれば、問題ないでしょう。だからといって画素数の少ないカメラで撮影すれば良いというものではありません。デジタルカメラでは画素間で輪郭補正が入るため、傷やしわが強調されてしまいます。(一般的に言うなら、ピントのあったところと合わないところがはっきりとしてしまう現象)それを縮小しても黒として残るため色ににごりがでてしまいます。

 

私の理論ではこれらの不都合を取り除くにはさらなる解像度増加が必要とされます。それによって傷やしわの線が細くなり、解像度縮小やぼかしによって色のにごりをおさえることができると考えています。それではどこまで解像度を上げればよいかと言えば、レンズの解像度を十分超えた解像度が必要と考えており、それは使うレンズのレベルによることになりますが、私の場合今の画素数の2倍から4倍必要と考えています。

[2011/01/01 H.K.]

 

明けましておめでとうございます。すっかりサボり癖がついてもはや3カ月の更新を滞らせてしなったが、わずかながらでもこのサイトをチェックしてくれる人達のためにも更新しなければならない。このクリスマスはタイですごしたので、バンコク・パラゴン付近のクリスマスの夜景をアップした。

 

この3カ月の間に3度ほど日本に帰国撮影会も2度ほど参加したが、写真の現像もまだ終了していないありさま。そのうちまた順不同でアップする予定。香港での仕事もiPhone/iPadのソフトも何本か書き上げまあまあ順調というところ。

 

そういえばMacBook Airの新バージョンも購入。今回はメモリ4G(そのおかげで納期一カ月)となりVMware のWin7動作もスムースになり、だいぶ快適に動いています。2台のiPhoneも適当に動いており、時々PCとの同期がとれなくなって復元しなければならないことを除いてまあ順調に使用しています。

 

私としては、質感が高くディスプレーがキレイで電池が長持ちすることが重要ですが、機能もそこそこなiPhone4の右に出るものはいまのところないようで、まだまだAppleの市場独占が今年も続くことでしょう。

[2010/09/11 H.K.]

 

もう9月また3カ月ごとの日本帰国の日が来週にせまってきた。また例によって、撮影会と日程をあわせたので、次回はポートレートを何点かアップできると思う。ギャラリーには前回タイに行ったときの寺院での撮影を一点アップした。この絵では電球の部分が飛んでいる。ダイナミックレンジの問題で、アナログ部分の飽和なので、現像処理ではいかんともしがたい。5D以前のカメラではパープルフリンジが多く発生したが、5Dではこの問題はあまり見ることはなくなった。白飛びといってもセンサー素子が飽和するわけではなく、後段のアンプが飽和するためで、キヤノンの場合2段あるようなので、設定が複雑であり、高感度ノイズと飽和特性とのかね合いで、アナログ回路設計には高度の技術が要求される。

 

さてBBSにも書いたが2台目のiPhone4も手に入れて手持ちのiPhoneは4台になった。SIMロックフリーの3台はそれぞれ使っているが、ロックのかかった一台はWiFiオンリーで使おうと思ったが、アップデートごとにSBのSIMを差さなければならないなど、面倒で結局は捨ててある。

 

仕事の面でもiPhoneとの連携要求も強まりiPhoneソフトの開発も避けては通れなくなってしまった。Appleもここ一二年で世界最強のスマートフォンの地位を獲得したと言える。それに伴ってやはりその横暴さが目立つことになる。以前にも書いたがiPhoneのマルチタスクというのはプログラムを終了した時点から次の起動時に処理を続行するということに重きがあり、本来のマルチタスクとは多少意味合いが違う。スリープ状態ではWiFiさえも停止する。もちろんプログラムを対応させればスリープ中も処理を継続させることも可能ではあるが。

 

iPhoneのバッテリーの持ちは他のスマートフォンに比べ抜群に良い。これはスリープ時にWiFiを停止させているためである。しかしこれではプッシュメールやIM、SIPなどのプログラムが機能しない。このソリューションがAPNS(Apple Push Notification Service)である。これは日本におけるMMSプッシュと同様にSMS方式で起動する。ということはキャリアサービスを使用するということであり、Appleがキャリアの上に立つ世界征服を成し遂げたということになる。APNSを利用するサービスはMobileMeのプッシュメールやFaceTimeであり、連携しないキャリア、Docomo等のSIMをiPhone4に差しても機能しない所以である。

 

現在iPhone4はその外形とDisplayのきれいさで、スマートフォンの頂点にある。しかし、Appleが常にトップの座にある製品を作り続けなければ、その地位は一瞬にして、他のアンドロイド端末に持って行かれることになる。

[2010/08/29 H.K.]

 

ギャラりーには今日のTaikoo Placeをアップした。ここは私の住んでいるアパートからすぐ近くである。撮影はiPhone4。人が少ないのは日曜日だからで、週日は多くの人でごった返している。

 

今週から私の会社の地階にあるいつも利用するレストランがどういうわけか、クローズした。いつも休日の午後のひと時を優雅に過ごしていたレストランであるが、客の入りが悪いためのクローズか?

 

それとは別にいつも日曜の夕食をとるイタリアンレストランに行ってみるとそのクローズしたレストランにいたウェイトレスが二人ほど働いていた。まあ距離的に近いこともあってなんの不思議もないのであるが、むこうも顔を覚えてくれいて、近況を話すことができた。

 

前のレストランもいろいろと思い出がある。シンガポールから香港に戻ってきて、しばらくぶりと声をかけてため語で話すウェイトレス(英語のため語がどんなものかはさておき)など。残念ながら彼女はクローズの前にどこかに行ったらしいが。

 

色々の国に’すんでいるとその国の人間性というのも見えてくる。中国人は、決して知らない人に愛想をふりむくことはしない。しかし知り合いになると非常に人懐っこい。中国の店に行くと愛想が悪いのは共産主義のせいだと言った人がいたがそうではない。

 

いろんなところにに住むといろいろな文化を身につけることができる。いま若い女性で中国が好きだと言う人も何人か知っている。こんなところに中国の魅力を感じるのかどうかは定かではないが、香港も中国人の町、多くの日本人が(商社の人間だけでなく)暮らしている。この場所に暮らせるのは幸せといえるのかもしれない。

[2010/08/14 H.K.]

 

ギャラリーには前回の撮影会の絵を一枚追加しています。言い忘れましたが、彼女は13歳とのこと。

 

前回も書いていますが、iPhone4の香港版(SIMフリー)をやっと手に入れました。Docomo回線で使用可能とあって、日本からの注文も代行業者に殺到しているようで、香港アップルも混乱の様子。

 

昨日はMicroSIMに変えてもらうためCSLに出向きましたが、CSLもまだ入荷しておらず、驚かれた始末。始めはMicroSIMだけ発行してもらうつもりでしたが、2年契約で毎月の額安くするとの誘いにさらにHK$580足せば入荷したときにもう一台もらえるとのことで、こちらも契約。ただ二年以内に解約するとHK$5,000を払う必要があるのはしかたがない。

 

これで、手元にはSoftBankのiphone3GS、香港購入のiphone3GSと香港iPhone4二台になることになる。日本用と香港用に回線は2つあればことたりるので、残りの2台をどうしようかというところである。

 

先日Window7、Vistaのアップデートがあったが、PCとサーバーのバージョンアップで時間を食ってしまった。日本と香港で7台のPCをアップデートした。これでも会社の分は含んでいない。それぞれ役割があっての常時起動であるが、個人一人の使用には異常である。そろそろ管理能力にも限界を感じる。

[2010/07/27 H.K.]

 

ギャラリーに85mm/1.2Lの絵をアップした、やはりこのレンズでの解放の絵は他のレンズでは撮ることのできない。近づいて撮るとピントが相当に薄い。MFで撮るしかないが、ピント合わせがきつい。

 

実は先週末に日本に一時帰国した。週末だけの帰国であるが、日本にあるサーバーの調子が悪く、その修理のためであったが、寝る暇もなく香港に帰って来た今も睡眠不足である。日本サーバの主な目的はロケフリであるが、地デジ対応で四苦八苦させられる。

 

iPhone4の香港版はまだであるが、Appleはアンテナ問題で味噌をつけた。とかく電話機能で問題のあるアップルであるが、アンテナを下部の露出金属にするのは設計ミスとしか言いようがない。外枠の金属がiPhone4の形状デザインで大きなポイントであるので、カバーはつけたくない。カバーをつけても感度低下はさけられないと思うので、接続性のうるさいDocomoなどでは今後採用の見込みはないであろう。

 

もうひとつiPhoneの悪口を書くと、マルチプロセスというのはうそで、実際にホーム画面に戻ってしまえば、アプリケーションは終了してしまう。アプリケーションのソフトを対応しなければ、動作しないというのもうそで、アプリケーションソフトが、気にしないでもバックグラウンドで動作するのが、マルチプロセスである。SIPやSkypeなどの通信アプリケーションにマルチプロセスは必須であるが、この目的達成のためにAPNSを使用させるというのもAppleの強引なところである。

 

ただユーザーにしてみれば、それでもiPhone4がほしいというのもくやしい現実である。

[2010/07/21 H.K.]

 

またまたの更新遅延で言い訳の言葉も思いつかない。前回報告のように、先月日本での撮影会に参加したので、その中から2枚ほどアップしている。レンズはいつもの85mmと200mmで主に撮影した。絞っては絵に面白みがないので、解放付近での撮影が多くなった。今回は某大学生との共同撮影会ということで人数がおおくなり、その分85mmの出番が減ってしまった。

 

今回からPhotoshopもCS5にしている。バージョンアップも結構お金がかかる。ノイズリダクションも良くなっているようで、最終jpegサイズが小さくなり、解放ポートレートの場合は特にに小さい。撮影の傾きが、現像前に補正できるので、結構重宝している。

 

さてiPhone4の香港発売は月末のようであるが、以前情報は少なく予約もできないようである。ただ輸入品は香港でもタイでも倍以上の値段で売られている。Nokiaと比べれば電話関連の機能は貧弱であり、アプリ開発もままならないところがあるが、やはり質感やディスプレーでは他を大きく引き離しており、使う身になれば、最大の選択肢には違いない。強気のジョウブスは気に入らないが、またまたシェアを上げることであろう。

[2010/06/06 H.K.]

 

気がつけばもう6月次の日本帰国も目前である。香港は日本より雨の日が多い。それでも今日はよく晴れていたので、自宅の窓から対岸の景色を200mmで一枚。ギャラリーにアップした。

 

最近写真も撮っていないので、またもAppleの話題を。Mac Mini Serverを購入した。Mac Book iPhoneと連続の購入だったので、さすが高収入の私でもひと月あけての購入となった訳であるが、全体的に価格は安いと感じる。Core 2 duo, 4G Memory, 500Gx2 HDで10万しないのは買得である。Server OSも込みであるので、Dos-Vパソコンを自分で組むより安くあがる。

 

最近は日本でもApple経営の横暴さが話題になっているようであるが、その体質は昔からで、私が好きになれない理由のひとつである。ハードウェアに関しては上記やiPhoneを例にとっても良くできていると思うが、ソフトに関してはそんなAppleの体質から、いまひとつメインに使うのに不都合を感じてしまう。

 

現在の持ち運びPCは、Dellをやめて、Mac Book Airにしているが、これも仮想マシン(VMware)にWindows7とLinux(Debian)をインストールして、通常業務で使えるようにしている。MacOSXはiPhoneソフト開発用に必須なのでしかたないが、他のソフトはWindows7に瞬時に切り替えて動作させることが可能である。

 

最近購入のMac Miniサーバーも同様にWindows7とLinuxを入れリモートからのアクセスはほとんどWindows7に対してである。MacもFlashやMedia Playerが使えれば、Windowsにこだわる必要もなくなるのにとつくづく思う。

[2010/04/25 H.K.]

 

忙しさに押されて更新もしないままもう4月も末である。最近は写真もあまり撮っいないので、前回の仙台旅行の中から松島の絵を一枚アップした。

 

前回iPhoneを購入したと書いたが、iPhoneの人気は香港でも良好のようで、だんだんと持っている人を見かける率が多くなっている。ここ香港では、私も含めて、携帯と言えばNokiaと相場がきまっていたが、世の中が変わってきている。その薄さとディスプレーのきれいさを見れば、勝負がついたともいえる。

 

iPadもそろそろ発売ということで、私の仕事もWindows/Linux UMPCやSymbianからiPhone/iPad向けにソフト開発を移行しなければ、ならなくなってきた。私の場合、コンピュータを始めた時からApple製品を横目でみながら、何十年もそれを避けてきた。Appleの閉鎖性とそれを至上のものとするApple信仰者が好きになれなかったからかもしれない。

 

しかし、iPhoneの普及から、Apple製品は一般化し多くの人の生活になじんできた現在、システム開発者はiPhone上でも動作するアプリケーションを用意しなければならなくなってきた。

 

そんな訳で、ついにMacを購入することにした。最低限のものをとも思ったが、やはり購入するならということでMacBook Airの高い方を購入してしまた。実はコンピュータ街まで足を運んでさがしたが、見つからずネットで探したら、自宅アパートの目の前にApple Storeがあることがわかり、そこで購入した。購入も普通のコンピュータ店ではなく、高級そうな専門店でしかできないということもやっとわかったApple超初心者である。

 

それはさておき、ディスプレーはやはり、解像度とrgbLEDということで、現在使用のDELLのXPSのほうが良いので、TeamViewer (RemotoDesktopもどき)で接続して、SDKを動かしソフト開発を始めている。

[2010/04/04 H.K.]

 

更新休止中に、日本に一度日本に帰国した。今回は一泊で仙台近くの秋保温泉ですごした。その時の絵を2枚ほどギャラリーにアップした。内湯に露天風呂のついた贅沢な温泉旅行であったが、久しぶりにのんびりとした。

 

写真関係の更新はなかったが、携帯電話関係はN900とiPhoneを購入した。N900は香港のSIM、iPhoneは日本で購入したので、SoftbankのSIMで使用している。MAC使いではないので、Apple製品はあまり好みではなかったが、結構便利につかえる。日本SIMなので、香港でのパケットは使用できないが、WiFiが使用できるので、自宅や会社ではそれなりに使える。音楽を聴くのにも重宝する。

 

表示用ディスプレーについてもiPhoneに関してはなかなかきれいである。前回rgbLEDについて書いたが、専用のハードとソフトを用意すればユーザーは気にせずにその色再現性を享受できる。ただrgbLEDの色の再現性は現実より鮮やかすぎるとの議論が家庭用テレビ等であるようであるが、せっかくの再現性をプロファイル変換で失うのも馬鹿げていると思う。

 

写真の世界では、ポジの色再現性はsRGBを超えているし、これからも表示ディスプレーの色再現性を追求していくことになるであろうが、これらの色再現性と現実との色の相違は業界標準と個々のハードの性能の違いによって引き起こされるが、現実に様々なハードウェア性能が存在する現状ではしかたのないことである。ただ自分だけの環境を考えれば、矛盾なく追求ができる。

[2010/02/28 H.K.]

 

またずいぶんと更新をさぼってしまった。こちらの正月の間にまたタイ旅行にいっていたので一枚アップしておいた。

 

新規購入のノートPCのRGBLEDディスプレーの色再現性は順調である。DellのStudioXPSであるが、最近の購入サイトを見るとRGBLEDのオプションははずされたようで、もうこのディスプレーをノートPCで購入することはできないようである。はずされた理由はわからないが、このディスプレーはキャリブレーションなしではとんでもない色になってしまう。ノートPCのほとんどの使用者にとっては、手軽につかえるしろものではないのが理由かもしれない。

 

これまでカラーマネージメント不要論を展開して来たわけであるが、やはり、この種のディスプレーを使うにはそれなりの色管理に対する知識が必要である。デバイスプロファイルの設定が必要であり、キャリブレーションツールがそれを設定してくれる。ただ特殊ディスプレー出ない限り、カラーマネージメントやキャリブレーションを厳格にやったからといって、それほどの効果が得られないという考えは捨てていない。

 

広い色域を得るためのRGBとは一般てきに言われる赤・緑・青の純色とは異なっているようである。このためキャリブレーションなしで自然な色を出すことは難しいようであるが、携帯電話のOLEDなどはそう問題のない発色をしている。多くのことが色の専門家によって研究しつくされていることと思うが、理論的研究と実際の製品の評価とは乖離している。これは多くの最新技術にあてはまることでもあり、私のような技術者においてもこの種の問題につきあたることも多々ある。

[2010/01/09 H.K.]

 

あれやこれやと香港での忙しい日を過ごしているうちにもう年も変わってしまった。こちらの新年は基本的に元旦のみ休日であるが、それでも今年は週末とかさなったので、少し長い休みとなった。

 

ギャラリーは前々回の撮影会から2枚ほどアップしている。ポートレートといえば、EF85mmF1.2Lの出番である。前回購入したEF24-105mmF4Lも持参したが、ズームレンズは手軽な半面写りが気にいらない。等倍でみるとボケに流れがある。何度ズームレンズを購入して何度手放したことか。レンズ交換のわずらわしさから懲りずに何度も購入したが、撮影会などでは、つけたレンズによって撮り方を変えるべきなのであろう。

 

さて、RGBLEDバックライトのノートPCは快調であるが、その表示能力はすばらしい。wLEDの画面をみると色が白けてみえる。同じsRGB下で写真をみると色調に違いはないが、こちらのほうが色に深みが感じられる。wLEDも基本的にはRGBLEDであるが、各色の波長が違う。RGBの波長を色域の離れた点におくことによりより広範囲の色を表現できる。ただこのことにより、色表現の微妙なずれが全体の色調に大きな影響を与えるので、キャリブレーションは必須である。

 

このことに影響を受けてOLEDでなければだめだとしていた携帯電話もLCD画面のN900を購入することにした。注文中なので、入手したらまたレポートしたい。

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